パスワードを忘れた? アカウント作成
11433 story

小惑星探査機はやぶさ、地球への帰還を2010年6月に延期 32

ストーリー by yosuke
工学的知見の蓄積のために 部門より

JAXAは12/14 09:30から記者会見を行ない、小惑星探査機はやぶさの現在の状態について発表した。記者会見での一問一答が、松浦晋也のL/D 2月14日午前の記者会見にある。
プレスリリースによると、12/8の臼田局での運用中に突然探査機の姿勢に異常が発生したとのこと。原因は、これまでに漏洩したスラスタ用の燃料のうち機内に残っていたものが、機外へ噴出したためと見られている。12/4以降に緊急で行なわれていた、イオンエンジン用のキセノンガスの噴射では、この大きな外乱を制御することはできず、探査機はみそすり運動に入ったものと考えられている。このため、通信能力と発電能力を常時確保することができなくなっている。
はやぶさは受動的にも安定となるように設計されているため、2006年2月までにはz軸周りの単純な回転に落ち着くと見られている。しかし、当初の計画通りに、2005年12月にはイトカワからの帰還を始めることは不可能となった。
軌道に関しては、2007年春までにイオンエンジンを再稼働させて、2010年6月に地球に帰還させる飛行計画案が存在している。そのため、JAXAでは、はやぶさの今後1年の運用を救出運用とし、復旧への努力を続けることにした。なお、探査機の姿勢が安定した際に、通信の確立と電力の供給ができる確率は60〜70%とのこと。

はやぶさに関する前ストーリー

当初の計画では、2005年12月にはイトカワを離脱し、2007年6月に地球に帰還する予定だった。そのため、探査機の設計寿命も4年であり、2003年5月に打ち上げられたはやぶさは、「くしゃみひとつで危篤に陥る状態」で設計寿命を超える運用を迫られることとなる。しかし、運用チームが「合理的理由から復旧はできる」と考えており、サンプル採取の可能性もまだある以上、最後のカプセル回収まで運用を行なってほしい、と個人的には思う。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2005年12月14日 15時36分 (#849042)
    延期によって用地買収・施工期間に目処がたちました(違
  • まずいですね (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2005年12月14日 15時47分 (#849057)
    イトカワ星人、花粉症だったりせんだろうな…?
  • by moromama (23126) on 2005年12月14日 21時10分 (#849261) 日記
    L/Dによると予算も削られなかったし、
    3年後の運用にもけちはつけられなかったみたい・・・
    3年も遅れて動くかどうかわからんものに金は出せない
    みたいなことになったらどうしようと思ってたんですが

    はやぶさのイオンエンジンとか、資料採取とかで、いろんな国から共同研究とか申し込まれてるみたいですね。

    あ、まとまってませんが、jaxaの皆さん、頑張ってください。
    --
    Minder
  • リポD (スコア:5, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2005年12月14日 21時35分 (#849278)
    「はやぶさリンク」:未完のミッション [air-nifty.com]より。
    追記その2:リポDで一躍有名になったテラキンさんのところにはblogを読んだ大正製薬関係者から、直々にリポビタンDが2カートン届いたそうです。
    やるな、大正製薬。ついでにプレスリリースも出したりするとかなりポイント高いんだが。
  • 傘を持って駅まで (スコア:2, すばらしい洞察)

    by coffeine (14743) on 2005年12月14日 21時50分 (#849289)
    もう自力ではどうしようもなくなった時には、こっちから迎えに行っちゃダメなんですかね。
    • 旅程を三年延長し更なる旅路へ、と云うことで一安心ですが、確かに、待っている間の三年間で迎えに行けるだけの手立てが開発される可能性も考えたいですね。
      出来れば、アメリカ主導のシャトルとかに依らない、カプセル型宇宙船とかで飛んでいって、近くから見守りつつ、サンプルカプセルの投入が上手くいってもいかなくても、はやぶさ自身も回収するなり、地球周回軌道に再投入するなり、新たな目標めがけて押し出してやったりと、色々妄想してしまいます。

