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論文の引用動向による日本の研究機関ランキング 2010 44

ストーリー by reo
北大にはもっとがんばってほしい 部門より

トムソン・ロイターは 13 日、「論文の引用動向による日本の研究機関ランキング」の最新版を発表した (トムソン・ロイターのプレスリリース2010 年版ランキング一覧) 。

総合ランキングでは 4272 機関中、東大が 11 位で昨年と変わらず。各分野での国内トップ校を見ると

  • 材料科学分野: 東北大 (世界 3 位 / 637 機関)
  • 物理学: 東大 (世界 2 位 / 686 機関)
  • 化学: 京大 (世界 4 位 / 950 機関)
  • 生物学・生化学: 東大 (世界 3 位 / 720 機関)
  • 免疫学: 阪大 (世界 5 位 / 307 機関)
  • 薬理学・毒物学: 東大 (世界 5 位 / 392 機関)

国内の大学はダメだダメだと言われている現状を鑑みるに、やはり 2 位以下じゃダメなんでしょうか。その他、科学技術振興機構、理化学研究所、産業技術総合研究所の順位が上昇しているということだ。前者 2 機関は事業仕分け第 2 弾の対象候補ですね。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by NOBAX (21937) on 2010年04月14日 10時27分 (#1748604)
    少し前の研究者が、立派だったということですよね。

    事業仕分けは、「これから」必要か、役に立つかを評価するもので、
    引用の多寡はさしたるポイントにはならないでしょう。
    • by e2718 (23583) on 2010年04月14日 11時31分 (#1748643) 日記
      >少し前の研究者が、立派だったということですよね。

      このデーターは1999-2009年の直近11年の被引用数を元に作成されているため、このような意見もあるでしょう。

      しかし、論文誌の影響度を測る指標として、有名なインパクトファクターは直近2年の被引用数をベースにしております。
      なぜなら、「どの分野においても平均的な論文は出版後2年目3年目に最も多く引用され、
      徐々に引用されなくなっていく傾向があるためである。」[*]

      当然、今回のランキングも、直近2-3年の影響を強く受けていることが予想されます。

      直近2-3年であれば、大部分の研究者は現役続行ですし、
      「これから」につながる「過去」と考えて良いでしょう。
      決して、過去の栄光や遺産ではありません。

      >事業仕分けは、「これから」必要か、役に立つかを評価するもので、
      >引用の多寡はさしたるポイントにはならないでしょう。

      今回の結果を(半ば意図的に)無視して、目先の「これから」を評価するようでは、
      仕分け人の質が問われても仕方ないでしょうし、萎縮した未来が待っていそうです。

      今回はランク外であったが、今後有望な分野を新たに発掘するくらいの気概と能力を
      仕分け人に求めたいですが、第一段仕分けを観ていると、そんなことは期待できなさそうです。

      [*] http://ja.wikipedia.org/wiki/インパクトファクター
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      >事業仕分けは、「これから」必要か、役に立つかを評価するもので、

      釣りなのかよくわからないんですが、それを基準にされたら
      基礎科学全滅ですね

      #てかその辺見極められるなら、仕分け人が研究に参加すべき :-p

      • by Anonymous Coward
        >基礎科学全滅ですね

        基礎科学が過去のものなら全滅でも仕方がないでしょうね。
        • by Anonymous Coward

          基礎科学が過去ものって
          文明社会が終わってると思う。

      • by Anonymous Coward

        >#てかその辺見極められるなら、仕分け人が研究に参加すべき :-p

        おっしゃる通りですね。

      • by Anonymous Coward

        >> 事業仕分けは、「これから」必要か、役に立つかを評価するもので、
        > 釣りなのかよくわからないんですが、それを基準にされたら
        > 基礎科学全滅ですね

        なんで?即物的に「役に立つ」以外にも役に立つってあるでしょ。でなきゃ基礎科学以前に芸術大学なんて跡形もなく消え去るのみ。まさか、「演奏会で金を稼げるから芸大は役に立つ」とはいいますまい。

        > #てかその辺見極められるなら、仕分け人が研究に参加すべき :-p

        見極めが無理だったら研究機関から廻ってくる請求書はノーチェックでカネを出すべき?そうじゃないでしょ。

    • by Anonymous Coward

      えっと。これ毎年やってるんで別に政権交代したからとか仕分けが近いからとか関係ないですよ?

  • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 11時00分 (#1748624)
    日本で大学が駄目だって議論の中身を見ると、全部人文とか社会科学分野なんだよね。
    でも何故か、大学改革の標的にされるのは、理工系や自然科学系。
    愚かな人事と営業がメーカを蝕んでる状況と似てると思う
    • まあ、そうですね。
      ただ、予算その他もろもろの実権を握っているのが、
      駄目な人文・社会系の人々であることが、
      日本にとっての大きな不幸なのでしょう。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      標的にされる原因は、投下されるお金(主に補助金)の額が自然科学と社会科学で2桁ぐらい違うせいかと思います。特に医学系の研究はもう1桁多い。

      こういうランキングでは世間ではランクばかりが注目されますが、現場の研究者は意外にコスト意識があって、自分の研究を含め、ランキングが高い大学組織や研究所での投下されたお金と成果(引用数)のコストパフォーマンスの低さを自虐的に語ってくれます。

      このランキングを使って、投下された補助金と引用数の比を求めてみるとおもしろいかも。
      そのうちやりたい。

  • 日本の大学が駄目とされる理由は、研究の質が低いという問題ではなく、教育機関としての質が低いってことでしょ。あとついでに上げるなら、研究成果は出せても、それを三行と結び付ける事が出来ないってあたりか。

    • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 11時35分 (#1748646)

      >それを三行と結び付ける事が出来ないってあたりか。

      つまり研究成果を一般の人にもわかりやすく三行にまとめる能力が足りないってことですね。納得できます。
      #そうじゃない。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        いや、それも足りないと思う。
        産学協同で何かを行うのには重要な話ですよ。

      • by Anonymous Coward

        三行にまとめると、どうしたって「うそ・おおげさ・まぎらわしい」になってしまうから
        科学者としては苦しい所だろうね

  • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 10時26分 (#1748602)

    > 科学技術振興機構、理化学研究所、産業技術総合研究所の順位が上昇
    まあ言ってることとやってることが正反対な程度じゃ今さらポルナレフも釣れないけどね。

  • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 10時29分 (#1748606)
    医学部がないと順位がさがるんだよ
    • by saitoh (10803) on 2010年04月14日 12時18分 (#1748694)
      「論文の引用動向」が全分野均等に調査されているかどうか疑問ななんですが、医学部が無いと順位が下がるってのはそれ関連でしょうか?

      ロイター調べってことは、国文学とは法学の日本の論文誌はいくら出してもノーカウント?

      親コメント
      • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2010年04月14日 17時18分 (#1748929) 日記

        >全分野均等に調査されているかどうか

        トムソンがやってんだから,web of scienceに乗ってるものは全カウント.それ以外は無し.
        自然科学系で約7000誌,社会科学系で約2500誌,人文学系で約1000誌(要はImpact Factor (IF) のついてる全雑誌).
        基本は英文誌.最低でもAbstractは英語.その成立の過程から当然ではあるが,ある国の内部のみで流通しているようなマイナー雑誌は対象外.また,あまりに引かれないマイナー誌は例え国際誌を自認していても載っていない.
        といってもまあ,IF 0.1(つまりその雑誌の論文は平均して出版の翌年からの2年間で5報に1報ぐらいしか引用されない)程度のものでも載ってるんで,これに載らない国際誌は存在意義に大きな疑問が……

        それぞれの雑誌内の論文は全部カウント.ただしIFの付いていない雑誌での引用はノーカウント.

        >医学部が無いと順位が下がるってのはそれ関連でしょうか?

