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バイオテック

老化防止レタス? ヒトチオレドキシンをレタスで作る 27

ストーリー by nabeshin
若返りではないよ 部門より

花粉症にも効いたらいいな 曰く、

京都大学のお知らせにより。奈良先端科学技術大学院大学の横田明穂教授らの研究グループと京都大学ウイルス研究所の淀井淳司教授らの研究グループは、ヒトチオレドキシンを産生するレタスの共同開発に成功した。ヒトチオレドキシンは、活性酸素消去や抗酸化作用、抗炎症作用を持ち、酸化ストレスや炎症性疾患に対する有効な治療薬として期待されている。

導入したマウスで長生きしたなど期待が大きいたんぱく質であるが、遺伝子組換え植物であるのが気になるところ。発表内容では、葉緑体のゲノムに導入したとあるので、花粉拡散はない母系遺伝と思うが、近い将来、健康食品などに含まれて大量生産となりそうなので、安易な栽培がされないことを祈るばかり。

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  • by kcg (26566) on 2008年04月30日 18時27分 (#1337992) ホームページ 日記
     どんな風に生まれたからといって、命あるものを差別するべきじゃない。みたいな論で言えば、遺伝子操作であっても、完全に人工な生命であっても、生きているものを嫌わないようにしていかないと、後々そういう人が現れたときに、不幸な話にならないかと。

     だから、遺伝子操作されたお野菜も歓迎してあげましょう。

    #みたいな強引な意見を言ってみる。
    • by ots556556 (34248) on 2008年04月30日 22時53分 (#1338109)
      完全に人工的な生命は、生命ではなくプロダクトです。
      命あるもの全て~という理屈の対象外であり、純粋に商品価値を推し量る対象です。

      # 野生動物殺すかわいそうだからダメ、うちで育てた家畜食えヨ的反論
      親コメント
    • 環境破壊(海面上昇や紫外線とかか?)が進んで、旧来からある自然の植物が育つ土地が少なくなり、人類の胃袋を満たす食料を供給するために、遺伝子操作された動植物を食べるのが一般的になる。

      とか、思いついたんだけど、どうだろう。

      #ここまでかいて、誰か言ってそうな/どっかで聞いたような気がしてきた。
  • 我ながら馬鹿だよなと思いつつも、「品種改良」と「遺伝子組み換え」の区別がイマイチ分からないんだけど、何がどう違うの?

    発現した性質に関して、十分な検証を踏まないのなら、リスクはどちらも大差ないように思うんだけど、「遺伝子組み換え」の方に過敏になる理由って何なんですかね?

    #映画の「ドクターモローの島」みたいなのを連想する人が多いのかなぁ?
    • 品種改良というのは、「偶然現れた」都合のよい性質の「同種を」掛け合わせることにより、
      よりよい性質をもつ子孫が生まれることを期待する、というのが基本的なアプローチになります。
      現在の栽培作物は人類が何百年と時間をかけて品種改良をしてきた結果といえます。

      現在では、その「よい性質」の原因(つまり遺伝子)を直接操作できるようになりました。
      たとえば「別の種から」よい性質の遺伝子を持ってきて、栽培作物に組み込む。作物の遺伝子を組み替えたわけです。
      狙った性質がピンポイントで導入されるうえ、都合の悪い性質が発現する可能性も抑えられると思われます。
      これにより品種改良の速度は劇的に高まるでしょうが それだけに慎重になる必要がある、ということで 規制などが敷かれています。

      まあ正直、作物に限らず 日本の遺伝子組み換え生物に関する規制や審査は厳しすぎるきらいがあり、
      私などはむしろ普通の(非組み換えの)作物より よほど安全なのではないかと思ったりもします。
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    • 遺伝子組み換えは品種改良の一種、ということでは。
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    • by Anonymous Coward
      遺伝子というコードを作者が書き換えてくれるのを待つのが品種改良。
      作者に無断でユーザーが書き換えるのが遺伝子組み換え。

      とか書いてみたけど、品種改良だってただボケっと待ってるわけじゃないし、
      あまり良い例えじゃないな、我ながら。
      • メモリ中のコードがメモリエラーで書き換わった結果、偶然いい方向に動くのが進化。
        なしのつぶてなユーザーサポートにご意見メールを書いてみるのが品種改良。
        コードの一部を自分好みにHackしてみるのが遺伝子組み替え。

        Hackはしてみたけど、バグがない保証が無いので、公開は様子見。
        とか?
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        • by Anonymous Coward
          >メモリ中のコードがメモリエラーで書き換わった結果、偶然いい方向に動くのが進化。
          別に有利な方向じゃなくても進化は進化ですね。

          #どうしても「いい変化」=進化、「悪い変化」=退化みたいな認識が広まってる気がして面映い。
      • by Anonymous Coward
        じゃあ、放射線照射は作者のキーボードに向けて外からボールを投げ込むようなものか
        クローンは単なる勝手ビルドか
    • by Anonymous Coward
      個人的な感触としては信用の差かと。