      ともかく、もういっちょ頑張れ、はやぶさ。
      --
      -+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
      • by com32 (27045) on 2005年12月14日 23時27分 (#849365)
        だいぶ前に人工惑星となった「のぞみ」と共に回収して欲しいですよね。
        スタートレックの様な時代なら「21世紀頃の古代の道標」として回収されたりするのかしらん。

        #ボイジャー6号みたいに攻めてくるのはナシの方向で。
      • by jtakao (16864) on 2005年12月15日 1時03分 (#849440)
        迎えに行ける技術の開発という点については期待はしたいですけど、宇宙船を確実に回収して帰ってくるという技術ができたとすれば、惑星からサンプルを収集して帰ってくるという技術もより確実なものになっているんじゃないかな…。手頃な小惑星があるのかどうか知りませんが、もしはやぶさの帰還が絶望になったとすれば、「やりなおし」という事のほうが現実的なのかな。

        でも、「やりなおす」よりも「はやぶさを連れて帰る」というミッションのほうが、なんだか「いい」って感じとは思います。なんだか人間っぽくって、いいです。もし帰還できなかったとしても、いつか遠い未来に回収できてほしいですね。今、地上で古代の遺跡が発掘されているように…。

        #犬みたいに、「帰巣本能のある宇宙船」ってできないのかなぁ…
      • by TarZ (28055) on 2005年12月15日 12時05分 (#849693) 日記
        はやぶさへの思い入れからでた意見に対して無粋かとは思いますが、一応コメント。

        これだけ軌道要素の異なる500kgもの質量にランデブーし、それを持ち帰るというのはコスト的に
        みてあり得ないと言っていいかと。
        それは、3年後の技術だけでなく、今後数十年の宇宙航行技術の進歩を考えたとしても多分変わり
        ません。ドラえもんテクノロジー級のブレイクスルーでもあれば別かもしれませんが。
        なので、「なんとか回収できないだろうか」という問いに対しては「できない」という回答になる
        と思います。はやぶさには、「帰ってくるなら自力で」という選択肢しかありません。

        で、肝心なのは、当のJAXAも回収なんてことは多分望んでいないのではないかということです。
        はやぶさ探査機そのものへの愛着はもちろんあるでしょうが、回収するための予算がつくくらい
        なら、もっと他にやってみたいアイディアがいくらでもあるはず。(そのくらいアイディアに
        満ち溢れていないと、はやぶさのようなミッションも出てこなかった)
        JAXAには、はやぶさで立ち止まらず、次のさらにエキサイティングで野心的な計画に挑戦して
        ほしいと思います。

        失敗には良い失敗と悪い失敗があって、仮に今回のはやぶさが失敗したとしても良い失敗に
        含めてよいと思います。うまくいった技術だけでなく、相次ぐトラブルとそれに対する対処で
        JAXAは相当経験を積んだはず。それが「これは、(トータルな技術力や予算で上をいく)NASA
        やESAでもできない」という自信につながっているのだし、これは金では買えない。
        • by taka2 (14791) on 2005年12月15日 14時31分 (#849819) ホームページ 日記
          私もはやぶさの回収なんて [slashdot.jp] 現実的には無理なこと [slashdot.jp]だと思っていますが、

          > それは、3年後の技術だけでなく、今後数十年の宇宙航行技術の進歩を考えたとしても多分変わりません。

          というほど無謀なことではないかと思います。

          おおざっぱな話ですが、

          はやぶさと同等の推進能力のある衛星なら、はやぶさと同じようにしてイトカワと同じ軌道移り、はやぶさとランデブーすることができます。
          イトカワにタッチダウンする技術があれば、ネットなどでの捕獲は不可能ではないかもしれません。
          帰り、地球の周回軌道に戻るには、質量が二倍ですから、推進剤が行きの二倍必要
          (はやぶさは、帰りには地球周回軌道にまで減速しない予定なので、推進剤は計3倍)

          というわけで、衛星捕獲能力があり、はやぶさの3倍の推進剤を積める衛星があれば、
          地球の周回軌道にまで連れて帰って来れます。
          あとは、シャトルか何かに回収させればOK…

          まあ、時間的にもコスト的にもやる価値は無いでしょうけど。
          ていうか、これができるなら、もう一度イトカワに行って試料採取できるし。
          • by TarZ (28055) on 2005年12月15日 17時10分 (#849911) 日記
            いや、それはやはり、かなり無謀と言えるのではないでしょうか。

