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28306 story

リン価格高騰で国内農業はどうなる 149

ストーリー by Acanthopanax
NPK 部門より

schiavona 曰く

kazuhix氏の日記「Pを軸に食物自給率の意義を考えてみた」を見て、すでに土台は崩れていたのかと思いながらリンについて調べてみたところ、20日の毎日新聞では、「全農:化学肥料卸値、2倍 過去最大の上げ幅--来月以降」というニュースが報じられている。売るということは調達はまだできているようだが、「店頭から国産野菜が消える? 米・中が肥料の輸出を実質禁止」と報じられるような状況であり、かなり深刻である。

では昔のように肥溜をというような話はどうかというと、周辺では問題を認識して対応していたようで、日本下水道事業団の「枯渇が予想される貴重なリン資源の長期的安定確保」(PDF)のような活動もある。ただし、これを見ると、下水処理場に流入するリンの量は輸入量の10~20%らしいので、下水での再利用は急務だとしても、サイクルになるまでは難しいようだ。残りはどこに消えてしまっているのだろう。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 養豚 (スコア:5, 興味深い)

    by pongchang (31613) on 2008年06月22日 10時06分 (#1368316) 日記
    草地研が養豚排水からリン [affrc.go.jp]を回収する方法を報じています。
    鶏糞ボイラーの [ja-shizuoka.or.jp]も有望だそうです。肉骨粉や古くはクジラの骨 [doshisha.ac.jp]など有機肥料の元肥には事欠かないにしても、追肥の化成肥料の原料には難点が多いようです。
  • 聞いた話 (スコア:5, 興味深い)

    by lynnlynn (15967) on 2008年06月22日 10時45分 (#1368339)
    とあるアジアの国から農業留学生いわく。
    その人の国は貧乏で、農作業に牛をつかっているが、子供を学校に行かせるために
    牛を売ることになった。
    牛は日本に売られていくということで、日本人が食べているのだと思っていた。
    日本にきて、自分の売ったような牛はペットフードになっているのを知り、
    子供にも食べさせずに売った牛がペットのえさになっているだなんて、
    私は国に帰ってからどのように周りの人に伝えればいいのだろう、と語ったそうな。

    将来、肥料が買えなくなって商品価値の低い作物しか作れなくなったら、
    食べるのをガマンして輸出した日本米が動物の餌になる、といった逆の立場になるのかもしれませんね。
    タイ米輸入のときみたいに。
    • Re:聞いた話 (スコア:3, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2008年06月22日 11時31分 (#1368365)
      >食べるのをガマンして輸出した日本米が動物の餌になる、といった逆の立場になるのかもしれませんね。
      >タイ米輸入のときみたいに。

      93年の米騒動の時にタイから輸入されたインディカ米は、古米&古古米です。
      農産物が豊富なタイにおいて、古米古古米は人間が主食で食べるものではありません。
      (古米、古古米要請は日本政府からのものでしたが)

      なのでズレてますよ、そのコメント。
      親コメント
      • by lynnlynn (15967) on 2008年06月22日 12時05分 (#1368380)
        あいや。おっしゃるとおりです。
        たとえとしては不適当ですね。
        親コメント
      • Re:聞いた話 (スコア:1, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2008年06月22日 18時15分 (#1368523)
        一般的にいって、インディカ米は古米のほうが高級品ですよ。
        親コメント
        • Re:聞いた話 (スコア:3, 参考になる)

          by setu (6905) on 2008年06月22日 22時23分 (#1368608) ホームページ 日記
          そうなんですよ。インドの安い飯屋のほうが、真っ白で粘り気のあるお米で、日本人的にはおいしく感じるんですね。高級なレストランでは、少し黄色かかったサラサラのお米が出てきます。不思議に思ってたら、アーユルベーダの知識では、1年以上寝かした米の方が体に良いそうです。それで、新米は安くて、古米は倉庫の費用がかかるので、高価なんです。最近知った事実でした。
          親コメント
    • Re:聞いた話 (スコア:2, 興味深い)

