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33853 story

陽炎の揺らぎを利用する望遠鏡、6cmのレンズで1km先の人物を識別可能 68

ストーリー by hylom
コンパクトなのにくっきりはっきり 部門より

capra 曰く、

陽炎(かげろう)の光の揺らぎを利用して、より遠くまで見える双眼鏡が開発されている(New Scientist本家記事実例画像を含む資料)。

超解像度視覚システム(SRVS:Super-Resolution Visionary System)というこの双眼鏡は、熱で空気が暖められたときに発生する揺らぎをキャプチャし、デジタル処理で再構成することで、より遠くのものを識別できる仕組みとなっている。この技術を用いれば現在の回折限界も打破でき、6cmのレンズで1km先の人物の顔を9割の正確さで識別できるようになると期待されている。

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  • by Anonymous Coward on 2008年08月30日 16時29分 (#1412735)
    期待してます
  • by Anonymous Coward on 2008年08月30日 15時47分 (#1412713)
    天体望遠鏡みたいに、空気の動きによるひずみを補正する話じゃない?とおもったら、
    陽炎によって偶然に拡大された映像の一部などを利用して超解像を得るって話ね。すげぇな。
    しかし双眼鏡といっても、いまのところ車に積んで使うようなでかいものだろうな。
    DARPAが目指している最終製品にしても2kg以下、35cmm以内の長さとか言ってるし。

    手の中に納まってわれわれが買える程度に安くなるのはいつごろになることか。

    昔、映画「スターウォーズ・帝国の逆襲」で、電気仕掛けの双眼鏡などが出てきたときは、
    「あんなの何の意味があるんだ、出来の良い光学系を通った光を直接目で見たほうがずっと解像度が高い」
    と思ったものだが、最近は超解像や手振れ補正やらの技術が出てきて、デジタル技術を駆使して
    双眼鏡を作るとアナログを凌ぐ使い勝手の良いものができるのかも、と思えてきた。

    デジカメや家電メーカーが早々にそういう製品を出してくれないかと、期待。
  • by okky (2487) on 2008年08月30日 21時07分 (#1412806) ホームページ 日記
    この技術を超応用すれば、すりガラスの向こうにいる、風呂に入っているおねえちゃんの様子もちゃんと分析できる、とそういうことだな。

    .

    何? 判らない??! しょうがないな、説明しよう。

    陽炎の代わりにすりガラスを考えて見たまえ。本質的にこれらは同じものだ。何らかの理由で、光が直進できなくなるが、光そのものは全て陽炎/すりガラスを抜けてくる。

    この研究は「観察対象が動かないが、すりガラスのパターンが時々刻々変化する」場合についての研究だ。すりガラスの向こう側にある「2次元パターン」を推測するのが最終テーマになる。が、静動を入れ替えても同じ事は成り立つ。

    すりガラス自体は全く動かないが、すりガラスの向こう側にいるおねえちゃんは動く。そしてすりガラスの凹凸パターン自体は時系列とともに変化する事はない。

    すりガラスを通して得られた画像は、部分的には本来あるべき画像よりも解像度が優れている。そして、すりガラスの向こう側にいるおねえちゃんは動いているから、その時々に応じて「どの部分が」アップになっているのかは変わる。

    あとは得られた情報を3次元モデルに適宜マップしていけば、最終的にはすりガラスの向こう側の情報が逆演算で求められる。次元数が1次元増えているので、演算量は多くなるし、難易度も上がるが、本質的には変わらない。得られた模様が体のどの部分に当たるのか、パーツの連続性から推論する必要はあるが、それは3次元ジグゾーパズルを解くようなものだ。十分な計算機パワーがあれば決して困難ではない。
    --
    fjの教祖様
  • by Anonymous Coward on 2008年08月30日 16時58分 (#1412748)
    本家の人間は理解してトピックを立ててると思うんだけど、New Scientistっては一般向けの雑誌で、一般人の興味をそそるように実際以上にセンセーショナルな記事を書いたり、その分野で主流ではない(時にはトンデモと見なされている)仮説をメインに記事書いたりしてますよ。
    結果として、その記事内容の信憑性は必ずしも高くない。

