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流れ星の「太さ」は数ミリ、すばる望遠鏡が測定 29

ストーリー by yoosee
夜空に光の一筆 部門より

galaxiast 曰く、

ハワイ島に設置されている国立天文台すばる望遠鏡による観測で、流星として輝いている領域の幅は約数ミリメートルであることがわかったそうです(プレプリント)。

流れ星は、直径1mmにも満たない粒子である流星塵が、高度100kmほどの地球大気に飛び込んできたときに輝く現象です。 秒速数十kmという速度によって流星塵は加熱・蒸発し、その通り道の分子や原子は蹴散らされ、高温になって輝きます (蹴散らされる原子のイメージ図)。 これが流れ星として見えるわけです。
この研究では、流れ星として見える光の量が蹴散らされた分子や原子の数に比例することに目をつけ、高度110kmあたりでの酸素の原子数密度から光っている領域の幅を数mm程度と見積もったものです。これまでの観測では解像度不足で幅1m以下であることしかわかっていなかったそうなのですが、大望遠鏡の威力でここまで高精度な研究が可能になったとのこと。

この研究では、アンドロメダ銀河の撮影中にたまたま視野に移りこんだ流星に注目していることもポイントです。これまで「邪魔者」でしかなかった光の筋に対して、見方を変えることで科学的な成果を生み出すことができたわけです。すばる望遠鏡をはじめとする世界の大望遠鏡で観測された画像の中にも、きっと流れ星はたくさん写っていることでしょう。眠っているデータから次々と新たな知見がもたらされるきっかけとなったら面白いですね。
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  • by AnomalousCoward (32957) on 2007年09月13日 1時24分 (#1218482) 日記
    たった数mmの流れ星があんなに輝くんだから
    ずっと高体積高質量の僕らであれば流れ星のように加速すれば、
    遥かに綺麗に輝けるってことですね。うん。
    --
    ごめんなさい。
    • by Anonymous Coward on 2007年09月13日 3時00分 (#1218507)
      流れ星は加速してんじゃなくて
      大気の抵抗で減速してると思う
      親コメント
      • by cljack (22418) on 2007年09月13日 9時46分 (#1218582)
        重力の影響と空気抵抗の影響の具合によるでしょ.
        最初のうちは重力の影響が大きく加速,後に空気抵抗の影響が大きくなって減速.
        光ってる期間がどこに当たるかで,加速しているとも,減速しているともいえると思う.

        自分のほうに近づいてくる流れ星は加速して見える(角速度が大きくなる)ってのもあって,
        流れ星は加速しているって考える人も多いのでは.
        # もちろん逆もあるけど,
        # アニメとかの演出でピカッと光って加速しながら消えていくってのが多いような気がする.
        親コメント
      • 間違いなく一般人には分かってもらえないだろう話だなぁ
        落ちてくるんだから加速してるにきまってんじゃんwww
        みたいな
    • by Anonymous Coward on 2007年09月13日 1時50分 (#1218488)
      人間の目で「あんなに輝いて」みえる流星は、今回のものよりもずっとずっと明るいものでしょうから、流星塵も流れ星の「太さ」ももっと大きいんでしょうね。何せ今回の流れ星、8mの鏡で集光しても画像として明るく飛んでしまわない、つまりきちんと明るさを測ることができるくらい十分に暗い流れ星だったはずですから。

      ものすごく明るい流れ星の場合でも、流星塵の大きさはせいぜい数cmだと聞いたことがあります。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年09月13日 3時50分 (#1218514)
        >人間の目で「あんなに輝いて」みえる流星
        でさえ小さなものだとは以前から言われていたことだが、今回の発表のツボはそれを「実際に観測によって実証してみせた」ということが大きいと思う。
        親コメント
        • 昔、所属していた天文同好会で流星観測をやっていた者として、明るい流星の直径が数ミリ
          というのは信じられません。
          点光源でも、眼のレンズが持つ収差によって明るいもの程大きく見えるということを
          考慮に入れても、明るい流星は大きく見えました。主観的な意見ですが、-2等級より明るい
          大流星は全て肉眼で感じられる"幅"があるので、直径は10m、あるいは100mのオーダーでは
          ないかと思います。(痕を持たない1等級より暗い流星なら数ミリといわれても納得するけど)
          #1218488さんが指摘したように今回すばるが観測した
          • 腑に落ちないところがあったので、リンク先のすばる望遠鏡のページを良く読み直した。
            本文には
            >流星の発光領域は、直径わずかに数ミリメートルであることが突き止められました。
            と書いてあるが、注まで見ると次のように書いてある。