      長年の実績がある『品種改良』にたいして、ぽっと出の新技術である
      『遺伝子組み替え』が信用の面で劣るのは仕方が無く、その上
      色々と問題を起こしても『専門家』は『安全』としか言わない。
      原子力と同じ道を歩んでいるように見えます。
  • 質問 (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2008年04月30日 18時45分 (#1338000)
    > 導入したマウスで長生きした
    ってどこを参照すればいいでしょうか。
    リンク先には書いて無かったので。

    あと、このレタスは採って食うのではなくて、採ってチオレドキシンを抽出するためのものなんですが、
    それでも組換え植物であるのが心配なんでしょうか。
    組み替えタンパク質の医薬品って、すでにあると思うんですけど。…ないのかな。
    • by Anonymous Coward
      >組み替えタンパク質の医薬品って、すでにあると思うんですけど。…ないのかな。

      古典的なところでインターフェロン [wikipedia.org]とか
  • ミトコンドリアはよく間違えるみたいだけど、葉緑体は大丈夫なのかな?
  • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 19時01分 (#1338005)
    それ、毒じゃない?食べ過ぎても大丈夫?ってまず思ってしまう。
  • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 21時55分 (#1338083)
    >活性酸素消去や抗酸化作用、抗炎症作用を持ち、酸化ストレス
    って言われると、なんとなく「これはどんな通販か?」と思ってしまう。
    一種の水商売と近いものを感じてしまうのですが、どのあたりが違うのでしょうか?
    • by Anonymous Coward
      やっぱりアルカリが体にいいんでしょうか?
      エルバッキーの人もアルカリックパワーとか言ってたし
  • by Anonymous Coward on 2008年05月01日 3時55分 (#1338200)
    実質的に全ての生物が持ってるチオレドキシンのhuman orthologを遺伝子操作で入れたからってなんだと言うのか?

    レタス自体ももともとチオレドキシン持ってるし、他のありとあらゆる生物がチオレドキシンを持ってる。
    マウスで寿命が延びたってのも単にdoseが増えただけの話で、ヒトのチオレドキシンが特別なわけじゃない。
    そんなものをわざわざ導入しても意味ないし、拡散を心配することも無意味。
    • Re:アホらしい (スコア:5, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2008年05月01日 10時35分 (#1338269)
      つーか、これは「医療用のヒトチオレドキシンの生産」が目的であって、レタスを使ったというのは、大量生産のための一手段にすぎないんで。

      タンパク質の大量生産には、大腸菌(原核生物)による系が従来から使われてて、生産自体はいちばん低コストなんだけど、糖鎖修飾が真核生物のようには行われないとか、精製するときの問題(大腸菌のようなグラム陰性菌は、静脈内投与時にショックなどを引き起こしかねないエンドトキシンを持ってて、その除去はなかなか厄介)なんかもあって、必ずしもオールマイティな手法とはいえない部分もあります。そういう意味で、別の生物を用いた培養系というのは結構大事だったりする。

      生産性の観点から言うと、酵母などを使った方がいいんだろうけど、微生物を使った物質産生系(大腸菌もそうだけど)では、雑菌混入(コンタミネーション)の問題もあって、無菌的な培養を行うための設備がどうしても必要になります。いちばん大規模に作れそうなのはビール工場みたいな設備でしょうけど。その点で言うと組み換え植物体を使った系は、一旦組み換え体を確立さえしてしまえば、初期設備投資が要らない、という利点がありますね。問題は花粉等を介した組み換えの拡散ですが、今回のは葉緑体ゲノムに組み込むことでそれを抑止してますし。

      葉緑体ゲノムへの組み込みをどうやったのかが、ちょっと気になるところではあります。プロトプラストへのエレクトロポレーションで、プラスミドを入れて、導入遺伝子の方を葉緑体ゲノムへの相同組み換えするような配列に入れておくとかかな? ゲノムへの導入効率はあまり高くはなさそうだけど、まぁこの方法でもクローンは出来るだろうし、もしかしたらもっと効率のいい方法があるのかもしれませんが。
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      • by Anonymous Coward
        タレコミは完全にナンセンスだという理解でよろしいか?
    • by the.ACount (31144) on 2008年05月01日 16時29分 (#1338518)
      そもそも、そのまま食べるんでないなら、なんでレタスなの?
      もっと成長速度の大きい植物はないのか? それともレタスの成長速度は大きい?
      (考えてみたら、栽培植物はDNA解析されてるから、研究しやすいだけだろ)
      --
      the.ACount
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      • Re:アホらしい (スコア:2, 参考になる)

        by Lafiell (6631) on 2008年05月01日 20時37分 (#1338665)
        なんでレタスなのかは判りませんが、「完全人工照明下で普通に生育する」というのは
        大きな要因だと思います。遺伝子組み換え植物を屋外農場で栽培出来ないですからね。
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