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12960 story

M-Vロケット、今年度で打ち止め 78

ストーリー by mhatta
高いの高いの飛んでいけ 部門より

KAMUI曰く、"JAXA(宇宙航空研究開発機構)が,国産の固体燃料ロケットM-V(ミュー・ファイブ)について,2006年度で廃止すると決めた事を河北新報の記事が伝えている。

現時点では,今年9月に予定されている太陽観測衛星 SOLOR-B の打ち上げが最後のお役目となる。なお,タレコミ時点で JAXA や ISAS(宇宙科学研究本部)にこの件に関する情報はない。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • M-V後継機 (スコア:4, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2006年07月21日 10時21分 (#981933)
    後継機については、H-IIAの外部ブースターを利用したロケットになるらしいです。

    #関係者なのでACで
    • by Jadawin (2174) on 2006年07月21日 10時37分 (#981944) 日記
      松浦さんの解説記事「低コスト化で岐路に立つM-Vロケット」 [nikkeibp.co.jp]を読むと、
      あまり明るい見通しではないようですねぇ。

      #SRB-A一本で第一段に不足なら、ロシア風に2本3本とまとめてみたら
      #どうだろう?
      親コメント
      • by kitakitsune (25416) on 2006年07月21日 14時33分 (#982126) 日記
        ちょうど暇だし、ここで簡単に計算。元となるデータはEncyclopedia Astronautica [astronautix.com]から引用。
        ・SRB-A Gross Mass: 76,400 kg Empty Mass: 10,400 kg Thrust (vac): 2,250.000 kN Isp: 280 sec Burn time: 101 sec
        ・M14 Gross Mass: 83,560 kg Empty Mass: 12,070 kg Thrust (vac): 3,780.345 kN Isp: 276 sec Burn time: 46 sec
        ・M24 Gross Mass: 34,470 kg Empty Mass: 3,410 kg Thrust (vac): 1,245.287 kN Isp: 288 sec Burn time: 71 sec
        ・M34 Gross Mass: 11,000 kg Empty Mass: 1,000 kg Thrust (vac): 294.000 kN Isp: 301 sec Burn time: 102 sec

        1. M-V(3段式:M14+M24+M34)の場合
         これに1800kgのペイロードを積み、真空中をまったく水平に飛ばした場合の速度増分ΔVは以下の式で与えられます。
          ΔV=9.8(276ln(130830/59340)+288ln(47270/16210)+301ln(12800/2800))=9642[m/s]
         この値は、高度200kmの円軌道の軌道速度であるところの7.78km/sあたりに比べると若干大きい速度になりますが、
        その差は重力に逆らってロケットを持ち上げたり空気抵抗で引っ張られたり大気中でロケット燃やして比推力と推力を損したり、
        といった損失で、中でも重力損失が一番大きい部分。地球の自転で得する速度もあるけど、おおよそ0.4km/sでまあその程度。

        #  ところで、件の記事 [nikkeibp.co.jp]だと「公称打ち上げ能力こそ1.85tだが、実際には2.3t」らしいのですが、では実際にペイロードを2300kgにして
        # 同様に計算すると、ΔV=9202[m/s]。この差の0.44km/sを埋めるのは結構厳しいのですが。2段目がM24からM25に改良されて、
        # 推力と比推力と推進薬重量とがそれぞれちょっとずつ向上しているんだけど、推算しても0.44km/sも差が埋まらないし。
        #  それに、この記事とそこからの引用以外、どこ探しても「ペイロード2.3t」と言ってるサイトは見当たらないし、
        # 今年の5月に某所でもらったばかりのM-Vのパンフレットを見ても「Payload to LEO……M-V 1号機:1800kg、M-V 5号機:1850kg」って
        # 書いてあるし。2.3tって誰が言ってるんだ?

