ホンダが燃焼気筒数を切り替えるエンジンを開発 201
ストーリー by Oliver
ピストン自由自在 部門より
ピストン自由自在 部門より
Asagi 曰く、 "ホンダが6月18日に新しいインスパイアを発表したのですが、これに搭載されているV6 3.0L i-VTECエンジンが、なんともアレゲでイカレてます。発進・加速時は通常のV6エンジンなんですが、クルーズ時では半分止めて3気筒で走るんですと。これで2.4Lエンジンなみの低燃費を実現したとのこと。
まあ、ここまでは誰もが思いつく(けど実現しよーとはあんまり考えないと思う)よーな内容ですが、アクチュエーターでエンジン振動を打ち消す「アクティブコントロールエンジンマウント」とか、逆位相の音をスピーカーから出力してノイズを打ち消す「アクティブノイズコントロール」までやってしまうのが、なんともバカバカしいといいますか。
最近ではASIMOの方が有名になっちゃってる気もしますが、これまでもアヴァンギャルド(笑)な自動車エンジンを世に送り出してきたホンダの面目躍如ってとこでしょうか。このインスパイア試乗or購入された方います?"
おふとぴ (スコア:2, おもしろおかしい)
ちょっと乗らずにほっておくと高速で勝手に真ん中の1気筒が
死ぬようになりますです、ハイ。別にi-VTECはついてないん
ですが。
# それでも100km/h巡航できちゃうんだけど。
# ホンダのエンジンってバケモノだと思う瞬間。
Re:おふとぴ (スコア:1)
Re:おふとぴ (スコア:1)
だという人も・・・
素朴な疑問 (スコア:1)
シリンダー自体も止まること?
# メカ(音)痴なので変なこと言ってたらごめんなさい
Re:素朴な疑問 (スコア:2, 参考になる)
ここ [honda.co.jp]を見てもらうとして・・・
CBのHyperVTECでやってるのは、あくまで4つある吸排気バルブ
のうちの2つだけのON/OFFで、全シリンダーで燃焼は行われて
います。
これは、低・中回転時には1バルブの方が(正確には吸気面積
が少ない方が)混合気がシリンダーに入る速度が上がってよく
混ざり、燃焼効率が良くなる(=出力が上がる)からです。
(2バルブでは吸気速度が遅くなってシリンダー内で燃料がよく
混ざらないので、燃焼効率が悪くなって出力が落ちる)
逆に高回転時には大量の混合気を効率よくシリンダーに突っ込む
必要があるので、吸排気面積が大きくなる2バルブの方が出力
に有利になるわけです。というわけで、CBのは全回転域での
ドライバビリティ向上を目的としたVTECなわけです。
インスパイアのi-VTECはそれとは違って、片側3気筒の全バルブ
閉鎖+燃料供給の停止をすることで燃費を向上させるシステム
ですね。3気筒止めちゃえば実質的な排気量は半分になるので、
燃費がよくなると。ただし燃焼が止まるだけで、シリンダー
自体が(というかピストンが)動かなくなるわけではないです。
(そんな切り替え機構を強烈な力がかかるクランクorコンロッド
に仕込むなんてまず無理)
ちなみに10年くらい前だったかに世に初めて出たVTEC(確か
これもインスパイアだったような)は、バルブタイミングと
バルブリフト量(開閉時にバルブが動く距離)を低速時/高速時
に切り替えるというシステムでした。この2つはエンジン出力に
大きな影響を与えるものですが、回転数によって最適値が大きく
異なるので、VTECでそれを可変にして全回転域での出力を向上
させるという仕組みでした。(HyperVTECもこれやってるかも
知れませんが、そこらへんはあんま詳しく知らないです)
たぶん (スコア:1)
おそらくクランクシャフトを半分に切って、動的に接続制御できるようにしたんでしょう。
で、半分だけ(3気筒)動かすとバランスが崩れるから、それを低減するために「アクティブコントロールエンジンマウント」を採用した、と。
それは基本的に「VTEC」ですから、四輪では十年ぐらい前からやってますよ。
Re:たぶん (スコア:2, 参考になる)
止めてしまうと、回転振動部の質量バランスが滅茶苦茶になってしまいます。
タレコみ記事より:
「クルーズ状態であると判断すると、リアバンク側3気筒の吸・排気バルブを休止。同時に燃料噴射を停止することに加え、休止シリンダー内を密閉に保つことで吸・排気に伴うポンピングロスを約65%低減し、低燃費を達成している。」
つまり、密閉されたシリンダーの中の空気を、ピストンがひたすら断熱圧縮、断熱膨張を繰り返すという事ですね。1サイクルでの仕事の収支は巨視的には0で、抵抗にはなりませんが、細かく見れば摩擦ロスや、非断熱のロスがあるでしょう。
排気バルブを開けっ放しで停止させる方法もありますが、これだとポンピングロス(空気を出入りさせるロス)が発生してしまいます。
Re:たぶん (スコア:1)
手元にあるS2000用のF20Cの写真でもピストンに逃げを切ってあるので、HONDAの他のエンジンでも同じようになっていると思います。
大間違いでした (スコア:1)
って事なので、
密閉にすることによるポンピングロス低減…?
