パスワードを忘れた? アカウント作成
891249 submission
Twitter

ツイッター創業のドーシー氏が語るビジョン 「全人類への普及目指す」

タレコミ by originalio
originalio 曰く、
大学生のころにツイッターの原型となる技術と構想を確立し、後にビズ・ストーン氏、エヴァン・ウィリアムズ氏と3人でツイッターを創業したジャック・ドーシー氏(34)が今年の3月から常勤会長に復帰し、同社の大きな方向性を指揮している。ツイッターの本質と長期ビジョンをドーシー氏に聞いた。

■源流は自作の救急車運行ソフト
ツイッター共同創業者兼会長のジャック・ドーシー氏
画像の拡大

ツイッター共同創業者兼会長のジャック・ドーシー氏

 ――ツイッターはどんなきっかけで生まれたのか。

 「子供のころタクシーや救急車や消防車の運行を制御するソフトを開発したのが源流だ。各車の位置や、停車中かどうかなどの状態をリアルタイムで把握して制御室と各車に配信する。情報を集約して地図に表すと、市内でどんな事件が起こっているかが把握できてしまう。欠けていたのが一般市民の動向だった」

 「そこで2001年ごろに、一般個人が自分の現在位置やしていることを文字機能付きポケベルを使ってリアルタイムで仲間に知らせることができるシステムを開発した。だが、まだ端末や通信環境といった技術環境が未熟であまり実用的なものにならなかった」

 「06年にビズとエヴァンに出会ったころは携帯電話を使ったSMS(ショート・メッセージ・サービス=電話番号宛てに短文がやり取りできる簡易メール)が米国でもようやく流行していた。そこで我々は一般市民向けのSMS交換サービスを2週間で開発した。コンセプトは01年のときと同じで、自分の居場所と何をやっているのかということを、どこからでも友達や家族に知らせることができるというものだ。メッセージはウェブ上に蓄積され、過去にさかのぼってウェブからタイムスタンプ付きの情報をみられるようにした。これがツイッターだ」

 ――その後ツイッターは急成長した。当初のコンセプトと乖離(かいり)したのでは。

 「ツイッターも救急車の運行情報システムと根っこは同じ。誰がどう使うかが違うだけだ。ただし純粋に畏怖の念を抱いたのは、我々が当初、想像もしなかった使い方を人々が考えだし、ツイッターを再定義してくれたことだった。多くの人にとって大事なのは、ツイートすることそのものよりも、他の人の興味を自分がなぞれることだということも分かった。個人や組織をフォローすることで、それぞれの興味の対象を知ることができる。一般の個人は、スポーツ選手やセレブ、企業、政府機関などをフォローすることで、彼らと直接つながることができる」

■使い方や語彙、ユーザーが編み出す

 「色々な使い方も技術者ではなく利用者が発明している。“@”で始まるユーザーネーム、リツイート、“♯”で始まるハッシュタグ。これらはみんな利用者が考え出した。ツイート独特の文法や語彙、慣用句も利用者が日々編み出している」

 「もう一つ利用者によって気づかされたのは、世界で今起こっていることを知るのにツイッターがとても優れているということだ。携帯電話さえあればウェブがなくても使えるので世界のどんな場所のどんな人でも、そこで起こっていることを世界に知らせることができるし、他の場所で起こっていることを知ることもできる」

page: 2

 「こうしたツイッターの網羅性に似ているのは、世界中に張り巡らされている電力網だと思う。誰もが電気の原理や送電網の構造などを気にせず、単純にプラグをコンセントに差し込めば多種多様な機器が使えるようになっている。テレビでもステレオでもアイロンでも何でもOKだ。どう電力を使うかは使い手がその場で決められる。ツイッターも世界の隅々までつながるネットワークで、どんな機器でどう使うかは利用者が決められる。地球規模の基盤(インフラ)といえる」

■公共性と収益性の両立は可能

 ――電力と同じような公共インフラの側面を追い求めると、営利企業の収益責任と摩擦が生じないか。
画像の拡大

 「多くの人が使うようになると、それに耐えられるシステムに育てなければならない。そのためには我々の側に人材が必要で、人材を得るためには給料を払う必要がある。そのために株式会社という仕組みを使うことにした。サービスを持続可能なものにしていくには、会社として成長し、収益を上げていく必要がある。そのことと、情報公共インフラであることは矛盾しない。営利企業というのはサービスや利便性を世界の人々に提供するための装置でしかない。営利は目的ではなく手段だ」