        2. M-V改(SRB-A+M24+M34)の場合
         さて、上のM-Vのペイロードを1800kgにしたまま、第1段のM14をSRB-Aに換えるとどうなるか。
          ΔV=9.8(280ln(123670/57670)+288ln(47270/16210)+301ln(12800/2800))=9597[m/s]
         45m/sしか変わらないんですが。
         ……いやまあSRB-AはM14より推力が小さくて燃焼時間が長いので、その分重力損失が大きくなって、実際のΔVはさらに小さくなり、
        より能力は下がります。SRB-AとM-14の燃焼時間の差は55s、この余分の55秒の間の飛翔経路角を、ごく大雑把に、ならして45度と仮定すると、
        追加で発生する重力損失は55*9.8*sin45°=381[m/s]。この分ΔVは小さくなるはず。
         さて、1.のM-Vに1800kg積んだときに達成されるΔVは9642m/s。これに追加で発生する重力損失(雑な推計だけど)381m/sを足すと10023m/s。
        SRB-Aを使ったM-V改は、ΔVがこの10023m/sを達成できるようにペイロードを減らさなくちゃならない、はず。推計が雑すぎなければ。
         この計算は関数電卓ではちょっと無理なので、Excelのゴールシークを使って「M-V改のΔVが10023m/sになるペイロード質量は?」と聞いてみると
        出てきた答が1393kg。約400kg減、それでも1.4t積める。これでM-Vの60-70億円から値段が半減されると35-40億円となる。
        1USD=115円とすると3000-3500万ドルといったところか。ロシアのICBMやSLBMのリサイクル品にはもとより太刀打ちできないけど、
        もう少し頑張るとヨーロッパのVegaやLMのAthenaと肩を並べるくらいのロケットになるかもしれない。Athena-1が1700万ドル [astronautix.com]で
        Athena-2が2600万ドル [astronautix.com](どちらも2000年時点)くらいらしいので。
        親コメント
        • by doroemon (31571) on 2006年07月29日 1時52分 (#986720)
          kitakitsuneさんの計算は間違いです。だいたい、M-Vの総重量は138~140tなのですよ。なぜinitial massが130tになるのですか。それは単純にAstronautics.comから引っ張ってきたデータ使って、各段の重量を足し算したからです。本当はつなぎの部分その他で138tになるのですよ。(1~4号機の場合)M-Vのパンフもらったのならそれくらい確かめてください。

          実際、M-Vのきちんとした計算は結構難しいです。8号機まで上がりましたが、それぞれがいろんな軌道に打ち上げられ、場合によって4段目のキックモーターがついていたりついていなかったりするからです。例として、電波天文衛星はるかを打ち上げたM-V-1と小惑星探査機はやぶさを打ち上げたM-V-5を比べてみましょう。後者では2段目の推進剤が2t増量され、ついでに比推力もちょっとだけ大きくなっています。キックモーターは1号機、5号機どちらもついています。

          私の計算では1号機は1.8tのペイロードを積んだ時、9210m/sの速度増分をペイロードに与えることが可能です。これに対して、5号機では実に9800m/sの増速量を与えることが可能です。2.3tのペイロードに対しては1号機の場合8730m/s、5号機の場合9280m/sとなります。低軌道200kmへ地上から打ち上げる場合の理論的な増速量は8030m/s程度ですが、これに重力損失等加えて9300m/sになると考えてよいでしょう。少なくとも1800m/sが1850m/sになるようなものではなく、松浦晋也さんが日経bpで述べている通り、増強後のM-V(5号機以降)はそれまでのM-Vに比べて大幅な増強を施されたのである。

          今後開発される新ロケットについては知りませんが、現在のM-Vは1.8tのペイロードに9800m/sの速度増分を与えられるのですから、2段式にしてあなたの計算通りならば、⊿Vも減るし重力損失も大きいロケットが出来上がることは確実なわけです。

          まことしやかに計算しているようですがかなりいい加減ですね。下記の表現も意味がわからない。

          >この値は、高度200kmの円軌道の軌道速度であるところの7.78km/sあたりに比べると若干大きい速度になりますが、...

          なぜここで高度200kmの円軌道速度と比較されなければならないのか。地上から高度200kmまで必要な増速量の和は8030m/sである。あなたはじゃあ高度500kmだったら7.62km/sあたりと比較するんですね。
          親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年07月21日 10時58分 (#981959)
        >>SRB-A一本で第一段に不足なら、ロシア風に2本3本とまとめてみたら
        >>#どうだろう?