密閉状態で圧縮・膨脹するだけでも、かなりポンピングロスがありそうな気がしますね…。
Re:たぶん (スコア:1)
# モチロン、6 発との比較であろうとは思うのですが...
以下、機械屋を目指したオッサンの小噺。
VTEC といえば、想い起こされるのはコレ [honda.co.jp]ですなぁ(古。
VTEC の考え方の基となったといわれる、2 輪のCBR400F で採用されたREV ですが
コイツの場合、そもそもハイカムプロフィルなのだけど
低回転時は2 ヴァルブ駆動、中~高回転は4 ヴァルブで駆動する
って仕組でした。
ん。でも、4サイクルエンジンの性質って、カムプロフィルが殆どを決めてしまい
# 初代VTEC はローカム~ハイカムの切り替えで
# 低回転用と高回転用の2 種類の顔を持っていますね。
また、どのようなシチュエーションであれ、車重に変化は無い訳で
1 基で複数のプロフィルを持つエンジンとはいえ
同じ重量物を移動させなくてはならないの為に
燃費向上に気筒休止や希薄燃焼が役立つか、正直疑問です。
燃焼効率≠燃費 という考え方から、
やはり同社には是非TURBO エンジンを復帰させて欲しいモノ(違。
燃費性能って意味では、同社のSuperCUB は
(他社が基本設計をコピーするほどの|基本設計が今も替わらない)
名機ですな。
何時までも「夢を作って売る会社」で居て欲しいモノです。
# ん。ってか、最近自分の台詞が「20年程前は...」
# っての多くてイヤね(^-^;
燃費の良くなるリクツ (スコア:1)
たれ込みのリンク先に書いてあるとおり、低負荷時に片バンクのバルブを閉じることによってその分の給排気行程のエネルギーロス、つまりいわゆるポンピングロスを低減できる→燃費率が良くなるというリクツでしょう。
あとは、ひょっとしてバンク毎に独立したスロットルバルブを設ければ仕事をしている側のバンクのスロットルはより大きく開けられるので、スロットルを絞ることによる燃費の悪化も防げるかもしれません。(そういう構造になっているかどうかは調べてませんが)
Re:たぶん (スコア:1)
ダイハツが結構力いれてましたね。<3気筒エンジン
同じ排気量なのに、シャレードと(それよりも程度が良い筈の)日産マーチとでは、トルク感が違いすぎて…
1気筒辺りの排気量が違えばトルクに大きく影響するのは判るんですがここまでも、ちがえば。
ホンダでも、2ストのバイクで、ちと特殊だがMVX250なる3気筒エンジンの面白いバイクもありましたし。
#バイクといえば、BMWのK75も3気筒だな
#ペリカンロードを思い出した。
ただ、V6エンジンを強引に片バンクのみ3気筒で動かすとなれば、クランクシャフトのバランス取りとかで
いろんな機能付けざるえなかったかなと。
水平対抗6気筒なら、そこまでいろんな機能つけなくとも何とかできたような…
#って、ホンダもGL1500で水平対抗エンジン作った実績で、車用にやらないものかな?
