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Dobonさんのトモダチの日記。 みんなの日記はここから一覧を見ることができます。

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日記

xapの日記: 生がダメならコンニャクで代用すればイイじゃない 1

日記 by xap

無念な事に、この国では、もう、レバ刺しが食べれなくなってしまった。

基本的に、生が好き(なんか、俺が書くとなんか、いろいろと微妙な誤解が出そうだが……)な俺には非常に悲しい事態である。

確かに安全は大切である。
確かに生は危険である。
(やっぱり、なんか、いろいろと誤解が出そうだが……)

とは言え、古今東西、人の嗜好は危険と隣合わせなものである……と、ここで演説をしたいところであるが、とりあえず今回の話とズレるのでこの辺でやめておく。

そんなわけで、失意の中、近所の酒屋に行くと「マンナンレバー」なるものが売っていた。
コンニャクで作られた擬似レバ刺しだ。
数切れ入って200円ほど。
コンニャクと考えるとちょっと高いが、レバ刺しの代用になるのならばと買ってみた。

盛り付けたところ、見た目はレバ刺しに見えなくもない。
一切れ取り、ごま油に塩を振ったタレに付けて口に運ぶ。

……

……

ん。ごま油塩味のコンニャクだ。

やっぱり、コンニャクでは生の代わりにはならんらしい。
(もちろん、性的な意味ではない)

3432219 journal
日記

90の日記: カーネルとは

日記 by 90

http://slashdot.jp/~toronyan/journal/550941

「カーネルって何?」
彼はAndroidスマホが大好きで色々いじっているのだが、時折出てくるその言葉の意味が判らないそうだ。

 カーネルはOSの基礎をなす部分で、ひとつのOSインスタンスのすべてのレイヤに繋がり、それらすべてに対し管理権限を持つプログラム群である。カーネルを管理するプログラムはOSインスタンス内に存在しない(VMだとハイパーバイザが外の下にいるよね)。カーネルは別のOSによって、たいていは起動するOSの各部品の中で最初に、メモリに読み込まれ、元あったプログラムを破壊して動作し始める。組み込み機器の場合はたいてい特別な記憶装置やその領域、NORフラッシュやNANDフラッシュの先頭近くなど、に置かれ、その他のシステムファイルを含む他のファイルなどとは、必ずしもそうする必要はないが、隔離されている。一般のPCの場合は他のファイルと同じようにハードディスクなどに記録されるが、いずれの場合でもカーネルを起動するOS(ブート(ストラップ)ローダ)専用の記憶領域、PCならばMBRなど、組み込みではNORのコンフィグ領域など、にその置き場所が記録される。AndroidはLinux Kernelを採用しているので、一般的にはそれ単体でOSとしての機能の大部分を含むLinux Kernelと、NANDフラッシュメモリなど主記憶をマウントするなどして起動プロセスを継続させ制御するinitスクリプトなどの小プログラム群などが一個のファイルに収められ、圧縮されてカーネル専用の領域に収められる。

政治家目指したほうがいいんじゃないかってくらい微妙な文章で萎えた。のでID。

3380927 journal
日記

90の日記: みえた 3

日記 by 90

遮光ガラス10番を二枚重ねたら何も見えないでやんの。一枚で見たけど、目がちょっと焼けちゃった感ある(実感としてある)。ほとんど雲越しだったけどね。

3362617 journal
日記

90の日記: ガジェットギークならではの腕時計 3

日記 by 90

腕時計…

LiveView(MN800)は期待はずれだったっけ…もうすっかり使ってない。分厚いし、リンクがすぐ切れるし、バッテリバックアップのあるRTCを内蔵してないし、不良品に当たるし…SmartWatch MN2では改善してるのかなぁ。あとはやっぱりあの一般の時計とかけ離れたデザインもよくなかったと思う。これはMN2でも改善してない(かっこ良くはなったらしいけど)。もし自分で時計を作れるなら…スマートフォンと接続できるってのはやっぱいいよな。OTAで時刻取ってくる機能も欲しい。できればGPSかCDMAからがいい。TCXOとか積んで電波なしでも数年単位で+/-1sec.くらいを維持してほしい。電池は数日持てば十分じゃないだろうか。

