37 億年以内に、50 % の確率で宇宙および時間が消滅する 98
ストーリー by reo
何を買い占めればいいんです ? 部門より
何を買い占めればいいんです ? 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
日米の研究者グループが 37 億年以内に宇宙および時間が消滅する可能性があると発表した (AFPBB News の記事より) 。
これまで科学者たちは「宇宙が膨張を続けており、今後も無限の時間膨張を続ける」としていたが、研究者グループは「物理学の法則に従えば『永久インフレーションを続ける宇宙』は説明できない」とのこと。
他にも色々記事内に難しい説明があることもあり、流し読み程度ではなかなか内容を理解することは難しいかと思われる(タレコミ人もまだ頭がぼーっとなっています)が、なかなか興味深い話である。
いいニュース (スコア:5, おもしろおかしい)
よかった、50%の確立で time64_t の5800億年問題は発生しないんだね。
# えーと、64bitだと約5800億年であってるよね・・・
半分以上の確率で(Re:いいニュース (スコア:1)
弥勒菩薩がこの世の救済に現れることもないのか…
# 最近の宇宙論が示す未来って、みんな「諸行無常」を地で行く展開だよね。
## 大乗仏教の教えが理論物理学と同じ方向を示すというのは、一体何を意味するのだろうか?人間の精神の根源にある何かがそうさせてる?
何を買い占めればいいんです ?部門より (スコア:4, おもしろおかしい)
そりゃ、まぁ、地球滅亡の危機の時には自転車のチューブを買い占めるのが古来よりの(ry
Re:何を買い占めればいいんです ?部門より (スコア:1)
ブラックホール爆弾を一億個ほど買い占めれば、別の宇宙にワープで逃げて生きながらえることが出来る・・・かもしれない、出来ないかもしれない。
と言うかこの考察では何やっても終わりの時は(時が終わるのは)免れることが出来ない。と突きつけてる気がするのですが。
不老不死の俺ピンチ! (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:不老不死の俺ピンチ! (スコア:2)
超人ロック様がこんなところにまで出張しているとは…
Re:不老不死の俺ピンチ! (スコア:1)
ワッハマンかもしれません。
らじゃったのだ
Re:不老不死の俺ピンチ! (スコア:1)
主人公の驚異の生命力に掲載紙がついていけない悲劇の作品ですね
#類似で「主人公の驚異の生命力に作者がついていけない悲劇の作品」とか
Re: (スコア:0)
宇宙ごと消えてなくなってしまうなら痛みも苦しみもないでしょうよ。ご安心を。
元ネタ? (スコア:2, 参考になる)
http://xxx.yukawa.kyoto-u.ac.jp/abs/1009.4698 [kyoto-u.ac.jp]
arXiv:1009.4698
"Eternal inflation predicts that time will end"
Raphael Bousso, Ben Freivogel, Stefan Leichenauer, Vladimir Rosenhaus
Present treatments of eternal inflation regulate infinities by imposing a geometric cutoff. We point out that some matter systems reach the cutoff in finite time. This implies a nonzero probability for a novel type of catastrophe. According to the most successful measure proposals, our galaxy is likely to encounter the cutoff within the next 5 billion years.
それですね (スコア:5, 参考になる)
あと,タレコミにある「日米の研究グループ」ってのはちょっと変.メインの著者のR. Bousso先生が東大の客員か何かもやっていてそっちの所属も書かれているだけで,実際はアメリカのグループのみ.
計算そのものは同じ著者の以前の論文
Phys. Rev. Lett., 97, 191302 (2006) [doi.org]
に基づいたものであって,他のカットオフに従えば数値は多少変動します.
でまあ内容なんですが,分野外なんで不確かな点が多いのはご勘弁を.
