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211940 story

格安で「本をスキャンしてPDFに変換する」お手伝いはじまる 240

ストーリー by soara
有形的に再製しているか否か 部門より

harupiko 曰く、

4月15日、合同会社大和印刷が「BOOKSCAN」という低価格・書籍スキャン代行サービスを行うサイトをオープンした(サービス開始は 4月下旬から)

客は書籍を宅配などでBOOKSCANへ送ればよいだけで、あとはBOOKSCAN側が本を裁断し、スキャナーで読み取り、PDF化するという手順だ。PDF化したデータはメールもしくはCD-R形式で納品される。いくつか条件がついているが、それでも一冊100円からという信じられない破格の安さだ。しかも1冊からOKとのこと。ちなみに1回の注文の上限は1万冊!! ただし、発売後原則2年以上経過している書籍は受け付けないそうだ。また、裁断された本は破棄される。

その他もろもろの条件はリンク先をみていただきたい。

以前コルシカという会社が類似のサービスを提供していてすらどでも紹介されたなぁと思わず空目してしまいましたが、その顛末は皆さんも知るところですね。こういった失敗例があるにもかかわらず、なぜ著作権的に真っ黒っぽいサービスを開始してしまったのだろうか。もちろんKindleやiPadの発売を見越してのことなのだろうが……

無茶しやがって

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  • 無茶 (スコア:5, 参考になる)

    by maia (16220) on 2010年04月17日 13時23分 (#1750235) 日記

    この話で思い出すのは、やはり、(放送区域外での)テレビ放送録画サービスと、レコード(LP?CD?)を送ると圧縮音源にして送り返してくれるサービス。いずれも自分で出来る装置は、個人が買える製品として存在するが、複製行為を業者がやるサービスにしてしまうと、データが依頼者ごとに作られるとしても、おそらく著作権法違反とみなされる(可能性が高い)というか、みなされてきたはず。

    • Re:無茶 (スコア:2, 興味深い)

      by greentea (17971) on 2010年04月17日 14時51分 (#1750288) 日記

      例えばこれ、機器貸出&機器へのセットをするサービスにしたらどうなるんでしょう。

      ユーザが自分で、オンラインの機器制御システムにログインしてスキャン開始ボタンをクリックするんです。
      業者はあくまで、機器の使用権と機器の使用ができる状態にセットアップするサービス、本を処分するサービス、機器の記録メディアを送付するサービスを売っているだけです。

      --
      1を聞いて0を知れ!
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      • Re:無茶 (スコア:2, 興味深い)

        by hazime2 (33620) on 2010年04月17日 15時11分 (#1750295)

        TVチューナ付きサーバのハウジングで、散々色々あってまねきTVが合法と判断されたように
        争って前例を作るしかなさそうですね。
        http://www.manekitv.com/ [manekitv.com]

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        • Re:無茶 (スコア:3, 参考になる)

          by maia (16220) on 2010年04月17日 21時21分 (#1750412) 日記

          まねきTVは、SONYのロケフリをユーザーが買って、会社に送ってもらい、受信とネット接続を行う。管理はロケフリを使うユーザー任せで、ストリーミング状態にはなるけど、録画=複製が、サービス側で行われる事はない、という事で大丈夫だったのかと(ITmediaのコラム記事 [itmedia.co.jp])。

          本のスキャンについては、既にscanbooks.jpが紹介されてますが、確かに、裁断と高速スキャナを貸す方式なら問題は生じないでしょう。まあ、試して合点がいったら、自分で民生用スキャナを買う気になるかもしれない。#個人的には間に合ってますが。

          ここで気づいたのですが、radiko.jpの地域制限を、ロケフリ方式というか、まねきTV方式で乗り越えるサービスは有りかな。必要な装置が汎用すぎて、微妙かな。

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  • by scanner (19808) on 2010年04月17日 15時22分 (#1750301) 日記

    合法、違法も問題だけど、100円じゃ早々にパンクするよね。
    いくら本を裁断してオートフィーダ方式のスキャナをつかうにしても、
    スキャンの確認の手間も居るし、平行してスキャンするにはスキャナが
    沢山必要になる。すなわち、初期投資が必要でそれをペイさせなきゃいけない。

    kinko'sで裁断は105円でやってくれるそうだけど、これだって店舗を構えて
    色々な業務の一部としてやっていて、やっと提供できるレベルでしょう。
    この場合、下手したら、送られた本の開梱の手間だけで「赤」が出ちまう。
    で、違法にスキャンデータの使いまわしをするにしても、そんなのが効果を
    あげるほどスキャンデータが集まるまでに一体何冊スキャンすればいいんだろう?