        これは元々医学/生理学関連では引用数が多くIFが大きくなることを言ってるんじゃないかと.
        実際,そういった分野の論文誌は全般的にIFが高くなります.例えば,論文での平均的なreferenceの本数が10本の分野と100本の分野ではIFは当然ながら大きく異なるはず.
        #元々,IF自体が特定分野内での比較に特化しているため.分野内の比較では有意義.

        >国文学とは法学の日本の論文誌はいくら出してもノーカウント?

        基本ローカル誌なのでノーカウント.
        ……まあ,元々そのあたりのものに世界ランキングをつけても意味ないですが.

        親コメント
        • by Anonymous Coward
          学問的誠実さを貫くためには100本引用も不可避なわけで、でも、実績づくりのための雑誌をばんばん出して引用しまくっている分野だということも否定しがたいわけで。

          件のトムソンのランキングには正直あまりいい印象はありません。実際、旧六や慶大がランクインして早大がしないというのは不自然ですし。医学部の存在がランキングにあたえる影響を統計的に調べたわけではないですが、見るからに怪しいといっていいんじゃないでしょうか。
          せめてジャンルごとに補正をかけないと「正しいが、ゴミ」なだけで有意義な結論にならないのではないかと。
          • by iew (39408) on 2010年04月15日 16時35分 (#1749480)
            生物系の人間なんで工学系に関してはわかりませんが、慶応は医学部の研究のactivityは高いですよ。
            早稲田は・・・学部の偏差値は高いですが、研究という面では残念ながら。。
            親コメント
            • by Anonymous Coward
              情報系です。どこの大学の関係者でもありません。

              慶大や旧六の研究レベルを否定するわけではありません。スコアリングにおける医学系の比重が大きすぎるのではないか?という疑問です。(低レベルではどう偏重してもランクインできません)

              情報系では早大は慶大や旧帝大にひけをとりませんから(旧六より上です)、他の分野でいまいちなところがあったとしてもこのような差がつくほどとは思えないのです。成果だけ勘定するわけですから、いまいちな人が足を引っ張らないのです。

              形式的な計算結果に対して直感的な違和感を主張しているので傍証以上のものをあげることはできませんが、もう少し感覚にマッチしたモデルにしてほしいと思っています。たとえば本数や被引用数をジャンルごとに正規化するというのは正当性はないでしょうか。
              • by Anonymous Coward

                一つの指標ではこうなったというだけの話では受け入れられないのでしょうか?
                早大の情報系が優れているという主張とは矛盾していませんよね。

                簡単に正規化と言いますが、正しいジャンル分けとか、正しい正規化とか、正しい重み付けとか、
                どうやって正しさを担保するのか、誰もが納得する仕組みを提案して頂きたいものです。

              • by Anonymous Coward

                悪いけど、あんまり説得力を感じない議論ですね。

                情報系では早大は慶大や旧帝大にひけをとりませんから(旧六より上です)、他の分野でいまいちなところがあったとしてもこのような差がつくほどとは思えないのです。

                早大が優れている分野に情報系しか挙げない貴方の主張を読むと、むしろ「多様な学問分野を総合したランキングなんだから順位が低いのは妥当な結果なんじゃないの」と感じてしまいます(早大の情報系は慶應や旧帝大など話にならんほどレベルが高い、というならともかく「ひけをとらない」と言われても……)。
                # いや実際に早大はランクインしてしかるべきなのかもしれませんが、
                # 貴方のコメントで

              • by Anonymous Coward
                いったいあなたの主張はなんなのですか?まずそれが見えません。

                > 一つの指標ではこうなったというだけの話では受け入れられないのでしょうか?

