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38438 story

ごく普通の粘着テープからX線が放出される 54

ストーリー by hylom
真空中で粘着テープをはがす際はお気をつけください、 部門より
TarZの日記 曰く

Scotchテープといえば、オフィスや家庭でごく普通に見られる例の粘着テープ。これを使うときにはロールから必要なだけのテープをビリっと引っ張り出すが、このときになんとX線が放出されるのだそうだ(本家/.「X-Rays Emitted From Ordinary Scotch Tape」、元ネタ「X-rays emitted from ordinary Scotch tape」)。元ネタの記事やNature Newsの記事には、そのX線で感光させた指のレントゲン写真やテープがX線を発している写真が掲載されている。

なぜX線が放出されるのかというのが大変気になるが、元ネタの記事によると、粘着テープを剥がす瞬間にテープの摩擦で電気が発生し、ロール側と剥がしたテープの間(距離0.05mmほど)で微小な放電が起こることがキモらしい。このとき、電子がテープの粘着面にぶつかって急激に減速することでX線が放出される、という原理のようだ。

(つづく...)

テープ剥がすたびにX線被曝かよ!とびっくりしかけたが、X線を発生させるには作業を真空中で行う必要があり、日常的な使い方(空気中でテープを剥がす)であれば問題はないとのこと。

ガムテープを急速に剥がすと発光する現象はテレビなどでも時々紹介され、自分で実験してみた人もいると思うが、まさかごく普通のテープでX線まで出せるとは思わなんだ。

この写真はNature の表紙にもなっており、実験したビデオ [nature.com]も用意されています。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • Natureの表紙 (スコア:5, 参考になる)

    by switch720 (30495) on 2008年10月23日 12時56分 (#1442922) 日記
    なにがすごいってNature の表紙 [nature.com]になっています。
    実験したビデオ [nature.com]も用意していて、ほんとに X 線出てます。
  • そのうち (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年10月23日 15時13分 (#1443014)
    梱包作業などで日常的に粘着テープを使う仕事をしている人の、放射線被爆障害が労災認定されるような日が来るのだろうか?

    オフィスにある粘着テープの横に鉛プレートが入ったエプロンと手袋、鉛ガラスのヘルメットが置かれて、
    「使用の際は装着すること」
    と書かれるようになるか?

    医者「おめでたですね。3ヶ月です。ご家庭での粘着テープの使用は控えるようにしてください」
    妊婦「・・・・・」
    • Re:そのうち (スコア:3, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2008年10月23日 15時43分 (#1443045)
      >医者「おめでたですね。3ヶ月です。ご家庭での粘着テープの使用は控えるようにしてください」
      >妊婦「・・・・・」

      粘着テーププレイとか妄想しますた(*´Д`;)
      親コメント
      • Re:そのうち (スコア:3, 参考になる)

        by SteppingWind (2654) on 2008年10月23日 20時53分 (#1443231)

        誰だ「興味深い」のモデレートしたのは. 基本は荒縄だろうが.

        # これも「興味深い」になったら終わりだと思うのでID

        親コメント
        • Re:そのうち (スコア:2, すばらしい洞察)

          by shiba (273) on 2008年10月23日 21時14分 (#1443241) ホームページ
          >基本は荒縄だろうが.

          別に「縛り」でなく「拘束」を重視するのであれば,
          粘着テープもアリでは? あとライト系とか.

          ># これも「興味深い」になったら終わりだと思うのでID

          「すば洞」とモデレートされているということは...

          # なぜか X-ray でなく X-rate の話になっている.
          親コメント
          • Re:そのうち (スコア:1, 参考になる)

            by Anonymous Coward on 2008年10月23日 22時29分 (#1443286)
            首輪とか手錠も忘れないでくださいね。
            親コメント
          • by digoh (17917) on 2008年10月24日 18時54分 (#1443774) 日記
            >別に「縛り」でなく「拘束」を重視するのであれば,
            >粘着テープもアリでは? あとライト系とか.

            いまどきだと粘着しないタイプのビニール(?)テープじゃないですかね。
            テープに粘着物質はついてないけど、テープ同士には強い摩擦力があるって奴。

            テープが重なるよう2~3回グルグル巻きにするだけで拘束完了、
            でも丁寧にはがせば綺麗に除去できる。
            胸や股、口や目など比較的デリケートな場所でも自由に使える。

            粘着テープだと巻きつける手にくっついたりテープ同士がくっついたり毛を巻き込んだり色々大変ですからね。
            廃棄の時も粘着性が残ってるとゴミ袋に入れるのも大変。

            #経験談ではないのでID
            親コメント
      • by keybordist (3572) on 2008年10月23日 22時23分 (#1443282) 日記
        >>粘着テーププレイとか妄想しますた(*´Д`;)