    スキャンが間に合わずに、会社が文字通りパンクするのがオチでしょう。

    • ペイに関しては個人持ちの流用も考えられるし税金対策にもなるから気にしなくて良いかもだけど
      ちょっと簡単に数字を出してみる。
      「赤」の定義にもよるけど、簡単に「バイトをやとって利益が出るか」とするとだ

      軽作業として800円で8時間=6400円。毎日65冊以上スキャンできれば赤にはならない。
      おおよそ一冊5分でスキャンが終わるとして、1時間12冊。おおよそ8割ぐらいのスムーズさだとして75冊ぐらい。
      1100円利益が出るな。4万円のスキャナなら40日、営業日で2ヶ月で元が取れるか。
      # スキャン時間が一番時間がかかるから、その間にその他の作業だろう。

      パンクというか、お願いされる本の数に依存するだけじゃないのかな。
      OCRで+100円、CD-R(DVD-R)で3000円となかなか考えてるオプション価格。
      お願いするのは本が大量にあって時間がない人だろうから、5冊10冊でお願いはせんだろう。
      30〜50冊でOCRをつけるなら6000円〜10000円。月に30人から依頼があれば18万円〜30万円。
      月に1500冊、1日75冊計算ならまあ大丈夫そうね。

      というわけで依頼が無くて潰れることはあっても、パンクするこた無いんじゃないかな。
      # 1万冊とか言っちゃうあたり、基本的に依頼は少ないって見積もりなんでしょう。

      利益率は高い、在庫はない、小資本で始められる、定期的には収入はないけどブームには乗ってる。
      ちっちゃな部屋でもスキャナが5台くらいはいけるだろうし、バイトやとわなきゃ丸儲け。
      そこそこ拡張も出来るし、これスモールビジネスとしてはお手本にしたいぐらい優れてるんじゃないかなあ。
      # 少なくとも飲食店を始めちゃうよりは成功しそうではある:-)
      # ブームが2年で終わるとしても、合同会社経営の経験値は大きいんでないかな。裁判になってもね:-P

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    • by Anonymous Coward on 2010年04月17日 23時08分 (#1750436)

      私も裁断機とScanSnap買って自分で電子化してますけど、
      100円じゃ絶対割に合わないと思いますよ。
      ただ裁断してスキャナに掛けるだけじゃ多くの場合上手くいかないからです。

      まずうまく裁断出来てないことが結構あります。
      背表紙のところで上手く裁断したと思っても、部分的に糊の付き具合が違うページがあったりして
      そういうページをうっかりスキャナに送ると、二枚重なった状態で紙が送られてしまうので、
      下手をすると「クシャ」ってなってしまいます。
      一応裁断したあとパラパラやって確認してみるんですけど、どうしても漏れが出てきますね。

      あと折り込みになってるページの処理も厄介です。
      これもそのまんま気付かずに送っちゃうと「クシャ」ってなります。
      そういうページはよけておくとか、別途透明なシートで挟んでスキャンするなどの処置が必要です。

      比較的フォーマットが揃ってる雑誌を中心とした作業で、
      「クシャ」に寛容な方針でやっててもこれだけ面倒なことがあるわけです。
      いろんな書籍が送られてくる中「クシャ」を許さないような結果を目指そうと思ったら相当大変じゃないですかね。
      スキャン漏れを確認する作業も要るだろうしなあ・・・。
      何か特別なノウハウがあるのかもしれませんが。

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  • 出版業界はWelcom? (スコア:5, すばらしい洞察)

    by sladoslado (28918) on 2010年04月17日 15時23分 (#1750303)

    客が取得した私的利用のPDFファイルのコピーが氾濫しなければと言う条件がつくが。

    所謂、新古書店(Bookoff等)の影響で新書の売れ行きが悪くなったという主張もある出版業界としては中古書店に中古本が回らず紙媒体は廃棄され、買った個人にのみデータが残るのは都合が良いのではなかろうか?

    安く本が気軽に手に入る新古書店のおかげで本を読む人は増えた面もあるから、一概に新古書店の影響で新書の売れ行きが悪くなったとは必ずしもいえないと思いますがね。

    Bookoffの大株主となった出版業界だがBookoffの株主利益があまりにも大きく、下手な手出しが出来ないらしいw

  • by Anonymous Coward on 2010年04月17日 13時58分 (#1750253)

    先行していた類似サービス [scanbooks.jp]についても挙げておきます。
    こちらは著作権対策の名目上、基本的には裁断のみ行い、スキャンはスキャナを借りて利用者側で行うという形をとっています。

  • なんだか残念ですね。
    まさか貴重本をこの手のサービスにつっこむ人も居ないとは思いますが。

    • (需要があるところにサービスが生まれるのは自然な流れだとは思うので是非は置くとして)

      最近の裁断のちスキャンして処分という流れは、現代版の焚書とも言うべき事態で非常に残念な風潮だと思います。
      特に、元々電子データとして生まれる電子本と、個人が本を電子データにするのには大きな差があります。
      前者は提供側がいくらでも欲しい人に売れるのに対して、後者は現時点では譲渡にリスクが伴います。そこで止まってしまう。

      いま手元にあるSFや小説の殆どは二度と手に入らない(その価値があると少数しか思わない)本ですし、その殆どが古本屋で見つけてきた本です。
      本の所有と、本の生き死にを決めるのとには差があると考える本読みはまだ多いと思いたいです。
      単なるデータがあれば良いって人が多いのかなあ。
      # 単なるデータの乗り物としか見なされない本が増えていることこそ、残念な風潮なのかもしれないですが:-(
      # 「いいまつがい」とか「どすこい(仮)」とかデータに出来ない本も大量にあるとは思うんだけどなぁ