 ――持続可能な収益を上げる仕組みはどの程度までできあがっているのか。

 「既に現在、非常にうまく回っている仕組みがある。提供している広告・マーケティングの仕組みは広告主企業にとても歓迎されている。一方で、我々は常に革新を起こし、実験する組織であり、今後も新しい仕組みを打ち出していく。その意味で今はまだビジネスとしては始まったばかりだ。広告・マーケティングの仕組み以外に、大きな市場があるかもしれない。そうした探求も怠らない。これは他のどんな企業とも共通する姿勢なはずだ」

■「ソーシャル」を超える機能備える

 ――ツイッターが「ソーシャル・メディア」の一つと分類されることをどう思うか。

 「ソーシャルは我々が提供する機能の一つだ。しかし、ツイッター上では特ダネのニュースが発信される。企業は顧客サービスの道具に使う。政府の情報公開の仕組みとしても市民に活用されている。ソーシャル的な用途にも使えるし、純粋な情報伝達にも使える。研究を進める道具にもなるし、マーケティングのツールにもなる。実はソーシャルというのは極めて抽象的な言葉で、ネット上の色々な情報伝達を分析するとソーシャルであるかどうかはほとんど意味がなくなる」

 「ツイッターの特徴の一つは特定の狭義の分類にはまらない汎用性だ。ツイッターはどこにでも、どんな機能としても存在しうるものだ。100人に『ツイッターとはどんな存在か』と尋ねたら、100通りの答えが返ってくるだろう。特定の人向けに情報を発信することもあるが、世界全体に向かっても情報発信できる」

page: 3

 「コミュニケーションの技術としてツイッターが全く新しい方法なのかというとそうでもないが、コミュニケーションを究極までシンプル(単純)にしていることが特徴といえる。コミュニケーション技術を誰でも使える簡単で単純なものにしている。ちょうどアップルのiPhone(アイフォーン)の登場によって、IT(情報技術)機器の操作がキーボードとマウスから指で触る形に進化しているのと並行している。技術を人間的に進化させるプロセスだと思う」

 ――オープンなウェブの世界の中に、フェイスブックなどの閉鎖的なネットワークが構築され広がっている。

 「とらえ方の問題だろう。フェイスブック利用者に問えば、フェイスブックはオープンだと答えるだろう。ただ、ツイッターはフェイスブックの中のものでも、ウェブ上のページでも、物理的なものでも、世の中のもの何でも、その存在を世界に向かって指し示すのが得意なサービスだ。しかもツイッターの情報はウェブ中に広まるだけでなく、ウェブの外にまで広まる。携帯電話のSMSがそれを担う。色々な技術、色々なメディアの交差点になっている。それらの別々の技術プラットフォームのすき間に張り巡らされたインフラと言ってもよい。別々の場所の別々のものをつなぐ。そういう意味でも電力網や電話線といった公共インフラに似ている」

■すべての人にとって意味ある存在に

 ――ツイッターの将来像は。

 「全地球の全人口にとって意味のある存在になりたいと考えている。それは到達可能なゴールだろう。課題は、どうやって今よりも、人々にとって意味のある存在になるかだ。仲間や世界で何が起きているかという情報を受け取るだけでなく、人々がどう直接そこに参加し、発信できる仕組みになるか。全世界の人にとって、双方向的に存在意義のある存在になるのが目標だ。難しいゴールだが、チャレンジしていく」

 ――3月に常勤会長に復帰してみて、何が一番難しい問題だったか。

 「どんな企業のリーダーにも共通することだろうが、『いつ』『何を』やるかという選択だ。何にゴーを出して、何にノーと言うか。何千ものことにノーを言い、2つ3つのことにイエスを言わなければならない。社内外に出てくる多くの素晴らしいアイデアのなかからそこまで選ばなければならない。選びとるだけでなく、それらを順番付けしたり、タイミングを考えなければならない。先送りしたものは棚に並べておき、タイミングを見計らう。しかしいつが正しいタイミングか、正解など決して見えないものだ。しばらくたってみると、出てきた素晴らしいアイデアはいつかは具現化していることに気づく。いつ実行するかという決断が最も難しい」

 ――あなた自身はツイッターをどう使っている?

 「母をフォローしているよ。母も僕をフォローしている。これで1月に一度電話するだけより、とてもコンテクスト豊かにコミュニケーションできるようになった。あとはアーティストとか尊敬する人をフォローしている。私自身は何千人もの人々にフォローされている」

情報元へのリンク
この議論は、 ログインユーザだけとして作成されたが、今となっては 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

読み込み中...