      by kazuhix (21600) on 2008年06月22日 12時36分 (#1368398) 日記

      将来、肥料が買えなくなって商品価値の低い作物しか作れなくなったら、
      食べるのをガマンして輸出した日本米が動物の餌になる、といった逆の立場になるのかもしれませんね。
      商品価値の低い作物は作られなくなり、付加価値が高いものは原料が高くなっても競争できるが、結果は同じで日本人の口には入らなくなるかもしれません。
      日本のよい米はブランド品としてアホみたいに高い値段で中国で売られています。日本の富裕層人数より中国のそれのほうが多いとかで。
      リンの高騰→農作物の高騰→買い付けで中国に負けてさらに高騰、というシナリオを考えた。何かに似てると思ったらこのところの鉄とかと同じ。自動車ボディや家電用の薄板は中国製はいっぱい製鉄してるけど低品質で使えないし、と聞いた。
      --
      ヽ( )`ω´( )ノ
      親コメント
    • Re:聞いた話 (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2008年06月22日 15時11分 (#1368459)
      そう言ってる一方で、アメリカからおびただしい量の『豚の餌』を大量に輸入して喜んで食べてるのも日本人。

      本日の朝食は、
      ・ライス
      ・『豚の餌』のペーストを溶いたスープ
      ・塩化マグネシウムで固めた『豚の餌』の煮汁、
       『豚の餌』のソースをかけてお召し上がり下さい
      ・腐った『豚の餌』
       同じく『豚の餌』のソースをかけてお召し上がり下さい

      そんな感じにアメリカ人からは見える。

      >逆の立場になるのかもしれませんね

      それはない。
      味覚的な価値以前に、日本では土地と人のコストが高すぎるので輸出が成立しないと思う。
      #人件費は経済衰退で安くなる事はあるかもしれないが土地が足りないのはどうにもならない。

      というか、国内でそれに似た状況が既に起きている。
      ブランド力に乏しい地域が飼料用米の生産を迫られる事がある。
      収入もモチベーションもかなり落ちるらしい。
      親コメント
      • Re:聞いた話 (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2008年06月22日 18時22分 (#1368526)

        そんな感じにアメリカ人からは見える。

        白人しか住んでいないようなど田舎に住んでいるアメリカ人はそう思うかもしれないが、あまり適当な一般化はしない方がいいよ。
        ちなみに、大豆や豆腐はかなりポピュラーになってきていて、ちょっとアップスケールなレストランだと、サラダやベジタリアンものにはよく豆腐が入っています。
        親コメント
  • by Cutlet Curry (4119) on 2008年06月22日 13時18分 (#1368417)
    珊瑚礁に海鳥の糞が堆積してできたリン鉱石を掘り尽くし、国の経済が一変してしまったナウル [ntv.co.jp]を思い起こします。
    この島が示唆するように、元々貴重な上に新たな発見が難しい資源であり、
    下水処理場のような都市鉱山を活かすことを真剣に考えねばならない時代が来ていますね。
    --
    モデレート したいときには 権利なし
    かつかれー
  • by ikebass (8108) on 2008年06月22日 11時06分 (#1368351)
    原油高騰がニュースになるちょっと前までは、国内の農林水産業や食料の問題を扱う討論番組では、「金があるんだから外国から買ってくれば良い」みたいな意見が、必ずと言って良いほど出たものです。

    それが、ちょっと油が上がっただけで、とたんに生活苦だの、これだけ混乱するんですよ。
    金持ちだってことに慢心せず、もっと慎重になったほうが良い。
    • 貿易っていうのは、貨幣を仲介に用いていますが、基本的には国と国をまたいで行われる財と財の交換なわけです。
      「金があるんだから外国から買ってくればいい」というのは好意的に解釈すれば、
      自動車や家電を輸出したお金で農作物を輸入すればいい、という意見でしょう。