そもそもの発端は,宇宙論の進展に従って出てきたMultiverseと言うとらえ方にあります.真空が正のエネルギーを持っているような時空はインフレーションを起こして無限に広がっていく(現在の我々の宇宙もこれだと考えられている)のですが,もしこの「真空」が最安定状態ではないとすると,真空はいずれよりエネルギーの低い状態に相転移を起こし,異なる物理定数(というか物理状態というか)を持った空間へと崩壊します.古典的な宇宙論では,このような相転移は光速で宇宙全体に広がるわけですが,インフレーション宇宙ではこの伝播速度よりも宇宙の膨張速度が大きい(なぜなら各部位が同じ割合で膨らむので,遠く離れた二点は高速を越える速度で遠ざかる.しかも膨張は加速しつつ決して止まらない)ため,相転移が宇宙全体には広がりません.
これが何を引き起こすかというと,広大な宇宙のいくつもの場所でいくつもの異なる相転移が始まり,しかも互いが光速以上で離れているため互いに何の相関ももてない(光円錐の外に居るから),と言う状況です.こうして生じた部分空間もまたインフレーションを起こし,その内部でまた部分的に相転移が起こり……と,果てなく膨張する宇宙の内側に,無限個の新しい宇宙が生まれ,そしてその中でまた……と,多数(というか無限)の互いに無関係な宇宙が存在するわけです.ここから,こういった描像はMultiverseと呼ばれます(Universeがたくさんあるところからの造語.まあ,Multics → Unix の逆パターンですかね).
ところがここで問題が生じました.こういった無限に増殖していく宇宙内での物理定数(各宇宙内では定数だけれども,異なる宇宙内では数値が違う)平均値やらその統計的性質やらを計算してやろうとしても,どうにもこうにも普通に言うところの「確率」がまっとうな値として求まらなかったのです.
(これは決して数え上げる対象が無限個だから,と言うわけではありません.無限のものであっても,その統計的性質を数えられるという系はいくらでも存在します)
そこで物理学者は,仮想的に様々な"カットオフ"を導入し,宇宙の増加をここまでカウントするよ,と言う制限をし,スタートからそこまでの間での平均値やらを求める事にしました(このカットオフをどうとるか,と言うこと自体,様々な手法があります).そして,統計的性質を算出した後に,このカットオフをどんどん遠ざけることで近似的に「最初から無限遠まで全部計算した」事にするわけです.例えば,等比級数rn (ただし0 < r < 1)の和を無限までとる際に,ある定数iまでとってΣRn=(1-ri+1)/(1-r),その後iを無限に飛ばして1/(1-r)を得る,とかそんな感じです.
しかし今回の場合,一つ問題が残りました.それは,カットオフを「無限」に完全に飛ばすことが出来なかったのです.カットオフはどんなに大きな値でも存在さえしていれば問題なく統計的性質が算出できたのですが,無限とした瞬間に確率や値が無意味な値しか与えなくなりました.それでも通常は,「まあきちんとした計算法が開発されるまでの繋ぎだし」とか「カットオフはどこまででも大きくできるんだから,事実上無限と一緒だろ」と気にしていません.
ところが今回この著者が突きつけたのは,「カットオフが有限の値じゃないと物理量が意味のある値にならないし,今までいくら頑張ってもカットオフを置かない手法は見つかっていない.と言うことはカットオフ自体が本質的に必要なものであって,Multiverse全体に関して何らかの終焉がないと物理的に意味のある宇宙が構築できないんじゃないの?」という主張です.
と言ってもまあ,著者もそこまで確信しているわけではなく,「俺ちょっと思いついちゃったんだけど,こういう事なんじゃねぇの?」というアイディアレベルに近いのですが.
なお,arXivにある論文でいくつかのFAQに対する回答もされています.結構議論としては本質に関わってきますので,ちょっと2つだけ紹介.
Q:カットオフは存在すれば良いんだから,どれだけ後でもかまわないよね?だから寿命とか意味無くね?
A:カットオフが遠ざかれば遠ざかるほど,新たに生じる宇宙が指数関数的に増え,その結果生まれてからカットオフまでの寿命が短い宇宙が増える.そのため「平均寿命」は伸びない.