                いえ、影響力の大きさを考えると、一つの指標ではこうなったという「だけ」の話ではすみませんから。

                > 早大の情報系が優れているという主張とは矛盾していませんよね。

                矛盾はしていませんが、「医学系のウェイトが大きい(大きすぎる)」という傍証にはなっています。

                > 簡単に正規化と言いますが、正しいジャンル分けとか、正しい正規化とか、正しい重み付けとか、
                どうやって正しさを担保するのか、誰もが納得す
              • by Anonymous Coward

                たまたま私が情報系だったので例に出したまでですが、それ以上の意図はありません。

                「多様な学問分野を総合したランキングなんだから順位が低いのは妥当な結果なんじゃないの」ですが、
                トムソンの集計方針として、出した論文の数や引用された数だけを集めてますから、「多様な学問分野を総合した」ところであまりランクに影響はでない仕組みになっているのです。スカ論文を出せばマイナスの査定を受けるわけではありませんから。

                > 貴方の感覚にマッチするのが妥当だという根拠は?

                どうしてそこで根拠を求めるのですか?私は傍証しか出せないと言ったはずですが。

              • 「スコアリングにおいて医学系のウエイトが高過ぎるのでは?」という疑問に関して少し検討してみましょうか。
                私の大学ではESIが使えないのでプレスリリースの数字と公表統計からの検討になりますが。
                まず、東大の総引用数に占める物理の占める割合は、引用数で18.80%、論文数で20.49%です。
                ついで化学が引用13.33%、論文13.05%、生物学は引用12.81%、論文9.30%となります。
                しかし、医学系として生物、免疫学、薬理学・毒物学を合計するとそれぞれ20.10%、12.28%となり、引用数では物理を上回ります。
                医学系が論文数では依然として物理を下回るにも関わらず、引用数が物理を上回るのは免疫学の平均引用数が55と他の分野の4倍程度になっているため、免疫学系が含まれることによって被引用数がやたらに上昇する事が一つの要因でしょう。
                このことを見ると、被引用によるランク付けでは医学系が過大評価されがちと言えなくはないです。

                他方、日本の博士課程卒業者数(卒業=過程博士号取得)を文部科学省の文部科学統計要覧(平成21年版)でみてみると、
                人文科学 Humanities 1,358
                社会科学 Social science 1,238
                理 学 Science 1,610
                工 学 Engineering 3,636
                農 学 Agriculture 1,065
                保 健 Health 5,074
                商 船 Mercantile marine -
                家 政 Home economics 59
                教 育 Education 356
                芸 術 Arts 150
                そ の 他 Others 1,735
                保険(医学系)が31.2%と人数の面では医学系の課程博士号取得者が最大多数を占めます。
                この数値から見ると、医学系は一人あたり論文生産数は少ないですが、科学研究に占める人的ウエイトは大きいと言えるでしょう。
                従って、論文数による評価では医学系を過小評価している可能性があります。
                # 一人あたり論文数が少ないのは、医学系のうち実験系の分野は知的生産よりも労働投入量がものを言う場合があるので、一つの研究に数多くの人間が労働力として関わることがあるためだと思われます。

                というわけで、論文数・引用数・人的リソースなどそれぞれで見て、直ちに医学系が過大評価と判断するのは難しいように思えます。

                なお、様々な指標で測って常に上位に位置づけられる重要な研究分野である医学を研究する部門を持たない早稲田大学が、研究機関の総合ランキングの箸にも棒にもかからないのは当然の事だと思います。

                親コメント
              • by Anonymous Coward
                ありがとうございます。そういう意味では正しいとは思うのですよ。
                しかしちょっと基数的すぎませんかね。結局スコアではなくランキングばかりが注目されるのですから、もっと序数的なほうがよくないですか?医学部偏重というのはそれの端的な指摘です。
                われわれの態度の問題のほうが大きいのでしょうが、「いったい何を測っているのか」というのがおろそかになっている気がします。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 11時38分 (#1748652)

    一位じゃないのに意味があるんですか!?

    • by Anonymous Coward

      > 一位じゃないのに意味があるんですか!?

