米が宇宙の巨大鏡を打ち上げ 139
ストーリー by yoosee
デブリで割れたりしませんか 部門より
デブリで割れたりしませんか 部門より
Anonymous Coward曰く、
産経WEBの記事や英ガーディアンの記事 によると、米国政府は「宇宙空間に浮かべた鏡で太陽光線を反射する」という温暖化対策の研究を、今春に出される国連の報告書に盛り込むよう提案するらしい。 試算では、太陽光線の1%も反射すれば産業革命以来出してきた温室効果ガスの効果を十分相殺するという。
現在は理論的なものでしかないらしいく、具体的な実現方法や予算などにはふれられていないようだが、アレゲな使用方法を思いついた諸氏も多いだろう。
それよか (スコア:3, 興味深い)
温暖化の主原因は本当にCO2なのか?
いや、もっと本質的に
大気中のCO2が増加してるから温暖化してるのか?
温暖化してるから大気中のCO2が増加してのか?
「科学的」に結論出す方が先では?
(が、「政治的」なCO2削減=省エネに反対しているわけではありません)
Re:それよか (スコア:3, 興味深い)
①原因が何か、は問題ではないです。18世紀以降、大気中のCO2が増加しているのは事実です。
#これも懐疑的に否定されるのでしょうか?
>温暖化の主原因は本当にCO2なのか?
②メタンの方が温暖化効果が強いという話ですね。あと、水蒸気も温暖化効果が強いです。
ところで、今回の計画には「主原因になっている温室効果気体はXXXである」という仮定は関係ないのはお気づきですか?
#そもそもアメリカ政府はそちら(CO2主因説への懐疑論)の意見が強い
# (京都議定書から離脱したのもそのせい)
>大気中のCO2が増加してるから温暖化してるのか?
>温暖化してるから大気中のCO2が増加してのか?
③ええ、その二項目は正のフィードバックがかかる
(温暖化⇒水溶していたCO2が大気に⇒温暖化)のでどちらが原因か、
というのは区別できないのはいうまでもありませんね。
④ところで、もしここに回っている2輪があって、それを止めたいときに片側にしかブレーキがないとき、
あなたは「ブレーキがない方を止めるべきだ!」と主張するのでしょうか。
「CO2の排出を削減しよう」というのは、正のフィードバックがかかっている二輪のうち、
止めやすいほうの回転を止めようというだけのことですよ。
#「温暖化を止める」というのは「地球に貯まる熱を排熱する」ということで、
#「熱」は非常にコントロールしにくいエネルギーなのでそれよりはCO2を減らすほうがはるかに簡単。
⑤で、②にもどるのですが、このアメリカの計画は「ブレーキのない方」を止めようとするそうとう無茶な計画ですよ。
Re:それよか (スコア:1)
気温上昇の主原因が温室効果である,ということ自体には完全には決着がついていなかった
ような気がするのですが.
#個人的には支持しますが.
まあ確かめようもないですし,とりあえず原因じゃないかもしれないけど間に合わなくなると
嫌だから温室効果ガスを減らしておこう,というのは正しい姿勢(と思う)なんですけどね.
Re:それよか (スコア:1)
Re:それよか (スコア:1)
>「科学的」に結論出す方が先では?
ただいま実験中です。結果は1世紀ほどお待ちください。
Jubilee
Re:それよか (スコア:2, 参考になる)
上記の問題は科学の世界では、オーサライズされた結果は出てないですよ。
もう少し科学リテラシーを養った方がよろしいかと。
この手の問題はすでに、科学よりむしろ政治問題と化してますから、
まともな情報が伝わりにくいってのもありますが・・・。
Re:それよか (スコア:1, すばらしい洞察)
近所の本屋を見てご覧なさい!(笑)
軌道上に敷設する巨大鏡の建造費用で (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:軌道上に敷設する巨大鏡の建造費用で (スコア:2)
現実逃避じゃなくて、財政が赤字の州に公共事業で金をバラまかねばならない、と云う、悲しい現実が有ったりして。
Re:軌道上に敷設する巨大鏡の建造費用で (スコア:1, 興味深い)
現在のところ宇宙に人間を上げることによるメリットなんて皆無だし、地上に持ち帰るに値するペイロードは情報だけなんだから。
Re:軌道上に敷設する巨大鏡の建造費用で (スコア:2, おもしろおかしい)
眩しいと (スコア:2, おもしろおかしい)
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惑星ケイロンまであと何マイル?
