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第2回将棋電王戦第2局でコンピューターが現役プロ棋士に初勝利 96

ストーリー by headless
勝利 部門より
bluecrow 曰く、

第2回将棋電王戦の第2局が30日に行われ、ponanzaが佐藤慎一四段を破った。現役プロ棋士が公の場でコンピューターに敗れたのは初めて(第2回将棋電王戦 対戦結果TOKYO Webの記事スポニチアネックスの記事日本経済新聞の記事)。

ponanzaは世界コンピュータ将棋選手権第21回で決勝5位、第22回では決勝4位。今回は開発者の山本一成氏の自宅マシン2台とBIGLOBEから借りたクラウド上のマシン8台、計10台でプロに挑んだ。序盤の数手のみ定跡を入れ、あとはponanzaに好きなように考えさせるという思い切った戦略が功を奏したようだ。

第3局は4月6日。船江恒平五段とツツカナが対局する。より強いコンピューターソフトが控えているので、残り3局にも注目していきたい。

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  • 熱戦でした (スコア:5, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2013年03月31日 19時43分 (#2354092)

    コンピュータ対人の要素を除いても十分楽しめた熱戦でした。ただ既に終盤での読みでは人は勝てないところに残り時間が切迫していたので最後に差が開いたのは仕方のないところでしょう。

    終盤は自陣で守りに入ったことがどうもいけなかったようで、3七にあった馬で2六歩を取って入玉含みに指せば先手の攻めが切れるのでは、というネット中継での解説がありました。第1戦も人間側が攻めを切らせて勝ったので、同じパターンで連勝かと思ったのですが。

    しかしコンピュータ将棋の課題としては中盤での形勢判断の精度がまだまだなんですね。プロの解説でも中盤までは後手持ちが多かったようですしponanza自身も悪いと思っていたようです。

    http://twitter.yfrog.com/ocnq0wrj [yfrog.com]

    電王戦ponanzaの終局時画面。右側の評価関数表示を見ると、記者会見で話題になったように本当に終局直前までponanzaは自分が不利だと思っていたことがわかる。どちらに転んでもまったくおかしくない一局だった。

    • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 22時31分 (#2354197)

      習甦の場合は中盤の形勢判断に問題があったと思いますが、ponanzaの場合は不利という点で一致してたので問題なかったと思います。

      序盤の指し手を間違えて不利な中盤に突入したという話でしょう。

      ただ、習甦の時はボンクラーズも判断を間違えてたので、ponanzaも習甦のような局面に持ち込まれたら同じように判断を間違えるのではないかと思います。

      原因が水平線効果のように思えたので。

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  • 気の毒に… (スコア:4, 興味深い)

    by kawasaki_z750s (32690) on 2013年03月31日 17時56分 (#2354022)
    佐藤四段は初めて負けたプロ棋士として歴史に名を残してしまったのですね…
  • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 21時23分 (#2354152)
    将棋は完全情報ゲームなので、局面に評価値はあっても、確率が入り込む余地は無いです。
    より簡単な将棋(どうぶつしょうぎ)で、完全解析できることは実証済み。

    昔は将棋の定跡DBで強くするのがセオリーだったけど、
    ブレイクスルー(ボナンザ・メソッド)でプロの棋譜から評価関数を
    自動生成できるようになった。

    なので問題はどういう棋譜を食わせたら強くなるか、というあたり。
    そして、どこからコンピュータに自力で考えさせ、定跡とは無関係な
    良手を指させるか、という話になってきている。

    今回ponanzaはほぼ自力で考えて指したわけで、山本氏の戦略勝ち。
    • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 21時54分 (#2354175)

      なので問題はどういう棋譜を食わせたら強くなるか、というあたり。

      若干ピントが外れてるんじゃないですかね。いまどきの将棋プログラムはみんな機械学習でやっていると言っても、どういう変数を学習させるかという点はプログラムごとにバラバラです。棋譜の種類よりは変数の選び方や学習の手法(過学習を避けるとか)などの方が重要なのではないですかね。あとは探索手法でしょうか。

      今回ponanzaはほぼ自力で考えて指したわけで、山本氏の戦略勝ち。

      むしろ ponanza は序中盤は若干不利な状況が続いていましたから、序盤作戦がうまく行ったとは言いがたいです。逆転したのは終盤ですから、 ponanza が自力で考えて指した点は特に有利に働いていなかったと思います。

      親コメント
  • ってわけにはいかなかったのかい?

