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パテント

マイクロソフト、なんとPage UP, Page Downで特許取得? 87

ストーリー by hylom
次はカーソルキーか? 部門より
TarZの日記 曰く

 
ビミョーな特許というのは枚挙にいとまがないが、とびきりのやつが本家で騒ぎになっている。

本家 Microsoft Patents "Pg Up" and "Pg Dn"
ZDNET Microsoft patents 'Page Up' and 'Page Down'

 「マイクロソフトが、Page UP, Page Downキーでページ上下する操作の特許を取得した」ということらしい。

 patentstorm.us / US Patent 7415666も見てみたが、コメント欄はだいぶ荒れている。「どんな顔してこんな特許を出せるんだ」「特許庁終わったな」「オレは、語と語の区切りとなる文字の特許を出すことにするぜ。半角スペースって名前でな」などなど。

 この特許に関しては、以下の資料が一次ソースだ。

US Patent 7,415,666 Method and system for navigating paginated content in page-based increments

Abstract
In one implementation, pressing a Page Down or Page Up keyboard key/button allows a user to begin at any starting vertical location within a page, and navigate to that same location on the next or previous page.
 言われている通りであればバカバカしい特許だが、批判するならとりあえず元ネタをきちんと読んでからしたいところ。…と、思って見てみたが、かなりボリュームがあってきつい。

ちなみにこの特許、「Page Up」「Page Down」ボタン自体に関するものではなく、あくまでそのボタンを押したときの動作に関するものなので、キーボードメーカーは全く関係ございません。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • ここはNECの出番だ (スコア:5, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年09月01日 16時23分 (#1413524)
    当然ROLL UP/ROLL DOWNキーで対応するんだろうね
    • by Anonymous Coward
      XFER/NFER/GRPHあたりもよろしく。
  • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 17時21分 (#1413559)
    ソースを読む限り、Page Key自体は「In one implementation」に過ぎないのですが、
    わざわざ Abstract からこの部分を切り取ってタレコミにしてるのは、
    「Page Keyを特許にするなんて」って方向にミスリードするため?

    特許の背景(background)にPage Keyによる操作についての言及されてるくらいで、
    そこが特許の本線でないことは明白だし。

    コメントしてる方々も見事に釣られちまってますな。

    まあ、
     クレーム読まない特許ネタ
     法文読まない著作権ネタ
     判決文読まない裁判ネタ
     規格読まない放送ネタ
    ってはいつものスラドの風景でありますが。
  • by futti-futti (36659) on 2008年09月01日 17時32分 (#1413565)
    本文ちょっとだけ読んでみた。
    この特許の認可がなぜ今頃?という感じはあるが、そこまで馬鹿にされる内容でもない気がする。
    ページがズームやズームアウトされた時や、
    windowが小さくなった時や大きくなった時のpage down処理をどうやってやるのか?
    プログラム書け!と言われるとそんなに簡単でもない。

    page upかpage downが押された時のvertical offsetを以下の式で算出するんだってさ。

    {[(p-1)/c]h}+r, where p is equal to the number of pages in the document, c is equal to the number of columns of the document which are simultaneously displayed, h is equal to the height of at least the first page, and r is equal to the row offset of the starting point of the first page.

    このページやword等でズームしたりwindowの大きさを変えてpage downを押してみると実例が見れます。
    よく考えられてる。

    で、すごい勘違いをしてないことを祈りつつカキコ。
    • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 18時11分 (#1413581)
      だからどうした、という。
      けっきょくプログラムの難易度や、計算式の有無で特許とってどうすんだよ。
      それが広く汎用化されてるかどうかではないのか
      親コメント
    • 順調に荒れる本家を横目で見つつ、/.Jでアレたまネタを書いた後もちまちま読み進めているところです。

      (個人的に妥当に思えるかどうかはともかくとして)少なくとも特許として認められる程度に新規性があるのだろうと見ているのですが、いま一つ革新的な部分が判らないでいます。
      ズームなしのウィンドウシステムでのページ操作なら、ずいぶん前に私も書いたことがありますが、誰が書いても同じ計算式になる程度の代物でしたし、同等の動きは当時珍しくもありませんでした。
      といって、ズームありとなると、この特許よりもっと早い時点での実現例を挙げろと言われても、ちょっと思い浮かばない。

