世界で最も日当りが良いのはどこ? 134
ストーリー by yosuke
SoDaにある1990-2004のマップとの違いがわからない 部門より
SoDaにある1990-2004のマップとの違いがわからない 部門より
吸血鬼必携の地図 曰く、
米ZDNetのBlogが紹介しているが、NASAの研究者グループが「陽当たり良好世界地図」(超訳)を作成したそうだ。英Guardianの記事によると、世界で最も日射が強い(かつ晴れやすい)のはサハラ砂漠と太平洋の中央部(ハワイの南からキリバスにかけて)だという。この成果は米欧の22年にわたる人工衛星による観測データを解析したものである。(REUTERS電として詳細な記事(英語)が出ている。その日本語版。)
これは日光浴のための参考データというわけでは、もちろんない。来るべき石油枯渇、あるいはCO2削減のための化石燃料からの脱却のための代替エネルギーの一つとして、太陽光発電設備をどこにいくつ配置するかという検討などのための基礎データである。Guardianの記事によると、サハラの日射量では1日1平方メートルあたり、標準的なアメリカの家庭で1日に消費される電力量に相当する6.78kWh、太平洋では6.92kWhの日光が照射されているという。電話の中継局に設置する太陽光発電パネルの数の見積もりなどに衛星観測データが用いられているほか、国土のほぼ全体が強い日射域という結果のでたオーストラリアでは日光が新たな資源になるとの期待を示す記事が出ている。
日当 (スコア:5, おもしろおかしい)
Re:日当 (スコア:2, おもしろおかしい)
"日当"マップは今すぐ欲しいです
全世界分の電力に必要な面積 (スコア:5, 参考になる)
たとえ全世界分の電力を太陽エネルギーだけで供給したとしても、必要な面積はゴビ砂漠の面積程度 [nedo.go.jp]です。
サハラ砂漠の条件ならば、必要な面積は6万平方キロぐらいです。この絵 [wikipedia.org]の一番左の赤四角ぐらいですね。地球の表面積(約5億平方km)から言えばごく小さい割合ですし、たとえこれを全部1カ所に集めて置いたとしても(そんなことをする意味はありませんが)影響は局地的です。
逆に、その分の温暖化ガスの排出量を減らさなかった場合の地球全体の温暖化の影響の方がよほど深刻ですね。放っておけば全生物種の何割もが絶滅の危機に晒されるだろう、と報告されていますから(これ [env.go.jp]の18ページとか参照)。
どのぐらい排出量を減らせるか、についてはこのあたり [aist.go.jp]がご参考になるかと。
まぁ現実的な解としては当面は再生可能エネルギーだけじゃなく、原子力でも炭素貯留でも省エネルギーでも何でも使っていくことになるのでしょう。ここ [env.go.jp]の28ページ以降にあるように。
しかし技術はあるのに、政策の面で遅れているのですよ、我らが日本は。既得権益と先入観にとらわれすぎて、新たな商売を逃がそうとしていますね。
Re:全世界分の電力に必要な面積 (スコア:3, すばらしい洞察)
#太陽電池の影で暮らせば結構快適?
Re:全世界分の電力に必要な面積 (スコア:1, すばらしい洞察)
そのうち、サハラ砂漠近郊が、データセンター地帯になるのかなー。
Re:全世界分の電力に必要な面積 (スコア:1)
別に無理に1カ所にまとめる必然性はないし、効率も変わらないので。
Re:全世界分の電力に必要な面積 (スコア:4, 参考になる)
>電話の中継局に設置する太陽光発電パネルの数の見積もりなどに衛星観測データが用いられているほか
単に「一番日当りのいい場所」を探すのがプロジェクトの目的ではなくて、
特定の場所の日射量~m2当り太陽光発電出来る量を定量化するのが目的。
「あー、この山の中に電線引っ張ってこないで太陽電池だけで○○運用したいんだけど、
必要な電力※※kWh得るのにパネル何枚必要だべ?」
ってときに参照するデータ。
家や企業に置き換えるなら、これまで一日に使用する電力量、
太陽電池パネル一枚当りの発電量が既知だったところに、太陽電池に照射する日光の平均値
(これを用いてパネル一枚で発電する電力の期待値が得られる
:一日に使用する電力量をこれで割ってパネルが何枚必要かわかる)がこの結果から得られるということ。
Re:全世界分の電力に必要な面積 (スコア:1)
サハラ砂漠付近の大消費地は欧州で年間日照量が1000~1700kWh/m2ぐらい、それに対してサハラ砂漠は約2700kWh/m2 [tuat.ac.jp]ですので、1.6~2.7倍。
送電損失がその差を上回れば、或いは送電コストが高すぎれば、欧州に直接設置した方が良いということになります。
そしてその場合でも、必要な面積は3倍未満ということになります。オーダーが変わるような話ではありませんよ。
Re:全世界分の電力に必要な面積 (スコア:2, 参考になる)
してないと思います.
