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宇宙

JAXAが小型衛星を毎年1機打ち上げる方針を発表 16

ストーリー by hylom
量より機会 部門より

kenmine 曰く

読売新聞の記事によると、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、今後10年間、毎年1機づつ技術実証用の小型衛星を打ち上げる方針を決めたとのこと。宇宙空間での実証実験の機会を増やすことで、衛星用機器の開発期間を短縮するのが目的。

人工衛星に搭載される機器は、温度変化や宇宙線、打ち上げ時の振動などに耐え、軌道上で確実に作動することを要求される。そのため充分な実証実験が必要で、現状では実用化までに10年程度の時間がかかっているそうだ。そこで、開発コストが数億円で済む100kg級の小型衛星をH-IIAロケットに相乗りして継続的に打ち上げ、実証実験の機会を増やすことで実用化までの時間を5年程度に短縮することを狙っているそうだ。開発期間を短縮することで搭載機器の高性能化を図り、国産衛星の国際競争力を高めることが狙い。

JAXAでは過去に、技術者の人材育成と技術習得を目的として、若手職員を中心に設計と組立をJAXAで行った50kg級の小型実証衛星「マイクロラブサット1号機」を製作し、2002年にH-IIA4号機の副衛星として打ち上げ、小型衛星の基礎技術を研究した経験がある。

1機目となる「SDS-1」は、温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)を打ち上げるH-IIA15号機に、東大阪宇宙開発協同組合が開発した「まいど1号」など他6機の副衛星とともに搭載され、2008年度中に打ち上げられる予定。

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  • 面白くなってきたぞ (スコア:2, すばらしい洞察)

    by cyber205 (4374) on 2008年09月23日 21時39分 (#1424884) ホームページ 日記
    これまではロシアの弾道ミサイルロケットを転用して打ち上げてもらったりしてましたが、
    やっと、国産ロケットでの打ち上げでもCubeSatみたいな小型衛星に陽が当たってきましたか。

    # ロシアがこの先どう動くかわかんないもんね…
    # 国際宇宙ステーション関連でも米ロ関係がアレになってきたのでシャトル延命だって話だし。

    大学や大学院にいる次世代の技術者のタマゴを育てるためにも、
    このテの投資は絶対に必要だと思います。がんばってほしいですね。
    • by Anonymous Coward on 2008年09月24日 16時18分 (#1425273)

      卵が育っても、その後エサを与えなきゃしょうがない。

      せっかくCubeSatで衛星の設計や運用の経験を積んでも、その経験を生かした就職先がない、という話を中須賀先生 [www.jaxa.jp]がどこかで言ってました。

      親コメント
    • by waffle (34526) on 2008年09月24日 16時46分 (#1425284)
      >小型衛星に陽が当たってきましたか。

      小型衛星を盛り上げようって話ではなく、小型衛星を踏み台に、通常の衛星の開発を進めましょうって話。
      この場合の小型衛星は陰なんじゃないかと…
      親コメント
      • by kenmine (28309) on 2008年09月24日 22時20分 (#1425462) 日記
        小型衛星といっても技術実証衛星なので、技術実証が主目的なので、
        教育・研究が主目的のCubeSatとは性質が違いますね。

        ただ、JAXAが大学や民間の衛星の打ち上げに消極的なわけではないです。
        今までに、H-ⅡAロケット4号機で「マイクロラブサット」と、千葉工大の鯨生態観測衛星「観太くん」 [it-chiba.ac.jp]、
        オーストラリアの「FedSat」、M-Ⅴロケット8号機で東工大の「Cute-1.7+APD」 [titech.ac.jp]、
        7号機で北海道衛星プロジェクト [hit.ac.jp]の「HIT-SAT」を、副衛星として打ち上げてます。

        そして、今年からは、相乗り衛星の通年募集 [www.jaxa.jp]が始まってます。
        申請すると書類審査を経て「小型衛星搭載候補リスト」に登録されて、
        小型衛星選定委員会で選ばれると、打ち上げが決定するという流れで、
        標準化された分離機構をJAXAが開発するなどかなり本気のようです。
        これからの打ち上げでは、副衛星が搭載される回数も多くなるのではないかと。

        GOSATの次に副衛星を搭載して打ち上げられる、金星探査機(PLANET-C)の 相乗り衛星はすでに決定してます。 [www.jaxa.jp]
        親コメント
    • by Anonymous Coward
      >小型衛星に陽が当たってきましたか。
      陽が当って壊れないと良いですね(笑)
      • by Anonymous Coward
        >陽が当って壊れないと良いですね(笑)

        陽が当たらないと、うまく動かないんじゃないか?
        詳しく知らんが、動力源は太陽電池だろうし。

  • マイクロラブサットという単語に目が吸い寄せられて、しばしスペルを考えたのち、

    念のためGoogle先生に問い合わせさせていただいた人は私だけではないと思いたいのですが。
  • JAXA絡みで、ソースが読売って、パターンだと、ガセ [srad.jp]とかガセ [srad.jp]とかガセ疑惑有り [srad.jp]とか、そんなのばっかりだったので、眉に唾付けるに越した事は……

    • 眉にツバ付けるついでとして、例えばひまわり8号(仮)の話。

      気象衛星の必要性はおおよそ誰しも認めるところではあります。
      が、ひまわり1~5号は科学技術庁の技術開発衛星として、6・7号は予算に余裕のある空港整備特会を持つ航空局との相乗りで
      予算請求されたので、衛星まるまる1基というデカブツを気象庁単独で予算請求するのは初めてのこと。
      ましてこの厳しい台所事情の中、「衛星が必要です」「はいそうですか必要なだけ予算つけます」なんてことが通るはずも無く、
      気象庁の中でコスト縮減策を有識者や民間の衛星事業者を集めて何回か会議をしました [jma.go.jp]。
      この会議自体は「検討しましたがやっぱりこの予算は必要です」というエクスキュースの一環でもあろうとは思いますが。

      そういう会議の中身が「新聞社の科学部」という摩訶不思議な装置を通って出てきた結果が「気象衛星がなくなるかも!?」で、
      普段からマスゴミだのリレーって何ですかだのでマスコミを嫌ってやまないネット上(/.含む)の諸氏まで
      真に受けて吹き上がっちゃってるのは、まあ、みっともないよねとは思います。
      普段アレだけ「理系教育が」「科学が」「技術が」とか言ってる人たちの多くは、
      彼らが批判の対象としている人たちが理系教育とか自然科学の素養を持っていないのと同程度に
      文系教育とか人文科学の素養を持っていないのでは無かろうか、という気は大いにします。

      この小型衛星のタレこみだって、話の要素要素は以前からJAXAのサイト上あるいは周囲のあちこちで公開・公表されてきた情報ばかりですし、
      「ヒマネタ」の1つとして以前から溜めてた要素要素を一つの記事に突っ込んで文脈が繋がるようにしてみました、以上のものではないと思われ。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年09月24日 19時52分 (#1425373)
    本当に作っていたことに驚くべきか、
    まだ上がってなかったことに驚くべきか・・・
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クラックを法規制強化で止められると思ってる奴は頭がおかしい -- あるアレゲ人

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