        これができないのはロシアに比べて技術や経験がないからです。
        ロシアロケットのすごいところは
        すべてのロケットブースターが安定して同時噴射できているからです
        親コメント
        • by nikomi (28640) on 2006年07月21日 12時00分 (#982001)
          個々の信頼性を補填する為に束ねてるのだと思っていたのですが・・・
          あんだけロケットエンジン付いてれば1発くらい死んでも飛び続けることはできるでしょうからね。

          逆に1発しかロケットエンジンがない場合、かなり高い信頼性と出力が要求されますよ。

          多ければ多いほどいい、という訳でもないですけどね。
          (制御系が複雑になる為

          次元が違うといえば違うのですが、はやぶさのイオンエンジンは4発同時制御ですし、4、5系統くらいの同時制御ならそれほど難しくはないと思います。
          親コメント
          • ロケットの場合余裕が無いから「ダメな双発機」だと思うよ。
            一発でも死んだら所定の棋道まで届かないから。

            イオンエンジンは運転時間が長いし細かく制御可能だけど、SRBは運転時間が短い上にノズル以外制御不能なので、ブツ自体の特性が揃ってる必要があるのです。
            親コメント
            • by nikomi (28640) on 2006年07月21日 12時54分 (#982052)
              固体燃料ならば特性云々は自ずと揃うと思うのですけどね。
              燃料の成分が揃えばいいだけですよね?

              実際HⅡ-AはSRB-Aが2発付いてる訳ですし。

              M-Vで固体燃料ロケットの制御技術は十分成熟しているはずですから、それを複数同時に制御する事についてはそれほど難しいものとは思えません。

              仮にM-Vの一段目を束ねる場合であればM-Vの制御インターフェイスの上に被せる様に実装すればいいだけの話では?
              M-Vの制御インターフェースの返り値の解析による状況把握のパターンも確立できてるでしょうからそれを自動化すればいいだけの話でしょうし。
              親コメント
              • >燃料の成分が揃えばいいだけですよね?
                でもない。形とか泡の混入具合とかで違う。
                なので揃えなきゃ揃わない。
                # 大量生産すれば揃うかな?

                M-Vの場合は単発で一つヽ違う特性のものを作ってるきたので、近い特性のものをって束ねて使うことはできるだろうけどそこまでは簡単じゃないと思うよ。
                親コメント
              • by tahl (24104) on 2006年07月22日 11時21分 (#982594) 日記
                実際に、われわれロケットの門外漢が考える「だけ」とか「難しいとは思えない」という内容でいけるのだとすれば、専門家の人は検討済みじゃないでしょうか?

                そういった技術的な内容は検討されていて、それでも経済性とか将来性とか政治力とか考えた上での事と思うのですが、いかがでしょう?

                もし、nikomiさんが門外漢ではなくロケットの専門家でしたら申し訳ない。
                --
                --tahl--
                親コメント
    • by Anonymous Coward
      じゃあケースへの固体燃料注入作業等を考えると射場も種子島へ統一ということですか?
      「科学衛星の多くを重さ500キロ程度にする方針」でロケット本体も低コスト化を目指す
      というのは納得出来るのですが,ブースター流用はJ1の先例が気になってしまう.
    • by Anonymous Coward
      日本で大切に育ててきた独自技術がまたなくなるんですかね。
      この御時世、あんな国とかこんな国に対する牽制という意味もこめて固体ブースターの技術を維持しておくべし--という政治決断があってもいいんじゃないかなあ。
      とはいっても日経BPの記事を読むと、あまりに独自の進化を遂げすぎてしまった巨大恐竜という印象も否めませんね。
  • by Anonymous Coward on 2006年07月21日 10時36分 (#981943)
    誤解を招きそうなタレコミなので補足。

    【J-Iの亡霊】ISASロケット総合スレ [M-V]4号機【蠢く】 [2ch.net]
    685 :NASAしさん :2006/07/21(金) 01:18:18
    http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/matsuura/space/060526_rocket1/index3.html
    >筑波宇宙センター側による、SRB-Aを第1段に使ったM-V低コスト化案では、打ち上げ能力は1.2tにまで低下する。
    >公称値の2/3になるわけだが、実際の打ち上げ能力である2.3tからすると半減ということだ。
    >打ち上げ費用が半分になったとしても、ペイロードの単位重量当たりの打ち上げコストは変わらず、開発費用の分だけ予算がかさむということになる。
    >さらなる低コスト化をめざし、筑波では第3段を省いて2段ロケットにするという案も検討している。ところがこの場合の打ち上げ能力は500kgにまで低下する。オリジナルのおよそ1/5だ。

