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うるう秒からうるう時間へ? 144

ストーリー by yosuke
実態は廃止というか壮大な先送りというか 部門より

paku曰く、"うるう秒といえば、地球の自転の1日が原子時計上の1日より(今のところ)少しだけ長いので、その間の誤差を埋めるために国際取り決めで"n時59分60秒"を設けて1秒増やす作業のことです。
日経の報道によれば、国際電気通信連合 (ITU)の作業部会で「うるう秒」を廃止し「うるう時間」に変更する方向で来年秋の合意を目指す、ということだそうです。
そもそも60秒分蓄積してから調整するだけでもものすごく先の話のように思いますが、ましてや3600秒分蓄積して1時間動かすのは、一体いつ頃になるのでしょう?そもそも、何年かに1度の1秒の調整が面倒になったのでしょうか?
うるう秒といわれても、秒単位の時刻に絡む業務に接していないタレコミ人的には実生活上困った経験さえないのですが、1時間も違えば日の出/日の入りとの感覚はかなりちがうことになると思うし、ほかにも案外大きな影響を受ける分野もありそうですね。
(もっともその頃にはとっくに自分は生きていない気がするので、 心配するだけ無駄なような気が…。)"

今回の案については、過去に総務省が意見募集をしていたので知っている方もいるかとは思うがちょっとだけ補足。
時刻の代表的なものには、

  • TAI(Temps Atomique International:国際原子時) 原子時計から求めた時刻、1秒の長さは不変
  • UT1(Universal Time 1:世界時1) Greenwichの平均太陽時、地球の自転の速度によって1秒の長さが変化する
  • UTC(Coordinated Universal Time:協定世界時) 1秒の長さがTAIと同じで、かつUT1との差の絶対値が0.9秒以下になるように定められたもの

がある。
今回の話は、このうちUTCについて、UT1との差を1時間まで許容しようという提案。ITU-R内のWP-7Aで検討されていた。この案に従えば、UT1-UTC間の時刻の調整は、数百年に一度しか必要なくなると推測される。
この案への賛同者の言い分は、

  • UTCに合わせてあるコンピュータを混乱させるうるう秒を減らすことができる
  • 高度な航空管制のようなクリティカルなリアルタイム・システムにはうるう秒は難しい
  • どうせ厳密にUT1のような太陽時に従って生活している人はいない

というもの。「じゃあそういうクリティカルなシステムにはTAIを使えば?」という正論もあるのだが。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 手抜きをしたいだけ? (スコア:5, おもしろおかしい)

    by quililila (23086) on 2006年09月07日 21時33分 (#1014039) 日記
    閏秒の調整が面倒だから、閏時間にしちまえ。
    そうすりゃ俺たちが生きてる間は何もしなくていいぞ。

    ってこと?
  • 数千年の時を経て (スコア:5, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年09月07日 21時53分 (#1014062)
    補正が必要になる頃には人類が根絶やしになっているので安心

    よしんば人類或いはその末裔が生き残って居るとしても
    UT1とUTCの違いなど気にしないほど文明が後退しているか、
    昔栄えた惑星のローカル時間など問題にしない位文明が進んでいるかのどちらかです
  • by presaori (26873) on 2006年09月07日 23時57分 (#1014155) 日記
    私はまさにそれが仕事でした。

    過去何回もうるう秒補正に立ち会いました。

    毎年1月1日と7月1日00:00UTがそのチャンス、

    +、-あるいは補正無しが指定されると、作業してました。

    ある年元旦に指定通りの補正を終わり、念のためNTTの時報を聞いてみたら…

    なんと!逆補正されてうちとずれていて仰天!

    いろんな処に連絡して私の作業は間違いないことを確信したあと

    もう一度時報をチェックしたらいつの間にか直ってました(^^;)

    中の人が間違えちゃったんでしょうね(笑

    #自分も新人の頃間違えて逆に補正して、あわてて直したのは秘密だ!!
  • うるう年 (スコア:4, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2006年09月07日 21時39分 (#1014045)
    俺…これ関連の話題ん時、いつも思うんだけど…

    うるう秒っていうと1秒増えるのにさ、
    うるう年っていっても1年増えないんだぜ!!!!!11

    …と思って辞書を引いてみたら、
    うるう年ってのは「うるうのある年」なんだってな。

    てことはアレか、言葉の定義の上では
    「うるう秒があって、うるう日がない年」があるとしたら
    それも一応うるう年になっちまうんだな。ビックリだ。

    # 一人で問題提起して一人で解決してしまった。
    # ごめん。
  • 作業の大変さ (スコア:4, すばらしい洞察)

    by tatsushi (87) on 2006年09月07日 21時41分 (#1014047) ホームページ 日記
    1秒より1時間のほうが大変そうです。
    うるう時の挿入なんてどうせ俺たちの生きてるうちには無いんだから、面倒なうるう秒なくしてしまおうぜー、
    なんて感じで先送りされただけに思えるのは私だけでしょうか?
  • うるう時まで何年? (スコア:3, おもしろおかしい)

    by halo (12510) on 2006年09月07日 21時36分 (#1014043) 日記
    閏秒 - Wikipedia [wikipedia.org]