      ちなみに、日本で作った自動車や家電を外国が輸入するためには、何かを日本に輸出しなければいけません。
      直接日本と取引が無くても、日本と取引のある国と取引をして、日本円と交換可能な貨幣を入手する必要があります。

      交換である、という原則を踏まえてみますと、何も外国から購入しないのなら、何も外国には輸出できません。
      自給を増やす努力というのも、産業間・国家間の相互作用をまとめてみれば、他産業の輸出を減らす努力になります。

      それを踏まえた上で、希少資源の価格変動リスクとどの様につきあってゆくのか、慎重に考えた方が良いですね。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年06月22日 11時21分 (#1368357)
    産業的なリンの使用として金属表面処理があります。こちらはリン酸を使いますけど、原料自体は農業用のリンと同じリン鉱石と思われます。

    ここでいう金属表面処理って何かというと、主に鉄などの金属をリン酸に漬けて表面にリン酸鉄系の皮膜を成長させて、錆びにくくしたり、塗装処理しやすくしたりすることです。主に自動車ボディーの部品とか、スチール系の製品で主に行われています。

    リン酸鉄皮膜 [jpo.go.jp]

    リン酸塩処理 [parker.co.jp]

    金属の表面にだけ皮膜がつけばいいのでリン酸の消費量はちょっとでいい、というわけでもなく…
    処理中に表面から剥がれた皮膜とか溶け出した鉄イオンとかで、だんだん処理液がヘタってしまうため定期的に処理液を交換しないといけないんですよ。そうすると、結局は大量のリン酸が排水となってしまいます…。

    農業用のリンの使用量に対して、こういった産業用での使用量がどれくらいかは分からないですけど、リンの値上げはいろんな方面に影響が出そうですね。

    • by Tellur52 (36331) on 2008年06月22日 12時31分 (#1368395) 日記
      ちょっと金属イオンが入った位なら、数百度で蒸留して、P4O10 のガス経由で大半のリンを回収できます。

      加熱するのにコストと環境負荷がかかるけど。(あとあらゆる金属もガラスも酸化リンで腐食するので炉の材料が大変だけど)

      #金がリン酸塩に一旦溶けて、取り出したリン酸塩試料の中に、6角形の単結晶が浮いてたときは、びっくらこいた
      親コメント
  • by Lurch (10536) on 2008年06月22日 9時28分 (#1368301)
    >下水処理場に流入するリンの量は輸入量の10~20%らしいので、下水での再利用は急務だとしても、サイクルになるまでは難しいようだ。残りはどこに消えてしまっているのだろう。

    下水処理場を通らないで海に流れて行ってるのかも
    東京湾の富栄養化とかの改善になるような回収方法が確立されると良いのですが.....
    --

    ------------
    惑星ケイロンまであと何マイル?
    • by saitoh (10803) on 2008年06月22日 11時03分 (#1368349)
      下水に流れていくのはあくまでも人間の口に入ったものだけです。

      ・農作物に吸収されずに雨水等で流れて行ったリン
      ・農作物出荷されなかった部分(葉と茎と根とか、キャベツの外側の葉っぱとか)
      ・流通過程で捨てられたもの(たとえばキャベツだと流通過程で葉っぱが1~2回剥かれる)
      ・非可食部で調理の際に捨てられたもの(皮とかヘタとか野菜の芯とか)
      ・食べ残し
      ・賞味期限切れなどで捨てられたもの
      もろもろを削ってゆくと、下水に見つかるリンが10~20%というのはある程度納得できるかと。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2008年06月22日 12時33分 (#1368397)
      18年度→19年度の間においても、窒素、リン酸、加里の単肥および複合肥料等全般が値上がりしていて
      7月からのJA新肥料年度では、さらに大幅な価格上昇が見込まれています。

