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76513 story

「マイナスの光子」が観測される 58

ストーリー by reo
こうですか ? わかりません ! (全く) 部門より

DocSeri 曰く、

大阪大学基礎工学研究科の井元信之教授と大学院生の横田一広氏らが特殊な光回路を用いて「光子がマイナス 1 個存在する」状況の観測に成功したとのこと (日経ネット関西版の記事, New J. Phys の論文, Economist.com の記事) 。

この現象は理論的には予測されており、「ハーディのパラドックス」として知られていたが、実際の観測に成功したのは初めてとなる。

物理学に明るくないタレコミ子にははっきり理解できないのだが、論文の機械翻訳を読む限りでは光を 2 × 2 の分岐を持つ光回路に通した時、各経路には光子の通過痕跡が確率的に残されており、本来なら各経路の合計値が 1 個分となるべきところ、計算上マイナスになってしまう……ということのように思われる。

Institute of Physics による紹介記事SciForums.com のスレッドに Hardy's Paradox の図解があるのだが、これすら分かったような分からないような……。詳しい方、解説よろしく (丸投げ) 。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • あれれ? (スコア:4, 参考になる)

    by shn (7678) on 2009年03月26日 14時36分 (#1538430) ホームページ
    みつこ、それ飴ちゃう、フォトンや! に空目した。
  • タイトルがねぇ (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2009年03月26日 11時20分 (#1538207)

    個数がマイナスの光子」が観測される

    でしょう。普通「マイナスの光子」と聞くと「え、なに?電荷を持った光子?」とそちらに行ってしまいます。

    • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 12時42分 (#1538277)

      >「個数がマイナスの光子」が観測される

      個数がマイナスの光子が観測されたわけでもないというこの事実。
      「ある特定の測定を行うと、便宜上存在確率が負であるとしたときに測定されるであろう結果が観測された」というのが事実。
      #そもそも古典的な対応状態は存在しないけれど、無理に言うなら負の確率に似たような物と言えないこともないような状態。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        元ACですが、

        個数がマイナスの光子が観測されたわけでもないというこの事実。
        「ある特定の測定を行うと、便宜上存在確率が負であるとしたときに測定されるであろう結果が観測された」というのが事実。

        はいはい、ではその主張をコンパクトにまとめたタイトルを提案してくださいな。

        って話が欠けてるんだよな

    • by Anonymous Coward
      「何をやってもダメな光子さん」にしか見えませんでした
      • Re:タイトルがねぇ (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2009年03月26日 15時01分 (#1538455)

        何をやってもダメな光子さん

        まだだ!体力の問題から封印したとは言えまだでんぐり返しがある!!

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 10時10分 (#1538153)

    さっぱりわからんのでAC.
    #秘密道具の名前も、この実験も

  • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 15時16分 (#1538466)

     光子君、どこ行ってもうたんや・・・。

     特殊な光回路に入力した光子君は、全然回路を通ってくれません。
     学会では、ミクロな世界ではあり得ない現象の予言がされていたので実験しましたが、ふたを開けてみたら、
     (略)

    ※この日も光子君は行方不明。何度計測しても足りない光子君に井元教授も頭を悩ませています。
    ※光子君とは違って、真面目に実験に打ち込む横田君(左)。無口で温厚な性格です。

  • 通常の光子だと押されてしまうところが逆に引っ張られてしまったりするんでしょうか。
    トラクタービーム?
  • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 10時43分 (#1538172)

     マイナスの光子を使うとどんなことが出来るんでしょうか?

  • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 11時05分 (#1538191)

    > SciForums.com のスレッドに Hardy's Paradox の図解があるのだが、これすら分かったような分からないような……

    そのスレッドにあった Aharanovのpaperとか
    Renninger negative-result experiment [wikipedia.org] を読んでみても、パラドックス自体は良く分からなかったんだけど

    - 電子と陽電子を経路に突っ込む
    - 一部経路をオーバーラップさせて、電子と陽電子がぶつかる様にする
    - なんか、パラドックス、おきる。 ← さっぱり分からん

    同じように、光でやってみた。
    色々観測してみたんだけど、確率の総和(光子の数)を計算すると
    途中でマイナスになるような経路が無いと、辻褄が遭わない
    ってぇ事は、電子≒光子 にたとえると、陽電子にあたるような「反光子」があるのか?