作りたいなぁ。

3286837 journal
日記

xapの日記: やる気スイッチ 6

日記 by xap

このところ、まったくもってやる気が出ない。

じゃあ、今までは出てらしたんでしょうか?とか聞かれると、ぐうの音も出ないが、とりあえず出す。ぐう。

で、これはもしや5月病かしらん。 と、ここまで書いて、なんかこんな事、毎年毎年言ってるような気がしてきたので、どうやら毎年この時期はやる気が出てないらしい。

いや、むしろ、やる気が無いといってるこの状態が、デフォなんじゃないかと思い始めた。

多分、俺のやる気スイッチは、ちょっと人前じゃ見せられない所にあるハズなので、美人すぎる方々がポチっとしてくれたら、すんごいやる気を出す気がする。

(あ、こういう事ばっか言ってるから不審者扱いされるのか?)

3252946 journal
日記

xapの日記: それでも僕はやってない 8

日記 by xap

先日。
やんごとなき奥さんに、今日はテニスに行きたいから、早めに帰ってこれそうなら連絡すべしとのお達しがあった。
その日は夜から打ち合わせの予定があったので、まあ無理だと思うけど、とにかく仕事の状況が変わったら連絡するよ。と言って会社に向かった。
そんなこんなで夕方になり、打ち合わせの準備をしていると、打ち合わせの相手から連絡があり、今日は体調が悪いので打ち合わせを延期したいとのこと。
あらら、と思いつつも、とりあえず奥さんに、「今日は早く帰れそう。」とメールする。

さて話は変わるが、我が子供たちの通う小学校には学校や市からのお知らせをメール送信してくれるサービスがあり、奥さんも俺も登録している。

そのお知らせメールが、先ほどの帰れそうという連絡メールを送信した直後に届いた。
お知らせメールの内容は、「下半身を露出した外国人風の不審者が小学校付近に現れ、現在警察が捜索中」との事。

物騒な世の中だねーとか思っていると、奥さんからメール受信。
メールにはいつものように、簡潔すぎる一言。

「もう近くまで帰ってきてんじゃん」

……。
ok。そうきたか。

3230239 journal
日記

phasonの日記: ウィルスで発電

日記 by phason

"Virus-based piezoelectric energy generation"
B.Y. Lee, et al., Nature Nanotech., in press (2012).

今まで無駄に捨てられていた微小なエネルギーを何とか回収して有効に活用しよう,というエネルギーハーベスティングの研究が盛んである.例えばわずかな温度差から発電する熱電素子,振動をエネルギーに変える圧電素子,流体の流れを電力に変える素子(手法は機械的な物,化学的な物など何通りかある)といった物が挙げられる.これらから得られる電力は当然微弱な物であるが,近年の半導体技術の進歩により非常に低消費電力のプロセッサ(例えばピコワットレベルの消費電力を実現したPhoenixなど)が開発されており,これらと組み合わせることで常時環境中や体内でモニタリングを行うセンサーチップなどが実現出来るわけだ.

今回の研究はこうしたエネルギーハーベスティングの中でも,圧電素子を扱った物だ.圧電素子とは力学的な変形を与えると電位差を生じる(逆に,電圧をかけると力学的な変形が生じる)物質であり,例えば水晶振動子であるとか,STMの駆動部分のピエゾ(かけた電圧に比例して伸び縮みし針先を動かす)が該当する.こういった圧電素子に電極を付け何らかの力,例えば音であるとか外部からの衝撃を加えると,その一部が電流として取り出せることとなる.
さて,こういった圧電素子であるが,製造はなかなか面倒であったりする.セラミック系の材料が多いため薄膜化にそれなりの設備が必要で手間がかかるとか,組成がなかなか均一に出来ないため材料特性のコントロールが難しかったりするわけだ.それに対する一つの回答として著者らが示したのが,量産が可能で特性のコントロールも比較的しやすい,ウィルスベースの圧電素子である.

