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交通

ボーイング 787 全日空機にバッテリーの配線ミス。しかし発煙原因は未だ分からず。 51

ストーリー by reo
早くまた乗りたいなー 部門より

eggy 曰く、

ボーイング 787「ドリームライナー」は、相次いで起きた機体トラブルで運行停止となっているが、高松空港に緊急着陸したボーイング 787 の全日空機について、バッテリーの配線に誤りが見つかったことを運輸安全委員会が発表した (TIME.com の記事本家 /. 記事より) 。

Aviation Wire の記事に詳しいが、メインバッテリーの配線に設計ミスがあり、本来は独立している補助動力装置の始動用バッテリーとメインバッテリーの配線が、回路 (ホットバッテリーバス、HBB) を経由してつながっていたという。ただし、HBB とメインバッテリーの間には電流の逆流を防ぐダイオード (BDM) があるため、メインバッテリーの発煙との関連性は低いとしている。フライトレコーダに記録される電圧データは HBB と BDM の間で計測しているため、計測データに影響が生じた可能性があるとしている。

この設計ミスは 2011 年 11 月にボーイングが既に気付いており図面を改訂している。高松空港に緊急着陸した機体は 2011 年 12 月製造。航空機では図面改訂が生じた場合、飛行の安全性に影響が及ぶ際は直ちに当該箇所の改修が行われるが、改訂内容が安全性に影響しないとメーカーが判断した場合などでは、改修に時間を要することがあるとのこと。

現時点では「発煙の経緯はある程度わかったが、なぜ起きたのかはまだわかっていない」ということで、今後は再現実験などを行いたい意向だという。

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  • by NOBAX (21937) on 2013年02月22日 13時54分 (#2330674)
    燃料漏れは塗装ミス原因 [msn.com]という事も明らかになったし、
    そもそも、納期が6回遅延され3年遅れになったり、ボーイング社の品質管理能力が相当に低下しているということではないでしょうか。
    原因も究明できずに、8つのリチウムイオン電池の配置を見直し、4月にも運航を再開できるという見通し [nhk.or.jp]というのもふざけた話です。
    • by Anonymous Coward on 2013年02月22日 16時33分 (#2330806)

      私男だけど航空機開発が当初立てたスケジュール通りに進んで進空後も何の問題も発生しないとか思いこんじゃう男の人って…

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        私も男だけど航空機開発の静強度試験ではどこも壊れないのが当たり前と思い込んじゃう男の人も多いんですよね
        (どこまで壊れないのか破壊試験してるんだし、全然壊れなかったらそれは強度過大・重量オーバーの失敗作)

      • by Anonymous Coward
        スケジュールなんか遅れて当たり前、約束なんか守らなくても構わない、付き合った後で問題がたくさん出るのも当然
        なんて思っているオトコの人って、結婚はもちろん、デートも・・・ね。
        • by Anonymous Coward
          いや結婚に失敗しても一人から数人不幸になるだけですけど、飛行機は落ちると沢山死にますから比べちゃいけません。コメットちゃんとつきあって沢山不幸になった末の結論です。
    • by Anonymous Coward

      航空機の開発スケジュール遅延は珍しいことではありません

    • 地上で充電したメインバッテリーをその都度交換する運用ではダメなんだろうか。

      そうすれば経済的な影響を最小限に抑えながら、問題点の切り分けがやりやすい気がする。

      ボーイング社は、バッテリーの中にある8つのリチウムイオン電池の配置を見直し、1つの電池が異常に発熱しても他の電池に伝わらないよう断熱材を新たに加えるなど設計を変更します。
      さらにバッテリーの容器を見直し、電池の1つで異常が起きても、バッテリー内で封じ込めて、出火につながらないよう変更を加えるとしています。

      元々その様な設計になっていない事も驚きだけど、それで対策になるという判断も恐ろしい。
      素人考えだけど、フライト毎の気圧の変化に依るバッテリーセルの膨張・収縮や電解液への影響などちゃんと考慮されているのだろうか。不安だ。

    • by Anonymous Coward
      従来ボーイングですべて設計していたものを、787の場合は各部品納入業者に設計委託をしています。
      設計委託管理のノウハウの蓄積が無いから遅延したんじゃないでしょうか。
  • by Anonymous Coward on 2013年02月22日 14時48分 (#2330720)

    http://www.aviationwire.jp/archives/16032 [aviationwire.jp]
    ・配線の設計はボーイング。
    ・設計ミスの修正が行われる前の初期図面に基づいた配線をしてしまった。(ボーイング?)
    ・その結果、電圧低下を検知できてないかも。ーー>設計ミスと発煙トラブルの関連性は低いが、フライトレコーダー(DFDR)に記録された電圧の計測データには影響を与えた可能性もある
    ・バッテリーが変色した理由については「熱暴走なのか電極同士が接触したのか、まだわからない」
    まー両者のコンボで成立した発煙の可能性もある。

    • この配線が、原因不明にした原因であったらしいというだけで(ああややこしい)
      直接原因の可能性は低いってんだから、
      まだ何が原因かはわからない。

      しかしiPhoneのバッテリーの発火と違って、使用条件(気温湿度など)がわからないわけでもないのに、
      なんでこんなに原因がわからないんだろうね。
      実はリチウムイオン電池が航空機で使えるかどうかの耐久試験とかろくにやってなかったんじゃないの?

