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テクノロジー

世界で最も静かな場所にいると45分で幻覚が見える 79

ストーリー by hylom
チャレンジャー求む 部門より
taraiok 曰く、

ミネソタにあるOrfield研究所の無響室は、鋼やコンクリート、防音ガラス繊維で防御され音の99.99%が吸収される「世界で最も静かな場所」なのだそうだ。無響室は新製品などのテストのために1時間当たり300ドルから400ドルの賃貸料で貸し出されるそうなのだが、同研究所の創設者であるSteven Orfield氏は「この静かな部屋では、あなたの心臓の音や胃が蠢く音、肺の呼吸音などが大声のように感じられる」という(industrytapBBCmail.OnlineTwinCities BUSINESSYahoo!GAMES本家/.)。

こうした無響室には人間は長くとどまることはできないとされる。無響室の中にいると方向感覚を喪失させるだけでなく、時間が経過していくと視覚的・聴覚的な幻覚を経験することになるのだという。あるレポーターによる実験では滞在時間は45分が限界で、創設者であるSteven Orfield氏でも30分はとどまることはできないとしている。NASAは宇宙飛行士の育成のために、タンクの中に水を入れた無響室に近い実験施設を持つ。その施設では幻覚が起こるまでの時間の調査や作業可能時間などを調べることを目的にしているという。

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  • by chokkan (40227) on 2013年12月04日 19時22分 (#2506012)

    少年ジャンプで寺沢武一先生が連載していた漫画「コブラ」(COBRA THE SPACE PIRATE)のあるエピソードを思い出しました。

    敵につかまったコブラが、カプセルに入れられて深海に沈められ、無音および無感状態にされます。

    普通の人は神経がやられて、敵の命令に従う操り人形になります。しかしコブラは、自分の心臓や血流の音を音楽として感じていたために無音・無感状態に陥らず、平気だったと記憶しています。

  • 人の感覚器官って、基本的に、敵を発見するためのセンサーですから、
    無音の環境にいると、感度が最大になってしまうんでしょうね。
    その状態が長く続くと、緊張で脳が耐えられなくなってしまうのだと思います。
    自然界に無音の空間って存在しないので、今まで経験したことの状態になりますから。

    生まれてからずっと無音の環境に住んでいると、耳は退化しちゃいそうな気がします。 (^_^;

  • by sei5 (45140) on 2013年12月05日 8時45分 (#2506248)

    誰にでも、というモノではありませんが、宗教の瞑想修行には、土中に埋まる系 があります。
    仏教の即身成仏(の一歩手前まで)など。
    また、宗教色を抜いて精神医療手法にした 内観療法 の施設の中には、林の土中の部屋に1週間籠もるコースもあります。
    無響室ほど管理されてはいませんが、外部の音が無い環境で1週間から数週間過ごします。
    それらは、確かに、あるレベルの経験者でないと、クリアできないので、精神的に厳しいのでしょう。

  • by f_dur (41281) on 2013年12月04日 19時02分 (#2506005) 日記

    あのコーン(?)状のの突起が生えまくった床や壁や天井のビジュアルもかなり非日常なので、
    無響の影響を差し引いても、ちょっと視覚の感覚もおかしくなったりしないんでしょうか?

    • by Anonymous Coward

      電気消して真っ暗な方がちょっと不気味かな
      個人的には慣れちゃったから何とも思わないけど

  • これだ。

    アルタード・ステーツは日曜のお昼によくTVで放送されてましたねえ…。ナツカシス。

  • by zenkakueisuuji (20374) on 2013年12月04日 19時46分 (#2506028) 日記

    か。

    • by Anonymous Coward

      4'33''は環境音の音楽だから、これとはまた別の話じゃないかな

      • by Anonymous Coward
        いや、なにかこう、ジョンケージは、人間の身体の本質的なパラメータを発見して、
        自らの音楽に組み込んでいたんだよ! と言うような意味かと。

        x10されてる辺りにやっつけ感がありますが。それさえなければ意味深で面白い仮説になりますね(笑)。
  • この話、「正常な聴力を持つ者が突然この部屋に放り込まれて安静にし続けていると…」という前提が必要な気がする。
    • by Anonymous Coward

      なるほど、前提条件が厳格さを欠くわけですね。

  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 21時07分 (#2506070)