    過去34年間にうるう秒は24回挿入されているようですから、
    3600回分というとだいたい5100年くらいかかるでしょうか。
    誤差の許容範囲を30分としても2500年くらい先の話になります。
    「そういうことにしといたから忘れないで」と2500年先に
    伝えることが大切ですね。
  • つまりstruct tmの (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年09月07日 21時39分 (#1014046)
    int tm_sec; /* Seconds. [0-60] (1 leap second) */
    int tm_hour; /* Hours. [0-23] */

    int tm_sec; /* Seconds. [0-59] */
    int tm_hour; /* Hours. [0-24] (1 leap hour)*/になると
    (数百年後もこの構造体使ってるかなあ)
  • 日時計の精度 (スコア:3, すばらしい洞察)

    by baffclan (9449) on 2006年09月07日 22時34分 (#1014094) ホームページ
    公園などに日時計 [wikipedia.org]が設置されていますが、閏時が導入されると精度 [vicdiy.com]が保てなくなると思います。
  • 何を慌てる必要がある (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年09月07日 22時47分 (#1014103)
    UT1に前後2時間の幅を取る光画部UTCは世間の常識なのだ〜
  • 数年前 (スコア:3, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2006年09月08日 0時15分 (#1014166)
    CRL(当時)が日本としての意見を決めるために関係機関にアンケートをしてました。 私は、閏秒なんてやめちゃってあとは後世にまかせる、というのに一票入れてしまいました...
  • by T.Sawamoto (4142) on 2006年09月08日 0時11分 (#1014162)
    何月何日の何時頃に星がどの位置に来るのか、一時間も違ったら15度もの食い違いが出てくるわけで……。
    例えば、星座早見とか役に立たなくなってしまいませんかねー?
    (ずれの補正用にスケールを一つ追加?)
    この決定は少々近視眼的かつ自分本位で、未来の子孫達にかなり迷惑なような気がします。
  • おそらく、NTT。
    たしか、1/100秒だったと思うんだが
    少しずつずらして帳尻合わせる発想は評価に値すると思うんだが。
    失われたギミックは風化して、そして誰も知らない世界が来るんだろうな。

    ~将来の予想~
    父「昔は閏秒ってのがあってだな。NTTは100秒前から 0.01秒ずつ遅らせて、ピッタリ合うようにしてたんだよ」
    子「へぇ、無駄なことに力かけてたんだね」

    # 閏秒処理をコメントアウトするのか、削るのか。それだけが気になる。
    --
    ==========================================
    投稿処理前プレビュー確認後書込処理検証処理前反映可否確認処理後……
  • 銀河標準時 (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年09月08日 1時31分 (#1014217)
    問題の先送りだ、うるう秒よりうるう時間に対応する方が大変だ、と言う意見が散見されますが、そんなせせこましいタイムスケールの話ではないように思います。

    むしろ、2000年後に問題になってるのは、「銀河標準時をどの座標系にあわせるか」とか、「そもそも惑星スケールを超えた文明で時刻同期の概念は成立するのか?」とかでしょう。なにせ、地球と月に置いた原始時計ですら、互いにどんどん時刻がずれていきますし。多分このネタだけでSF小説の一本にもなってそうなぐらい壮大な話ですよコレ。そういう作品が既存かどうか寡聞にして存じませんが。