      本家でもあーだこーだ言っているので、もしかしたら、誰かが先例を出してくれるかもしれませんが。
      親コメント
    • その昔あるエディターのマクロで、文字の大きさとかカーソル位置の画面上の行数桁数とかを取得して検索窓を検索結果のそばに表示するマクロを書いたことがある。
      もちろん検索文字列の位置によっては検索窓がアプリの外側に行くことに対する対策も入れていた。
      当時この特許を申請していれば今頃は特許料だけで生きていけたかもしれないと思うと非常に残念である。

      つか、このくらいの動作普通にやってくれないもんかねぇ。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2008年09月02日 3時23分 (#1413796)
      とりあえずclaim 1の

      {[(p-1)/c]h}+r, where p is equal to the number of pages in the document, c is equal to the number of columns of the document which are simultaneously displayed, h is equal to the height of at least the first page, and r is equal to the row offset of the starting point of the first page.
      は、pがページ番号、cが列の数、hがページの高さ(仮に100とする)だから、

      1列表示では

      +------+ <- page top = ((1-1)/1)*100 = 0
      |page 1| <- 0 + r
      +------+ <- page top = ((2-1)/1)*100 = 100
      |page 2| <- 100 + r
      +------+ <- page top = ((3-1)/1)*100 = 200
      |page 3| <- 200 + r
      +------+
      2列表示では

      +------+------+ <- page top = ((1-1)/2)*100 = 0
      |page 1|page 2| <- 0 + r
      +------+------+ <- page top = ((3-1)/2)*100 = 100
      |page 3|page 4| <- 100 + r
      +------+------+ <- page top = ((5-1)/2)*100 = 200
      |page 5|page 6| <- 200 + r
      +------+------+
      という風にページの先頭の位置を計算して、それにページ内スクロールのオフセットである
      rを足せば表示された領域の先頭の位置(vertical offset)を割り出せる、と言っている。

      そして、このvertical offsetにページの高さであるhを足したり引いたりすれば、
      丁度1ページ分スクロールした先の位置を算出できる、ということらしい。

      #しかしclaimsのところとsummaryの所で微妙に計算式が違うような気が。
      #summaryの by adding exactly the row height は分かるが
      #claim 1の V.sub.1.+-.(cr) って何だよ。
      親コメント
  • 良い特許の条件 (スコア:5, すばらしい洞察)

    by NOBAX (21937) on 2008年09月01日 17時52分 (#1413572)
    「こんなものがどうして特許になるんだ!」
    というのがよい特許なのです。
    書いてみればすぐ分かるが、そういうのを考え付くのは難しい。
    • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 22時19分 (#1413711)
      うちの知財部門も必ずそういうけどさ、係争のときには
      「「こんなものがどうして特許になるんだ!」という特許が潰せないはずは無い!」
      に良く変わるなあ。
      実際そういう特許程潰しやすいんだよね。

      #係争の強さは特許の強さというより業界の力関係による所の方が大きいのでなんとも
      親コメント
  • CNET Japanの記事 (スコア:3, 参考になる)

    by orcinus (28475) on 2008年09月01日 17時04分 (#1413551)
    とりあえず、タレコミ中にあるZDNETの記事の CNET Japanの翻訳記事、
    マイクロソフト、「Page Up」と「Page Down」の特許を取得 [cnet.com]

    ドキュメントビューアにおいてドキュメントを1ページなどほぼ正確な間隔でスクロールするための方法とシステムであって、一部または全部または1ページなどが表示されるといったズームの状態にはよらないもの

    ズームの状態によらない、ってところが新規なのか?まさかね…
    • by USH (8040) on 2008年09月02日 14時22分 (#1413975) 日記
      おそらく、普通のシステムならそんなに大変ではないんですが、Word や IE の実装では、非常に困難な技術に違いない。