      一位を取ることが目的なら意味はないだろうそりゃ。
      で、この目的は一意になることなんでしたっけ?
      目標としては1位がいいんだろうけど。

  • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 11時42分 (#1748656)

    6チームしかなくて2位とか、優勝を争っていて2位ではダメでも、300とか700とかの群れの中で1桁台の順位というのは誇りにしてもいいのでは?
    個人的には、全ての分野において自分の所属(帰属)する国がトップじゃなきゃ気が済まないなんて、そっちのほうがおかしいような気もしますし。
    ま、そういう気質の人がいるって事も良くわかるし、似たような感情は自分の中にも多少なりともあるから全否定はできないけどね。

    # 勿論、何らかの目的があって1位を目指すことを否定するものではありません。
    # トップになるためにトップを目指すのではなく、何らかの目的を達成するのに必要ならば是非1位を目指すべきです。

    • by Anonymous Coward

      6チームしかなくて2位とか、優勝を争っていて2位ではダメでも、300とか700とかの群れの中で1桁台の順位というのは誇りにしてもいいのでは?
      個人的には、全ての分野において自分の所属(帰属)する国がトップじゃなきゃ気が済まないなんて、そっちのほうがおかしいような気もしますし。
      ま、そういう気質の人がいるって事も良くわかるし、似たような感情は自分の中にも多少なりともあるから全否定はできないけどね。

      # 勿論、何らかの目的があって1位を目指すことを否定するものではありません。
      # トップになるためにトップを目指すのではなく、何らかの目的を達成するのに必要ならば是非1位を目指すべきです。

  • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 12時01分 (#1748673)
    日本学術振興機構(JST)なんてお金くばるだけで自前で研究なんかしてないのに、順位があがってるんですよね。
    「研究支援機関」として評価されてるのならそれでいいんですが、「研究実施機関」として評価されていることに、一研究者として強い不快感を覚えます。

    -- さすがにAC

    • JST が直接雇用してる研究者はたくさんいるからね。
      JST は自前の研究場所はほとんどないけど、研究の遂行能力はある、ということになるでしょう。

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        >JST が直接雇用してる研究者はたくさんいるからね。
        >JST は自前の研究場所はほとんどないけど、

        こういう、
        ・Aという機関が金を出すが、Bという機関で兼務だか出向だか特任だかで研究をやる
         →AとBにわけると偉い学者/監督省庁天下りのポストが増えるから
        ・CとDは似たようなことをやってるのに、2つに分かれてるのは何故?
         →Cは文科省系でDは経産省系だから。役人と学者のポストを(ry
        ・EとFはどちらも文科省なのに、2つに分かれてるのは何故?
         →Eは旧文部省系で、Fは旧科技庁系で(ry
        みたいな無駄な構造を仕分けして欲しい。
        雇用維持目的で、どれだけ無駄な組織分けがあることか。

        研究実務してる人たちも嬉しいはず(ですよね?)。
        • by Anonymous Coward

          ・Aという機関が金を出すが、Bという機関で兼務だか出向だか特任だかで研究をやる
           →AとBにわけると偉い学者/監督省庁天下りのポストが増えるから

          これはわからないな。競争的資金でポストを捻出するのは悪いことじゃないし、
          競争的資金を配分する機関と大学などの研究機関が分かれていることは問題ないと思う。

          あとの二つは同意。

        • by Anonymous Coward

          >・Aという機関が金を出すが、Bという機関で兼務だか出向だか特任だかで研究をやる
          > →AとBにわけると偉い学者/監督省庁天下りのポストが増えるから

          これはちょっと違う。
          1. Aという機関がテーマに基づき or テーマ公募で実行者を募集
          2. BだのCだのといった大学/研究所の教授/准教授が多数応募
          3. Aという機関が審査して、配布先(例えばB大学のb教授)を決定
          4. b教授が、配布された予算でそのテーマの実行のみを時限で担当するPDやら特任助教/准教授等を雇用(雇用主はAという機関)
          5. 雇われた人々はb教授のもとB大学で研究を行う

          という感じで、金を出す機関と実行者との関係は発注元と受注先みたいな感じです。一つにまとめるのは無理。

          他の二つのケースに関してはまあ無駄が多いですね。
          一応経産省系の補助金は即実用につながるものに限定されがちで基本企業と組むか起業を前提にするようなもの、文科省系の補助金は当面実用化なんて見えない基礎研究にも配分される、というあたりは違いますが。