    みたいな話なのかな、本題のpaperはサッパリだった

    • Re:難しいねぇ (スコア:5, 参考になる)

      by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2009年03月26日 14時08分 (#1538397) 日記
      >パラドックス自体は良く分からなかったんだけど

      以下のようなシステムを考えます.

                      C+
                     |c+
         v+          |   d+
      /-------------4------D+
      |             |
      |             |    D-
      |             |    |d-
      |        /----+----3----C-
      |        |    |    |  c-
      |   u+   |    |    |
      2--------P----/    |
      |        |         |
      |s+      |u-       |
      S--------1---------/
           s-       v-

      Sで発生した電子-陽電子対を,電子は左側,陽電子は上側に送ります.
      図中/はミラーで単純に反射するだけ,1,2,3,4はビームスプリッター(BS)で,1/2の確率で反射し1/2を透過します(波動関数で言うと直進及び反射の経路それぞれに等強度で広がる).例えばBS1に左から来た電子は,1/2で右に透過,1/2で上に反射されます.同様に3に下方から来た電子は1/2で右,1/2で上,同じく3に左から入射した電子は1/2で右,1/2で上に行きます.BS3と4は任意に取り外しが出来る物とします.
      図中のPは単なる交差点で,特にミラーやBSはありません.また小文字(例えばc-,v+等)は経路を表し,-と+は電子の経路,陽電子の経路を表します.大文字は検出器を表し,例えばD+は経路d+を通ってきた陽電子がぶつかるとシグナルを出します.

      さて,まず入射直後の系の状態は

      |s+>|s->

      と表せます.これは経路|s+>に陽電子が,|s->に電子がいる状態で,両者は独立なので単純な直積となるわけです.
      続いてこれら両粒子がBS1,BS2を通過した直後は,反射すると位相が反転するので反射した成分にのみiをかけて

      1/SQRT(2)(i|u+>+|v+>) * 1/SQRT(2)(i|u->+|v->)
      = 1/2(-|u+>|u->+i|u+>|v->+i|v+>|u->+|v+>|v->)

      ただし,同時に経路|u+>と|u->を陽電子と電子が通過すると,Pで対消滅して光に変わるので,Pを通過後には

      1/2(-|γ>+i|u+>|v->+i|v+>|u->+|v+>|v->)

      となります.

      さて,ここでBS3と4が共に存在しない状況を考えます.そうすると,|u+>はそのまま|c+>へ,|v->はそのまま|d->へ,等となりますので,最終的な系の状況は

      1/2(-|γ>+i|c+>|d->+i|d+>|c->+|d+>|d->)

      となります.同様に,

      BS4のみを導入
      1/2SQRT(2) (-SQRT(2)|γ>-|c+>|c->+2i|c+>|d->+i|d+>|c->)

      BS3のみを導入
      1/2SQRT(2) (-SQRT(2)|γ>-|c+>|c->+i|c+>|d->+2i|d+>|c->)

      BS3,4を両方とも導入
      1/4 (-2|γ>-3|c+>|c->+i|c+>|d->+i|d+>|c->-|d+|d->)

      となります.さてここで,BS4のみを導入した場合で,検出器D+が反応した場合を見てみます.この場合,上式から生き残る状態は|d+>を含む項である|d+>|c->のみです.これはつまり,BS4を導入してD+が反応すると,反対側の電子はC-の検出器のみで必ず検出される,つまりは電子の方は経路u-を通ってきた(BS3が無いのにC-に到達する経路はこれだけだから)ことを意味します.
      同様に,BS3を導入してBS4を外した状態でD-が反応すると,それはつまり陽電子は必ずC+で検出される,つまり経路u+を通っていなくてはなりません.