全世界のエネルギー消費はおおよそ4*10^20 J (2000頃)
想定されている砂漠等での水平面全天日射量は,年で平均しておよそ4 kWh/m^2 day程度.
つまり1 m^2あたり5.3*10^9 Jのエネルギーです.これに面積1.3*10^12 m^2をかけてやると
6.9*10^21 J.効率はだいぶ低めでOK.(実際にはもうちょっと低くなる要因があるのですが,
この面積を出す際の試算には変換効率が十数パーセントってことで出していたはず)
>理論上はそうだとしても現実では不可能ですよね?
ちなみにこれ,シングルフォトン-ギャップ型の太陽電池ですと最大でも理論的な最大変換効率は
30%弱にしかなりません.これはバンドギャップを超える分以上のエネルギーは全部無駄になって
しまうことと,逆にバンドギャップを大きくすると越えられずに吸収できない光が増えることに
よります.
#多層化やその他の手法で理論限界は上げられますが.
Re:全世界分の電力に必要な面積 (スコア:1)
日陰 (スコア:3, 興味深い)
これで何か新たな生態系が出来そう。
実験してみた (スコア:3, 興味深い)
太陽電池パネルを大量に設置し、今から発電開始!!
・・・3時間後・・・
全ては砂の中に消えた。サハラ恐るべし!!
人的に砂を排除する作業を行うも、手間ばかりかかって
割に合わないことが発覚。
しかも、あまりの日照効率の良さに作業員全員熱中症。
作業員の多くは「誰だ、こんなとこ選んだの?」と文句
を言っているとかで。サハラ恐るべし!!
(いや、実際サハラ砂漠に行って見ると、少しの間に
砂山が消えて他の場所に出来るのを目の当たりにするし、
あそこの異常さというか特殊さが良くわかる。)
There is no spoon.
Re:実験してみた (スコア:3, 参考になる)
わかりやすい分類のページが鳥取砂丘のページ [tottori-u.ac.jp]ぐらいしか見つからなかったけど。
プランとしてはこういうもの [iea-pvps.org]が想定されていて、周辺の緑化なども含んでいます。洗い流してくれる雨が無いので、パネルに乗る砂の影響は日本よりは大きくなりますが。
ゴビ砂漠では実地調査 [pvsystem.net]も行われていますね。
# こういう地域だと、原油をわざわざ運んでくるよりよほどロスが少ない場合が多い。
Re:実験してみた (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:実験してみた (スコア:2, 興味深い)
アフリカのある国の地方ラジオ局が徐々に出力が落ちてき遂に送信不能になってしまった。
局員が調べても原因がつかめない。ラジオが唯一の娯楽な村人はみんながっかり。
2ヵ月後政府がようやく調査団を派遣するとあっさり原因究明。
ソーラーパネルに砂が積もっていたとの事。
開局以来ソーラーパネルの掃除なんかしたことなかったらしい。
という話をTVでやっていたのを思い出しました。
大規模に展開するならお掃除ロボットが必要ですね。
あと、砂塵でパネルそのものが削られていきそう…。
宛部門名 (スコア:3, 参考になる)
SoDa(Solar Radiation: Data, Databases, Applications, Education - SoDa Service [soda-is.com])は
14年の解析ですが、今回は22年。
気候は10年規模の周期の変動を持っていますし、そもそも太陽光の強度が11年で変化する。
空の明るさ(透明度)が11年周期変動する [astroarts.co.jp]なんて話もあるようです。
14年の解析では1周期を抑えてはいますが、正直周期変動を解析するのに
1周期分のデータでは心もとない(有意性に疑問)。
22年が11年の2倍になっているのは偶然なのか11年周期の2倍を選んだのかはわかりませんが、
2周期分抑えることで有意性の高いデータになるのではないでしょうか。
陽当たり良好! (スコア:2, おもしろおかしい)