      親コメント
      • 信頼性の有る部品で作ったことと、その機械自体に信頼性があるのは別問題。
        設計やら製造に問題があるなら部品がどんなに丈夫だろうと壊れる。耐久性には限りがあるから。

        部品点数が多いほど問題のある可能性のある部品もふえる。サイズが大きいならどこかが故障している可能性も大きくなる。
        iPhoneより原因究明が簡単なんてことはないだろう。

        親コメント
    • 定電圧ダイオードの原理で電圧が変化しなかったのかも。ダイオードが逆に繋いであって逆流しないのは良いが、もしかするとそのそのダイオードのツェナー効果で電圧が変動しなかったとしたら、辻褄が合うではないか?

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        逆方向の降伏電圧は流石に品質管理でチェックしてると思いますよ。
        まあどこまで調査が進んでいるか判りませんが、規定以上の逆電流が流れたらダイオードとしての特性が変化するので、後で調べれば判ります。
    • by Anonymous Coward

      図面改定が製造日の1ヵ月前なら、
      リードタイム的に実際の配線作業時は図面改定前だろうね。

      メインと補助の配線を繋げてしまっていたのが
      安全性に問題のないミスとはとても思えないけれど。

  • by iwakuralain (33086) on 2013年02月22日 12時36分 (#2330597)

    偉い人「原因の追究はいいからまず飛べるようにしろっ!!」

    というのが出てきたが、やっぱり人命に直結しているからそうはいかないよな。

    # SFだと事故でなくなってもバックアップから記憶も何もかもすべて1日前くらいの状態で蘇ったりするんだろうが

  • by Anonymous Coward on 2013年02月22日 12時33分 (#2330591)

    タイトル通り,配線ミスってことなら,設計通りの配線になっていなかったというだけで,
    設計が間違ってるかどうかは関係ないと思うんだけど。

    • by Anonymous Coward on 2013年02月22日 12時41分 (#2330602)

      11月に更新されるまでの設計通りに配線してたんだろ。
      11月に更新されたけど、配線がすでに終わってたとか検証が終わってなかったなどの理由があって
      現場への反映が遅れて、ダイオード挟んでるから際だった危険性も特にないとされて配線やり直し
      ではなく出荷後対応にしたってことでしょ。

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      • by Anonymous Coward on 2013年02月22日 20時21分 (#2330922)

        よくありそうな話だな。
        国境をまたがって、サプライヤーもいっぱいあれば、
        一度、拡散した図面は、修正かけてもなかなか治らない。
        誰かが、几帳面に修正される前の古い図面をもってるんだ。
        んで、その古い図面を元に納品してくる。

        特別、危険がなければ次の点検や回収で、修正するよ。というのは
        よくある話だな。

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    • by Anonymous Coward

      配線ミスという設計ミスだね。実装ミスではない。

  • by Anonymous Coward on 2013年02月22日 21時16分 (#2330955)

    この設計ミスは 2011 年 11 月にボーイングが既に気付いており図面を改訂している。高松空港に緊急着陸した機体は 2011 年 12 月製造。航空機では図面改訂が生じた場合、飛行の安全性に影響が及ぶ際は直ちに当該箇所の改修が行われるが、改訂内容が安全性に影響しないとメーカーが判断した場合などでは、改修に時間を要することがあるとのこと。

    設計図のBoeingのところを全てBooingにして気づかれるか&改修されるか試してみたいww

    • 今回は耐空性改善命令(AD)が発令されましたが、メーカーにとっては、競争相手にネガキャンの種を与えるに等しいので、技術情報(SB)にとどめておきたかったのでは?

      と、ここまで書いて、柳田邦男氏が同じことを「マッハの恐怖」で書いていたのを思い出しました。

      人員損失が発生する前にADが発令されて、むしろ不幸中の幸いだったと思います。
      --
      死して屍、拾う者なし。
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  • by Anonymous Coward on 2013年02月23日 9時26分 (#2331172)

    HBB回路の電圧が一定だとすると、
    通電中の逆電流防止用ダイオード(BDM)の両端の電圧はダイオードの性質により一定なので、
    結局メインバッテリーの電圧=HBB回路の電圧+BDMの両端の電圧となり、一定になる。
    このため、過充電になっても電圧が一定以上上がらず、過充電検出装置に検出されず、
    過充電の状態が続き、メインバッテリーが破損した。

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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