彼らが用いたのは,M13と呼ばれるファージの一種だ.ファージは細菌に感染するウィルスであるが,このM13は幅6.6nm,長さ880nmという非常に細長い筒状をしている.筒の内部にはRNAが入っているわけだが,今回利用するのはこの殻の部分の特性だ(RNAも入ったまま使うが,特に意味はない).この筒,さらに細かく見ると棒状のタンパク質が螺旋状に積み重なったものである.棒状のタンパク質が,傘の骨のように中心から外へと斜めに突き出し,この棒が生える位置を少しずつずらしながらぐるぐると螺旋状に積み重なっている.
さてこの棒状のタンパク質,構成しているアミノ酸の配列に由来し,中心を向いた側が正に,外側が負に帯電している.この棒が寄り集まって出来た筒を横からぐっと押しつぶすと棒状のタンパク質の配置が歪み,すると正電荷と負電荷の位置関係が変化するため電位差が生じる.これを圧電素子として利用しようというのだ.
著者らは金基板上にファージの単層膜や多層膜を作成,その特性を評価した.なおこのファージ,非常に長い棒状をしていることもあり,自己組織的に非常にきれいな単層膜が作れるようだ.その結果,圧電素子としての特性はおよそ7.8 pm/V(d33方向),これはまあ代表的な圧電素子であるニオブ酸リチウムを著者らが同じセッティングで測った値の半分程度となる.この値自体は別に特筆するような物ではなく,この数十倍だの100倍だのと言った圧電材料が存在している.

この材料の第一のポイントは,なんと言ってもその量産性の高さである.何せウィルスであるから,大腸菌なりなんなりに感染させて増殖させればいくらでも材料が取り出せる.それらを集めて膜状に固めれば圧電素子のできあがりだ.
もう一つのポイントは,遺伝子操作により特性を変えられる,という点である.M13ファージの殻を作っているタンパクの部分をちょっといじり,末端の負電荷の量を増やすことが出来る.そうすると力学的な変形によって生じる電荷の偏りも増加するため,発生する電力が増加する(これは実際に実験で確認している).

微妙な特性(圧電特性や,成膜などのやりやすさ)やらなんやらを遺伝子操作で調整しつつ,望む特性が決まったら培養でどんどん量産する事によって低コストなマイクロ発電素子を量産出来るようになるわけで,面白い研究だ.

なお,原理を示したムービーおよび実際に発電素子を作って発電している様子のムービーがSupplementary Informationとして公開されているので,興味のある方はどうぞ.

3132789 journal
日記

phasonの日記: 有機農法の実力を探る

日記 by phason

"Comparing the yields of organic and conventional agriculture"
V. Seufert, N. Ramankutty and J.A. Foley, Nature, 485, 229-232 (2012).

現在広く行われている農法(慣行農法)は,農薬と除草剤の散布により収量低下を回避し,肥料(主に窒素とリン)を与える事で収量の増加を図っている.これは実に良くできた手法であって,現在の食糧生産性は過去に比べると劇的に改善している.
さて,このように優れた慣行農法であるが,問題も無いわけではない.一つは農薬類・除草剤・肥料の大量投入による周辺環境への悪影響である.例えば先進国や農業国における土壌および水系ののリン・窒素汚染はかなり酷い状況になっており,富栄養化を発端とする赤潮・青潮,河川および海水域での生態系の激変などはかなり問題のあるレベルとなっている.もう一つの問題は特にリン資源枯渇の問題であり,下水等からの十分なリン回収・再利用システムを構築しない限り30-50年程度で経済的採掘可能量は限界を迎え,またそのようなシステムが構築されても100年単位で考えるとやはり予断を許さない.これは現在のようなリン系肥料をバラ撒いての収量増加が1世紀以内程度に限界を迎える可能性を示唆しており,何らかの代替手段の開発が求められているわけである.