日経サイエンスで (スコア:2, 興味深い)
太陽光レーザーが拓くマグネシウム社会 [nikkei-bookdirect.com]
エネルギー収支 (スコア:1)
Re:エネルギー収支 (スコア:2, 興味深い)
以前は、製造にかかるエネルギーが耐用年数中に発電可能なエネルギー以下だから意味ねんじゃね?という話があったが
その後太陽電池の変換効率が向上したりしたから現状はしらね
ただ現状がどうでもいずれ開発されるといういう前提でそのときのためにアタリをつけとくのはいいと思う
軌道エレベータとかでもいずれ素材が開発される前提だし
Re:エネルギー収支 (スコア:2, 参考になる)
Re:エネルギー収支 (スコア:4, すばらしい洞察)
それどころか、はるか遠い海岸線に建ててはるばる送電する原発に比べて、家やビルに直接取り付けるから送電ロスなんか逆に小さくできますけど。
需要と合わなくて揚水発電などが要るのは、原発でも同じ。
おまけに、蓄電装置は必須じゃないですよ。デンマークなんかもっと不安定な風力で国の電力を2割以上供給してますけど、そんなもの付けていません。
太陽電池の収支 (スコア:2, 興味深い)
もし、太陽電池の収支が黒字なら、黒字分を使って新規の太陽電池が生産出来ますよね。
太陽電池の拡大再生産ができれば、エネルギー問題を解消出来るのでは?
太陽電池なら原料は無尽蔵にあるし、設置出来る場所もたくさんありそうだし、CO2も出ないし。
(もちろんエネルギーの輸送コストや発電所の運用コストとかも考えての収支が黒字になればということですが。)
10年くらい前に三洋電池の方の講演で、「世界中の砂漠に太陽電池を設置して世界中に超伝導送電線を張り巡らせれば、24時間電力が安定に供給されてエネルギー問題なんかなくなる」という壮大な話を聞いたことがあるんですが、実現する可能性はあるのかな?
Re:太陽電池の収支 (スコア:5, 参考になる)
価格面の収支が取れる場合がまだ少ないのですが、これは生産規模さえ大きくなれば安くなる状況ですね。learning curveに沿って安くなるので(IPCC 第三作業部会評価報告書4章 [www.mnp.nl]のFigure4.11にこれまでの価格推移があります)。
EUはこれを政策で制御しながら導入を進めていますね。今後20~30年間の努力次第で将来の温暖化の被害が決まるそうですから [env.go.jp]。
もちろん商売上の「収支」も、先鞭を付けた国が有利です。
国際的な送電線で繋ぐ構想は、低コストな超伝導送電線などの実現が前提ですね。ジェネシス計画と呼ばれていますが。
Re:太陽電池の収支 (スコア:1, 参考になる)
Re:太陽電池の収支 (スコア:2, 参考になる)
ただ、おっしゃるようにそうでない分野も多々あるわけで、例えば鉄は、その精錬過程で大量の二酸化炭素を出します。これなどは、なかなか100%電気置き換えは難しそうです。
まあそういう分野や、陸上輸送以外の輸送(船や飛行機)は、化石燃料由来でない燃料や素材にシフトしていかざるを得ないのでしょう。
技術的なハードルは高いようですけど。(例えば鉄では、鉄鉱石を水素で還元なんて案もあるようですが、これからの技術研究テーマであって現時点では実現可能なのかどうかもよく分からないらしい)
Re:エネルギー収支 (スコア:2, すばらしい洞察)
現実的に技術的目処が立ってなかったり、現状の政府が体験したことも無い様な長期間の管理をしたりする必然性がある筈なんだが。
#つーか、発電所の敷地内のドラム缶ですら偶に「漏れた」なんて話がある位なんだよね。
Re:エネルギー収支 (スコア:1)
肝心な電気が潤沢にあるので、他のものは運ぶなりで何とかなるでしょう。
限りなく実現不可能なのでは (スコア:1, 興味深い)
環境過激派の前に実現は難しいでしょうな
砂漠一面に広がる太陽電池、その下には作物がすくすくと育つとかかっこいいんだけどな~
山の上 (スコア:1)
イメージがあるんですが、意外と大したこと無い?