            # なお、「数十年後でも」というのは、コスト的に割に合わないという点について述べたもので、
            # 技術的な可能性を指したものではありません。
            # はやぶさ回収は、火星有人探査よりは必要技術レベルは低いでしょう。しかし、要求コストと
            # 得られるメリット(感情的なものを除けば、回収によって得られるのは故障部品の故障要因
            # くらい?)を比べる限り、数十年後の技術をもってしても明らかにペイしません。

            >はやぶさと同等の推進能力のある衛星なら、
            ...
            >イトカワにタッチダウンする技術があれば、ネットなどでの捕獲は不可能ではないかもしれません。

            ここがまず厳しそうなポイントでしょう。はやぶさはミリグラムオーダーのごくわずかな
            試料を回収することを想定した機体ですが、はやぶさ回収機は回転する500kgの質量を捕獲
            する必要があることをお忘れなく。
            回収機もはやぶさと同じようにスピンさせて、回転軸方向から接近してキャッチする必要が
            あるだろうとか(これは多分今の技術の延長でできる)、無重量状態でネットをうまく展開
            できるのかとか、ネットのような「柔らかく」結合された状態で回収機の姿勢制御はどういう
            挙動を示すんだとか(引っ張っている500kgが暴れだすんじゃないですかね)、素人の私が
            考えただけでもいくつか難度の高そうなポイントを挙げられます。

            回収機は、絶対に「はやぶさと同レベルもしくはその延長の技術」では作れません。まったく
            異質の技術が必要です。

            >帰り、地球の周回軌道に戻るには、質量が二倍ですから、推進剤が行きの二倍必要
            >(はやぶさは、帰りには地球周回軌道にまで減速しない予定なので、推進剤は計3倍)

            ここもちょっと…。「おおざっぱな話だが」と断りを入れてあるのは分かるのですが、近似と
            してもかなり厳しい見方かと。
            上で書いたように、はやぶさと同等の機体では回収できないでしょうから、質量2倍という
            のはかなり楽観的な想定に思われます。仮に質量が2倍で済んだとしても、推進剤は2倍では
            済まないですね。減速まで考えたら、これはもう3倍どころの騒ぎではないかと。
            電気推進は比推力が高いので、化学燃料ほどとんでもないことにはならないでしょうが…。
            ちなみにはやぶさは全体で約500kg、そのうち電気推進の推進剤は約65kg、キセノンのお値段
            \16.6万/kg [planetary.or.jp]。:-)

            とりあえず、「あそこは地上での直感が成り立たない世界」ってことではダメかな…。
            • 実際に本人がどう考えているかどうかは別として。
              元々taka2さんが
              > 私もはやぶさの回収なんて [slashdot.jp] 現実的には無理なこと [slashdot.jp]だと思っていますが

              と言った上で話を始めているのに

              > それは、3年後の技術だけでなく、今後数十年の宇宙航行技術の進歩を考えたとしても多分変わりません。

              と言った人が

              > # なお、「数十年後でも」というのは、コスト的に割に合わないという点について述べたもので、
              > # 技術的な可能性を指したものではありません。

              と言うのはないんじゃないですか? まあそれはおいといて。

              > # はやぶさ回収は、火星有人探査よ
              • by TarZ (28055) on 2005年12月15日 23時55分 (#850111) 日記
                なぜ「ないんじゃない」なのですか? 最初からコストの観点であり得ないと
                言っているのですが。

                #849693 [slashdot.jp]
                |これだけ軌道要素の異なる500kgもの質量にランデブーし、それを持ち帰るというのはコスト的に
                |みてあり得ないと言っていいかと。
                |それは、3年後の技術だけでなく、今後数十年の宇宙航行技術の進歩を考えたとしても多分変わり
                |ません。ドラえもんテクノロジー級のブレイクスルーでもあれば別かもしれませんが。