宇宙まで行く必要あるの? (スコア:2)
鏡で日照を制限するのが目的なら、宇宙に鏡を打ち上げるよりも、鏡面仕上げの巨大気球を成層圏にたくさん浮かべたほうが安上がりではないでしょうか?
十分に軽く作れるならば、太陽電池を貼り付けた発電気球でも良いかも。太陽光発電衛星と違って大気圏内の発電気球ならば、得られた電力を水素などの形で地上に戻すことも可能だろうし。
大気圏内だと、風などによる老朽化が激しくて、かえってコスト高ですかね?
Re:宇宙まで行く必要あるの? (スコア:1)
成層圏よりぐっと下がって、お屋根に太陽電池じゃなくて、コーナーキューブを敷き詰めれば、ヒートアイランド現象とか
少しはましになったりしないのでしょうか。あと高層ビルの壁面とかも。
コーナーキューブなら、太陽のほうへ反射しますし、真上から照りつけるような季節は、短いパスで大気を突き抜けますし。
#と、寒い季節に言っても説得力ないなぁ。
Re:宇宙まで行く必要あるの? (スコア:2, 興味深い)
全部を鏡でやったなら (スコア:1)
それはそれで興味深いのですが、いろんなコトの邪魔になりそう。
Re:全部を鏡でやったなら (スコア:1)
こういうの [yumefuusen.co.jp]の馬鹿でかいヤツを作って畳んで打ち上げて、軌道上でちょこっとガスを吹き込んで膨らませるような感じで。
地球投影面積の1%といったら百三十万平方kmで少なめに見積もっても百万tオーダーになりますけど? (スコア:3, 興味深い)
1. 地球の投影面積の1%の計算は自明なので省略
2. 反射体の厚さ1μm(数μmの厚さの金は光を通すことが知られてるが少なめに見積もった)
3. 反射体の密度1(アルミが2.7だけど少なめに見積もる)
1平方km当たり体積1立方mで1t。
計算結果は百万トンオーダーになります。
意外に少ないと見るかどうか?
H-IIAの低軌道投入コストは10tに80億円でしたっけ。
ざっくり計算して800兆円になります。
技術革新による打ち上げ費用減少(1桁くらい?)を計算に入れると全く非現実的とは言えないかもしれません。
しかし、いかにもアメリカ的というか何というか......
Re:地球投影面積の1%といったら百三十万平方kmで少なめに見積もっても百万tオーダーになりますけど (スコア:4, 興味深い)
100万トンをLEOに運ぶのに7年弱。LEOからL1点へ運ぶのには別に比推力のいい推進手段を持った軌道間輸送機を用意するとしても。
これだけのペイロードのロケットがこれだけの回数打ち上げられれば、ペイロード質量あたりの打ち上げ単価は1桁どころか2桁下がりますよ。
打ち上げ単価が2桁も下がれば、フォードT型やDC-3やリバティ船よりも大きなインパクトですよ。宇宙開発にとって。
正直、京都議定書が完全に履行されてもそれでもCO2排出量は多いし、中国やインドに我々のような豊かな暮らしをするなとは言えないし、
温暖化の傾向にインパクトを与えうるほどCO2排出量を絞るよりは、こっちの方がなんぼか実現性がありそうに思えてくる。
Re:地球投影面積の1%といったら百三十万平方kmで少なめに見積もっても百万tオーダーになりますけど (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:全部を鏡でやったなら (スコア:1)
その軌道の場合、何か支える力がないと公転周期が1年にはなりませんから、そこはソーラーセイルの要領で太陽風で浮かべてみるとか。ちょこっと操作して公転の位相を地球とずらしてやれば簡単に元通りの日照量にも戻せますし。
それが可能な丁度良いサイズと軌道が存在するかどうかは計算してませんが(笑)。
Re:全部を鏡でやったなら (スコア:5, すばらしい洞察)
反対, 反対. 地球に近いから小さくて済むんですよ. 極端な話, 太陽の位置に遮蔽版を置くとすれば地球よりはるかに巨大な直径(太陽は地球の約100倍の直径なので, 大体地球の10倍の直径の遮蔽版が必要)でなければ1%も隠せません.
Re:全部を鏡でやったなら (スコア:2, おもしろおかしい)
点光源じゃないからですね。なるほど。
一瞬思い浮かべたのは… (スコア:1)
/* Kachou Utumi
I'm Not Rich... */
Re:一瞬思い浮かべたのは… (スコア:1)
Re:一瞬思い浮かべたのは… (スコア:1)
前編だけ制作されて後編が出なかったOVA黎明期のアレを!!