Re:山の上 (スコア:1)
Re:山の上 (スコア:1)
山のこっち側とあっち側とでは天気が全然違う。そんな時の山頂の天気はどうなってるのかというと千差万別でむしろ悪天候の方の影響をモロに受けることが多いのではないかと思います。
一方、ロシアでは (スコア:1, おもしろおかしい)
# 猫ってひなたぼっこ好きですよね。
Re:一方、ロシアでは (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:一方、ロシアでは (スコア:1)
日当たりが年中いいとして (スコア:1)
Re:日当たりが年中いいとして (スコア:1)
なんか廃れたって記述があったけど実際はどうなんだろう?
トータルコストで、太陽電池>太陽炉なのかな
Re:日当たりが年中いいとして (スコア:2, 参考になる)
他は検索いただくとして、スペインのやつ [gizmodo.jp]が画になります。
Re:日当たりが年中いいとして (スコア:2, 参考になる)
・直射日光が多くて(=太陽光を集光しやすい)
・平均気温が高くて(=高温が得やすい)
・タービンや蒸気系のメンテナンスに問題がない
地域では、太陽熱発電が有利になってきます。
日本ではあまり研究されていませんが、アメリカ大陸の一部や地中海沿岸、中東、オーストラリアなどが適地とされ、一部では実用化もされてます。
英語ですが、この資料 [nrel.gov]に実際の発電所の例や、CSPに向いた地域の分布(P.8)、それに地中海周辺での国際送電の可能性(P.18)が図で示されています。
ご参考までに。
貯蔵と輸送が大変 (スコア:2, 参考になる)
じゃあ炭素を水素と結合させて炭化水素の形で運べばいいじゃんということになるが、そうすると今度は原料として炭素が必要になる。とここまで考えると、大気中から炭素を拾って炭化水素を作る光合成ってよくできてるよなぁ、とつくづく思う。
大都市の近海に半分水没した浮き島か何か作って、燃やせる海草か海水でも育つ樹木をバイオ技術でちゃちゃっと作って、陸に運んで火力発電するのが結局一番安上がりだったりして。
# 「ちゃちゃっと」の難しさを知らない門外漢の暴言
輸送は簡単 (スコア:3, おもしろおかしい)
沖合いでもっと大規模に太陽光で作った蒸気で起こした風を
都市まで運んで風車をまわせば楽勝です!
凝結した水で水車もまわせば一石二鳥、
いや渇水対策にもなって一石三鳥間違いなし!!
Re:輸送は簡単 (スコア:5, おもしろおかしい)
赤道付近で温めた水蒸気を大量に発生させれば、
上昇気流が出来て、周囲の熱を更に取り込みながら、、
コリオリの力で回り出して、自然に発展し始めて、
ほっといてもそのまま中高緯度地域に向かって行き、
大量の雨と風をもたらしてくれるようになる。
原爆数十万個分のエネルギー。
これを使わない手は無い。学校も会社もお休みになるし。
Re:貯蔵と輸送が大変 (スコア:1, 興味深い)
温暖化の何が問題って何億年とか途方もない時間をかけて
固定されたものをほんの数百年で使い切るような猛烈な
ペースが問題なわけで。
Re:そんなとこより (スコア:1)
ところで一般教養の科学の授業で、風力は良いぞうと何度も聞いたのですが、
較べて太陽光発電は実際のところどうなんでしょ?
作ったりメンテナンスしたり、結構面倒に思えますが。
Re:そんなとこより (スコア:2, 興味深い)
風力はnew renewablesの中では大量に普及していて安くなっていますし、場所さえ注意して選べば結構安定したビジネスになりますからねぇ。
# いい融資先になるんで、ドイツじゃ銀行団がロビー活動をしたはず。
太陽光はメンテナンスの点では風力よりずっと手間がかかりませんよ。放っておいて、たまに鳥フンなどがついたら水ぶっかけて落とすぐらいでいいはず。
まだお高いのが欠点ですけど、それでなくても昼間の電力はコストが高いので、案外ペイするものです。
少なくとも、原発停止で夏の昼間に大停電するぐらいなら、安全策も兼ねて混ぜておくべきでしょう。今年の夏はほんとにヤバかったようですし。
Re:そんなとこより (スコア:1)
Re:そんなとこより (スコア:1, 参考になる)
両方とも安定していないところでは、両方併用と言う選択肢もあります。
Re:だが、日本じゃあ (スコア:4, おもしろおかしい)
Re:だが、日本じゃあ (スコア:3, おもしろおかしい)
だがもはや、その一部はいまいちだ。
# こーゆーわけ [wikipedia.org]
Re:typo (スコア:1)