パスワードを忘れた? アカウント作成
16320 story

新種の命名権,売ります 51

ストーリー by yosuke
ICZNのお墨付き 部門より

kaho 曰く

news@natureのFish for saleという記事によると,非営利団体であるMonaco-Asia Societyが新種の魚類の命名権を9月20日にモナコにてオークションするという(プレスリリース).
このオークションの目的は,より多くの研究と保護活動のための資金を集めるためということで,各新種ごとに4万5千ドルから50万ドルの開始価格となっている.
動物の新種の命名権がオークションにかけられたのは初めてではなく,2005年にボリビアで発見された新種の猿が65万ドルで落札されたことがある.しかしこれほど多くの新種の命名権がオークションに一度に並ぶのは初めてのことだという.
対象となる生物10種は,コンサベーション・インターナショナルが2006年にインドネシアのパプア州で発見したもので,The Blue Auctionのサイトの商品一覧(以外のものも含まれているが)で見ることができる.環境保護に貢献しつつ名前を残したい篤志家の方は参加されてはどうだろうか.

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 自然保護啓蒙活動 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by s02222 (20350) on 2007年09月18日 21時09分 (#1221051)
    うっかり自社の名前を付けた魚が絶滅したりするとイメージダウンですから、その後も継続して自然保護活動に邁進せざるを得なくなるわけですな。
  • 命名規約 [iczn.org]的にどうなのだろうと思ったら、意外とゆるいようですね。
    ラテン語である必要もないみたいだし。
    • by SAKAGUCHI_flask (34748) on 2007年09月19日 1時05分 (#1221111) 日記
      お分かりのことと思いますが、リンネの二名法に従って、学名は属名 種名から成るわけですが、今回のオークションでは(種名)の命名権の販売となっています。
      種名は形容詞的であることが多く、ラテン語の語尾活用に従っているようです。日本人にちなんだ命名でも語尾が変わっているので違和感のある綴りになっていたりすることが多い気がします。

      それよりも学名の表記は属名 種名の後に命名者と命名年を記載することが推奨されますので、自分の名前を種名にしなくても、命名者として名前が残ることと思います。

      #微生物が専門なので、もしかすると動物は様子が違うかもしれない。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 10時20分 (#1221198)
        細かい指摘ですが。

        二名がセットになったものが種を表す学名、すなわち「種名」であって、SAKAGUCHI flaskさんが種名とおっしゃってるのは、正しくは「種形容語」あるいは「種小名」と呼びます。形容詞的というよりは、まさにラテン語の語格変化で形容格になった語そのものなんですね。

        日本では学名はしばしば「姓+名」という形に喩えられ、授業や講義でもそのように教わることが多いです。これはこれで、属と種にある「上位−下位」の関係を理解する上でも役立つし、とっつきやすい喩えではあります。しかし、実際の学名の構成を理解する上では、「知恵のある(sapiens)」「人類 (Homo)」(Homo sapiens:ヒト)とか、「黄金色の(aureus)」「ブドウ球菌(Staphylococcus)」(Staphylococcus aureus:黄色ブドウ球菌)などのように、日本語では種小名と属名をひっくりかえして主従関係を置き換えると理解しやすかったりします。で、このための形容語である種形容語(種小名)が、属名の「性」に引っ張られて変化するというのは、そう考えるとごく自然なことなんですね。

        例えば、あんまりメジャーな例を思い出せないのだけど、ヒトの皮膚に常在する非病原性の球菌に、ミクロコッカス属ってのが居まして。この中に、現在Micrococcus luteus(ミクロコッカス・ルテウス)と呼ばれてるヤツがいますが、以前はサルシナ属(八連球菌属)に分類されており、Sarcina lutea(サルシナ・ルテア)という学名でした(現在、S. luteaM. luteusのシノニム)。もちろん、別の属だけど種形容語が同じというパターンはたくさんありますけど、これは属の分類が変わるときに、種形容語がそのまま引き継がれて、属名の性が変わったことに伴って語尾が変化した例にあたります。
        親コメント
        • 二名がセットになったものが種を表す学名、すなわち「種名」であって、SAKAGUCHI flaskさんが種名とおっしゃってるのは、正しくは「種形容語」あるいは「種小名」と呼びます。形容詞的というよりは、まさにラテン語の語格変化で形容格になった語そのものなんですね。

          ご指摘ありがとうございます。そうか、二名で種名=学名なんですね。長いこと間違って理解していました。
          #微生物の専門なんて恥ずかしいことを書いてしまった。反省。
          親コメント
    • ラテン語である必要なんてあってたまるか、という気はする。 あ、オフトピだったかね…
  • by kojirox (34129) on 2007年09月18日 22時27分 (#1221073)
    企業の売名行為もあるんでしょうが
    こういうのって後世に名を残す、すごいチャンスですよね。

    # 最近、人間の生きる意味とかを考えててついうっかり
  • 献名 (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年09月19日 9時08分 (#1221150)
    生物名に人名(この場合は会社名や団体名かも知れませんが)をつけるのは「献名」と言います。
    献名@Wikipedia
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8C%AE%E5%90%8D [wikipedia.org]

    昔からさまざまなパターンがありました。
    ・その生物を発見・採集して研究者に提供した人
    ・新種の発表に至る過程で、研究上の助力をしてくれた人
    ・研究者が尊敬している人(同分野の研究者であることが多いが、それ以外も)
    ・研究者の近親者や配偶者
    ・研究に経済的な支援をしてくれた人
    最後のパターンは、科学研究が主に国家事業として行われるようになってからは、あまり聞かなかったのですが、今回のオークションはそれが形を変えて復活したとも言えるでしょう。
    • by Anonymous Coward
      非生物(というより天文)分野がどういう反応を示すか興味があります。

      地学方面も命名権ってあるんでしたよね?サヌカイトみたいな~てな感じで
  • by Anonymous Coward on 2007年09月18日 21時00分 (#1221047)
    言ってみたかっただけです(ササッ
  • by Anonymous Coward on 2007年09月18日 22時10分 (#1221069)
    筒井康隆に命名してもらうというのはいかがでしょうか?

  • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 0時05分 (#1221100)
    「鈴木くん」でどうですかね。
    絶滅なさそうで。
    「田中くん」でも良いけど。

    #「くん」まで名前なので、スズキ科はセーフ(?
    • >「田中くん」でも良いけど。

      りぼんに連載されていたマンガ「めだかの学校 [s-manga.net]」の田中先生を思い浮かべてしまった…。orz

      #マンガといえば「こち亀」でも、台風の命名権を買って部長にプレゼントしたら勢力を増して大暴れ…という回がありました。
      #新種の魚も、命名したとたん大暴れして他の種を根絶させたり人間を襲ったりしだすとすごく嫌な感じが。
      親コメント
  • たとえば、ゲイツって接頭辞を持った名前が爆増とか。
    で、それ以外の種の保護に財団はお金を出さない・・・・
    いや、絶滅させる方向か?

    そうなると、売名行為に加担する代償は決して少なくない?
typodupeerror

長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

読み込み中...