    打ち上げ能力500kgってやっぱこの案だろうな
    M-V Liteだのなんだの言われてた改造案を採用して、現行のM-Vを廃止って話ですね。

    #まぁ上記の通り、500kg案って、事前に噂になってた中では、一番性能の低い改造案なわけだけど・・・。
    • LEOに500kgと惑星間に500kgだと意味がぜんぜん違うわけだが。
      惑星間に500kgだと現行のM-Vとそう大きく変わらない規模だし。
      親コメント
    • JAXAとしても、開発費用は削りたくないのでしょう。
      となると、低コスト化はやむを得ない流れのような気がします。
      • by Anonymous Coward on 2006年07月21日 11時58分 (#981997)
        それ以外のスタンスが。

        ロケットとしての実験をやるのか、それとも衛星を打ち上げる為のローコストな打ち上げ機材として使用するのか。
        その辺りの設定がきちんとなされての判断なのか気になります。

        複数ラインあるのなら、そのうち一つ位は枯れた技術の安価で安定しているだけが取り得のものがあっても良さそうなのですが、日本のロケットは全て実験機兼務ってのがちょっと変ではないかと。

        親コメント
  • きっと (スコア:3, すばらしい洞察)

    by koduckin (15749) on 2006年07月21日 10時39分 (#981947)
    いままで蓄積してきた、色々なノウハウやスキルは散逸してしまうんだろうなぁ・・・

    で、また車輪を再発明していくんだろうか。
    • by keybordist (3572) on 2006年07月22日 12時44分 (#982626) 日記
      >> いままで蓄積してきた、色々なノウハウやスキルは散逸してしまうんだろうなぁ・・・

      別に現状のままでも、研究者、技術者が段々と引退していきますので、
      あと10年もすればノウハウやスキルは散逸してしまいますよ。

      どうせ車輪の再発明が必要になるのなら、まだ余裕のあるうちにやっておくべきではないかと。
      親コメント
  • M-Vはそれ自体が実験目的であり、投入する衛星にあわせたカスタマイズが行われているため、実質的な特注品状態なのがコストアップにつながっているわけです。

    なので、M-Vを完全に規格化してしまって、「申し訳ないけど衛星はそれにあわせてくれ」ということにすれば、M-Vのカスタマイズ項目は激減して、ロケット本体の価格は量産効果で安くなるのではないかと思うだけどねぇ。

    こういった案は検討されなかったのだろうか?
    結果として価格低減効果は少ない(⇒ゆえに却下)と見積もられたかもしれないけど。

    ということはASTRO-G(VSOP-2の衛星)は500kg以下?
    それともH-IIAで打ち上げ?#ロケット大きすぎ
    VSOPの衛星「はるか(MUSES-B:830kg)」の9倍の解像度を持つ予定だけど大丈夫なのか?

    #部外者で内情は知らないのでID。
    --
    masamic
    • そもそも論で、議論が回っちゃうのは承知の上で書きますが・・・

      そもそも、役所の縄張り争い結果、ISASは固体燃料ロケットを使わざる得なかった
         ↓
      固体燃料故に、打ち上げ内容(ペイロード、投入軌道etc.)に合わせてカスタマイズ
         ↓
      結果、同型ロケットだけど実質的には単品物となり高価格になる

      ロケット本体を量産効果を狙って低価格するならば、運用に柔軟性のある、小型の液体燃料ロケットを大量生産して、使用するべきではないでしょうか。
      同一規格の固体燃料ロケットに合わせて衛星を作れ(打ち上げろ)では、手段と目的が入れ替わってしまっていると思います。
      (M-V程度の能力の液燃ロケットをM-Vより安価にできるかはちょっと疑問ですが、それ故にGXの失敗は残念です)
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年07月21日 17時31分 (#982230)
        小型の液燃ロケは結局のところ運用も打ち上げもC/P悪いんですよね。
        あと気象条件の運用制約が違ったり。
        (一般的に液燃ロケットの方が条件厳しい)

        でも現在のM-Vはコストが肥大化し過ぎだという指摘には
        関係者皆さんは真摯に受け止めた方がいいと思う。

        とはいえ固定パッケージ化して打ち上げコスト10億程度に
        これまでに比べて大幅に抑えるというならこのダウングレードは
        非常に有意だけど20~30億じゃあ低軌道投入1t程度のスケール
        じゃないと学術研究用に広く利用って言うお題目は白々しく感じますね。
        親コメント
        • >>とはいえ固定パッケージ化して打ち上げコスト10億程度に
          >>これまでに比べて大幅に抑えるというならこのダウングレードは
          >>非常に有意だけど20~30億じゃあ低軌道投入1t程度のスケール
          >>じゃないと学術研究用に広く利用って言うお題目は白々しく感じますね。

