BonTf 曰く、
Amazon はノースカロライナ州とロードアイランド州におけるアフィリエイトプログラムの即時中止を6月26日と6月29日にそれぞれ発表した。(LA Times、ノースカロライナ州に関する記事、本家、ノースカロライナ州に関する記事、LA Times、ロードアイランド州に関する記事、本家、ロードアイランド州に関する記事)
これはそれぞれの州議会で論議されている法案に対応した動きで、この法案が可決・施行されると Amazon はこの2州のアフィリエイトを通して購入された物品に対して消費税を集めなくてはならないようになる。
アメリカにおける消費税は、州、郡、市レベルで徴収され、消費税徴収の義務は販売側に存在する。また、上記の様に徴収母体が統一されていない関係で、消費税に関する現行の法令を把握することが非常に難しくなっている。また、所によっては郵便番号(Zip code)と自治体の境界が一致していないこともあり、適当な消費税の算出も簡単ではない。
しかし、他州に存在する企業等から物品を購入するのは州際通商と考えられ、これに関する規制は連邦政府の職掌とされ、企業側に徴収の義務は発生しない。この際、確定申告時に購入者側が、消費税を申告することを要求される。しかし、購入の有無の把握が難しいこともあり、殆どの人が消費税の申告をしていないと言われている。このような状況下で、Amazon は物理的に存在している3州(ワシントン州、ケンタッキー州、カンザス州)では消費税を徴収している。
今回の法案は、アフィリエイトの存在を小売店などの店舗の存在と同一視することによって、州内のアフィリエイトの存在をもって Amazon が地元に物理的に存在すると解釈し、消費税の徴収義務を Amazon に負わせようというものである。もちろん、Amazon 以外のオンラインストアにもこの法案は有効であり、Amazon と同様にアフィリエイトプログラムの中止を行なう企業も出始めた。
同様な法律は既にニューヨーク州で施行されており、そこでは Amazon は消費税を徴税している。ただし、その法案の妥当性に関しては裁判で係争中である(一審 Amazon 側の負け)。また、他のいくつかの州(ハワイ州など)でも類似の法案の審議が行われており、その州でもAmazon がアフィリエイトプログラムの中止を行なうと予想されている。
伝統的に地方自治を重んじるアメリカでは、その独立性の高さが多方面での運用効率の低さに繋がっている面もあると思う。今回の税制に関連する話もその一例であろう。現に、Amazon は全国統一の徴税基準があるなら消費税を集めることに反対はしないと述べている。日本でも地方自治の向上が叫ばれる現在、行政の運用効率にも配慮した施策が行なわれるように願ってやまない。