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ビジネス

鹿児島の 2 発射場でロケット発射が通年可能に 35

ストーリー by reo
多い月も安心 部門より

LARTHthe3rd 曰く、

宇宙航空研究開発機構種子島宇宙センター及び内之浦宇宙空間観測所でのロケットの打上げが、来年 4 月から通年打ち上げ可能となった (JAXA のプレスリリースより) 。

現在は種子島周辺の漁業者の理解と協力を得て年 190 日を打上げ対象期間としていたが、国の自立的な宇宙へのアクセスを保証するため、また民間の商業打上げサービスの国際競争力を向上する観点からも通年で打ち上げ可能な状況にする必要があった。関係 5 県 (鹿児島県、宮崎県、大分県、高知県、愛媛県) の漁業者との協議の結果、年間 17 機以内という制約の下ではあるが、通年打ち上げの合意に至った。

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  • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 14時00分 (#1803391)

    やっと、長年の制約条件の一つが解消されるんだね。これは大きい。
    この打ち上げ時期の制約で、海外顧客との商談のテーブルにすら着けなかったらしいし。

    あとは、以下の点も解消・改良していけば、アリアンとも伍していけるかも。

    ・種子島空港を拡張してに大型衛星を空輸可能にする。
      An-225が満積載で「着陸」出来ればよい。離陸時は空荷。
      現在は鹿児島空港→鹿児島港→種子島港→TKSC、なので、積み替えに時間も手間もかかりすぎている。
    ・衛星側の負担の軽減。現在は静止遷移起動の軌道傾斜角が大きく(28度)近地点高度も低い(250km)なので、
      静止軌道移行時に衛星側の燃料を大量に消費するので、衛星寿命に大きく響いている。
      2段目の改良等でこれを軽減すれば、より魅力的に。
    ・さらなるコストダウン。
    ・ボリュームゾーン(静止遷移軌道4~5トンクラス)への最適化
      現在は標準型のH2A202型で4ton、高価な204型で6tonなので、帯に短く襷に長し、状態

    • by Anonymous Coward

      >An-225が満積載で「着陸」出来ればよい。離陸時は空荷。
       
      wikipediaをチラっと見ただけですが、世界最大のAn-225ではなく
      実績のあるAn-124(「量産機」としては世界最大)で十分だったりはしないのですか?
      225に比べて124だと性能的に不十分であるかどうか、
      124だと鹿児島空港を拡張せずにすむ(もしくた多少の拡張で済む)のか、
      など、その辺りを判っていて聞いているわけではないのですが。
       
      An-225の積載量が世界最大級なのは分かりますが「総生産台数:2機(うち未完成機1機)」
      では信頼性面で不安だと思います。

      • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 19時00分 (#1803653)

        [wikipedia.org]、があるからじゃないかな。

        #あるいは、それはムリーヤ! とツッコンで欲しかったとか

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        2010年現在、地球人類はAn-225を超える航空輸送手段を持っていません。
        逆に言えばAn-225を受け入れられる体制を準備していれば(輸送コスト度外視ではありますが)
        航空便で運べるモノは何でも受け入れられると言うことになります。

        • by Anonymous Coward

          そうだとしても、オーバースペックはよくないでしょう。
          予算にも土地にも限りがあるわけだから。

      • by Anonymous Coward

        #1803391の記事主ですが、An-124の間違いでした。
        元ネタ(衛星空輸関連)はこちら。

        nikke-BPnet 松浦晋也の「宇宙開発を読む」
        http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20081107/110779/?P=5 [nikkeibp.co.jp]

        URL先の記事には無いですが、2500mあれば着陸は可能みたいです。
        ちなみに現在の種子島空港の滑走路は2000m。

        • by Anonymous Coward on 2010年08月03日 7時48分 (#1803930)
          種子島の新空港は確かにジェット機の使用が可能になりましたが、あくまで小型機限定です。
          An-124の全幅は同空港を利用するジェット機のおよそ2倍以上を誇り、重量差はそれ以上です。
          さらに積荷を満載していると、そこに150tが加算されます。