    私が使っていたのは、正確には無響室ではなく、電波暗室なのですが、数時間寝転んでいても、幻覚も幻聴もありませんでした。
    その電波暗室は四角錐が全方向(壁と天井、床の6面)に配置され、ドアも非常に重いものでした。建造費は億円のオーダーです。
    本来、電子機器から発するノイズ(電波)を基準値未満に抑えるために、電子機器を試験する設備ですが、常に使用しているわけでもなく、自由に出入りできました。
    昼寝にちょうどいい、と言っては御幣がありますが、オフィスや工場の中で作業している身にとっては、無音は極めて快適でした。
    個人差が大きいのかもしれませんが、滞在時間に限界があるなどと言う話は個人的には全く信じられません。
    ちなみに、無風の雪面の上も経験がありますが、(当然のことながら?)電波暗室の方が無響です。
    電波暗室の場合、測定対象機器を正確に設置する場合(仕事モード)にもある程度の時間を要しますが、無響が気持ち悪いなどという話は作業員数名の中で一度も出なかったです。
    無響の状況がどのようなものかをうまく説明できるかわかりませんが、言葉で書いてみると、まずその静かさゆえに聴力の感度が増します。しかし、聴力の感度向上にも限界があり、次第にノイズで飽和してきます。極めて静かな場所にいると耳鳴りを感じる方もいると思いますが、そのような状況を一歩進めた状況です。
    そして、そのノイズに慣れると日常的なものだと感じます。
    体を休めたり、考え事をするには最適な場所と思います。もし、金銭面での制約が無いのであれば、寝室を無響室にしたいくらいです。
    ちなみに、音楽用の防音室も各種あり、試したこともありますが、電波暗室には遠く及ばない性能です。
    付け加えて書くならば、通常の防音室には必ず換気設備がありますので、完全に閉鎖された空間にはなりません。
    数時間の滞在に耐えるだけの空気を確保できる密閉空間はそれなりの大きさになりますので、工場の一角にでも建造しないと実現は難しいことが難点です。

    • by Anonymous Coward on 2013年12月05日 0時44分 (#2506163)

      電波暗室は何ヶ所か使ったけど、無響室は1箇所しかつかってないので、あまり参考にならないかもしれないですが、少なくとも経験したどの電波暗室よりも、唯一経験した無響室の方が圧倒的に静かに感じました。だいぶくたびれた雰囲気の無響室ではありましたが。
      そして、電波暗室は静かで快適に感じる(でも大抵は冬場は寒くてつらい・・・)自分ですが、無響室は数分で気持ち悪くなりました。
      電波暗室では無響室の静かさ(本当に自分の血管の血流の音が聞こえてくる気がする・・・けど正体は理解不能)には到底及ばないと思います。

      なお、電波暗室での静かさは某社某所の古い方の暗室が一番だったように思います。
      新しいところはスチロール製の四角錐が多いので意外に無響ではないと思いますよ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      そりゃ単に、電波暗室の内外を含めた防音度合いが
      人間の耐えられる限界をそれなりに下回ってるレベルだからだけでしょ。

      電波暗室の素材は「電波が外に出ないよう吸収すればいい」のであって、
      内部反響すらさせないようには設計されてないからね。

    • by Anonymous Coward

      Insanity or Innovation? The World’s Quietest Place | Industry Tap [industrytap.com]

      こんなトゲトゲの部屋に45分も立ってみなよ

  • by poquitin (42421) on 2013年12月05日 19時05分 (#2506699)

    すでに誰か書いてるかもしれないけど、初台のICCという美術館に無響室があって、体験できます
    http://www.ntticc.or.jp/Archive/2012/Openspace2012/Works/anechoic_j.html [ntticc.or.jp]
    最近行ってないけど、たしか常設展示だったはず
    時間制限があるので、長い時間は居れませんが
    あと、うちの大学にもありましたね
    これもうちの研究室ではなかったので、長くは居れませんでしたが

  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 18時48分 (#2505995)

    無音耐性の訓練するに越したことはないだろうけど、
    ヘルメットの中や船内で音楽かけててもいいじゃない。
    え?音楽聴きながら仕事すんな?えー。

    • by Anonymous Coward

      マンガ プラネテスでは、船外作業員のライセンス取得条件として
      「感覚剥奪室(音と光を遮断)」で6時間耐えること、とありますね。
       (一巻参照)

      宇宙で少々漂流しても正気を保てること、みたいな設定のようです。

  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 19時17分 (#2506011)

    性能の良い無響室や耳鼻科の検査用の防音室の中にいると、首を動かした時にギコギコ骨の擦れる音(骨伝道音)が聞こえたりして、最初は不気味に感じるがすぐ慣れる
    何か作業をすれば衣擦れの音や足音(格子や網状の床に靴が擦れる音)も聞こえるので完全な無音でもないし、ましてや発狂することも無い
    誰だって何度か無響室の中で作業をすれば慣れる(音響学者は発狂しない)
    もっとも初めての人が照明落とした無響室にいきなり目隠しした状態で放り込まれたら大声で助けを呼びたくなるかもしれないが

    • by Anonymous Coward
      ヒント:すでに狂った人は「発狂した」と告白しません

      というジョークはともかく、
      体験レポ!完全無音空間「無響室」で発狂? [tanteifile.com]
      こちらの探偵ファイルの記事によれば、1時間居ても発狂はしないけど幻覚は見られるみたいよ
    • by Anonymous Coward

      視覚・聴覚の二つを失ってる障害者だとどんな世界なんだろう?

      #ヘレン・ケラーが有名だけど、健常者だとどうしても理解できない世界

      • by nemui4 (20313) on 2013年12月04日 21時57分 (#2506097) 日記

        >視覚・聴覚の二つを失ってる障害者だとどんな世界なんだろう?