          そりゃ、10億切るのは理想ですけど、20億であっても、
          M-V一発の予算で三発打ち上げることができるわけです。
          そうなれば、より多くの研究者に衛星打ち上げの機会を提供することにもつながります。

          親コメント
    • M-Vの1機あたりのコストが高いといわれていますが、
      開発費はたったの165億円。H-Ⅱの開発費は2700億円。
      10機打ち上げた場合の合計は(M-Vが70億、H-Ⅱ
      を昔の130億で計算)すると、M-Vが865億円、
      H-Ⅱが4000億円。MーVはどうみても安いでしょう。

      3年前にM-Vの改良に50億かければ1機を35億にできると
      提案したのに、自民党が認めてくれなかったらしい。
      http://bizns.nikkeibp.co.jp/cgi-bin/search/wcs-bun.cgi?ID=247541&FORM=biztechnews
      親コメント
  • M-V打ち上げ一覧 (スコア:3, すばらしい洞察)

    by KENN (3839) on 2006年07月22日 9時52分 (#982574) 日記
    • 1号機
      • 打ち上げ日時:1997年2月12日
      • ペイロード:電波天文衛星「はるか」(MUSES-B)
    • 3号機
      • 打ち上げ日時:1998年7月4日
      • ペイロード:火星探査機「のぞみ」(PLANET-B)
    • 4号機(打ち上げ失敗)
      • 打ち上げ日時:2000年2月10日
      • ペイロード:X線天文衛星ASTRO-E
    • 5号機
      • 打ち上げ日時:2003年5月9日
      • ペイロード:工学実験探査機「はやぶさ」(MUSES-C)
    • 6号機
      • 打ち上げ日時:2005年7月10日
      • ペイロード:X線天文衛星「すざく」(ASTRO-EII)
    • 8号機
      • 打ち上げ日時:2006年2月22日
      • ペイロード:赤外線天文衛星「あかり」(ASTRO-F)

    2号機はペイロードのLUNAR-A [isas.jaxa.jp]が抱える諸問題によりほとんど無期延期状態(一部部品は6号機に流用 [nikkeibp.co.jp])。タレコミにあるSOLAR-Bの打ち上げは7号機になります。

    …そういやH-IIも8号機で打ち止めだったなぁ。

    参考資料:ロケット打ち上げ実績 [www.jaxa.jp]

  • by Anonymous Coward on 2006年07月21日 15時58分 (#982180)
    予想されていた通りにSRB-Aベースのロケットに
    なった場合、他の方も言われているようにクラスター
    ロケットにでもしないかぎり、現行のM-Vよりも
    パワーダウンは避けられず、大型化してきたミッション
    には辛いはず。地球低軌道は申し分ないが、M-Vは
    惑星探査にはきついとスペックだと言われ、「のぞみ」
    や「はやぶさ」は苛酷な減量の末にようやくモノに
    なったのに、これ以上何を削れと言うのだろうか。

    ところで、2008年打ち上げ予定で開発中の金星探査機
    の行方が気になります。おそらくM-Vに合わせた
    スペックでしょうけど、今になってのロケット変更は
    関係者にとって打撃ではないでしょうか。

    新型固体燃料ロケットで浮いた予算で、安い小型
    ミッションを数多くこなすか、H2Aを惑星探査などの
    大型ミッションに振り分け、それ以外の中・小規模
    ミッションは新型固体燃料ロケットで打ち上げなら
    バランスがとれ、日本の宇宙科学研究の質は
    保たれるでしょうけど、浮いた予算がそっくり
    削減されるなら関係者が最も恐れる宇宙科学の
    最悪のリストラそのものでしょう。

    ポストM-V問題で「はやぶさ」でようやく芽が
    出てきた日本の惑星科学研究と宇宙工学を潰さないで
    もらいたいです。
    じっくりと育てれば大輪の花を咲かせますよ。
    今が一番大事な時です。

    せめて、悪夢のリストラにならない事を祈りたい・・・。
  • by Anonymous Coward on 2006年07月21日 14時05分 (#982110)
    MVを廃止してMV-Liteにし、大幅に小型化するようですが、この場合、500kgの次がH2Aによる10トン級衛星になっちゃいます。