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      • by Anonymous Coward on 2010年04月18日 0時29分 (#1750458)
        > 現代版の焚書とも言うべき事態で非常に残念な風潮だと思います。

        個人が買った本をどうするかで焚書って大げさすぎ。
        国が大号令を掛けて一冊残らず処分させている訳でもないのに。

        スキャンして捨てることを選べるような本なら、最低でも国会図書館には残っているでしょう。

        # 他の本を置いておくスペースを確保するためにコミックやカタログをスキャンしている。
        # 思い入れのある古いコミックを売ると、それこそ今生の別れになる可能性が高いから。
        # (酸性紙でどんどんボロボロになっていくためというのもある)
        # 活字主体の本はスキャンする気もないが、手放す気はもっとない。気に入った本ほどね。
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      • > 最近の裁断のちスキャンして処分という流れは、現代版の焚書とも言うべき事態で非常に残念な風潮だと思います。

        裁断せずにスキャンできるスキャナもあるそうですよ。Googleには。

        ただコスト高だし、なにより鎖国状態の日本の出版業界はGoogleとかAmazonとかの黒船が大嫌いな
        ようなので、「破壊的電子化」はその結果として避けては通れない道ではないかと。

        親コメント
    • 確かに貴重な本がなくなるのは寂しい気がします。
      でも時々、以前読んだ本の内容を確認したいと思う時もあります。それも、出先で。愛読書一冊くらいなら、常に持ち歩く人もいるかも知れませんが(私は違います)、本棚は持って歩けないですよね。

      それからAcrobatには、OCRの機能がキーワードを抽出し、検索も可能になります。(読み取ったテキストを取り出せる訳ではありません。念のため)。そんな利便性を考えると、心情的には抵抗感もありますが、動かされるものがあります。

      本は飾っておくものではなく、読むことこそ大切ではないかと、、

      PS
      この手の新しいサービスが現れると、それは著作権を犯すと言う意見の人が必ず現れます。従来から著作権で利益を得て来た人たちの権益を保護しようとする方向で、権益保護のためには法律を拡大方向に解釈します。
      こうして、破壊的イノベーションを阻止し、日本は停滞してきたのだと考えています。

      親コメント
  • by gonta (11642) on 2010年04月17日 13時37分 (#1750241) 日記

    Kinko'sの裁断サービス(100円/冊)+ScanSnapで。

    現物買ってからじゃないと、違法コピーと判断されかねないよなぁ。

    --
    -- gonta --
    "May Macintosh be with you"
  • 2年縛り (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2010年04月17日 14時32分 (#1750278)
    2年縛りって「比較的新しい書籍のほうが、エラー率が低いためです」を理由に挙げてるけど
    これって追加オプションの「OCR(透明テキスト) [bookscan.co.jp]」に関係したことだよね?
    (ただスキャンするだけなら新しい/古い関係無いばずだし。)

    元々紙の本だと文字検索なんてできないんだから
    始めから2年縛りするのって勿体無い気がするけどなぁ。
    あと「発売後2年」ってのもただの民家ならともかく本屋に2年あったら
    そんなに状態は悪くないだろうし。

    「ただし、年数を増やしてほしいと要望が多いため、サービススタートして1ヶ月やってみて、
    問題なさそうであれば拡大します。 」
    とあるので、今後条件が変わるかも知れませんが。


    便利なサービスですね。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月17日 18時30分 (#1750359)

    http://www.bookscan.co.jp/law.php [bookscan.co.jp]

    著作権関連でこんな記述が公式サイトに有りますね

    > 現行の法律のままですと、ご自分でスキャンするのはOKですが、第三者に依頼することはNGだそうです。
    > BOOKSCANへご依頼頂いたものは、著作権法に基づき、著作権保有者の許可があるものとして判断させて頂きます。許可がないものは、ご遠慮頂くか、ご自身でスキャンしてください。

    つまり、依頼する前に著作権者に許可を取って来いとw
    終わってる気がするんだが

  • by digl (19182) on 2010年04月18日 14時01分 (#1750562) 日記
    禁書になった、日本ユニセフ協会が騒ぐ方面の出版物を持ち込んで「データ化してくれ」と言う猛者の登場を期待!
    --
    fj.jokes出身:
  • by funakichi (28497) on 2010年04月18日 23時50分 (#1750637)

    一冊100円って、百科辞典でもOKなんでしょうか?
    ”透明OCR”で検索機能もついて、10冊組で2000円?
    新入学でおじさんとかに場所食う百科辞典とか贈ってもらった学生はチャンス?
    新入学祝いに百科辞典なんてないか…

  • by Anonymous Coward on 2010年04月17日 14時03分 (#1750256)
    コルシカは確かに真っ黒だけど、こちらはスキャンの間だけ他人の手にゆだねるという問題がある以外は、所有権や支配が客側にあるわけだからかなり薄いグレーでしょう。
typodupeerror

UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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