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インクジェットによる人工骨の三次元積層 6

ストーリー by yosuke
年明けには臨床研究へ 部門より

maia曰く、"インクジェットによる三次元積層で形成する人工骨の技術が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、東京大学医学部附属病院、東京大学農学部家畜病院、理化学研究所、及び(株)ネクストの共同研究で開発された(プレスリリース PDF「移植用テーラーメイド人工骨の成形技術開発」、朝日新聞の記事読売新聞の記事)。
インクの代わりに、主にα型リン酸三カルシウム(α-TCP)と接着剤を使い、厚さ0.1mmの薄い層を何層も重ねて立体構造を作る。患部のCT画像から欠損部にぴったり3次元形状を合わせ、内部に血管の導入に適した構造を設けることができる。この人工骨には破骨細胞も侵入して活発に働いており、自家骨への早期置換も期待できる。
インクジェット技術による再生医療の話題としては、「インクジェットで移植皮膚印刷」が以前に話題になった。"

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  • どんな形も (スコア:2, 興味深い)

    by yanagi (6075) on 2005年12月22日 0時24分 (#853332) ホームページ 日記
    実際にはどんな形でもってわけにはいかないでしょうね。
    インクジェットで積層に吹き付ける関係上、
    吹きつけ始める最初の平面が必要であるのと、
    作成した部分が転がらないような形状でないと
    いけないのではないかと思います。
    実際に置換手術が可能かどうかはともかく
    例えば、あごの右半分だけとかは難しいのでは
    ないでしょうか。
    あと、積層なので層に平行な方向へ加重がかかると
    剥離しそうですね。

    どちらも3次元的に吹き付けが可能であれば
    解決できそうですが、現状はどうなんでしょうね。

    骨の内部・外部の形状を自由に作成できるのが
    売りになってる感じですが、個人的にはインクの
    種類を増やすことで部位ごとの組成を変えることが
    できそうなところが気になってたり。
    --
    やなぎ
    字面じゃなく論旨を読もう。モデレートはそれからだ
    • これと同じような手法を用いた3Dプリンタの出力造形物を見た事がありますが、中空状態にあるものは、
      わざと、最初に支える芯を作って、整形処理後にカッターで芯を削り取って形を整えるとか。
      完全にプリンタ側だけの出力だけで完成する訳ではないけど、ライナーやバリを取る作業ぐらいで
      思ったとおりの成果物は作れるとの事でした。

      積層とは言えど、粉末状の素材を液体接着剤と一緒に吹き付けて形成するので、上手く素材と
      絡み合って、横からの力で剥離する事もなかったし。

      今回の発表は、その機械に対して、素材と接着剤を入れ替えただけの構成にも思えなくもないです。

      以前は恵比寿にその機械を使って、形状出力のサービスをやってくれる出力センターが
      あったはずなんですが、まだやってるのかな?
      --

      /* Kachou Utumi
      I'm Not Rich... */
      親コメント
    • by OYO (9891) on 2005年12月22日 3時37分 (#853463) 日記
      この装置の場合は同素材でサポートを成形し、
      後からサポート部を削る方式だと思われますが、
      その他の方法としてはコメントの中にご自分で書いている
      ように数種の射出物を使う方法もあります。

      複雑で座りの悪い物を成形するときは、熱や溶剤で溶ける
      素材のインクを用意し、成型物の周りをそのインクで
      充填しておき、成形後に周囲の必要ない部分を溶かすと
      望みの物を得ることが出来ます。
      親コメント
    • by Li Luxing (7797) on 2005年12月22日 1時18分 (#853381)
      >吹きつけ始める最初の平面が必要であるのと、
      >作成した部分が転がらないような形状でないと

       さすがに研究された方々はそのあたりを考えているかと思いますが、素人が愚考する範囲でも吹きつけ始める平面をひっくり返せばボールだって作れそうな気がします。
       あと、転がらないような形状に作らなければいけないのは同意します。
       でも、転がらないような形状に作り上げてから、仕上げに削ってしまえば問題ないような気がします。

       とりあえず、治療を受けたコギー犬の頭部の骨を見ても、どんな形状でもできるといっても過言ではないかと思います。

      >部位ごとの組成を変える

       これができたら良いですよね。
       もしかしたら、骨以外の内臓も製造できるようになるんじゃ・・・。
       全身を一気に製造できるようになるのかも。
      --
      李 露星
      親コメント
    • by bero (5057) on 2005年12月23日 4時56分 (#854165) 日記
      空白部分をダミー素材で印刷しておき、あとでターゲット素材は残るけどダミー素材は溶ける温度や薬品につければ(液抜き穴さえあれば)どんな形でもできるんじゃない?

      この研究ではどうやってるのかわかりませんが。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2005年12月24日 15時08分 (#854666)
    皮膚,骨ときたら、次は肉。
    インクジエットで心臓を ... 。
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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