    つまり、MV(低軌道に2トン)が担っていた中型ロケットのラインが消えます。

    本来、GXロケット(低軌道に4トン)が埋めるはずでしたが、頓挫しています。

    ここらへんで、H2Aの性能を落として廉価にしたロケットが登場してもいいんじゃないか、と思うんですがどうですかね…。
    具体的には、1段目のエンジンを液体酸素-ケロシンにして固体ブースター無しにするとか。エンジンはロシアあたりから購入で。
    2段目より上をH2Aと共通化できるので、H2Aのコスト低減にもなりそう。

    どこかで、こんな感じの案を見たことある気がするんですが…。妄想だったかもしれない(-_-;
    • by kitakitsune (25416) on 2006年07月21日 16時08分 (#982185) 日記
      具体的には、1段目のエンジンを液体酸素-ケロシンにして固体ブースター無しにするとか。

      1段目をとっかえるとまったく別のロケットになってしまいますので……。
      それに、例えばGXで使う予定の液酸/ケロシンのアトラスIIIの1段目に、H2Aの2段目を乗っけてしまいますとね、
      なんとH2Aと大して変わらないペイロードのロケットが出来てしまいます。これじゃあ具合が悪い。
      それなら、H2AからSRB-Aを取り払って1段目のタンクを短縮して、ちょうどDelta IV Midium [astronautix.com]の縮小版のような感じにすれば
      2-3tくらいをLEOに上げるロケットが出来るはず。一部で話が出ていた「H2A-Lite」というのは、おそらくこんなロケットではないだろうか。

      さて、と。H-IならLEOに3.0t、N-II、N-Iでもそれぞれ2.0tと1.3tを打ち上げられるので、
      本当にその規模の打ち上げ需要が旺盛なら彼らを復活させてもいいかもしれないとか思ったり。
      彼らの元となったデルタだって数え切れないくらい科学衛星上げてるわけだし、それに。

       ・N-I LEOに1.3t 初打ち上げ:1975/9/9 最終打ち上げ:1982/9/3
       ・N-II LEOに2.0t 初打ち上げ:1981/2/11 最終打ち上げ:1987/2/19
       ・M-3SII LEOに0.77t 初打ち上げ:1985/1/8 最終打ち上げ:1993/2/20
       ・H-I LEOに3.0t 初打ち上げ:1986/8/13 最終打ち上げ:1992/2/11
       ・M-V LEOに1.8t 初打ち上げ:1997/2/12 最終打ち上げ:2006(予定)

      本当にM-Vは必要だったのか? NシリーズやH-Iに衛星乗せてもらえば良かったのではないか?
      そうすればロケットは量産効果で安くなるし重量的に余裕ある衛星ができるし、
      固体ロケット技術の維持向上とか言ってみたところで他にその技術を使わなきゃ無用の長物だし、
      ISASでもロケット研究したいのならば、M-3SIIから規模を変えずに安くしたり軽くしたり
      といった研究をしていれば、ISASの衛星側の教授ももっと気軽にたくさん工学試験衛星なんかを
      上げられたのでは……という疑問が。

      # 「I(旧N)の仕事が……」とか言うのは禁句。
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      • なるほど。

        Nシリーズや、H-Iについては、その当時の日本の技術レベルから、ブラックボックス扱いでしか提供してもらえない部品(機器)があっていろいろと苦労したのですよね。

        でも、H-IIで完全国産化が可能なレベルになったことから、H-IIAでは海外の製品が(ブラックボックス扱いではない形で)かなり自由に使えるようになり、低価格を実現したわけで…。

        であるなら、今なら、NシリーズやH-Iを非ブラックボックス機器だけで実現することは可能かもしれませんね。

        #でもあのクラスの固体燃料ミサロケットは将来のためにも維持したほうが良いような気がする。
        --
        masamic
        親コメント
      • M-Vの開発スタートは90年頃。その頃に役所の 縦割りを超えてやるなんていうのは無理でしょう。 60年代、70年代と統合問題ですったもんだして、 実用衛星と科学衛星という建前を作って統合を しなかったんだから。 また、M-3の直径は1.4メートルでM-Vは2.5 メートル。M-3では衛星が入らないのでは。
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  • by manmos (29892) on 2006年07月21日 17時52分 (#982247) 日記
    最後に、赤い玉はでませんか?
  • by Anonymous Coward on 2006年07月21日 11時02分 (#981963)
    • by Anonymous Coward
      過去記事っつーか、タレコミ内容おもいっきし重複ですな。
      目新しいのは、宇宙開発委員会に報告するっていうくらいかな?
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※ただしPHPを除く -- あるAdmin

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