      化学肥料の使用量を減らし有機肥料への転換を目指しても
      堆肥などの有機肥料全般の価格も上昇してきていて・・・。

      原油価格の高騰や低迷する価格と相まって、日々苦しくなっているのが実情です。
      # 好き嫌いをせず、全部残さず食べなきゃダメだぞ☆
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2008年06月22日 9時42分 (#1368308)
      っ[空中元素固定装置]
      親コメント
    • 処理場を持つ下水網が発達しているのは都市部だけ。
      それ以外の場所で出た屎尿はバキュームカーで集めて海に捨てたりしてます。

      #下水処理施設にしても大雨なんかで増水すると、
       それで薄まっちゃうので処理せずに流したりしてますけど。
      親コメント
  • by tomotan (20625) on 2008年06月23日 0時49分 (#1368659)
    >米・中が肥料の輸出を実質禁止

    つまり、こう言ってるわけですね。冗談抜きで。

    米「野菜や米を食べるのを減らして米国産牛肉を買え」
    中「野菜と米は中国から輸入しろ」
  • by maia (16220) on 2008年06月20日 16時02分 (#1367315) 日記
    りん鉱石100%輸入はともかく、そもそも今世紀中には枯渇が予想される資源だとは、驚き。地球の定員は、リンの地球内自給量で決まるのかも。
    • by TarZ (28055) on 2008年06月20日 16時27分 (#1367329) 日記
       リンは生命(核酸やATPなどの重要どころ)に必須な元素ですが、元々量が少ないですからね。

       多分、使ったリンは最終的には海に流れ込んでいるので、鉱石が少なくなってきたら海(海生生物)から抽出することになるんじゃないかと思います。どこかの時点で、鉱石の調達コストと海からの抽出コストが逆転するのでしょう。
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      • by Anonymous Coward on 2008年06月22日 10時43分 (#1368335)
        親コメント
      • Re:地球の定員 (スコア:5, 参考になる)

        by maia (16220) on 2008年06月22日 14時18分 (#1368432) 日記
        リンは土壌中のミネラルと結合して(植物に吸収できない形になって)土壌に残る性質があるようですね。例えば(黒ボク土などは)投入したリンの10%程度しか肥料として効かないみたいだ。もちろん水に溶けて流れていっちゃう分もあるはずですが、比率は土によって違うんでしょう(土によって施肥量も違うでしょうが)。

        ラッカセイに学ぶリン資源の有効活用 [sekisui.co.jp]

        植物が利用できるのは撒かれたリンのわずかに10%。残りは土の中に存在するカルシウムや鉄などと結合し、土壌中に蓄積されているのです。(中略)リン鉱石が2050年にも枯渇すると推測され、資源の不足が懸念される中、土壌に残ったリンを回収し、循環利用する技術が世界中で求められています。
        新しい「農」のかたち [new-agriculture.net]

        一般の土壌では、土壌100gあたり、リン酸700~800mg程度まで(高くても)であるのに対して、黒ボク土の場合、1,500~2,500mgくらいになるそうです。
        ともあれ、農業的には、土壌中に蓄積したリンの回収、再利用が課題になっているようで。
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        • Re:地球の定員 (スコア:5, 参考になる)

          by SAKAGUCHI_flask (34748) on 2008年06月22日 21時32分 (#1368590) 日記
          >農業的には、土壌中に蓄積したリンの回収、再利用が課題になっているようで。

          そこで、アーバスキュラ菌根 [affrc.go.jp]の活用ですよ。
          こんな研究 [affrc.go.jp]もされているのようですので、農業試験所系の研究機関では取り組みが行われているようです。
          まぁ、畑違いの民間研究者には現状は分からないので、きっと見ているであろう研究者の方、フォローお願いします。