    なのでまあ、先送りは先送りとしても、すぐにぼろの出るようなちゃちい話じゃないでしょう。

    #現実的な範囲の将来の話としては、例外処理は少なければ少ない方が良いわけで、
    #ソフトウェア屋さんには非常に嬉しい変更ですね。
    #ほとんどのソフトウェアは向こう2000年も使うような仕様は要求されませんから、
    #「もしかしたら毎年対応しないといけないかもしれない例外」が
    #全てのソフトから取り去れるのはトータルでかなりの労力削減になるかと思います。
  • by Ambitious Coward (31380) on 2006年09月08日 7時59分 (#1014307)
    この事態を予見していたのだろうか?
  • by IKeJI (13535) on 2006年09月07日 21時24分 (#1014032) ホームページ
    数百年程度で1時間もTAIが狂うのですね。
    驚きです。
  • 地球の自転時間を24時間ぴったりに合わせるには
    どのくらいのエネルギーがいるんでしょうか?
    #海と海底の摩擦熱損失で自転が遅くなっているってほんと?
    • とりあえず概算で,
      地球の半径r 6.4*106m
      密度ρ(一番軽い地殻の値を取って) 2.7*103kg/m3
       *平均密度ならおよそ倍になります.モーメントに一番効きそうな
       最外部での軽めな値をとっていますので,実際にはこの値から倍の
       値までの間ぐらいになるのではないかと.
      慣性モーメントIは 8πr5ρ/15で表され
      回転のエネルギーはIω2/2
      ωが2π/(23.9345*60*60)から2π/(24*60*60)に変化したときのエネルギー変化は
      上記の値よりおよそ3.5*1026J.
      人類が現在使っているエネルギーは年間でおよそ4*1020Jらしいので,その
      100万年分ぐらいをロス無く回転にまわせればちょうどいいぐらいですかね.
      まあそうしたところで,他の方が書いているように月に持っていかれて
      また遅くなるんですが.
      親コメント
      • by 306m5 (11617) on 2006年09月07日 22時33分 (#1014093)
        問題なのは地球の自転の方が速いので、それだけの運動エネルギーを
        何らかの形で宇宙空間に放出しなければならない点でしょうか。
        親コメント
        • ああ,確かに.
          では,改善した解決法を.
          同じように慣性モーメントを計算して,角運動量保存則を使って,
          地表からどの程度の重さのものをどの程度の速度で打ち出せばいいか
          考えてみました.
          その結果,例えば重さ約2.7*1022kgぐらいありそうな
          アフリカ大陸を,秒速60m弱で打ち出せばOK.
          ただこれだと地球に戻ってきてしまうので,もうちょっと軽めの,例えば
          グレートブリテン島と同じぐらいの面積の赤道上の陸地を地殻の厚み
          30kmぐらいで抉り取って,そのまま秒速70kmぐらいでぶん投げても
          よさそう.
          ・・・どうやるのかは別にして.
          親コメント
    • by Anonymous Coward on 2006年09月07日 22時04分 (#1014070)
      月の潮汐力による摩擦ですね。

      月の引力で潮の満ち引きが起きるのは周知の事実ですが、
      実は地球自体も少しだけ変形するらしいんですよね。

      変形する≒地表そのものが月の影響で動く、というわけで
      海と海底はもちろん、大気と地表との摩擦も発生します。

      それらの摩擦によって自転にブレーキが掛かるんですね。

      さらに、月も少~~~しずつ地球から離れていっているので
      引力による影響の度合い自体も刻々と変化しているわけで…

      自転を24時間ぴったりに合わせるのは
       「月が存在する限りは多分ムリ」
      という結論になってしまうのかもしれません。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年09月07日 23時07分 (#1014128)
        摩擦というか…

        月の重力によって地球が変形する

        変形して凸になった部分は他の部分より質量が大きく重力が強い

        地球は自転しているかつ月の公転より速いので変形部分が月を追い越す

        前方に行った変形部分の重力で月の公転は加速⇒上昇

        その反作用で地球の自転は減速

        といった感じです
        この作用は地球の自転が月の公転を追い越せなくなるまで続きます
        親コメント
    • by little( (31297) on 2006年09月07日 22時04分 (#1014071) ホームページ 日記
      潮汐力で、地球の自転は遅くなっていきます、その分は月にいっちゃうので、月は遠ざかって行きます。
      そして、月の公転と地球の自転が同じになった時安定するようです。
      親コメント
  • by Lurch (10536) on 2006年09月07日 21時55分 (#1014064)
    いきなり1時間とか急に遅らせるのはいかがなものかと......
    --

    ------------
    惑星ケイロンまであと何マイル?
    • Re:サマータイム (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Sakura Avalon (12557) on 2006年09月07日 22時16分 (#1014084)
      今回のもサマータイムがある国からの提言じゃないのかなぁ。毎年やってる事だから、それとおんなじような事を数百年に一度やるだけって感覚ではないかと。
      裏を返せば、「UTCなんて(UT1と)ズレてたっていいじゃん!」という高らかな宣言でしょうかね。 (まだ決まってませんけど。)

      #それほど作業がクリティカルでなく内蔵時計自身がいいかげんなPCの場合、NTPでいつのまにか補正されてるので閏秒の方が楽だったり…。
      親コメント
      • Re:サマータイム (スコア:4, すばらしい洞察)

        by ktxg7 (21705) on 2006年09月07日 22時49分 (#1014104)
        サマータイムのある国なら、それと同じようなことを数百年に一度「やる」のではなく、夏時間への切り替えを一回減らせばすむんですよ。
        かえって負担が減ります。
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2006年09月07日 22時13分 (#1014081)
    ある年を境に計測データに約1時間分のズレがあるってのは、
    後でそのデータを利用する上で非常に面倒なことになるのでは
    ないかという気もする。
    天文屋さんの時間感覚に合わせる前に、各界の都合も
    聞いてみたほうが、とも思うけど、今の時代の都合を
    聞いてもなぁ。
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Stableって古いって意味だっけ? -- Debian初級

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