      さて.ここでP点以降の経路は,いくら長くても問題はないはずです.ですから,P点での交差時刻以降の陽電子側の経路(v+の後半と,u+の後半)をどんどん伸ばしていっても問題はありません.例えばu+の後半部分とv+の後半部分をぐるぐるとループさせておいて,任意の時刻にその経路を解き放って交差させる,さらにはその瞬間にBS4を導入するかどうかを決めることが出来ます.
      この状況だと,「電子側が検出器(D-,C-)に到達した後」に,BS4に陽電子を通す(もしくはBS4の無い交差を通す)ことが出来ます.それでもなお上記の議論は生きてきますから,検出器D-で電子が検出されたなら,その時点では陽電子は経路u+上を通っていなくてはいけません.これはBS4の有無に関係しません.なぜならば例え最初はBS4が導入されていたとしても,電子がD-で検出されてから,陽電子がBS4の位置を通過する前にBS4を取り除けば,前述の議論と同じ状況となるからです.つまり,検出が電子 -> 陽電子という順序で行われるならば,電子が検出器D-で検出された場合には,BS4の有無にかかわらず陽電子はu+を通っていないといけないと言うことです.
      当然逆のケースも考えられますから,検出が陽電子 -> 電子という順序で行われるならば,D+で陽電子が検出された場合には電子はu-を通っていなくてはなりません.

      では,この二段階計測の時間差を極限にまで縮め,BS3,BS4を共に導入して同時に測定を行ったら?この同時計測においてD-とD+が同時に検出された場合を考えます.もし測定にごくわずかにでも時間差があれば,前述の議論の範囲内ですから,後から測定される粒子は内側のu+もしくはu-を通っていなくてはなりません.前述の議論そのままですと,この場合は
      D+が検出 -> 電子はu-を通っていないといけない
      D-が検出 -> 陽電子はu+を通っていないといけない
      で,結果u-とu+の経路をそれぞれ電子と陽電子が通っているかのように思われます.
      しかしながら,もし実際に両者がu+とu-を通っていると,点Pにおいて対消滅してしまいますので,この様な経路の取り方は不可能とならねばならないのです.
      これが,Hardyの論文の概要(っても今ざっと目を通しただけですけど)です.

      まあ,量子論に局所実在の観点を持ち込むと解釈が面倒になる(というか事実上破綻する)ってのはよくあることではありますが.
      親コメント
      • Re:難しいねぇ (スコア:2, すばらしい洞察)

        by yosuke2 (30603) on 2009年03月26日 17時24分 (#1538544) ホームページ
        難しすぎてモデレーションもつけられないと言う事ですね。
        親コメント
      • Re:難しいねぇ (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2009年03月26日 18時50分 (#1538574)
        変なところにドアがあるとか、自分自身はどこだろうとか思いました。
        親コメント
      • by GeoJ (32542) on 2009年03月27日 1時08分 (#1538796) 日記
        素人なんでMach-Zehnder干渉計みたいなものがこんな離散量の観測に使えるのか
        良く分からなかったので、二重スリットで代替するとどうなるか考えてみた。

        下図のような装置を用意して、Bを閉じてOから光を入れると、
        C-Gを通る経路とD-Hを通る経路で干渉を起こして干渉縞ができ、
        Kは暗くなるとする。でも、Bを開いてOから光を入れると、
        DとEを通る経路で干渉を起こしてHやIが暗くなるので、GやJの
        経路は干渉を起こさず、結果KやLも明るくなる(でいいのかな?)。

        ここで、Oの部分を無視してAとBに同位相の粒子を一個づつ入れると、
        どちらもDとEを通ると干渉してHもIも暗くなり、KもLも暗いままのはず。
        Bの粒子がFを通ると、上記のBを閉じた場合と同じだからKは暗いままのはず。
        結局Kが明るくなるのは、二つの粒子がA-C-GとB-E-Hと
        通って干渉する場合だけで、その時Lは暗いままのはず。
        もちろんLについても対称的に同じようになるはず。でも、
        実際にやってみるとなぜかOから光を入れた場合と変わらない。
        Hardyのパラドックスだ。