      # 前から、dvi にしたときのページの切目が、latex のソースのどこにあたるのかを知る方法は欲しいと思っているが。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 16時28分 (#1413531)
    ひょっとして申請できる案件がなくなったのかと
    #単に部署のノルマを埋めるためだったりして
    • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 16時41分 (#1413536)
      知人から「特許申請がノルマとして科せられるから大変だ」と聞いて驚いたことがあります。
      当時は世間知らず学生だったので、そうやって無理やり特許をひねり出していることに
      違和感を覚えました。そういうのって一般的なんですかね。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 18時18分 (#1413586)
        ソフトウェアでは一般的ではないと思います。メーカーでは普通です。
        通常の業務に加えてアイデア無理にひねり出すのはかなり大変です。
        なぜこれがと思うものでも意外と通ったりします。逆にそれを
        回避して物を作るのは大変です。レストランで例えれば机をL字型に配置
        するときに特許がないか調べないといけないとか、そんな感じです。
        やることなすこと全てに特許調査が絡んできます。
        因みにアイデアが斬新なものよりも他社が回避できないものの方が
        特許としては優れています。今回の特許は優れた特許の典型でしょうね。

        特許制度にはかなり疑問を持ってるACより。

        親コメント
        • >特許制度にはかなり疑問を持ってるACより。
          「特許制度」にも問題があるのでしょうが
          とりあえずかの国ではその運用のお粗末さも目に付きます。

          #まぁ、高度に専門的な知識の価値を短期間で見極められる人材を
          #審査機関に何人何十人も囲っておくことの是非、って問題も
          #あるのかもしれませんが
          親コメント
      • by Anonymous Coward
        知人曰く、学会で発表を聞いてきて帰社したら、発表内容をちょっとだけ変更したり
        ちょっとだけ応用したりしたものを一斉に出願してノルマを稼いでいたそうです。
  • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 16時30分 (#1413533)
    [Ctrl]とか[Alt]とか[Delete]とか・・・

    もう取得済なのかな?
  • by nshun583 (36484) on 2008年09月01日 17時06分 (#1413553)
    Appleはoptionとかcommandとかの特許を持っているのだろうか......
  • by Booby (36185) on 2008年09月01日 17時32分 (#1413564)
    Microsoftの特許を認める場合はPage Upを、反対する場合はPage Downを押してください

    Negative! No, sir! Can't do it! No way man!
  • by maia (16220) on 2008年09月01日 19時26分 (#1413615) 日記
    こういうのは、業界防衛のために先手を打ってくれる特許戦略だと思いたい。
  • by Kazsa (25846) on 2008年09月01日 21時51分 (#1413698) 日記
    理解が正しければ、表示範囲単位でなく物理的なページ単位で移動するというのが新しいのかね。例えば、あるページの終わりを表示しているところで[Page Up]キーを押すと、次のページの頭を表示するんじゃなくて、次のページの終わりを表示するとか?
  • by 335 (4199) on 2008年09月01日 21時57分 (#1413701) 日記
    思いつく限りのアイディアを投稿するサイトがあれば、
    みんなでよってたかってしょうもない思いつきを公知技術に
    できるような、、、、、、、、、、、、、、、、、

    でも誰もそうしないということはみんな狙ってるんだろうな。
  • by Anonymous Coward on 2008年09月02日 7時00分 (#1413830)
    8bitな時代、キーボードというデバイス自体がもの珍しかった頃、
    新製品の"マイコン"を見ては「このキーなんなんだろ?とりあえずNECっぽいな」
    とかやってたのを思い出すわけです。
    TABは大抵の機種についてたし機能も分かりやすかったけど
    CTRLとかはさっぱり分からないし、実際あるだけで使わないものもあったりして。
    タイプライター由来のものも含めて最初に考え出した人はいるわけだから
    そのあたりの初めてものがたりをまとめてみれたらおもしろそう。
    特許ネタとは別な次元で。
  • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 16時30分 (#1413532)
    じゃあHomeキーとEndキーは俺の嫁な(違っ

  • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 16時33分 (#1413534)
    >半角スペースって名前でな

    イギリス人に全角スペースなんて概念はないのではw
  • by Anonymous Coward on 2008年09月01日 17時05分 (#1413552)
    「なんと 素晴らしい アイデア なんだ !」

    上のように単語の区切りを挿入することによって、
    コンピュータによる文字解析も容易になるし、
    データの検索性もたかまるとそういうことですね。
typodupeerror

皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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