    # 逆にプロ棋士10人だと意見がまとまらないかもしれんが・・・

  • 世の反応が
    「コンピュータなんかに負けないでください!」
    「人間がコンピュータなんかに負けるわけ無い!」
    みたいになっていたのは理解出来ませんね・・・

    いつかは全く勝てなくなる日が(恐らく)来るわけですから.

    不気味の谷みたいな現象が起こってるんですかね(違

    • マスコミや世間の一般の人達は、コンピューター将棋を作ってるプログラマの
      ことを、血の通った同じ人間だと思ってないんですよ。

      コンピューター将棋にかける熱い情熱とか、手塩にかけて育てたプログラムの
      勝敗に一喜一憂するプログラマの気持ちなんて彼等は理解できないし、理解
      しようともしません。

      だから彼等は、「人間 vs 血も涙も無い機械や宇宙怪獣の戦い」で、
      「人間」の側を応援するんでしょうね。

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      • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 19時12分 (#2354063)

        小学生くらいでコンピューター将棋奨励会に入れてもらいコンピューター将棋漬けの日々を送ってどうにかコンピューター将棋四段になって、コンピューター将棋のプロになっても人生をコンピューター将棋に捧げて童貞を守り通していたのなら、
        プロ棋士と同じように扱ってもらえたんじゃないでしょうかね

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        > 彼等は「人間 vs 血も涙も無い機械や宇宙怪獣の戦い」で「人間」の側を応援する

        そうなのか? 初めて知ったが

      • by Anonymous Coward

        マスコミを敵視するのは貴方の勝手だが、貴方の偏見を普遍化しないでいただきたい。

      • by Anonymous Coward

        単純に勝つことが大変な相手だから応援してるだけかと・・w
        何を深読みして難しく考えてるんでしょうかねぇ・・・
        プログラマ対棋士の人間対人間ってのは皆理解してますよ

      • by Anonymous Coward

        「人間 vs 血も涙も無い機械や宇宙怪獣の戦い」なんてコピー書いてる時点で貴方もマスコミと同等ですね

    • 既にチェスでのDeepBlueとガルリ・カスパロフとの対局で経験してる事ですからねぇ。
      まだ、人間は特別な存在で他の動物やまして無生物でしか無いコンピュータには
      負けないって思いたい人が少なからずいらっしゃるってだけでしょう。

      --
      如何なる内容であろうとACでの書き込みは一切無視します。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 19時05分 (#2354059)

      いつかは全く勝てなくなる日が(恐らく)来るわけですから.

      その未来(ごく近い)が容易に予見できるわけだから、人間側を応援して楽しみたいのだと思うのだけれど。
      一度形勢が逆転すれば、もう人間側が再度優勢になる事はまず考えられないからね。

      計算勝負では人が電算機に敵わないのが世の道理。近々将棋もそれに取り込まれる。
      人にとっちゃ面白い話ではない、普通の人は人を応援する。それが分からないのは変人。そうでしょう?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      人は誰しもいつか死にます。
      でも死なないで!という祈りは世に満ち溢れています。

      同じことでしょう。

    • by Anonymous Coward

      そんな反応ばかりだったとは自分には感じられませんでした。
      人間を応援する人が多かったのは確かにそうですが。

      • 対局した棋士がこんな言葉をブログに綴っています

        ”プレッシャーがなんだとか、そんな逃げ道は俺は作らない。

        明日やることは決まってる。

        ロクな形勢判断もできないコンピューターを叩き潰せ、だ。

        応援してくれる人の為、自分の為に、絶対勝つ。”
        (http://satosin667.blog77.fc2.com/blog-entry-451.html)

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        • by Anonymous Coward

          本気でわからないんですが、それがどうしたんですか?

        • by Anonymous Coward

          ブログのプロフィールが「Author:月下のシン」なのか。
          今回の対局を「月下の棋士」風に描写したらどうなるかね。

          プロ入りの年齢制限を崖っぷちから這い上がった人らしいので、
          この先のストーリーも勝手に期待。

        • by Anonymous Coward

          >ロクな形勢判断もできないコンピューター

          ほほう。
          人間の思考を何か特別なものだと思ってんのかな。

          • by Anonymous Coward

            別に思考は特別ではないけど、今のコンピュータは思考していないでしょ、思考しているのは人間でそれを自動化してるだけ。
            将棋プログラムの機械学習も、どの局面が自分に有利か判断するためのパラメータを作っているだけだし、

    • by Anonymous Coward

      強くなった方法にも原因がありそうです。
      アルゴリズムの改良で強くなってる部分も、もちろんあるのですが
      クラスタ化でひたすら計算ノードを増やして
      強化してる面も大きいため、ゴリ押し感が出てしまいます。