Multiverse化する宇宙では,時間が経てば経つほど各所から新しい宇宙が生じ,宇宙の総数は増えていきます.例えば,10年に1世代,10個の新しい宇宙を生む条件だったとしましょう.カットオフが10年なら,終わる宇宙は1つで,寿命は10年です.カットオフが20年なら,終わる宇宙は10+1個で,平均寿命は(10*10+20*1)/11=10.9年です.カットオフが30年なら終わる宇宙は110+10+1個で,平均寿命は10.99年です.とまあ,どれだけカットオフをのばしていっても,平均寿命は11年に収束していくだけです(凄く長い寿命の宇宙もごく少数存在するけど,短寿命の宇宙の割合が指数関数的に増えるため平均寿命が延びない).
そのため,論文中で計算されている「寿命」も平均寿命です.極々わずかな(何せ指数関数的に短寿命な宇宙の方が多い)可能性で,我々の宇宙が長い寿命な宇宙に属する可能性も残りますが.
Q:カットオフは単なる計算上の都合でしょ?
A:でもカットオフを使わずに物理的に整合性のある結果を与える手法は知られてないんだぜ?
以下,少しだけ追記.
なお,問題が生じるのは,宇宙の真空が準安定な真空状態であり,無数のさらにエネルギーが低い別の準安定状態に崩壊でき,さらにインフレーションが無制限に続く場合です.多くの研究者は,インフレーションは無数に続くかも知れないけれど,準安定な状態は無限にはない,と考えています(インフレーションにも終わりが来る,と信じる少数派も居ます).ただし,現在までのところ,TOEの有力候補である弦理論(というかM理論)では準安定な真空が無数に生じてしまい手に負えない状況です.理論家の多くは「いずれ理論が進歩すれば,この中で本当に安定なものが小数であることがわかるに違いない」と信じていますが,それはわかりません.
ちょっとだけ追加 (スコア:4, 参考になる)
計算されている37億年以内が50%というのは,「50%で駄目だけど,残り50%はずっと長生きできるよ」と言うことではなく,「計算した結果,宇宙の平均余命が53億年ぐらい.観測結果のパラメータからフィットした余命の確率分布からすると,宇宙の寿命が37億年以下の可能性がちょうど50%」と言うことです.
10%の確率で残り20億年以内,20%の確率で残り25億年以内,(中略),80%の確率で残り70億年以内,90%の確率で残り100億年以内,とかそういう奴ですね(ここの数値は適当なため,意味のある数値ではありません).
なお,ここで計算されているのは著者が以前に提案したあるカットオフのしかたでの数値です.別なカットオフ法を使うと多少前後します.
素人の疑問 (スコア:3, 興味深い)
◆Multiverseに関して
・相転移はどこで起きる可能性もあるのか?
ある日、月軌道で相転移が起き、次の瞬間地球がそれに飲み込まれる、なんてのもあり?
・2つの相転移が近い場所で起きたらどうなる?
2つの相転移が光速で拡大する過程で接触したら、どうなるんだろうか?
◆今回の理論について
・Multiverseでは宇宙の中に宇宙ができるわけだけど、外側の宇宙が崩壊したら、内側の宇宙も崩壊する。
今回の37憶年というのは、その辺も計算に入れての話なのだろうか?
・崩壊した跡地はどうなる?
崩壊したら瞬時に1点に収縮するのか?
ビッグクランチとは違うんだよね?
//Sinraptor
Re:それですね (スコア:1)
以前スラドの記事に出た、
WMAPの観測結果から「宇宙はポアンカレの正十二面体空間」
http://srad.jp/science/article.pl?sid=03/10/11/206229 [srad.jp]
てのは考慮されてるのかな?
(有限サイズの閉じた宇宙)
the.ACount
Re:それですね (スコア:1, 参考になる)
もともとMultiverseは人間原理を内包してますから。
我々がいるのはインフレーションで生じた無数のUniverseのうちのひとつで、
他のUniverseで人間のようなものが進化できるかどうかはわからないというか
できないUniverseのほうがずっと多い。なぜ人間にとって都合が良い物理定数
なのか、はそれを観察している人間が存在可能なUniverseだから当然だ、という
人間原理な説明にならざるを得ないんですね。
Re:それですね (スコア:1)
>それは人間原理の逆というかメタ人間原理では
で、それらを全て知り得ていない状況で、辻褄があう説明をしているという面があるんだ..ということだろ?