        旦那の背中にテープを貼り付けて、思いっきり引っ張るとか?(違

        #普通、無駄毛処理とかじゃないですかね?
        親コメント
    • Re:そのうち (スコア:3, おもしろおかしい)

      by strict_ansi (2886) on 2008年10月23日 17時37分 (#1443123)
      粘着テープの取扱説明書に、注意書きが加わるに違いありません:

      【禁止!】粘着テープを勢い良く引き剥がさないこと。
       粘着テープを勢い良く引き剥がすとX線が放出され、被曝により健康に害を及ぼす恐れがあります。
       粘着テープを引き剥がす際には必ずゆっくりと引き剥がしてください。
       やむを得ず勢い良く引き剥がす場合には、特に周囲に妊婦の方がいないことをご確認ください。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        子供が面白半分でやってしまうかもしれないので「子供やお年寄りの手が届かないところに保管してください」
        という注意書きも必要になりますね。でないと、そのうち野田議員が出て来ますよ。
    • by Anonymous Coward
      真空でなきゃ関係ないって書いてあるだろ。
      • by imaic (31975) on 2008年10月23日 16時44分 (#1443090) 日記
        ハチマキ「宇宙でガムテープ使うんじゃねえ!」
        みたいなプラネテスの1シーンが。

        #マジックテープも同様だと思うけど結構使われているような?
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        別に危険だとか何だとか思っている訳ではないのだが、「真空中でないと出ない」のか「空気中でも出ないこともない」のか、また真空中と空気中で差があるのは何故なのか?
        • Re:そのうち (スコア:1, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2008年10月23日 19時44分 (#1443199)
          翻訳なのであれですが・・・
          ttp://wiredvision.jp/news/200810/2008102323.html
          > なお、十分なX線量を得るためには真空中で実験を行う必要があり、
          > 一般の人が普通の環境でテープを剥がしてもX線被爆を起こすことはない

          空気中では十分なX線量を得られないので、
          (健康への悪影響があるほどの)X線被曝は生じない、ってことかな。

          テープがまさに剥がされようとしているとき、
          そこに微小な真空が発生しているような気もしますが。
          親コメント
        • by Anonymous Coward
          タレコミをストレートに解釈すれば,真空中では電子が固体に衝突して急激に減速されるのに対し,空気中では電子が気体分子に衝突して徐々に減速されるため,X線のような高エネルギーの波長の光は(ほとんど)放出されないということでしょうね.
  • by TarZ (28055) on 2008年10月23日 15時10分 (#1443012) 日記
    # 日記のほうに書いた [追記] が間に合わなかったようなので…。

    WIRED日本語記事 [wiredvision.jp]も出てます。いろいろ写真あり。
  • by Anonymous Coward on 2008年10月23日 15時58分 (#1443055)
    胸にフィルムを貼って一気にはがします、
    ちょっと痛いかもしれませんが我慢してくださいね。

    あれー、胸毛大丈夫かなぁ?
  • by aruto250 (21874) on 2008年10月23日 20時07分 (#1443215) 日記
    秋月のキットなどでガイガーカウンタを購入した人達は、テスト用のX線源の入手に苦労していると聞いたことがあります。単に興味から買ってはみたものの、そういう方面の業務に携わっているわけでもないので、X線源が身近にない、と。
    最近はグローランプも入手できなくなってきて、困ったなあという話でしたが、粘着テープなら簡単に入手できるのでいいかもしれませんね。

    問題はどうやって真空を確保するかですが・・・今回のやつは、どのくらいの真空度があれば再現できるんでしょうかね?WIREDの記事に「A turbo vacuum pump」とあるのでターボ分子ポンプ [shinku-pump.com]でしょうか。だとすると相当の高真空になるはずなので、やっぱり個人では難しいかも。
    ちょっと調べてみたら、ターボポンプは低真空だとタービンが壊れるとかで、粗引き用真空ポンプと組み合わせてシステムを構成しないといけないとか何とか。軽く数百万になってしまいそう。レンタルでも二桁万円でしょうか・・・。
    • by Ryu-TK (1420) on 2008年10月23日 22時13分 (#1443274)

      論文流し読みしただけなので間違ってるかもだけど、シンチレーターが青白く光ってる写真での圧力は 10-3 Torr (約 10-1 Pa) だそうだから、 ロータリーポンプでもぎりぎりなんとかなりそうだ。

      まぁ個人で買うものでもないと思うが。

      親コメント
    • >X線源が身近にない、と。

      KClとかで良いのでは?
      簡単に手に入るし,安いし.
      500gのやつなら量も十分でしょう.
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        lispがどうかしましたか?
    • by Anonymous Coward
      動画の例はOリングに窓ベタ載せなだけっぽいから、ターボは無くてもいける程度の真空度だと思う。

