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地球

海水を空に噴射して、地球を冷やす 109

ストーリー by hylom
しょっぱい雨が降ってくるかも 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

海水を空に向けて噴射することで低層の雲を作り、地球を冷やすことが研究されている(本家記事)。雲には地球が放射する長波放射を閉じ込める効果と、太陽からの短波放射を反射する効果があり、後者には地球を冷やす働きがあるため、雲を人工的に作ることで地球を冷やすことができる可能性があるそうだ。

雲を作るには核となる微粒子が必要だが、海水を微細な水滴にして上空に噴射した場合、塩の粒子が雲を形成する水滴(雲粒)の核となる。この雲粒は小さく、アルベドが高くなるとのこと。研究で海水を噴射するのに使われているのは重量300トンの無人ローター船であり、風が主な動力源となっている。船上のローターは直径2.5m、高さ20mであり、海水を直径0.8µmの水滴にして噴射する役割も果たすとのこと(元記事にイメージ図あり)。

海上に雲を作ることで海表面の温度低下がまず表われるため、海水温の上昇によって珊瑚の白化が進んでいる地域や、氷の溶けている北極海などをターゲットにするのが効果的とのこと。また、空気中の炭酸ガスが2倍になったとしても、この無人船を1500隻配備することで温暖化を食い止める効果が期待できるという。1隻あたりかかる費用は100万~200万ポンド(約2億円~4億円)とのこと。

研究チームによると、このプロジェクトは決して絵に描いた餅ではなく、実験データによっても、主要な気候シミュレーションモデルでも効果が実証されているとのことだが、噴射する海水が雲粒となる割合や、噴射技術などについては更なる研究を要するとのこと。

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