        もちろん、「ここで、」以降の場合分けの説明がおかしいのだけれど、
        それは複数の経路があれば粒子の実際の経路に関係なく干渉が起こると
        いうことを部分的に無視しているからなのだろう。結局、Hardyの
        パラドックスって、二重スリットそのもののパラドックス性と
        同じようなものということかな?詳しい人教えてください。

        ■■■■■■■■_■■■■■■■■←O
        ■□□□□□□___□□□□□□■
        ■□□□□_______□□□□■
        ■□□___________□□■
        ■明明明明明明明明明明明明明明明■
        ■■■■_■■■■■■■_■■■■←順にA,B
        ■□□___□□■□□___□□■
        ■_______■_______■
        ■明明明明明明明■明明明明明明明■
        ■■_■■■_■■■_■■■_■■←順にC,D,E,F
        ■___■___□___■___■
        ■___■_______■___■
        ■明明明■~暗~明~暗~■明明明■
        ■■_■■■_■■■_■■■_■■←順にG,H,I,J
        ■___□___■___□___■
        ■_______■_______■
        ■???????■???????■
        ■■_■■■■■■■■■■■_■■←順にK,L
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        thx
        日本語だとギリギリ理解できる

      • by Anonymous Coward

        解説ありがとうございますなのですが、一行目の「電子は左側」は右側が正解ですよね?

        #ちと考え込んでしまったのでAC

    • by chibaz (35131) on 2009年03月26日 11時33分 (#1538215)

      光子の場合は光子自身が反粒子です。

      量子論では粒子は複数の状態の粒子の重ね合わせで表現されます。
      各状態の粒子に実数をかけて和を取ったものです。
      この実数は通常はゼロもしくは正の数とされます。

      この実験はその係数がマイナスにもなりうると主張している?

      #ちゃんと理解していないです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      出て来た光子の数の合計が多すぎた?

      ##ど素人なのでACで
    • by Anonymous Coward
      確率の和はどうやったって1になるわけで、ウィグナー関数(位置と運動量に対する同時確率分布もどき)の話じゃないですかねえ。ちょっと良く分かりませんが。
      • by Anonymous Coward

        確率の和ではなく光子の数の期待値に相当するものなのでは?
        光子があちこちに存在(通過)する確率に光子の数(1)をかけて足したら1になる(はずだった)ので、期待値≒確率の和、としていた。
        試してみたら期待値が1にならないので、光子の数が1ではない、となったのでは?

  • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 11時41分 (#1538219)
    まず量子もつれ状態が弱観測と経路積分にどのような影響を及ぼすのかがわからない。
    というか、きっちり理解できるのは物理学者でも、量子のこの分野を扱う人だけだと思う。
    「量子もつれ状態では複数の量子が重なり合って存在しており、一度量子同士がもつれ状態になると、
    それぞれが相関しあって、引き離されても他の粒子を観測することで他方の状態を確定できる」
    ってとこまでは文系の自分でもおぼろげにはわかるんだけど……。

    そもそも量子の経路ってはっきりは観測できないから経路積分使うんだよね?
    ってことは、この実験も「観測に基づいて計算すると結果がマイナスになってしまう」って意味で、
    実際マイナスのなにかが直接観測されたってわけじゃないんじゃない?
  • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 12時39分 (#1538272)

    1Fから20Fまで、10人の人がエレベータA,B,C,Dを使って移動している。
    途中の解で観測すると、エレベータAを使ったのは5人、Bは3人、Cは4人だった。
    さて、Dは何人が利用しただろうか?

    # 急いで下るいたずらっ子が居た。

  • by Anonymous Coward on 2009年03月26日 12時47分 (#1538289)
    79 名無しのひみつ :2009/03/23(月) 23:03:09 ID:6XQ5AhqU

    「どーして光子の数がマイナスになるケースを想定してテストしてくれなかったかなぁ。
    ちょっと考えれば分かるはずでしょう?とにかく急いで直して、ちゃんと回帰テストもしてよ!
    あと原因分析して、再発防止策も提出しといてね。もちろんコレ、明らかにそっちの
    ミスなんだから無償だよね?頼むよ!んじゃヨロシク!」
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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