          #おお、10年くらい前に会社の研究テーマに上げた話題だ。
          ##でも企業研究向きじゃないって却下だったんですよ・・・。
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          • この例に限らず、既にローテクで経済効率が悪すぎて採算性がとれないとして廃棄された技術がこれから日本のような元の資源はそんなにないけど海外の資源を多量に使ってきた「ゴミ」(と言うか残りかす)が残されている土地では生き残りの鍵になると思いますよ。
            土壌や湖などにはかなりのリンがすぐには使用出来ない形で残っているし、海洋でも余剰になったリン分が生態系の内外に蓄積されているんだから、これを長期的な再利用を前提とした形で使わない手はない。
            有機農業などの試行錯誤や手間の掛け方と科学的な研究のリンクを十年レンジで行うことによって今「資源が…食糧が…」と騒いでる内の少なく見積もっても半分程度は確保できるんじゃないかと思いますけど。

            # 江戸時代〜明治前期の農業・漁業の規模や手法で賄える人口は6000万人程度であった。と言う説に沿っています。
            # 金やタンタルなどのレアメタルが相当量ゴミや産廃として残されてる事もバカには出来ない。

            今の農業政策では企業化と採算性の向上が推進されていて、この政策のままで行くと一割程度の農家しか生き残れず、それについても一部の15ha程度の農地を確保できる農家以外は企業の下請けとして売れるものを生産する「使い捨て農家」になる。と三年前に某大学の農業学者さんからレクチャーを受けましたが、
            今やっと問題化されていますけど、耕作地1ha以下の農家をどうやって維持するか。採算性を回復させるのか。と言うのが課題だともそのレクチャーで言われてはいて、
            そうなると過去のように化学肥料と農薬を大量投入して土地を痩せさせながら大きな収量を維持して自転車操業するか、それとも土地に無理がかからない程度の収量で採算が取れるように価格調整を行いつつわずかでもフローを増やしていくかの二者択一になってしまうかと思います。

            この部分で、「土地を痩せさせながら大きな収量を維持して自転車操業する」と言うやり方自体が予想外に早く手詰まりを見せてるということではないかと…

            80年代に米や麦だけではなく蜜柑や甘夏などまで一律に減反が始められた時から一貫している私自身の考えでもあるんですが、土地に無理がかからない農業で採算が取れるようにすると同時に数十年間かける覚悟で放棄された農地を回復して農業従事者を増やす以外に現在の窮状を凌ぐ手段じはないんじゃないかと思いますけど…

            #おお、10年くらい前に会社の研究テーマに上げた話題だ。
            ##でも企業研究向きじゃないって却下だったんですよ・・・。


            研究にゴーサインが出ていたら、今頃会社も専門の事業部立ち上げて外国に高く売って大儲け出来たでしょうに…どこの企業も政府も見る目と言うかこの手の長期戦略を基準とした冗長性を捨てて、短期収益重視に走ってしまうから戦略的に行き詰まる。

            どちらにしても、経済効率・特に短期収益(農業の場合には一年間の収量)を最大重視して、将来の手数を増やすのに貢献している場合が多い長期戦略や基礎研究やローテクの維持が疎かにされたツケが21世紀になって一気に吹き出してるとは思うし(農業に限らず下請けの町工場を潰して回すような経済政策は大失策)、一人でも多くの人を将来生き残らせるには今までの轍を踏まないで経済面でのやり方を根本転換するしか道がないのではないか。と悲観的に思ってしまうのですが。
            親コメント
      • by nodocuments (12199) on 2008年06月22日 10時15分 (#1368318) 日記
        量が少ないとは言っても、炭素水素酸素硫黄などに比べれば、でしょう。 実際、大量の有骨格生物質量を保持するほどには十分あるわけで。
        骨の主成分はリン酸カルシウムですから。

        生態系は元素の環流でもあるのに、死骸を生態系に返さず一カ所に埋め立てたりするので滞留してしまってるんでしょう。
        夢の島とか、生物を構成していた元素が環流されないまま、大量に埋まってるんじゃないですかね?
        親コメント
        • Re:地球の定員 (スコア:2, おもしろおかしい)