          つまりAn-124を乗り入れようとすると「滑走路を500m足せばいい」という単純な話ではなく、
          大型機を想定した滑走路を1から作り直さなくてはいけなくなり、
          下手をすると下を走るトンネルに問題が出てくるかもしれません。
          親コメント
    • by Anonymous Coward
      種子島経由筑波行き(ぇ
  • 回数よりも時期 (スコア:5, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2010年08月02日 17時24分 (#1803571)

    打ち上げ可能回数が増えたところで、肝心のペイロードが無くては意味が無い。それよりも、打ち上げの時期に制約がなくなったことの方が大きいと思う。ちなみに、これまであった規制はH-2A F9のタレコミ文 [srad.jp]を参照。

    特に、小惑星を含む太陽系内探査では、ランチウィンドウが探査対象と地球との位置関係に制約されるため、時期の制約がなくなったメリットは大きい。「のぞみ [isas.jaxa.jp]」も「はやぶさ [isas.jaxa.jp]」も「あかつき [isas.jaxa.jp]も、前述の期間からは外れた時期に打ち上げられている。

    「じゃあ今までと大して変わらないじゃん」という見方もあるだろうけど、川口プロマネの手記 [jspec.jaxa.jp]でも、

     当時,5月の打ち上げは,漁協との合意された時期の中にはなく,的川先生をはじめ関係の方々の非常に大きな努力で,この窓を利用できることになったことを,ぜひ述べさせていただきたいと思います.漁協の方々にも意義をよくご理解頂きご了解いただけた ことは大変ありがたいことでした.

    という、感謝の意が真っ先に述べられていることから、元々のハードルはかなり高かったと思われる。

    …てゆーか、ランチウィンドウの確保は大前提だからね。それが確保できなければミッションそのものが成り立たない。それが惑星間探査。

  • by U-Chan (6901) on 2010年08月02日 14時21分 (#1803400)

    通年で打ち上げ可能になるのはいいけれど、施設のメンテナンスとかの体制は大丈夫なんでしょうか?

    今でさえも、老朽化や塩害に対策が追いついていないみたいなんで(種子島宇宙センター 塩害 [google.co.jp])、ちょっと心配。

  • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 12時53分 (#1803346)
    これは画期的なことです。
    商業衛星の打ち上げの受注についても足かせとなっていましたし,
    特に惑星探査を考えるなら,地球と対称天体の位置関係により,打ち上げられる時期が固定されるからです。

    http://www.ku-ma.or.jp/ym/ym100707.php [ku-ma.or.jp]
  • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 11時25分 (#1803298)
    年間たったの17機では宇宙太陽光発電はまったく実現不可能ですね。
    宇宙太陽光発電の研究者の言う2020年~2030年に実用化なんてホラ話以外の何物でもありません。
    (彼らは核融合発電の研究者のような狼少年になりたいのだろうか?)
    • 現状では十分 (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2010年08月02日 12時57分 (#1803350)

      種子島射場でH-ⅡAを年間二基+情報収集衛星+H-ⅡB一基で多くて4基
      内之浦射場でイプシロンロケットを年間二基という目標からすると
      せいぜい6基ぐらいですね
      三菱が海外の衛星打ち上げを受注できれば上積みですが、
      衛星相乗りという条件でダンピングしまくってようやく受注できた
      韓国の衛星以外は未だ目処が立たず17基という枠を満たす程にはほど遠い

      実験用小型ロケットを含めてもおそらく10基に満たない現状では十分かと

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 16時02分 (#1803482)

        いや、あのー、少しも素晴らしい洞察じゃないですよ・・・。

        これまでは打ち上げ可能なスケジュールから打ち上げ目標を作っていたわけでして・・・。

        「現在の打ち上げ目標数が○機だから今でも足りてる」というのは違いますよ。

        さらに、気象衛星の時のゴタゴタみたいに一度「打ち上げに失敗したけど、次を急いで
        打ち上げたい」時に、今までは例え打ち上げに失敗した衛星の予備機が用意してあった
        としても、年中ロケットを打ち上げられませんでしたから、しばらく待つ必要が
        出たり、海外で打ち上げたりするしかなくなっていたわけです。