それらを全て知り得ていない状況で、こういう考え方もあるだろうという提示に対して、メタ人間原理だろうがそれを示すのは面白いし、有意義だと思うのだけどね。
Re:それですね (スコア:1, 興味深い)
いろいろ面白いんですよ。
インフレーション理論によると、小さな領域が相転移を起こして拡大した
ということになっている。我々がいるUniverseだけが相転移を起こして
大きくなったというのはコペルニクス的に不都合なので、多数のUniverseが
生まれたはずです。元レスにあるように、それぞれのUniverseは一切の相関
を持たないので我々は我々がいるUniverseしか知り得ない。
宇宙の矛盾をクリアにするために導入されたインフレーション理論が
我々が知りうる宇宙しか知り得ないという不可知論的な結論を引き出して
しまうのが奇妙です。
もうひとつ、もともとTOEは物理定数がこうなっている理由を明らかにしてくれる
ことが期待されていましたが、元レスにあるようにTOEの有力候補である弦理論/M理論
では安定状態が無数に出てきてしまいます。いまのところ無限ではなさそうだが
無数だろうくらいです。
つまり、物理定数がこうなっているのは、たまたま我々がここにいるからだという
”メタ人間原理的”な説明しかできないらしい…。
どうやら「人生、宇宙、すべての答え」(42)は注意深く我々の目からは
隠されているんではないか?
時空の地平の向こうは知り得ないですし、そんなような気もしてくる話ですよね。
Re:それですね (スコア:1)
>コペルニクス的に不都合
なにかの理屈に不都合ということで、世界をそれに当てはめる必要があるのかな?
>物理定数がこうなっているのは、たまたま我々がここにいるからだという
>”メタ人間原理的”な説明しかできないらしい…。
そういう説明しか得られないのであれば、それでよいと思うのだけどね。
実際に、人間がそういう説明しか得られない状況が、世界の仕組みがかくあるべし..というわけでもないだろうね。
>時空の地平の向こうは知り得ないですし、そんなような気もしてくる話ですよね。
そうだと思うよ。なんせ、説明出来ない判らない事を言おうとしているわけだからね。
突然消滅するほうは説明できるのか? (スコア:1, 興味深い)
それこそ物理学の法則も何もあったものじゃない気がするんだが。
まあどうせ実際に見届けられる人間なんか誰もいないんだから何でも言いたい放題だよね(冷めるだの潰れるだの引き裂かれるだの消滅するだの…)。陽子崩壊が観測できなくても反証不可能な大統一理論といい、本当に科学なの?
突然出現するほうはどうですか? (スコア:3, すばらしい洞察)
ビッグバン仮説だって、提唱以前の物理法則を覆す爆弾発言だったわけで、そこから、あるいはそこへと遡る様々な観測や考察により少しずつ裏付けを得てきたわけですが、その辺りはどうお考えですか?
今の自分の知識は既に十分であり、その自分に理解できない以上それは科学ではない、とでもいうような態度は子供じみた見苦しいものです。
Re:突然出現するほうはどうですか? (スコア:1)
Re:突然出現するほうはどうですか? (スコア:1)
>説明できないことの存在を認めることも科学ですよ?