          by phenix (31258) on 2008年06月22日 10時46分 (#1368341)
          そのうち、ゴミの分別が、
          可燃・不燃・紙・プラ・金属・骨
          とかになるんでしょうか。
          親コメント
    • by isi (4853) on 2008年06月20日 16時14分 (#1367322) 日記
      そんなSFありましたね。たしか「神鯨」だったか。その作品での制限因子は炭素だったと思うけど。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年06月22日 9時02分 (#1368289)
    自分の出したもの(尿とか糞とか)で、作物を育てましょう。
    土地は、耕作放棄地を活用しましょう。
    まだまだ、日本は生き延びられます。
    • Re:今こそ、自給自足 (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2008年06月22日 9時22分 (#1368297)
      人糞でなくても鶏糞とかでいいじゃん…。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年06月22日 11時47分 (#1368374)
    石油を燃やして生み出したしたエネルギーは一度使ったらそれきりです。

    対してリンに限らず鉄でもアルミでも、鉱物資源は使った後は宇宙の彼方に
    消えて無くなってしまう訳ではないのでリサイクルすればいいんです。

    ただしリサイクルにはエネルギーが必要なので最後はそれが問題になります。
    • 問題をリンに限ると、使った後のリンは海中や土壌中に拡散して、簡単に利用できる形ではなくなってしまいます。エントロピーが高い状態になってしまうわけですね。これを「濃縮された」エントロピーの低い状態に戻すには、エネルギーが必要になります。

      ただ、化石燃料は有機化合物が低いエントロピーに保たれた形態で、それが高エントロピーの二酸化炭素に分解される過程でエネルギーを放出するので、石油の消費とリンの「消費」との間に根本的な違いはありません。

      環境問題におけるエネルギーは物理や化学でいうところの「ギブスエネルギー」を使うべきであり、その中にはエントロピー項があります。石油の燃焼もリンの拡散も、ギブスエネルギーに関しては同じですね。
      親コメント
  • 深謀遠慮 (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2008年06月22日 12時30分 (#1368393)
    やんごとなきお方は100年先を見据えている。
    肥料化 [nifty.com] 飼料化 [affrc.go.jp]
  • by funakichi (28497) on 2008年06月22日 14時25分 (#1368435)
    昔TVでやってたアラン諸島 [google.com]のドキュメンタリーを思い出しました。
    半農半漁の貧しい島という描き方でした。イギリスにこういう島があるのかと驚きました。
    ほとんど土壌のない石灰岩質の不毛の島で農業を営むために、海草を地面に巻く。
    島の周囲は断崖なので海辺で海草を採って農地にする予定の土地に運ぶ島民の姿が、シジフォスの苦行のようでした。

    資源が散逸した未来の人類の姿??
    • Re:海草からリン (スコア:3, 参考になる)

      by pongchang (31613) on 2008年06月22日 16時34分 (#1368491) 日記
      日本でもそう不思議な光景ではなく、pdf [jsce.or.jp]にあるようにアマモによる物質循環が普通であったとか。アマモを肥料として使わなくなったこと、また除草剤 [hatena.ne.jp]により水草の植生が変化したことは、赤潮やアオコの増加に大きな切っ掛けを与えているらしい。
      ただし、循環する資源としては主に窒素であり、リンはホシカ [kanagawa.jp]ほどは水草はないだろうが。
      親コメント
    • Re:海草からリン (スコア:2, 参考になる)

      by Hatris (33732) on 2008年06月23日 0時11分 (#1368650) 日記
      >イギリスにこういう島があるのかと驚きました

      アイルランドの存在を忘れないでください。

      本島のアイルランド島も農耕地にはあまり恵まれてなく、石だらけの土地が結構あるんですよね。

      荒れ地でも育てられるジャガイモをせっせと作ったらこんな事 [wikipedia.org]になっちゃうし・・・
      親コメント
  • by __hage (7886) on 2008年06月22日 17時07分 (#1368503)
    海に流れていったリンが生物濃縮によって実は鯨から効率的に回収できる、なんてなったら世界中がどう掌を返すのかちょっと妄想して楽しんでみたんですけど、どうなんでしょうね。人を支えるほどは捕れないか。
typodupeerror

「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

読み込み中...