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宇宙

地球を覆う反物質帯が発見される 38

ストーリー by hylom
宇宙には色々なものがあるのね 部門より

danceman 曰く、

2006年に打ち上げられた観測装置「Pamela」によって、地球を覆う反物質粒子の薄い層が発見されたそうだ(本家/.BBC記事論文)。

研究者チームによれば、今回発見された反物質の帯は「地球に近い、最も豊富な反物質源」であり、地球をドーナツ状に覆う2層のヴァン・アレン帯の間に反物質が捕らえられているのだそうだ。

反物質は物質と衝突するとエネルギーを発し、ごくわずかな量でも莫大なエネルギーが生み出されることから、NASAでは反物質を宇宙船の燃料として利用するプロジェクトがあるそうで、今回の発見はNASAの計画を具体化するのに十分な量である可能性があるらしい。

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  • by Anonymous Coward on 2011年08月09日 13時56分 (#2000000)

    反物質というと出てくるのが魔王星(ルシファ)@2001夜物語

    #でも、「電波と反物質が対消滅」っつうトンデモも出てきたりする(笑)

  • 反物質を宇宙船の燃料として利用するプロジェクトがある

    「宇宙にある希薄な燃料を電磁場ですくい取って利用しちゃうよ」→バサードラムジェットがこんなにも早く実現しそうだなんて胸熱!

    (まあ実際にやるとしたら、宇宙船ですくい取ってその場で利用するわけじゃなくて、集めておいて後で利用するんでしょうけど)

    とはいえ、論文を見ると ~p/p ratio で 0.25~10.1 とあって「え、そんなに反陽子が多いの!?」とびっくりしかけたものの、すぐに ×10^-5 とあるのに気付きました。当然のことながら圧倒的に陽子が多いところで、ぽつぽつと反陽子もある、といった感じでしょうか。それなりに量はあるんでしょうけど、何しろ広い領域に希薄に存在するだけなので、反陽子だけかき集めるのは難儀な仕事ではありそうです。

  • あるかどうかを検討しているじゃなくて、それをどう使うかとか、どう保管するかが現実味を帯び始めているという意味において。
    どのくらい利用に向けて現実的になってるか分かりませんが、特に地球の周辺にそういう物質層があるのと組み合わせて考えると、意識のうえでもたらす影響が大きいですよね。

    粒子加速器を使ってぐるぐると未知の物質を研究しているのは、さすがに知っていましたが、
    正直、「将来、反物質が使えるようになれば」と言い出せば、ぷっと笑われるようなSFの領域の話かとおもっていました。
    わたしの知識にカビが生えていただけなんですけど、もの凄く驚きました。

    反物質 [wikipedia.org]
    >1995年、欧州原子核研究機構(CERN)とドイツの研究チームにおいて、陽電子と反陽子からなる「反水素」が生成された事が分かり、翌年1月に発表。
    >2002年 欧州原子核研究機構で日本を含む国際共同研究実験グループにおいて、反水素の5万個ほどの大量生成に成功。
    >2010年11月 欧州原子核研究機構で日本を含む国際共同研究実験グループにおいて、反水素原子38個を磁気瓶に閉じ込めることに成功(反水素原子の存続時間は0.2秒間)
    >2011年6月、欧州原子核研究機構で日本の理化学研究所や東京大学含む日米欧などの国際共同研究実験グループにおいて、反水素原子を1000秒以上閉じ込めることに7回成功
    目まぐるしい進展です。基礎科学って、目立たないところで進歩して世界に恐ろしい影響を与えるのだなとしみじみ。

    • エネルギー源として使う事はSFの話でしょう。
      対消滅のエネルギーを全て使えると仮定しても1ジュール得るのでさえ
      3x109ほどの反陽子をかき集めてためないといけません。
      論文はあくまで反陽子の起源とトラップのお話。

      たとえただで(加速器で自ら作ることなく)反陽子が手に入っても
      それを集めて、溜めるためには得られるエネルギー以上のエネルギーが
      必要になりそう。