/* Kachou Utumi
I'm Not Rich... */
Re:たぶん (スコア:1)
CBRの「REV」なら20年前に商品化されてますよ。
4バルブヘッドなんだけど、低回転時はそのうち2つ(もちろん吸・排1つずつ)を止めちゃうという機構です。
すみません (スコア:1)
「ホンダなら、そこまでやってくれたんではないか」と期待して先走ってしまいました。
あ~そうか、空気バネか。確かにその通りですね。各行程での抵抗ばかり考えてしまいました。
お詫びにもひとつアレゲな機能 [srad.jp]を紹介しておきました。
Re:VTEC (スコア:1)
リフト量だってタイミングも変え放題ですね。
ちなみにバルブ休止はEK(先代シビック)から採用されている
VTEC-Eで実現されております。
Re:VTEC (スコア:1)
すみません、VTEC-EはEG4(先々代シビック)にもすでに
載っておりました。1991年9月発売みたいです。
ホンダよ、◯◯はどうなった? (スコア:1)
「4WS」は?
でもさぁ、やっぱり技術には貪慾な会社だよねぇ。
RVばっかり作ってるいるべき会社ではないと思う。
Re:ホンダよ、◯◯はどうなった? (スコア:1)
最近のHONDAはRVで儲けた金で道楽を行っていると言う感じなので、それはそれでありだと思います。
まぁ、単体でも採算が取れるようなスポーツカーのヒット作がほしい気もしますけど。
Re:ホンダよ、◯◯はどうなった? (スコア:1)
排気抵抗が上がりすぎてよくないらしい。最近の流行は
ツインスクロールターボかな。
>「4WS」は?
コストがかかるわりに売れなかったらしい。
> RVばっかり作ってるいる
むしろ「バスばっかり」である。
もひとつアレゲな機能 (スコア:1)
車線跨いだり、煽ったりという下品な運転はさせてもらえない、と。
Re:もひとつアレゲな機能 (スコア:1)
レーダーを使った技術では 2003 年 2 月のハリアー [toyota.co.jp]がプリクラッシュセーフティシステムという衝突予知システムを積んできていますが、次はなにがくるんでしょうね。
マツダ (スコア:1)
ロータリーエンジンだって、軽自動車に載せられてれば、また違った運命を辿ったかもしれません。確か、行政が載せさせなかったんでしたっけ?
Re:マツダ (スコア:1)
#実用化はやっぱりお役所向けにマイクロバス [nifty.com]かな…
/* Kachou Utumi
I'm Not Rich... */
Re:マツダ (スコア:2, 参考になる)
吸気と排気のタイミングを通常のオットーサイクルと変えることで圧縮比=膨張比の関係をはずしたエンジン
加給しなきゃ意味無いです(ってゆーか思いっきりやったら火がつかないし...)
リショルム(ロータリー)コンプレッサーはそんなに重量は重くなりませんよ
工業用コンプレッサーとして実績あるし、内部圧縮もあるしで過給器としてはベストではないかと...少なくともトヨタあたりのパタパタ(笑)スーパーチャージャーよりね
まだまだ幼稚なシステムながら未来を見据えたいい試みだったと思いますね
ただあまり知られてないだけに(ターボ!とか)それがコスト増分のせた値付けでは売れなかったんですよね
先進イメージ先行のホンダより冒険する会社でしたねぇ、東洋工業
あ、まだあるんだっけ...
