あるAnonymous Coward 曰く、元ネタはちょっと古いようだが、南デンマーク大学が大気などから酸素を吸収し、保存できる合成繊維を作り出すことに成功したそうだ。キーとなったのは有機分子とコバルトの組み合わせだそうで、スポンジのように酸素を吸収したり放出することができるという。これにより、肺に障害を持つ人が重い医療機器から解放されたり、ダイバーが水中で呼吸したりすることも可能になるらしい(ロシアの声、Telegraph、redOrbit)。
デキッコナイス! (スコア:5, 参考になる)
やっぱり素材をアコーディオンのように折りたたんで表面積を稼がないといけないのであろうと、
水圧があるので、フィルタだけだと吸うことができないでやんす。
チューイセヨ
Re:デキッコナイス! (スコア:2)
魚だって、体重が大きい奴は動き続けて水を大量に鰓に流さないと死んじゃうくらいだからねぇ。
幾ら表面積を稼いでも。周囲の酸素を使い切ったら、新しい(酸素の豊富な)水源に移動しなきゃ、やっぱり酸欠になる。
尤も、酸素の貯蔵量が膨大か、二酸化炭素を酸素に分解する高密度エネルギー源と触媒かがあれば、話は別だが。
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Re:デキッコナイス! (スコア:1)
移動せずとも、ふいごとかスクリューで水を送り込んでやればなんとかなりませんかねー?
肺も筋力で空気を入れ替えているわけですし。
(別途エネルギー源は必要になってしまいますが)
# 人力だと、呼吸するだけで疲労困憊しそう(^^;)
Re:デキッコナイス! (スコア:1)
まず、酸素密度が空中と海中で全然違います。
当然空中のほうが遥かに高いので、生物が陸上に進出したのです。
又、人間の肺呼吸は「周囲が換気されている」事が前提の動作です。
完全密閉された場所に長時間居ると酸欠で死にます。
或いは、高山の様な酸素密度の低い場所でも、矢張り酸欠で死にます。
高高度で自然に呼吸するには、与圧と空気源の新規調達が必須です。
通常の航空機では、移動によって新気が常時供給されるので与圧だけで済みます。
もし、高高度での有人気球が存在するなら、反作用で自由に移動できる位の換気設備が必要でしょう。
水中に話を戻して、例えば鮫やマグロを飼う様な設備相当で無いと、水を送る事で酸素調達は出来ません。
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Re:デキッコナイス! (スコア:1)
追記します。
鮫やマグロの様に、海中を周回するなら酸素が得られます。つまり、水中バイクで常時移動すれば酸欠にならない訳ですね。
勿論、鮫やマグロ同様に、止まると酸欠になることに変わりは無いですが。
尚、体重が軽い分、鮫やマグロよりも必要酸素量は少なそうですが、脳の酸素消費が体重と比較して膨大なので、どれ位の水中速度が必要なのかは、良く分かりません。(^_^ゞ
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Re: (スコア:0)
元ネタにも、ダイバーたちは、水中で呼吸することが可能になるというってあるけど、
水中の酸素を吸収するのが可能としても、そこから酸素を分離して吸うのにまた特殊な装置が必要なはず。
繊維自体がフィルターではないのでは。
Re: (スコア:0)
学研の学習まんがであったな、そういうの・・・
錯体への酸素配位による吸着 (スコア:5, 参考になる)
元論文はこちら [rsc.org](DOI:10.1039/C4SC01636J )
以下,論文本体はやや高くて読む気がしないので,Abstractと結晶構造からの推測.
機構としては,Coの二核錯体(正確には,2つの2核錯体を架橋している配位子がいるので4核錯体になりますが)があって,そのCo-Coの部分に酸素分子が配位して酸素を吸収するよ,と.
この手の配位自体はよくあって,Mn錯体のペアの間に酸素が割り込んだりだとか色々あります.
それらに対して今回の錯体の面白いところは,
(1) この吸脱着が,単結晶を維持したまま進行する
(通常は大きな構造変化も伴うので,結晶は崩れる事が多い)
(2) この酸素の配位が可逆的であり,何度も吸脱着が可能
(金属-酸素の結合は強いので,通常はくっついたら外れにくいことが多い)
という点です.
(1)に関しては,元々の結晶構造が隙間の多い構造である点が挙げられます.つまり,結晶を貫通するような穴を持つ構造で,ここを通して水だの酸素だのが移動できそうな感じ.そのため結晶が壊れなくても内部まで酸素などが浸透できるし,少々の構造変化があっても隙間で吸収できる.
(2)に関しては,結晶中に入っている対アニオンがとれたりくっついたりする効果が大きいようです.この4核錯体自体は全体で正の電荷を持ち,結晶中にはこれを補償するための負電荷を持つアニオンが存在しています.結晶構造が解かれているもので言うと,硝酸アニオン(窒素原子から,正三角形型に3方向に酸素原子が伸びている)が入っています.
(他のアニオンを含む物質も報告されている)
で,通常時にはこのアニオン(今の例でいくと,硝酸アニオンの中の2つの酸素原子)が,ペアを作っている2つのコバルト原子に弱く配位しています(4核錯体全体で考えると,この2倍).
