パスワードを忘れた? アカウント作成
208489 story
医療

「さする」「ひっぱる」と、神経の突起が伸びる 32

ストーリー by reo
おばあちゃんの知恵袋 部門より

痛いの痛いのとんでけ〜 曰く、

自然科学研究機構 生理学研究所群馬大学大学院医学系研究科の共同研究グループは、「さする」という動作による刺激で神経細胞 (ニューロン) の損傷が修復されることを解明した (生理学研究所のプレスリリース, 東京新聞の記事より) 。この成果は米国神経科学学会誌 (The Journal of Neuroscience) にて発表された (doi:10.1523/JNEUROSCI.5830-09.2010) 。

プレスリリースによると、研究グループはニワトリを使った実験によって、成体において熱を感じるたんぱく質 (センサー) として知られていた TRPV2 (トリップブイ2) というセンサーが、胎生期においては脊髄の運動・感覚神経が体のすみずみまで神経の突起を伸ばす役割を持っていることを明らかにした。さらに TRPV2 センサーは「さする」などの進展をうながす物理的な力を感じる「細胞伸展センサー」として働くことを突き止めた。グループによれば、TRPV2 センサーが「ひっぱったり」「さすったり」等の物理的刺激に反応して神経の突起が伸びていくことを促すという。事故などによる神経損傷がリハビリによって回復する、その過程の分子レベルでの理解に繋がると期待されている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 「あーもうー」とかいいながら頭をかいたり、
    貧乏ゆすりしたりするのは、
    体に刺激をあたえて、神経細胞を活性化させて
    いろいろしようとする、っていうことなんじゃ、と
    思った瞬間いろいろと納得した...

    --
    ( ´・ω・`)いままでとこれからを比べる生活
    ぱんかれ
  • そっちの方が素朴に驚き。

    科学的根拠に基づく理学療法 [elsevierjapan.com]

    リハビリテーション医療の中心的な役割を担う理学療法は,これまで経験に基づく部分が大きかったことは事実である。

    リハビリにも新しい流れ「経験」から「科学」へ 神経生理学の発達で [47news.jp]

    なるほど。

    • by Anonymous Coward

      経験科学だったリハビリが、最近になって生理学的な根拠を求めだし、そして分子生物学的な原理解明がこのタレ、でいいのかな。
      そう思うとこの分野ではかなり画期的なのかしら。

  • 神経にテスト信号を流してあげているようなイメージでしょうか。
    実際に信号をくれないと神経を生成してる細胞側も困っちゃいそうですしね。

    脳で欲しい信号をイメージしながら差異を詰めてく作業のよう。

  • by Anonymous Coward on 2010年04月06日 14時28分 (#1744176)

    一般の人は表皮内に神経線維は持っていませんが、アトピー性皮膚炎の罹患者は表皮内に神経線維が侵入していることがたびたび観察されます。これがかゆみを非常に感じやすくしまた抗ヒスタミン剤(かゆみ抑制薬)の効果を減殺しているとみられています。アトピー性皮膚炎における表皮内への神経線維の侵入も掻くという刺激を受けて神経が伸長した結果なのかなあ、と本記事を読んで思いました。

    • by Anonymous Coward
      興味深い...のですが、
      原因と結果が逆ではないでしょうか...

      自分で掻く(刺激を与える)ことの難しい赤ちゃんのアトピーを考えると
      親や周囲の人の与えた刺激とばかりもいえないのではないかと思うのです。
      (環境は...ありそうですが)
      • by Anonymous Coward on 2010年04月07日 6時19分 (#1744663)

        何らかの刺激によってアトピー性皮膚炎を発症

        痒いから掻く

        掻くという刺激によって炎症が悪化

        痒いから掻く

        という”itch-scratch cycle"という説が広く支持されています。

        このサイクルにおいて炎症が悪化のところにさらに神経線維が伸長というものもついてくるんじゃないんですかね。

        なお乳幼児のアトピー性皮膚炎は大人のそれとは別なのではないかと考えられています。乳幼児期にアトピー性皮膚炎に罹患していても年齢とともに(おもに思春期を過ぎたあたりから)自然に解消されることが多いです。さらに炎症の起こる部位も遷移することが観察されます。ある程度の年齢になってもアトピー性皮膚炎に罹患したままの人は大抵は一生付きまとう問題となります。

        親コメント
  • 手当て (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2010年04月06日 20時39分 (#1744434)

    古代から伝わる「手当て療法」(手技療法)の一端が解明されたんですね。
    全部をこれで説明出来ないにしても、ほとんどオカルト扱いだったものに光が当たるのはよいことです。
    戦前は結構はやってたみたいだけど、金銭を巻き上げられるトラブルも多いし、カルト教団の布教にも使われてたりするし。
    猿なんかはお金も巻き上げられずに普通に”手当て”してる。
    ”手”を”舌”に変えれば犬や猫でもやってる。
    しかもこちらは再生因子の「唾液ヒスタチン」なんておまけまでついてる!
    結局人間てとんでもなく面倒くさい生き物だと思う。

    • by Anonymous Coward

      古から伝わる北斗神拳奥義「醒鋭孔」の一端も解明されました。

      「胸椎の秘孔龍頷を突いた! いま貴様の体はむき出しにされた痛感神経で包まれている!!」

  • すると (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2010年04月06日 10時37分 (#1744017)

    擦ってばかりいると神経が発達しすぎて本番時に、すぐイってしまうようになるんですね。

    • by Anonymous Coward
      まじめな話
      (特に女性の)性感の開発って精神的なものだと思ってたけど
      実は物理的に神経が発達するもんなのか?
      と思った
  • が、科学的に証明されたというわけですね。
  • by kikki (30639) on 2010年04月07日 12時59分 (#1744859)
    脳を直接さすったりひっぱったりする映像を思い浮かべてしまいました・・・
  • by Anonymous Coward on 2010年04月06日 10時38分 (#1744018)

    絶対、シモのほうに話を持っていく輩が現れるはず

    #ってわたしがそうだが(笑)

  • by Anonymous Coward on 2010年04月06日 11時21分 (#1744041)
    あの顔面をコロコロとやる怪しげな商品もこれでお墨付きですか。(違ぅ
  • by Anonymous Coward on 2010年04月06日 13時09分 (#1744124)
    髪の毛も伸びれば解決するのにね
typodupeerror

あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

読み込み中...