    • by Anonymous Coward

      >日本学術振興機構(JST)なんてお金くばるだけで自前で研究なんかしてないのに

      JSTの金で雇われてる人(特任助教とかまあいろいろいますわな)なんて所属はJSTだから、「自前で研究なんてしていない」とまで言っていいものかどうか。その人達は、JSTの人と言うことになるわけですよ?
      #そりゃまあ研究実施してる場所は違うけどさ。

      というかまあ、著者が論文中で自分の所属にJSTを挙げてる以上、集計する方はそのまま集計しますわな。

    • by Anonymous Coward

      > 日本学術振興機構(JST)
      JSPSのこと? それとも科学技術振興機構のこと?

  • by Anonymous Coward on 2010年04月14日 19時09分 (#1748992)
    日本には論文誌がたくさんある、掲載枠がたくさんあって掲載されやすい、同じ部屋にいる人間が互いに引用している、そういうことってありませんか?
    • >仲間内での引用は除外されてるの?

      除外されていません.

      以下,身近な化/物/材料関連を想定して.

      >日本には論文誌がたくさんある

      あまりありません.いえ,日本の論文誌ってインパクトファクター低めなんですよ.
      良い結果が出ると皆海外の有名雑誌に出しちゃうんで.
      そんなわけで,むしろ存亡の危機の雑誌が多いという.

      >掲載枠がたくさんあって掲載されやすい

      これもまあページ数はどれも似たり寄ったりです.
      また,前述の問題から,何とかインパクトファクターを上げようとしてますんであんまりバカスカ掲載するわけにもいきません.

      >同じ部屋にいる人間が互いに引用している

      これはあり得ます.自分で過去の自分の論文を引く(セルフサイテーション)とかも.特に実引用数の低い論文に関しては効くかもしれません.
      #高い方は,それこそ年に100だの200だの引かれることもあるんで効かない.

      ただ,これに関しては正当な引用なのかどうかを区別するのはなかなか難しい点もあります.referenceは,その仕事の現在の位置づけや意義,前例との比較などのために引用されます.となると,当然近い仕事や関連する分野ほどreferに適していることになり,ある意味,自分の以前の関連する仕事などは非常に関連性が高かったりします.そんなわけで,ただ自分の過去の論文の引用数を増やしたくて引いているのか,意味があって引いているのかはある程度読み込んでその分野の状況の知識もあるような場合でないと区別できない場合があります.
      #めっちゃ露骨なのもありますけどね.

      一律に同じ著者の入っている論文の除外,ってのも難しいところがあるんですよね.
      例えばある研究者Aが凄い特性を出す物質を作って,それを世界中の様々な研究室に配っていろいろな特性/測定法での評価をした場合,それらの結果から出てくる論文には多分Aが共著で入ります.で,当然ながら大元のAの論文もreferenceに入ってくるでしょう.同じ著者が入っている論文は駄目,とするとこれは全てカウントされなくなります.一方,Aがケチで物質は誰にも渡さず,しょうがないんで世界中で頑張って同じものを作って前述の例と同じように論文を出すと,今度は共著にはAの名前は入りませんが引用ではカウントされる,という.
      じゃあどちらが世界の科学の発展に寄与した/インパクトを与えたの?というと,両例ともほぼ同じか,むしろ世界中の研究を迅速に進めることとなった前者なんですよね.そのあたりの評価が難しくなってくる面やら,集計の大変さやらもあるんで,なかなかいい落としどころを見つけるのは難しい,かも?

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      あるだろうけど、それで順位を上げようと思ったら全国規模で計画的にやらないとだめじゃね?
    • by Anonymous Coward
      そうとうに若い人なのかなあ。

      自分の国や関心のある国がとても特殊であることなんて、
      めったにないですよ。
      日本も日本社会もそれほど特別でも特殊ではないなんて
      のはすぐに判ると思うのだけど。
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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