# たしか、舞台の惑星が巨大な反射鏡で太陽光を遮って人類が生活できるようにしている設定だったような・・・
# で、反射鏡のカバー範囲外は高温になるので、レリックアーマー(耐熱装甲)とかいうのが出てくるんですよ。(うろ覚え
1%の熱量が減ったとしても (スコア:1, すばらしい洞察)
温室効果ガスは増えつづけるので、定期的にミラー打ち上げですか?
Re:1%の熱量が減ったとしても (スコア:3, おもしろおかしい)
その波長を透過し、青~緑の波長を反射する鏡(レンズ)で地球を覆えば、光合成には支障なく、
太陽放射の数十%~半分近くのエネルギーをカットできます。
え、太陽光が赤系統だけだと、日中赤っぽくて不便?
でも、20世紀の昔から言われていたじゃないですか。未来は薔薇色だって。
#ロサ・カニーナは何色の薔薇?
Re:1%の熱量が減ったとしても (スコア:2)
Re:1%の熱量が減ったとしても (スコア:2, 興味深い)
………もっと前からいうと、
そしてその気体分子が上下に輻射することによって(下に輻射したエネルギーは地面を温める⇒温暖化)
「温室効果」になります。
まとめる(今北一行)と、地球に入ってくる光は可視光で、地球から出て行く光は赤外線です。
地球を冷やしたいなら、赤外線(地球からの輻射)は透過して、可視光(太陽からの輻射)を透過する
(って、温室効果気体以外の大気ですがw)が理想のレンズですねw
今回のアメリカのこれはとにかく地球に入ってくる光を全部(?『鏡』ってことはそうなのかな?)除去して
入力エネルギーを低下したい、ってことでは。
Re:1%の熱量が減ったとしても (スコア:2, 参考になる)
・光合成の量は日照量に対してリニアではない
・光を遮断する地域を選べば植生への影響はかなり小さくできる
・特に熱帯雨林などの植物の光合成は大気中の二酸化炭素を減らすのには役に立たない
ため,このあたりの日照を削減しても問題なさそう
まあどのみち必要なミラーのサイズを考えると非現実的なんですが.
Re:1%の熱量が減ったとしても (スコア:1)
ミラーを打ち上げるために使うエネルギーが枯渇し始めた頃、地球の大気の透過率は21世紀初頭の80%以下となり、
空には常に数十枚のミラーが点々と浮いていた。
予定通り温暖化を止めることができたが、地表の温度は温暖化以上の速度で下がり始めた。
いわゆる冬の時代の始まりである。
Re:1%の熱量が減ったとしても (スコア:1, 参考になる)
衛星なんてのは太陽風のエネルギーや、地球周回軌道だとごく薄い大気の存在、
さらにもっと影響が少ないのですが、重力場の不均衡などで絶えず影響を受け続けてます。
ISSなんかも定期的にシャトルやプログレスで軌道を上げてもらってます。
なので、制御されない地球周回衛星は巨視的に見ると「必ず死ぬ(落ちる)、死は避けられない」のです。
(静止軌道だと落ちるのに数千年単位必要かもしれませんが。ですから色々国際ルールがある)
ましてや巨大な反射面を持つ衛星(というかソーラーセイルだわ)ですから、
製造打ち上げコストもさることながら維持コストの方も馬鹿にはならないですよ。
よほどCO2の海洋液化投棄の方が安上がりかも。
#まーそれはそれで深海域の環境破壊に繋がりかねないんで微妙ですけど
蛇足ですが、太陽から受ける輻射が何らかの理由で数パーセント減っているのが
いわゆる氷河期って奴です。
11年周期で起こる太陽活動の変化によって地球大気が膨張したり収縮したりしますので、
そのころにフレアで殺されたり軌道をそれて落っこちる運用期限すれすれの衛星とかもありますですよ
ミラー衛星の打ち上げは時間的にも難しいらしいですね (スコア:3, 興味深い)
設置点:「L-1 orbit(Lagrangian Points)」
設置物:1/5000インチの厚み、2フィートの直径、重さ約1グラムのフィルムを多数
投入法:「electromagnetic launchers(電磁打ちあげ装置群)」
この提案だと、宇宙で薄い飛行体群が多数まとまって作り出す「space sunshade」は、 地球の半分程度の直径と10倍の長さを持つ長い円筒状の雲というものになり、地上に届く 太陽光の2%が削減される事になります。打ちあげ総重量は2000万トンで、総費用は年間 約1000億ドル×25年程度になると計算されていました。