車でできるなら (スコア:1)
逆位相の音をスピーカーから出して消音PC (スコア:1)
静音PC総合スレ [2ch.net]より
Re:車でできるなら (スコア:1)
Re:車でできるなら (スコア:1)
最近耳が暑いのでPCの方でやってくれるとありがたいなぁ…と。
それよりも(オフトピ) (スコア:1)
全部ワンテイクの実写 [dailytelegraph.co.uk]ってのがまたお疲れさまですね。
Re:今回は・・・・ (スコア:1, 参考になる)
してますな。
逆位相の音をぶつけてノイズを低減する技術は日産の
ブルーバードとかに付いてたアクティブノイズコントロールとか。
アクティブノイズコントロール (スコア:2, 参考になる)
_____ Don't think you are, know you are.
Re:アクティブノイズコントロール (スコア:1)
http://www.lotuscars.co.uk/template.cfm?name=lotengresnewtechantinoise
_____ Don't think you are, know you are.
Re:アクティブノイズコントロール (スコア:1)
ロータスは「フル」アクティブサスペンションなんですが、
当時の技術ではやはり荷が重すぎ、無駄に複雑になっちゃったのです。
#サーキットごとにアクセル開度やコーナーの情報をちまちま入力し
てたらしい...
Re:アクティブノイズコントロール (スコア:1)
ンコントロールに使ってますね。TVで音を聞くと分かりますが、コ
ーナーに入る時にすごい音立ててます(^^;)
(I can't get no) satisfaction
Re:アクティブノイズコントロール (スコア:1)
ミスファイアリングシステムってそういうことだったんですか
アクセスオフのときにブースト圧が下がり過ぎないようにする
ものって感じなんでしょうかね。
すっかり勘違いしてました。恥ずかしい。。。
(I can't get no) satisfaction
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
ぐぐってみたら、MIVEC-MDってまさに同機構のエンジンでしたねm(__)m 振動とかの問題からか、普及はしなかったみたいですが。
ただ、VTECも元々は気筒休止機構を応用した技術、なんて記述もありましたので(掲示板の書き込みなので事実かどーかはわかりませんが)、一概に借り物って言い切っちゃうのも可哀想かな、とも……甘いかな?(さらに追い込むとVTEC自体が借り物じゃんってツッコミ入りますしね)
なんにせよ、実用化まで持ってったのは凄いとは思うのですが。まさか三菱から技術買ったというわけではないでしょうし(だったら幻滅~~)。
#個人的にはアクチュエーター仕込んだエンジンマウントってのが一番バカっぽくて好きなトコなんですが、これも先例あるのかなぁ?
Re:今回は・・・・ (スコア:3, 参考になる)
確かテラノに積んだ 3 リッターのエンジンではバランスシャフトを仕込んで振動軽減したけどプレサージュの 2.5 リッターでは重量増を嫌ってアクティブにしたんだったような……すいません、よく覚えていません。
ガソリンでやった例は記憶にないですが、なにぶんここ数年クルマから遠ざかっていたんでわたしが知らないだけかもしれません。
気筒休止についてはすでにみなさん書かれているのでいまさら書くこともあまりないですが、意図的な気筒休止とはちょっと目先を変えて、V 型エンジンを片肺で回すという技術に広げてみるとセンチュリーの V12 [toyota.co.jp] がすごいです。制御系を二系統用意して相互監視させ、片方で異常が発生すると正常な 6 気筒で走り続けることができるというあたり、VIP カーともなるとやることが違います。
アクティブノイズコントロールについてはすでにコメントがついている通り、かつて日産のブルーバードについていました。わたしが昔乗っていた U11 型 (1983 ~ 1987, 一部 1991) のマニュアルで言及されているのを読んだことがあるため、かなり古くからあるようです。
ただし昔のブルーバードでは逆位相音用に専用スピーカを用意したのに対し、ホンダと松下が新開発したシステムではオーディオ用のスピーカをそのまま利用する [autoascii.jp]という記事がありましたので、まったく同じではないようですが、この記事、2000 年のアコードワゴンについての記事だったりします ;-)
今回のインスパイアで目新しい点としては、日産が (本質的に振動の激しい) ディーゼルエンジンの振動軽減に採用したアクティブコントロールエンジンマウントを、ガソリンエンジンの気筒休止の結果として生じる振動を軽減するために利用していることではないでしょうか。
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
そっかな?