つまり、オシの科学ですね。
>説明できないことは科学じゃないなんて言い出すのは科学ではなく単なる妄信です
じゃ、それを説明したらよいだろう。
できる?..ww
Re:突然出現するほうはどうですか? (スコア:1)
>飯は麦か米かですね
他にもあるらしいよ。
>前世紀の偉人の過ちから
>学び直してねー
説明しえない好き嫌いレベルを科学とか言っていたお方がいましたね。
このスレッドの元ネタは、そういったレベルのお話ではないと思うよ。
Re:突然消滅するほうは説明できるのか? (スコア:1)
「37 億年以内に、50 % の確率で宇宙および時間が消滅する」という命題が真である確率がどの程度か、その根拠はなにか、もしくは確率を見積もれるのか無理なのか、それはなぜか、その辺りをしっかり論じてくれれば、科学っぽいと言っていいんじゃないかな。
真かどうか検証もどうしようもないことをのほほんと言ってるだけなら、MMR の方が面白い分ずっとマシです。
AFPも「日米の研究者グループが発表した。」だけじゃなくて、どこにどう発表したのか教えてくれればありがたいんだけどね。
Re:突然消滅するほうは説明できるのか? (スコア:1)
宇宙の加速膨張は暗黒エネルギーによって起こっている。
この暗黒エネルギーは宇宙が膨張しても変化しない。(今の所、そう仮定してる)
しかし、膨張のブレーキとなってる物質エネルギー質量は宇宙膨張により密度が減少する一方。
質量が0に近づき、加速力が減らないなら、速度は限りなく増大し、速度の増大は加速度をさらに増大させて有限時間で無限大となる。(空間の膨張には光速度の限界はない)
膨張速度が無限大となった時点で、以後の時間は存在しない。
それが宇宙の終り。
大まかな微分方程式を書くと、
v : 膨張速度, F : 加速力, m : 物質エネルギー質量の密度
として、v'=F/m, m'=-3v (v>0,F>0,m>0)
これを変形すると、m''=-3v'=-3F/m
これは有限時間で m=0 (すなわち v'=無限大) となる。
(たった今でっち上げたから、間違ってても責任取らないよー)
the.ACount
つまり (スコア:1, おもしろおかしい)
えーっと、今の宇宙はバブルってこと?
もう少し驚けよ、そして分かるように説明しろ。 (スコア:1, 興味深い)
宇宙の歴史の、3/4をすでに消化しているという主張なんだからもうすこし驚くべきことだろう。本当ならばね。
Re:もう少し驚けよ、そして分かるように説明しろ。 (スコア:2)
たしかにそう考えると驚愕の話だな。
日本人で考えると平均寿命が80歳程度として3/4だと60歳。
おいおい、還暦祝いだぜ!
そろそろ定年後のライフプランと退職金/年金の使い道を考えないとな。
えっ? (スコア:1)
待ち合わせ場所が無くなってるかもしれないんですか?
By弥勒
らじゃったのだ
Re:えっ? (スコア:1, おもしろおかしい)
……早めに来ちゃだめだからね?
Re:えっ? (スコア:5, 興味深い)
論文によれば,中央値は37億年ですけど平均値は53億年らしいんで,56億7千万年は割といい値かも.
Re:えっ? (スコア:1)
弥勒菩薩さまに会えるのは、手のひらの端についたとき(時間がなくなる)かなぁ
# 孫悟空は超光速だったんだろうなぁ...
## それ釈迦如来さま
M-FalconSky (暑いか寒い)
間に合わない (スコア:1)
弥勒菩薩は56億7千万年後だぞ。
the.ACount
そりゃ~たいへんだ! (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re:そりゃ~たいへんだ! (スコア:1)
Re:大丈夫だ、古代 (スコア:2, おもしろおかしい)
明日の天気予報だって100%じゃないのに (スコア:0)
Re:明日の天気予報だって100%じゃないのに (スコア:1)
芸人は舞台の上で笑ってはいけない、という言葉があるじゃないですか!
(わざと笑顔を見せるのはアリだが、自分のネタに先に噴き出しちゃダメよ/自分が笑うことで客の笑いを誘発するのはダメよ)
#TVにでる芸人は芸を見せるよりも(演出アリの)素顔を見せるのが仕事っぽいですけどねー。
Re:明日の天気予報だって100%じゃないのに (スコア:1)
>何億年も後のことを真顔で言われてもねぇ……
だから50%とか丁半博打みたいなことをおっしゃっているのでは?