    Editor自身も(ある記事で提唱された機械が「運動量保存則に反する」との指摘に対して)「"an ideas magazine - that means writing about hypotheses as well as theories"」とか言ってますし。
    (参考URL [wikipedia.org])

    このタレコミ内容にしても、実際には「DARPAでプロジェクトがスタートした」以上のものではないような。
    言ってみりゃDARPAのプロパガンダ。

    ということで、ソースがNew Scientisの場合、ちょっとご注意を。
  • 回折限界 (スコア:3, 参考になる)

    by 335 (4199) on 2008年08月30日 23時59分 (#1412840) 日記
    >現在の回折限界も打破でき、6cmのレンズで1km先の人物の顔を9割の正確さで識別できるようになると

    6cmのレンズで可視光の回折限界だと1km先で約1cmの分解能が達成できることになるはずだけど、

    人物の顔を9割の正確さで識別できるという状態が分からない。。。
    人物の顔であるということはほぼ100%識別できると思うし

    ↓こういうことかしらん
    http://www.geocities.jp/saaikoka/omosiro/omosiro26.htm [geocities.jp]

  • この手の技術の弱点 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by SteppingWind (2654) on 2008年08月30日 17時27分 (#1412766)

    基本的に下手な鉄砲数打ちゃ当たる方式ですから, 数が出なきゃ役に立たないんですよね.

    例えば対象が比較的高速で移動している. 短時間終わる現象. 短時間の露光では捕らえられない暗い状態. こういった条件が引っかかるので, 実用化できても使いどころが難しいでしょう.

    • by Anonymous Coward
      昼間に砂漠で鈍重な戦車を撃つのには使えますね。
      旧イラクのとか。

      もうこれ以上強くなる必要は無いような気もするけど、それはそれ。
      • by Dobon (7495) on 2008年08月30日 21時54分 (#1412816) 日記
        そのような用途なら、砲弾にカメラと制御翼をつけた方が簡単では?

        目標のパターンを入力して発射、カメラの視界に一致するパターンがあれば翼を制御して微調整かける。
        (この程度なら近接信管と大差ないので安価に製造できるはず)

        ・ロケットにも終末誘導用として追加できるかも。

        # 狙撃兵に渡せば、それなりに運用してくれそうだけど、熟練兵には邪魔なだけかも。
        --
        notice : I ignore an anonymous contribution.
        親コメント
        • by nim (10479) on 2008年09月01日 9時53分 (#1413260)
          >そのような用途なら、砲弾にカメラと制御翼をつけた方が簡単では?
          >目標のパターンを入力して発射、カメラの視界に一致するパターンがあれば翼を制御して微調整かける。
          >(この程度なら近接信管と大差ないので安価に製造できるはず)
          >・ロケットにも終末誘導用として追加できるかも。

          それなんてトマホークミサイル。
          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年08月31日 8時53分 (#1412910)
    10秒ほど固まった。
  • by Anonymous Coward on 2008年08月30日 16時39分 (#1412740)
    固体じゃなくて気体を使ったレンズと思えばいいのかな?液体レンズってたしかありますよね。眼球も液体レンズか?
  • by help (36022) on 2008年08月31日 10時04分 (#1412919) 日記
    最近は通信帯域が大きくなっちゃったので、見かけなくなっちゃった(見えなくなっただけ?)けど、プログレッシブ JPEG [e-words.jp]みたいに段々モザイクが取れるように見えるのだろうなあと想像します。

    この技術がモノになって民生用で使えるようになるといいなぁ。
    あ、劣悪なレンズでもよく見えたり…しないだろうなぁ。
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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

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