      天使と悪魔」の虚と実 50のポイント [u-tokyo.ac.jp]は反物質について参考になるかと。
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        冷静に考えて
        > 今回の発見はNASAの計画を具体化するのに十分な量である可能性があるらしい。
        なんてことありえないと思うんですが、「NASAの科学力で(ry」という宣伝文句みたいなものなんですかね。

    • by Anonymous Coward

      正直、「将来、反物質が使えるようになれば」と言い出せば、ぷっと笑われるようなSFの領域の話かとおもっていました。

      対消滅を利用して、大量のエネルギーを取り出すというレベルはまだ不可能ですが、

      電子・反電子の対消滅を利用した医療機器ならば、PET [wikipedia.org]がすでに実用化されています。

  • by manmos (29892) on 2011年08月09日 16時51分 (#2000126) 日記

    実はW3は既に地球にやってきて、準備をしていたものが漏れたんですよ。

    星新一なき今、地球破壊を阻止できるか?

    #ボッコ隊長萌えなのでID

  • そして、次世代発電は安全でクリーンな反物質炉ですね。
    宇宙で発電して地球に送電ってのはやっぱ無理なんだろうか。
    #マイクロウェーブ来る!

    --
    1990年にロシアのエライ学者さんの講演聞いたときは「21世紀までに安全な核融合炉が実用化されてます」って言ってたっけ。

    • by Anonymous Coward
      発電に使えるほど大量な反物質があれば良いんですが...

      そう考えると、原発を衛星軌道上に投入して、マイクロウェーブ送電というのが一番安全かもしれませんね。
      冷やす事を考えなくなったって、無重力なんだから、容器に接触しないように制御すれば...

      いざとなったら太陽に落としちゃえば良いし。
      # 太陽に落とす事自体が高度な技術が必要なのはここでは議論しません。
      • by Anonymous Coward

        > # 太陽に落とす事自体が高度な技術が必要なのはここでは議論しません。

        問題は高度な技術が必要なことではなく、大量のエネルギーが必要なことなんですけどね。
        地球軌道上から太陽に落とすってことはつまり、地球の公転速度である約30km/sで地球の公転方向と逆方向に
        加速するってことですから。

        • by Anonymous Coward

          別に公転速度0にする必要はないんじゃないの?
          多少なりとも少なくなれば、勝手に落ちて行くでしょ。

          # その軌道計算がめんどくさいとかいう話は(∩゚д゚)アーアーキコエナイ

    • by Anonymous Coward
      宇宙太陽光発電(SSPS,SBPS)はJAXAとかでも研究していますよ
      http://www.jaxa.jp/article/interview/vol53/index_j.html [www.jaxa.jp]

      個人的には、太陽電池→マイクロ波伝送という方式よりも太陽光直接励起レーザー伝送のほうが夢があっていいと思います!
      (レーザーで来たのをどうやって電力にするんだ、とか雲が出てたら...とか色々問題はありそうだけど)
    • by Anonymous Coward

      >宇宙で発電して地球に送電ってのはやっぱ無理なんだろうか。

      送電というより砲撃という希ガス。
      #コロニーレーザー?w

      • by Anonymous Coward

        通常研究されてるマイクロ波送電(宇宙発電含む)は万一の危険がないようにエネルギー密度が非常に低く設定されてる。具体的には生物が直撃食らっても問題ない程度。
        その代わり受電設備が数キロ四方とかのでかいサイズになるけど。

        • エネルギー密度が非常に低く設定されてる。

          だとしても、それを集中させたら、大量破壊兵器だよね?メメントモリ@ガンダム00になるんだよね?
          集中できないように制限できるの?

          あー、パタリロ!でそんな話があったなあ。。。

          親コメント
          • それは
            「太陽光だって集中させたら大量破壊兵器だよね?ソーラーシステム@ガンダムになるんだよね?
             集中できないように制限できるの?」
            みたいな話で。

            集中させて熱量を上げることは、理論上はもちろん可能です。
            そして機器として「正しい高度に存在している限り、地表に届いた時のエネルギー密度が○○以上にならないよう設計する」というのも理屈の上では可能です。
            んで、そう言い張っておいて技術者が隠れて密度を上げられるような構造と制御プログラムを仕込んで自分の命令もしくは死後自動で発動するように仕込むこともまあ不可能とは言いません。
            まっとうな人なら、他人に乗っ取られて悪用されそうなそんな仕組みにはしないと思いますが……。

            #もういっそのこと、宇宙に姿勢制御可能な鏡を置いて地表に太陽光を当てて太陽熱発電するのが一番楽なんじゃねーの!?
            #制御不能になった鏡がある?撃ち落とせ!