Re:寿命自体は昔から言われていたよね (スコア:4, 参考になる)
>昔からビックバンで宇宙が出来上がったらならば、収縮が起こることは避けられず、
収縮が避けられないということは昔から言われておらず,言われていたのは「物質密度が臨界値以上なら収縮に転じるだろう」と言うことです.現在では観測結果から,物質の密度は臨界密度とほぼ同程度だけれども,そこにさらに何らかの空間の斥力(アインシュタイン方程式の宇宙項だと言う人もいれば,違う要因だという人もいる)が働いており,どうも宇宙は加速膨張しているらしい(膨張速度が加速しながら,希薄な宇宙に向かって突き進んでいる)と言うことが言われています.
今回の指摘は,「無限にインフレーションによる膨張&孫宇宙の生成が進むならば,どこかで時間が終焉しないと物理的な値として意味のある値が得られなくなる.だからどこかでおわってんじゃね?」というアイディアです.
+モデ希望 (スコア:1)
#他スレでの詳細な解説もありがとうございます。
〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
Re:寿命自体は昔から言われていたよね (スコア:3, 参考になる)
>今回の指摘ではどうなるのでしょうか?
あくまで,「確率とか平均値とかってのものが存在するはずだ」と言う信念のもとでの話なので,「や,そもそも確率とかないし」とかそういうことになると今回の議論は成り立たないと思います.あくまで,「ある物事が起こる確率というものが存在する」ってのが基本です.「我々の日常的感覚だと確率ってものがあるけど,実は宇宙にはそんなものはなかったぜ」とかそう言われちゃうともう今回の議論は土台から崩壊する……と思います.
論文中にも,「現在一般に信じられている○○を諦めればパラドクスは生じない」と言う例がいくつか書いてあります(読み込んでないんでここには書きませんが).著者の主張(というか思いついたアイディアの表明みたいなものですが)としては,「時間がどこかで終わると思うか,もしくは今物理の世界で信じられてる何かを捨てないといけなくなるんじゃないの?」と言うことのようです.
>セーフな方の50%ってこと?
今回の50%というのは,残り50%がセーフというわけではなく,「きっちりした値はわからないけど,確率的な残り余命の分布を書くと,その中央値が37億年」と言うことのようです.20億年ぐらいで終わりな可能性もあれば,80億年ぐらいな可能性もある.中央値を取ると37億年ぐらい,と言うことです.
いまいち自信が持てないけど(Re:宇宙と時間って独立に存在できるの? (スコア:1)
我々が現在存在し、現在認識しうる宇宙が数十億年のうちには消滅するのでしょう。
他の宇宙に関してもそんなに違わぬ時期に消滅するのではないか?とこの仮説は問うてるのだと思いますが。
# そして、その後、我々が認識しえない高次の領域に何が存在するのか全くわかってないのでは
# …最新の宇宙論の中では、百億年ほど後にあらゆる物質が熱を失い、その後は脱け殻のような物質(黒色矮星の類?)が永久に横たわるとされていますが、これは我々の宇宙が無限の時間を持ちうるという大前提があるわけですし、
# 今回の仮説が正しくて、我々の宇宙が持つエネルギーが発散する前に全てが終焉を迎えるのだとしたらどういう終焉なのか全く想像がつかない。
Re:いまいち自信が持てないけど(Re:宇宙と時間って独立に存在できるの? (スコア:1)
>我々が現在存在し、現在認識しうる宇宙が数十億年のうちには消滅するのでしょう。
確かに存在しているとは思うけど、それほど我らは宇宙を認識しているのだろうか?