            >発光のメカニズムには、黒体輻射、再結合輝線、禁制線など、いくつか種類があり、それによって発光領域の大きさは異なりますが、ここでは大気の加熱が起こり、再結合輝線と黒体輻射で光る領域のことを「発光領域」とよびます。

            >中性酸素原子が禁制線の光を実際に放つまでには平均で0.7秒かかるので、その間に、酸素原子は衝突現場の「トンネル」から300メートル程度離れた領域までふらふらと広がってしまいます。

            つまり、流星が切り裂く大気のトンネルは幅数ミリメートルで、この部分は再結合輝線と黒体輻射で光る部分なんだけど、流れ星全体としては半径300mの酸素禁制線による発光領域や、広がったプラズマの発光領域があるので、遥かに広い領域が輝いているということですね。

            親コメント
          • 10~100mオーダーの流星がそんなに落ちてきたら地上は大変なことになりそうな。
            #材質にもよるだろうけど、どのくらいの大きさまでなら燃え尽きるのかな?
            親コメント
            • >10~100mオーダーの流星がそんなに落ちてきたら地上は大変なことになりそうな。

              たとえば長野県の御池山隕石クレーターの場合、直径45mの隕石が落下したとされ、クレーターは
              直径900mになります。
              こんなウン十mオーダーの隕石の落下跡はそんなにはない。
              (発見されているクレーター跡は100個以上らしいです)
              そんなのが沢山落ちてくるようなら、エースコンバット5のストーンヘンジみたいのが
              必要になりそうですというか、その前に人類が文明を維持発展させることはできない
              でしょうね。
              滅亡まではしないかも知れないけど。
              親コメント
            • いや、ここで言う直径は光の帯の幅で、流星の塵の直径じゃないから。
          • ほらほらすぐ嘘をつく
            発光から消滅までの経過をたどれば、大きさの変化なんかすぐわかると「思い込んでいる」でしょ?
          • うーん、別に俺は権威主義じゃないんだけどさ
            専門家による研究・観測結果に対して

            > 昔、所属していた天文同好会で流星観測をやっていた者として、明るい流星の直径が数ミリというのは信じられません。

            って、軽々と言っちゃうのは失礼だとは思わんのかね

    • ごめんなさい、コロンビアのときの映像を思い出しました。
      或は、ガンダムの地球降下とか。

      流れ星の星というか核の部分は、0.1-1mmで、
      それが衝突して、衝突された微粒子が周りとぶつかって光るのが、数mm。
      いわば、流れ星の摩擦の後:ブレーキ痕。

      考えてみれば、当然な話しながら、
      こんなダイナミックなことが、
      小指の先という身近なスケールの中で、
      ナノよりももっとでミクロに発生していて、
      しかもそれが分かるというこの素晴らしさ。

      だいぶ感動しました。
      親コメント
    • AnomalousCoward、君はどこに落ちたい?

      # 名前が長いよ
    • #年がわかるのでAC
  • by Anonymous Coward on 2007年09月13日 9時44分 (#1218580)
    約数ミリメートルという表現に違和感を感じざるを得ない。
  • by Anonymous Coward on 2007年09月13日 12時20分 (#1218660)
    発光領域って言葉自体に、一般の解釈との差があると思いました。
    どうもリンク先の説明によると、ここで言う「発光領域」というのは、
    流星の元になる塵(0.1-1.0mm)が直接大気を蹴散らした原子と、
    そいつらがさらに他の原子を強力に(相手を励起させられるほどに)蹴散らした領域のことで、
    流れ星の光の帯の幅が数ミリというわけではないのですね。
    • by Anonymous Coward
      どっちにしろ"見えた(Y/n)"という回答を求めてしまうアレゲな人が可哀想すぎます。

      # 永遠の謎って答えがほしいのでAC
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