これは反射鏡とは異なり、現時点の技術で作成可能な要素技術だけで提案されています。
飛行体は「L-1」に置かれますが、太陽光の圧力に対抗するための機構はMEMSによって 実現され、存続寿命は50年程度になると見られます。その間に地球の方のエネルギー収支 を循環型にバランスさせる事が求められるそうです。
費用が膨大に必用で環境負荷も高くなり、さらに実現まで時間が長くかかりすぎて現在の ような緊急事態での運用には間に合わないだろう、と批判されている巨大反射鏡構想とは 異なり、この提案は現時点の技術だけで作成可能で、短期間のうちに実現出来る可能性が 高いそうです。要するに、二酸化炭素を緊急に削減する手段を持たないのだから、太陽光 の方を遮る物体を投入する方が、時間との闘いになっている現在有利かもしれない、と いう話です。
なお、この提案はNASAの「Institute for Advanced Concepts grant for further research」の資金を勝ち得ています。
実行したら今度は逆に (スコア:1)
今度は温室効果ガス放出キャンペーンが始まったりして。
たためるようにしておけばいいのでは? (スコア:1)
Re:実行したら今度は逆に (スコア:1)
それで火山を噴火させて二酸化炭素を増やそうとする人 [aozora.gr.jp]が出てくるわけです.
日光を遮るのなら (スコア:1, おもしろおかしい)
Puやこんこん
3Hやこんこん
降っても降ってもまだ降り止まぬ
いーぬは死に絶へ庭骨だらけ
ぬーこはシェルタで丸くなる
Re:日光を遮るのなら (スコア:1)
とりあえず身の回りから (スコア:1, おもしろおかしい)
#ダイエットコーク依存なのでAC
Re:むしろ (スコア:4, 参考になる)
一例として京都大学での研究 [kyoto-u.ac.jp]のページを挙げておきます. 太陽光発電「システム」として解決すべき課題および現時点での解決案についてまとまっています.
Re:むしろ (スコア:3, おもしろおかしい)
# あれ?
Re:むしろ (スコア:2, 参考になる)
もう、15年ほど昔にそんな研究が始まろうとしているのを書籍で呼んだ記憶がありますけど。
/* Kachou Utumi
I'm Not Rich... */
Re:むしろ (スコア:2, 興味深い)
その地表面に降り注ぐ太陽光のエネルギーと大して変わらねー、これなら地上アンテナ作る広大な用地にこそ太陽電池敷いたほうがいいだろ、
ともどこかで聴いた記憶があります。
Re:むしろ (スコア:1)
それを使ったら、結局地球で熱が発生する気がするのは私だけですか。
Re:むしろ (スコア:5, 参考になる)
地球上で人間の使っているエネルギーは,降り注ぐ太陽光と比べるれば誤差です.
太陽のエネルギーの揺らぎにも及びません.ですので,我々の利用している程度の
ちっぽけなごみみたいなエネルギーでは気候への影響は無視できる程度です.
温室効果が効果的だとされるのは,この膨大な太陽からのエネルギーを効率よく
貯め込むからであって,それらの温室効果ガスを排出した際に直接発生する熱と
同程度のエネルギーのような微小な効果は無視してOKです.
Re:むしろ (スコア:1)
# そこまで考えてなかったりして...
Re:むしろ (スコア:1)
ソ連の公式発表は大本営レベルの信頼度 (スコア:3, おもしろおかしい)
例えばエネルギヤロケットの一号機ペイロードは打ち上げ当時公式には
「重量100トンのダミー衛星」ってことになってましたが、実際には
軍用サリュートこと「アルマズ」類似のレーザーSDI衛星「ポリウス」
ということが判明してます。ばれたときに備えて「ミール2」という
ロゴが描かれていたそうです。
打ち上げ直前にそれを知って激怒したゴルバチョフ大統領によって
打ち上げ失敗ということにして海中投棄されました。
この辺は軍事機密の厚い壁に阻まれてますんで、今後いろんなネタが
発掘されるでしょう。
アメリカもインド洋上の静止軌道に直径100メートルのELINT衛星を持ってるってのは
公然の秘密なわけで、おそらく金さえかければ遮蔽にせよ反射にせよ、
技術的には何とかなりそうですわな。中身はELINT衛星かもしれませんがね。
Re:ソ連が (スコア:1, 参考になる)
参考リンク(1) [wikipedia.org]、(2) [space-frontier.org]