        コレ気になりますね。
        一度失明した時はほんとに真っ暗で何も見えなかった。
        聴覚障害の場合は全く聞こえないのか症状によっては程度問題なのか。
        視聴覚両方失ってる場合じゃなくても、聴覚器官だけに異常があって、もし全く聞こえないとしたら生後(?)45分以降は幻覚を見聞きし続けるんでしょうか。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2013年12月05日 1時02分 (#2506169)

          > 視聴覚両方失ってる場合じゃなくても、聴覚器官だけに異常があって、もし全く聞こえないとしたら
          > 生後(?)45分以降は幻覚を見聞きし続けるんでしょうか。

          四肢を失った人が、失ったはずの四肢に痒みや痛みなどを感じる幻肢痛という症状はありふれたものです。
          聴覚に関しても、当初は聴覚に問題なく、脳が聴覚という感覚を理解している期間が長かった人なら
          聴覚を失ったあとも相当な期間は(脳が記憶している)聴覚由来の幻覚(幻聴)などを持ち得るでしょうね。

          胎児の時点から聴覚を持たずに生まれてきた場合で、かつ
          周囲の振動で体自体が揺らされるような感覚をも持たず生まれてきた場合には
          聴覚由来の幻覚という概念自体が脳に記憶されていない状態となりますが、
          その場合は、正常に成長できるという仮定では、聴覚由来の幻覚はないのでしょう。

          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 19時29分 (#2506017)

    脳内でループ再生されます

  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 19時35分 (#2506023)

    「クレムリンの枢機卿」(1988,和訳1990)でKGBが情報漏洩者の尋問に使う描写があった記憶が。

    共産党幹部の娘さん相手なんで手荒な(痕跡が)事は出来ないので、呼吸確保した
    "タンクの中に水を入れた無響室"
    に数十分閉じ込め開放した後に、協力しないと又と言うと恐怖なのか協力的に。

    読んだ当時はフィクションだしフーン位だったが、相当な苦痛なんかな

  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 20時53分 (#2506061)

    完全な暗闇は平気なのに完全な無音はダメなの?
    なんか釈然としない。

    • このストーリーの場合、「無音であること」よりも「体内の音のみが増幅されて延々感じられること」による影響なんじゃないですかね。
      視覚で言えば、「四方の壁が一定パターンで明滅する部屋に置かれている」みたいな状況。
      催眠術の導入みたいですよね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      目は閉じられるけど耳は閉じられないからじゃない

      今日耳日曜

  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 21時50分 (#2506093)

    実際に同様の環境での反例が示されているので、何か別の原因があるのではないだろうか?

    作業中は他の人に邪魔されることの無い閉鎖空間でもあり、幻覚症状を伴う有機溶剤や有機物を安心して試せる
    実験室でもある。そのため、期せずして残留薬物の影響により、あまり長居すると幻覚症状が・・・・

    ってことだったりして。

  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 23時20分 (#2506129)

    昔、その無響室のあった場所には墓地があった・・・とかありませんか?

    いやね、静かとは程遠いデスマ中によく幻覚を見ていたような気がしたもんで・・・

    • 「有名ブロガーのあんたにお願いしたい。500ドルで記事を書いてくれ。」
      「500ドルもらえるなら何でも書きますぜ。ダンナ。」
      「この無響室に、人がぜひ入りたくなるような体験談を頼む。一時間300ドル払っても入るように。」
      「なるほど。こういうのはどうですか。この部屋にいるだけで、夢のような幻覚がわいてくる、と。」
      「それは良い。30分で幻覚、ならどうだ。」
      「いいえダンナ、30 分じゃ嘘くさい。45分で大抵の人間は幻覚、て書いとけば、
      みんな、一時間コースでチケットを買いますぜ。幻覚が出ても出なくてもオーケー。」
      「それだ!よし、キャッチフレーズは、45分で幻覚!合法的トリップをあなたも!」
      、、、以上、全部が僕の幻覚、いえ、妄想ですからね。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年12月04日 23時22分 (#2506132)

    >心臓の音や胃が蠢く音、肺の呼吸音などが大声のように感じられる

    耳栓での無音はまた別なのでしょうかね?
    静かな部屋で耳栓をして完全な無音に成りますが、心臓は聞こえますが、胃や肺の音は聞こえませんねぇ。
    心音もとくに大音量ではないですよ。

    • by Anonymous Coward on 2013年12月05日 1時08分 (#2506173)

      > 耳栓での無音はまた別なのでしょうかね?

      全然違います。

      耳栓は、鼓膜に直接届く空気の波の力をかなり抑えますが、
      耳栓自体も振動するため遮音率はそれほど高くありません。
      耳の穴を固体でふさぐことで、身体由来の振動を音として鼓膜側に伝える効果もあります。

      また、耳栓では
      周囲の振動を肌で直接体感するような感覚は遮断できませんし、
      その振動が結果として耳に音として届く分も遮断できません。

      無音室では、自身の身体の動き由来の音を除けば、
      周囲環境の空気や床など直接接触しているものの、音として体感される範囲の振動がなくなります。

      親コメント
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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

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