        今度からは、こういう状況でも対応できるし、選択肢が増えることになります。
        もちろん、従来通り海外にも依頼できますし。

        さらに中国やロシア、その他に頼んで打ち上げてもらえばいいじゃん、なんて簡単に
        言ってる人も時々いますが、政治的問題で海外から引受を拒否されても、いつでも
        打ち上げられるので、リスクが大幅に減るわけです。

        例え海外に打ち上げを依頼する場合も(日本での打ち上げ時期に制限があることを理由に)
        足元を見られずに価格交渉もしやすくなります。

        毎度、打ち上げが予定通りに行けばいいでしょうけど、ロケットはただ火をつけてあげれば
        いいっていう花火とは違いますからね。天候とかもありますし。

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        • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 19時28分 (#1803672)

          >これまでは打ち上げ可能なスケジュールから打ち上げ目標を作っていたわけでして・・・。

          ぶっちゃけスケジュール云々より予算ですよ。予算

          年間150日の枠内でやりくりしていた時は
          1ヶ月以内に2基打ち上げという過密スケジュールを
          こなした事もありますよ。地上スタッフは十分な実力があります
          通年打ち上げで打ち上げ数が増えれば今の倍であっても対応するでしょう
          しかし、予算はH-ⅡBと情報収集衛星が加わった現状で
          カツカツなのに年間6基以上の上積みなんてどうあがいても出来ませんよ

          親コメント
    • by Anonymous Coward
      何も全て国内打ち上げでなくても良いような。

      国内でするにしろ、国外に頼るにしろ、結局は
      「来るべき2x世紀、宇宙開発の障害となるのは何か!」
      「お金ですか?」
      以上でも以下でもないとは思いますが。

      # 研究者の言う 20xx年実用化ってのは、あくまで技術上の話でしょうし。
      • by Anonymous Coward

        やっぱりどこか南の島に発射場作るべきだと思うなあ。
        日本最南端の島とか。

        #今だって船で陸の孤島に運んでるんだし・・・ メガフロートで飛行場とか作っちゃえばかえって便利かも。

        • 実際に種子島に行ってみると、射場周辺に相当いろんな施設ありますよ。管制やらエンジン関係やら。あれは射場のすぐ近くに作る必要があるんでしょうね。まあ筑波や相模原から見たら陸の孤島ですけども、あそこはあそこで結構大きな規模の「基地」みたいなもんです。

          食堂はカレーかカツカレーしか残ってませんでしたが、ちょうどカツカレーが食べたかったので問題なし。

          --
          [udon]
          親コメント
        • by Anonymous Coward

          南鳥島 [wikipedia.org]でもいいかも。
          日本最東端として有名だけど、緯度も西表島と同じくらい南だし、地元の漁業関係者もいないだろうし;p
          #さすがに船だと遠すぎるかな?C-130が降りられる滑走路 [google.com]もあるけど。

    • by Anonymous Coward

      え?
      その手のプロジェクトって実証試験がうまくいってから本格的に動き出すんじゃないの?
      いきなり実用施設揚げるのか?
      採算性のメドが立てば出資者を募って赤道付近に専用施設を建設すればいいだろ?
      どのみち日本単独では効率が悪すぎるから国際プロジェクトになるんじゃないの。

  • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 14時02分 (#1803392)
    漁業の衰退も深刻だったりしないですか?
    単に反対派の漁民が減った結果だったりしませんか?
    • by Anonymous Coward
      いつものことじゃないですか。何かに反対する連中がいたら、そいつらが全員死に絶えるまで引き延ばせばいいだけだというのは。絶対に忘れ去られることのないよう国家ぐるみで義務教育の段階から謝罪と賠償を求めることを教え込むとかしない限り、長い目で見たら勝ち目はありません。
  • by Anonymous Coward on 2010年08月02日 13時31分 (#1803374)
    「漁をしない漁師」という斬新な職業が誕生しそうな予感
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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