      >軽く数百万になってしまいそう。レンタルでも二桁万円でしょうか・・・。

      低排気速度のものでよければ、例えばPfeifferの小型のやつなんかだと安い。
      http://www.hakuto-vacuum.jp/pfeiffer_vacuum/02.cgi [hakuto-vacuum.jp]
      ダイヤフラムの補助引き付きで8-90万円ぐらい。たまにやってるセールとかだと70万ぐらいで
      出てたりすることもある。ちょっと何かを加熱とかするのに便利なんでうちの研究室ではすでに
    • by Anonymous Coward
      テスト用のX線源なら、オーチスエレベータのボタンで良い [mainichi.jp]らしい。
      判明しているのはフランスとスウェーデン限定らしいが、きっと今頃日本全国のエレベータの測定をしまくっているに違いない
  • by Anonymous Coward on 2008年10月23日 11時30分 (#1442861)
    ‥という現象は結構古くから知られてる訳だけど、
    それをネタにしてX線撮影するという発想は新鮮ですね。

    #なんで氷砂糖が(原理的に)その手の話の素材として真っ先に上がってるのかは知らんけど。
    • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2008年10月23日 17時48分 (#1443133) 日記
      >#なんで氷砂糖が(原理的に)その手の話の素材として真っ先に上がってるのかは知らんけど。

      歴史的な要因が大きい気が.
      そもそもこの手の発光現象(triboluminescence)がはっきりと認識された最初の例が砂糖です.
      #手元の化学大事典によれば砂糖のさらなる精製を試みていた際に発見された,とか書かれていますね.

      知っている限りでは,文献でもっとも古いものは確かフランシス・ベーコンによるもの(当然砂糖が対象)
      だったかと.次あたりで有名どころはボイルだったか?

      あとは身近にあるとか発光強度が強くて見やすいとかもあるかもしれませんが.
      親コメント
    • by Artane. (1042) on 2008年10月23日 16時25分 (#1443082) ホームページ 日記
      >#なんで氷砂糖が(原理的に)その手の話の素材として真っ先に上がってるのかは知らんけど。

      砂糖の比誘電率が3とそこそこ低いので、含水率の低い(乱暴な言い方ですが)砂糖の結晶体である氷砂糖では圧電現象などが非常に起きやすいと言うことではないかと…方解石の比誘電率が8.3ですから、結晶の選定と周囲の環境に気をつかって氷砂糖がしけないようにすれば、却って実験がやりやすいのかも。
      それで氷砂糖は他の誘電体よりも格段に入手しやすいあたりが兼ね合って実験やりやすいのでは…?
      親コメント
      • by stat (28781) <28781NO@SPAMa2the.net> on 2008年10月24日 10時34分 (#1443468) 日記
        実験の簡単さではハードキャンデーが一番

        (実験方法)
        夜、キャンデーと鏡を持って布団に頭をつっこみ、可能な限り暗い環境を作る。
        布団の中の真闇に目を慣らす(最低10分以上)。
        口を半開きにして鏡を向いてキャンデーを噛み砕く。
        口の中がほのかに青緑色に光る。
        歯磨きを忘れずに。
        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2008年10月23日 17時38分 (#1443126)
        >比誘電率が3とそこそこ低いので、(中略)圧電現象などが非常に起きやすいと言うことではないかと

        比誘電率が低いことと関係が?
        triboluminescenceは別に誘電率が低い方が光りやすいと言うこともありませんし(ZnSとか)、
        圧電現象自体別に低い誘電率を要求しませんが。
        親コメント
    • by Anonymous Coward
      透明で大きめな結晶で、安くて入手容易、壊しやすいから、では?
  • by Anonymous Coward on 2008年10月23日 15時19分 (#1443022)
    暗闇でガムテープを思いっきり剥がすと青白く光る現象と同じ?
  • これからは (スコア:0, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2008年10月23日 15時35分 (#1443039)
    粘着野郎の事をX野郎と言わなきゃいけないんですね
    • Re:これからは (スコア:4, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2008年10月23日 17時20分 (#1443112)
      それは粘着野郎を運良く引き剥がせた場合に限ります。
      一般的に引き剥がせないから粘着野郎なのであり、
      X線の放出を確認するのは極めて困難であると考えられます。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      粘着野郎Xチームですね
  • by Anonymous Coward on 2008年10月23日 16時14分 (#1443067)
    太陽光にも含まれてますしね。
  • by the internet (36855) on 2008年10月24日 0時28分 (#1443338)
    JR西日本広島支社が危ない!
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犯人は巨人ファンでA型で眼鏡をかけている -- あるハッカー

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