ここに酸素がやってくると,酸素中の2つの酸素原子が2つのコバルトに配位し,かわりに硝酸イオンが外れます.つまり,(ペアとなっているCo原子2つにつき)新しい結合が2つできて,2つ結合が切れる.
このため,酸素の吸脱着でのエネルギー変化が小さくなり,外れやすくなってるんじゃないかなあ,と,論文本体を読まずに妄想してみたり.
(実際,配位能の低いアニオンの場合,非常に高速に酸素の取り込みが起こっている.これはアニオンの配位による結合が弱く,酸素が付いたときの方が非常にエネルギーが低くなりお得なので,どんどん酸素と入れ替わるため)
Re: (スコア:0)
吸収と排出の切り替えはどのようにして行われるのでしょう?酸素分圧?
Re: (スコア:0)
普通はそうです。PSA式でググってください。
モレキュラーシーブより高性能とか安価とか選択性が高いとかだと用途ありますね。
ただ、携帯型だとPSAより膜分離が良いような気がするが。
Re: (スコア:0)
単純に,「酸素が吸着しやすい物質」なので,
・加熱すると熱エネルギーが吸着力を上回って脱離する(吸着力が弱いので,ちょっとの加熱で出てくる)
・十分減圧すると,平衡がずれて酸素が出てくる(十分な速度で出てくるのは,吸着力が弱いという証)
という感じ.
ヒューッ (スコア:1)
これは、オキシシガー
Re:ヒューッ (スコア:1)
マリンはオキシガムだっけ。
Re: (スコア:0)
人工鰓の開発って今どうなってるんでしょうね。
昔々学研の「ひみつシリーズ」で読んだ記憶があるのですが。
Re: (スコア:0)
(メンとあるけど登場してたのは全員女でした)
シーメンは髪が水中から酸素を取り出す呼吸器になってるという設定でした。
表面積を広くするのに髪の形は有効だなと考えます。
水中で呼吸できる (スコア:1)
という書き方が誤解を招きそう。
これではこの繊維を通せば口から呼吸できそうに見える。
この繊維で作った「エラ」と、そこから酸素を取り出す装置を組み合わせて、
「酸素ボンベ」の代わりになるという感じ。
酸素だけ取り出せても水中呼吸は無理なんじゃ (スコア:0)
酸素中毒 [wikipedia.org]
窒素もどうにかしなくては(水中から取り出す方法を開発するか、あらかじめ持っていくか)。
水圧に負けずに肺を膨らませられるように、圧を高める装置が必要になるし、それはコンプレッサーとバッテリーも担いでもぐるということで、
たとえこの素材が水中の空気を容易に取り出せるものだったとしても、スクーバダイビングの装備が今より簡単になることはなさそう。
Re: (スコア:0)
二酸化炭素のみ分離する手法ができれば呼気の再利用で何とかなるか?
人工光合成とどちらが手軽になるかというレベルかも。
Re: (スコア:0)
圧力の方はどう解決するの?
Re:酸素だけ取り出せても水中呼吸は無理なんじゃ (スコア:1)
Re: (スコア:0)
モノのあるなし/分離するしないじゃなく、分圧の問題が大きいですよね。
「水中マンション」みたいな大規模施設だったらなんぼでもその辺調節する機械を持ち込めばいいんでしょうけど。
緊急用ってことなら、通常のボンベの中に純(に近い)酸素を少量ぶちこむ、みたいな小型装置があると助かるかなぁ。どうかなぁ。
Re:酸素だけ取り出せても水中呼吸は無理なんじゃ (スコア:1)
電気と機械つかってよければ、水の電気分解で酸素を取り出して、二酸化炭素を取り除けばいいんじゃ。
潜水艦ってそういう仕組ですよね。
Re:酸素だけ取り出せても水中呼吸は無理なんじゃ (スコア:1)
Re: (スコア:0)
>水圧に負けずに肺を膨らませられるように、圧を高める装置が必要になるし、それはコンプレッサーとバッテリーも担いでもぐる
#2702961で解決策が提案されているので。
Re: (スコア:0)
この技術で酸素が自由に取り出せるなら、リブリーザの酸素タンクの変わりになるかなぁという感じ。
おおっと、BD-BOXの宣伝はそこまでだっ! (スコア:0)
「エラ呼吸してみたいと思いませんか?」を実現したいんですね、わかります。
# 某おさかな声優に合わせて(?)アニメで出てきたネタが原作コミックにフィードバックされた例
なんだ (スコア:0)
中空の繊維を口にくわえて反対端を海の上に出しとくんじゃないんだ。
LCL (スコア:0)
概要
粘着質で、血のような臭気があるらしい。
パイロット搭乗後に電荷され、その分子配列を変化させる事により、L.C.Lはパイロットとエヴァを精神的に接続、肺に直接空気を供給する能力を担う。
また、パイロットを精神攻撃、物理的衝撃から保護する役割も負っており、それが母胎内の羊水をイメージさせる由縁となっている。ターミナルドグマ最下層、磔にされた第弐使徒リリスの体液がこれである。