Re:いまいち自信が持てないけど(Re:宇宙と時間って独立に存在できるの? (スコア:4, 参考になる)
1. どうも宇宙は加速膨張しているらしい(ほぼ確定した観測事実)
2. 加速膨張の場合には,宇宙の各所から無限に孫宇宙が生み出されても良い(現在の理論の中では,それなりにあっても良い)
3. 様々な物理量は全時空間での積分などを含むが,無限に指数関数的に増える宇宙においては何らかのカットオフ(遠方での計算の打ち切り)を入れないと値が発散して物理量として意味のある量を与えない.だから普通はカットオフを入れて計算し,その後カットオフを必要なだけ遠方に飛ばすことで「まあ無限遠まで計算したのと同じだろ」として扱う(少なくとも現段階で知られている理論では)
4. でも,ずっと遠くであれ何であれ,どこかでカットオフを入れないと計算上では物理量がおかしな事になる(同じく現理論では)
5. まあきっと理論とか数学が不完全だからで,もっと進歩すれば計算できるようになるんじゃね?くり込み理論みたいに(多数意見)
6. いや,むしろ逆にカットオフが必要なことこそ本質で,実は宇宙(というか多数の宇宙の集合体というか)ってどっかで終わってないといけないってことじゃね!? ← New!
つまりまあ,現状の理論で出てくる変な制限に対し,普通は「理論が不完全だからだね」と納得するところを,「いや,むしろその変な制限自体が本質なんじゃないの?」と逆側の見方を提出したというか.
いろいろまだ突っ込みどころはあって,
(a)1から宇宙が加速膨張しているのはよいが,これがずっと続くかどうかはわからない(多数意見としては続くけれども,一部この加速膨張はどこかで終わる,という一派もある).そして前述の物理量の計算値がおかしくなるのは,無限に加速膨張する場合のみ.
(b)無限に孫宇宙が生じるのかどうかはまだよくわかっていない.
(c)カットオフを入れないといけないのは,多数派の意見としては理論が未熟だからであって本質ではない.
とかそのあたりですかね.著者も当然この辺の分野の専門家ですからこういったことはわかっていて,それでもなお,(面白いから)一つの可能性として提示して見せた,というあたりでしょう.
Re:いまいち自信が持てないけど(Re:宇宙と時間って独立に存在できるの? (スコア:1)
>1. どうも宇宙は加速膨張しているらしい(ほぼ確定した観測事実)
Multiverseでそれが観測されています?
>値が発散して物理量として意味のある量を与えない
>計算上では物理量がおかしな事
人間の計測と計算が、実際にある状況と関係しないといけないという
こともなかろう。人間がそう考えたのだから、そうあるべしと?
>むしろ逆にカットオフが必要なことこそ本質
つまり、人間が考えられる状況にあるべし、それこそが本質だ..と言っているだけではないのかな?
>著者も当然この辺の分野の専門家ですからこういったことはわかっていて,それでもなお,(面白いから)一つの可能性として提示して見せた,というあたりでしょう.
面白いというべきか、判らないので判らないこともありえるんだと言っている
という、つまり、「つまらないこと」を言っているだけにも思えるのだけどね。
先ほどのわたしの言っていた「人間の観測/認識が完全であることと
宇宙が終るべきものかは別の事象」についてはどうなのだろうか?
人間が観測して、人間にとって完全な宇宙についての理屈を作ったとして、
果たしてその通りに動くということが宇宙に課せられるのであろうか?とね。
Re:いまいち自信が持てないけど(Re:宇宙と時間って独立に存在できるの? (スコア:1)
>不完全な観測・認識しかできないからこそ、人類にとっての宇宙は終わらないとおかしい
その「おかしい」とう話が不完全観測/不完全認識だということではないかな?
>観測が不完全であれば宇宙は終わらなくてもよくなるの?
人間の観測/認識が完全であることと、宇宙が終るべきものかは別の事象だと思うのだけどね。
どこかに、それがつながることがあるのかな?
Re:いまいち自信が持てないけど (スコア:1)
最新の物理学では陽子崩壊って起きないんでしたっけ?もっとも10^30~10^40年クラスの時間スケールで、ですが。10^100年スケールだと巨大ブラックホールでさえホーキング効果でほとんど崩壊。後は宇宙全体がものすごく希薄な素粒子のスープ。
# 「宇宙のエンドゲーム」という本の受け売り。(笑)
vyama 「バグ取れワンワン」