            親コメント
          • メメントモリ@ガンダム00は「自由電子レーザー」掃射装置(ただしソースはWikipedia)。マイクロウェーブ関係ない。
            同じガンダムで言うならジェネシス@ガンダムSEED(こっちは確か核を利用したγ線レーザー砲)。

            マイクロウェーブを利用した送電システムならガンダムX(確か「銃爪はお前が引け」で湖にマイクロウェーブを送信させて
            水蒸気爆発を起こさせるというのがあった)だろ。あるいはデュートリオンビーム送電システム@ガンダムSEED Destiny。

            まぁ親コメともどもオフトピで沈めてください(いずれも読むに値しないと思うので)。

    • by Anonymous Coward

      > 安全でクリーンな反物質炉
      完全対消滅ではガンマ線がじゃんじゃん発生するわけですが何の冗談ですか。
      同じ質量から取り出して利用できるエネルギーが多いってことは暴発すればそれだけ危険ってことだし(例: リチウムイオンバッテリー)。そもそも核反応が化学反応より本質的に危険なのもそーゆーこと。いやんや対消滅をや。

  • by Anonymous Coward on 2011年08月09日 13時34分 (#1999987)

    多分早い者勝ち(笑)。

  • by Anonymous Coward on 2011年08月09日 13時46分 (#1999994)

    こんな強力なスペースデブリ帯が地球を周回していたとは・・・

  • by Anonymous Coward on 2011年08月09日 13時56分 (#2000001)
    ロケットやシャトルなどが通過しても対消滅していないのでそれらに使われている物質ではないということか
    • 反陽子、または反水素原子(の原子核)ですね。

      人工衛星などとも普通に反応してるんじゃないでしょうか。PET診断で、人体内部で対消滅反応が起きているのと同様に。

      親コメント
    • 対消滅するのは基本的には両者同一質量(*)ですから、消えても気づかない程度に薄かったんじゃないですか?

      (*)…実際の反応結果を考えようとしたら、対消滅により発生したエネルギーで二次的な被害とか反陽子一個にぶつかられたら核種変換とかなんとか色々単純な話じゃないんでしょうけど

      あと、

      >それらに使われている物質ではないということか

      ここは解釈が難しいところですけど、まあマクロな観点から言えば相手が反物質だってことならこちらがどの物質でもだいたい対消滅しますよ。
      相手が反ヘリウムでこちらが(正物質の)鉄だったら反応しないか、といったらそんなことありません。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      ぱっと思いつくのは陽電子だな。
      バンアレン帯にとらわれているということは荷電粒子だろうし。
      シャトルを含めたロケットはほとんどバンアレン帯の内側&宇宙空間だからほとんど真空。
      対消滅自体が起きる確率が低い&量が少ないから起きても大したことない。ってだけでは。

    • by Anonymous Coward
      アレたまではちゃんと「反陽子」って書かれていたのに。
    • by Anonymous Coward

      単純に密度が極めて低いのではないかと思います。
      ここでいう極めて低いというのは、それこそ1m^2あたり粒子何個とかそんなレベルで。
      それなりの密度で存在するのであれば、原因不明の人工衛星の爆発事故・・・なりが起こっていてもおかしくありません。

      でも、ごくわずかでも収集すれば意味のある量になるのであれば、惑星間飛行などが楽になりそうですね。

      • by Anonymous Coward

        なぜ面積あたり?

        2次元の中の人?

        • by Anonymous Coward

          今回のように、厚み方向にも分布があって体積あたりの量を考えるのが大変なときとか、ほどほどに薄い場合などに密度や量を単位面積あたりで考えるのは良くあることですよ。

    • by Anonymous Coward
      陽子を含まないロケットなら何とか‥‥
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