サーバやネットワークの冗長化と同じようなもんだと思いますよ。
内燃機関ってわりといい確率で壊れますからね。
(冗長化でカバーできる、うまい壊れ方してくれればいいけど。)
[udon]
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
複数気筒自体、すでに冗長化してるとも言えるし。
燃料噴射系が完全に独立してる、とかだとある程度効果があるかも知れませんが。
それにコンロッドが折れたりとか、ピストンリングをかんだりとか、物理的な障害の場合は片側活かしてもしかたないし。
まさに、そういう壊れ方をしてくれることが、どの程度期待できるのかな、と。
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
「実用化」って、一応宣伝文句にある、振動やノイズなどの問題点を解消した上での乗用車搭載ってコトでご理解を(まあ、本当に解消してるのかは試乗レポートを待つしか^^;;)。三菱はその辺の解決はしないまま世に出したように見受けられましたので。
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
http://www.yomiuri.co.jp/atcars/newcar/s600l.htm より:
「新開発の5.8リッターV12エンジンは、大きなパワーやトルクを必要としない場合、片側6気筒への燃料供給を停止するシリンダー・カットオフ機構を採用」
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
今の技術でこれをやって、どれくらい効果があるのか.. に興味があります。
3気筒止めたときに、どれくらい振動が増えるのかとか。
一番高いグレードには、運転支援や衝突防止などもついてるんですよね。
高速道路で試乗.. は、させてくれないだろうなぁ。
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
おそらく今、企画や設計の中心的役割を担っているのが、バブル入社の人達なので期待できません。
個人的にホンダの最高傑作は私の愛車Beatです。!
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
理由が見つからない。
いわゆるオヤジグルマならトヨタでいいし、
走行性能(感覚を含む)を重視するなら、
もうちょい小さいのがヨサゲだし。
[udon]
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
でもレース出れないんだよね?楕円ピストンって。
#バイク乗りではないがNRかっこいい。。。
(I can't get no) satisfaction
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
なってるんですよね。残念。
レースに出れなくていいから市販してちょーだい>Hondaさん!
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
脳味噌腐乱中…
Re:今回は・・・・ (スコア:1)
もちろんエンジンの出力はあったほうが嬉しいに決まってますが、
それでもただパワーがあるだけじゃダメで、大きさとか熱対策と
かパワーの出方とか、そういった要素の方が大きいのかなと。
今のF-1でV12ではなくV10が選ばれていることもそういったこと
の結果なんじゃないかなと思うのです。
(I can't get no) satisfaction
Re:今回は・・・・ (スコア:2, 参考になる)
そもそも可変バルブタイミング機構の目的は、日常で使用する中低速域でのトルクと高回転域まで落ち込まないトルクを両立させるためにあります。中低速に厚いトルクをだそうとすると高回転の伸びが、高回転までの伸びを重視すると中低速域のトルクが犠牲になります。
どちらを重視するかによってカムプロファイルをセッティングすることで調整可能ですが、可変バルブタイミング機構を使用することによって2種類のカムプロファイル(中低速域重視と高回転重視)を動的に変えることができます。
つまり、可変バルブタイミング機構は単純に馬力を上げるための仕組みではなく、中低速域の性能を犠牲にすることなく高回転域を使えるようにする仕組みと考えるべきです。
市販車のエンジンでも高回転までまわすことだけを考えれば今以上に回すことは可能でしょうが、そうすることによって日常での使用が困難になります。
# たとえば、3000回転以下のトルクが無くなる、とか。
レースだと常に高回転域の一番おいしいところを使い、またそのためにミッションもセッティングされているため、中低速域をすっぱり切り捨てても問題はありません。
# ラリーとかだと中低速域は必要ですが、ここでは置いておきます。
だから、あえてVTECなどの可変バルブタイミング機構を導入する必要はないのです。つけることによってエンジンのヘッド周りが重くなるし、メンテナンス製・信頼性も犠牲になるでょうから。
自動車工学を専門に勉強したわけではなくただの車好きなだけなので、識者のつっこみ歓迎です。