                この点についてはtaka2氏とも意見の一致を見ていると思いますが、他に誤解する人が
                出ないように強調しただけです。

                > 今後10年以内にコスト的にも充分に見合うものになるでしょうね。

                それは素晴らしい。どのような推進方法を想定されているのか教えてください。
                今研究中のものでも、数十年内に実用化しそうなものであれば含めて結構です。
              • 数十年てえと、どのような経済成長があるか、あるいは不況があるか分かったもんじゃないな。
                楽観的に思えば、所得が万倍になることも・・と思えば、現在は馬鹿げたコストも道楽で使えるかも。
              • by TarZ (28055) on 2005年12月16日 16時09分 (#850520) 日記
                これ [impress.co.jp]とかこれ [spaceref.co.jp]かあ!
            • by miri (12057) on 2005年12月16日 17時24分 (#850558) 日記
              人間なら子供でもすぐにできそうなことが、ロボットではそうは行かないのがもどかしいですね。でも、昨今のロボット技術の発展を考えれば、ネットではなくアームで固定という方式なら、不確実性はそれほど高くないような気がします。

              そもそも、はやぶさは1つの衛星にこれでもかというほど実験的な機能を詰め込んでいますが、回収ミッションが10年後とすると、それまでに必要な組み合わせ可能な技術は出揃っているんじゃないかと思います。

              はやぶさで確立された電気推進スイングバイで減速もできればいいし、のぞみの時のように、軌道が見つかればできると思えてしまいます。素人考えでは。

              サンプルリターンの尻拭いにそこまでコストをかけられないと言うかもしれませんが、はやぶさの目的はイトカワにタッチして帰ってくることであって、サンプルはおまけに過ぎない、と私には思えます。同じような工学実験探査機として、将来デブリ回収などで必要になるかもしれない技術をここで実証して、ついでに深宇宙から迷子を連れ帰るという、メディアに受けそうなおまけをつけるという考え方はできないでしょうか?

              日本人は海に沈んだ船員の遺骨を回収しようとする国民性を持っているのですから。
              •  確かに機体と試料を持ち帰ることは重要ですが、それ以前に姿勢を回復させ、通信を復旧して残っているかもしれないデータを可能な限りサルベージする事が今は最重要ではないかと思います。

                 今までの物も含めたデータの方が、こうなってしまった以上は帰還云々よりも重要な問題だと思います。
                 一つでも多くのデータを収集することにより、天文学的な研究の情報が洗練される事は勿論、本来の開発目的である工学的なノウハウも非常に進歩する。

                 この分野(イオンエンジン推進と惑星間航行)でアドバンテージを取れるということは、工学的に多くの成果をもたらすことに継るのですから、回収に拘るよりは、今回の成果を応用して、火星なり外宇宙なりへの探査機に本腰を入れた方が建設的では無いでしょうか。

                # 問題は外宇宙に出るには原子力電池と言う、扱いも安全性も厄介な
                # 代物を使わねばきついと言うことでしょうか…

                 姿勢が戻って電源系統とスラスタが回復すれば地球への帰路に向かえる可能性は非常に高いと言っていい訳だし、
                 とにかく「はやぶさ」には2007年までデータを収集しながら姿勢と軌道を維持してもらって、地球に戻ってきてもらえる事に期待を繋ぎつつ、次のプロジェクトを後押しする事に我々はつとめた方がいいのではないかと思います。

                # しかし、輸入品のリアクションホイールの品質が悪くなければ
                # こんな事になっていなかった可能性が高い訳で、探査機一台を
                # 作る予算をもう少し増やしてほしいです>財務省

                --
                --暮らしの中に修行あり。
                blogはじめました。 [hatena.ne.jp]
  • ここは (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2005年12月15日 1時16分 (#849447)
    中井貴一氏に

    「おーいはやぶさぁ、一緒にニッポンに帰ろう!」

    と言ってもらいたい。


    …JAXAさん頑張って下さい。
  • by Anonymous Coward on 2005年12月15日 2時47分 (#849487)
    JAXAの中の人達、これ以上にないって位に格好良い科学者だと思うなぁ。
    どこかで *本当の科学者* を映像化しないかな?

    # ProjectXみたいなお涙チョーダイ物ではなくてね
  • 「大丈夫、何とかなるよ。ぜったい、大丈夫だよ」

    JAXSの中の人は大変やと思いますが……。

    # 余計なものモデくらいそうだけど、いいや、IDで。
typodupeerror

アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

読み込み中...