      相手がご家庭で見られる程度のPCなら、風潮はもう少しコンピュータ寄りになるかも。

      一方、昨日勝利した山本さんは、「(スパコンの)京に載せても強くはならない」
      というようなコメントをされていたので、クラスタ化するのも簡単な話では無さそうですが…。

      • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 21時38分 (#2354164)

        ご本人が解説していただけると良いのですが、発表資料を簡単に読んでみた感じ、
        ・問題領域が並列化に向いていない(激指の場合、おおむめ32並列で性能飽和 http://bit.ly/YUDgo6 [bit.ly])
        ・評価関数そのものの精度を上げる必要がある
        といった理由で、京のような大規模並列システムとは相性が良くない模様。

        #将棋ソフトの素人の意見なので、識者のツッコミを待ってます。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        京はベクトル型じゃなかったっけ?

        書きなおせばいいじゃんとか書けば多方面からツッコミが来るよ

  • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 18時30分 (#2354040)
    ソフトの貸し出しを受けられなかった点で,他の対局に比べて圧倒的に不利な状況.
    ただ,ソフトの穴を事前に探して勝っても,偉いとは全然思わない.
    そういう意味で,今回は,本当の実力勝負で,非常に面白かった.
    • by Anonymous Coward

      コンピュータ側はプロ棋士の穴を探してないの?

      • by ddc (14170) on 2013年03月31日 19時33分 (#2354083) 日記

        少なくともプロ棋士は他の棋士を研究してますよね。
        公平を期するのであればプロ棋士側もコンピューターソフトを研究できるようにすべきなんでしょうね。

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        • by Anonymous Coward

          プロ同士が相手を研究するというのは、相手の棋譜を見るということです。
          相手ソフトの棋譜は選手権やfloodgateで見ることができるのですから、ソフトを貸し出してもらわなくとも、プロ同士の研究と同じ意味での研究は十分にできます。

          公平を期すならむしろソフトの貸し出しは止めるべきでしょう。

          • 相手ソフトの棋譜は選手権やfloodgateで見ることができる

            選手権は持ち時間25分、floodgateは15分の短い将棋ですから、4時間の対局でどれだけ参考になるかな。もっとも、コンピューター側も今のアルゴリズムでは、序盤の戦型選択以外、特定の棋士相手や戦型に事前に対策を絞り込むことも出来ないでしょうから、互角といえば互角かも。

            ところで、人間の棋譜を研究すると、「こいつはxxという戦法が得意」みたいなことが見えてくるので、相手の得意戦法を外すなり、受けてたつためにある局面を集中的に研究したりするようですが、上位レベルのコンピューター将棋プログラムに得意戦法らしい得意戦法、逆に苦手な戦法ってあるのかな?稲庭戦法は例外としても。(笑)

            ただ、序盤から駒がぶつかるまで何をやってくるか分からない、終盤の詰む、詰まないは鬼のように正確、という状況だと、人間側にプレッシャーがかかりそう。まあ、それを含めて勝負なんですが。

            # と、市販コンピューターソフトに全く歯が立たないアマチュア低段者が語ってみる。(笑)

            --
            vyama 「バグ取れワンワン」
            親コメント
    • by Anonymous Coward

      対戦相手を研究するなんて将棋に限らずどんな競技でも常識ですよ?
      ソフトは所詮棋譜を隠すことによって有利に立ったに過ぎず、実力勝負とか言われても疑問しか浮かびませんね

      • by Anonymous Coward

        棋譜を隠していた訳ではない。
        何日も前から当の対戦相手と練習試合をやれたかどうかって話。

        ソフト側はパラメータとかで棋風とか大きく変えることができるだろうから棋譜は人ほどには役に立たないけどね。

    • by Anonymous Coward

      ソフトの穴と聞いたらバグと思ってしまう。
      ソフトの事前貸出でデバッグ協力してもらえばよかったのか!!

      プロ棋士も自分が育てたと思えば、対等の対戦相手として認めてくれるんじゃないかな?

  • by Anonymous Coward on 2013年03月31日 19時33分 (#2354084)

    序中盤は拮抗~少しプロ有利という雰囲気で、
    終盤のきめ方をプロ側が間違えて、ひっくり返された感じでした。

    むしろ、事前研究無し&正攻法で、化け物クラスタ相手に
    プロ棋士だとここまで拮抗できるんだ…、と感嘆してしまいました。

  • by northern (38088) on 2013年03月31日 20時44分 (#2354129)

    これは小さな一歩だが、情報科学にとっては大きな飛躍である。

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Stableって古いって意味だっけ? -- Debian初級

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