こういった慣行農法の限界が指摘されると,決まって出てくるのが有機農法である.農薬,除草剤,肥料不使用で伝統的な農法をベースとした持続可能な優れた農法,という観点で取り上げられることが多い.まあ確かに,そこにあるものだけを使って農業を行っているのだから持続可能性はあるのだが,だからといってこれが自然環境に良いとは限らない.何せ,今や人類は70億人もの人間(50年後には90億もの人間)を養わなくてはならないのである.そして,有機農法は収量が少ないのではないか?という点が繰り返し指摘され続けている.単位面積あたりの収量が少なければ,同じ量収穫するためには農地を拡大しなくてはならない.そして当たり前の話であるが,農地の拡大は周辺自然環境の破壊を意味する.何せ農地というのは生物学的多様性の無さ,保水率の低さなど,自然環境としてみた場合には非常に低級な存在なのだ.そんなわけで,慣行農法を有機農法に変えることで,かえって自然環境を破壊する可能性すらあるわけだ.

こういった議論は今後非常に重要性を増していくことは明らかだが,その一方で,議論の基礎となるべき「慣行農法と有機農法ではどの程度収量が違うのか?」という点に関してはあまり系統的な研究が行われていなかった.特定地域などでの比較研究はそれなりに数があるようだが,それらを統一し,全体的な傾向としてはどうなのか?という研究が必要だ.
そこで今回著者らは,既存の研究例をまとめ上げて解析を行う(=メタアナリシス)ことで,有機農法の実力に迫っている.

まず著者らは,メタアナリシスにおいて利用するデータ(文献)を選択している.その選択基準とは,
・有機農法としては,純有機農法を用いたものに限定する.慣行農法との複合では効果が分離しにくくなるため.
・慣行農法と有機農法で,期間,面積などをきちんと揃えて比較された文献のみを対象とする.
・サンプルサイズとエラーがきっちり記された文献を使用する.
・慣行農法としては,十分な肥料が与えられているものを対象とする
まあ単純に言ってしまえば,「ちゃんと条件を揃えて,きちんとした比較研究になってるものだけが対象」という事だ.

では,メタアナリシスから判明した事実と説明を列挙していこう.

・有機農法は,平均して慣行農法の75%の収量しかなかった.
 予想通り,基本的に有機農法は収量がかなり低い.まあ,当たり前と言えば当たり前であるが,それでも25%も減るというのはかなり問題である.

・ただし果樹などの多年性植物,豆科を中心とする油種作物の収量は慣行・有機農法でほぼ同等
 これの原因としては,主に窒素ではないか?と推測している.豆科植物での根粒菌の影響や,多年性植物での張り巡らされた根による広い範囲からの窒素吸収が,肥料が無くても同程度の収量を確保出来た理由と思われる.

・主要穀物は75%程度
・野菜はさらに悪い(66%程度)
 このあたりがだいぶ痛いところだ.日々の主食がかなり影響を受ける.

・弱酸性から弱塩基性土壌では有機農法は比較的良い(慣行農法からの収量の低下がやや低めになる)が,酸性 土壌や塩基性土壌ではがくんと落ち込む.
 これは,リン欠乏が原因であるのでは?と指摘されている.酸性や塩基性下ではリンは水分中に十分溶け出してこないことから,リン欠乏による成長抑制が起きていると思われる.

・非常にうまく管理された有機農法では,比較的収量の落ち込みが低い
・有機農法を始めると,最初の年は劇的に収量が下がり,数年かけて緩やかに上昇していく
 これらは,有機農法である程度の収量を確保するには十分な経験(その土地の条件にあった管理法の確立)が重要であることを意味している.慣行農法のような,肥料と農薬を撒いておけば誰でもとりあえずそれなりの量が取れる,という楽さとは無縁である.また,数年しないと収量が増えない点に関しては,土壌中の生態系の発達の影響も考えられる(有機農法による土壌の肥沃化).

・灌漑地では有機農法での収量の落ち込みが大きい(-35%).一方,天水栽培ではそこまで酷くはない(-17%)
 これは,水と栄養という二つの律速要因があることが大きい.灌漑地では水は十分にあるので,栄養さえあれば収量は劇的に増加する(逆に有機農法では,水は十分にあるが栄養が少ないのでそこまで伸びない).天水栽培では,栄養があろうが無かろうが水がかなり律速条件になるので,有機農法での落ち込みが小さくなっていると考えられる.

・発展途上国での有機農法による落ち込みは-43%と非常に大きい(先進国では-20%)
 これに関しては,今回のメタアナリシスで利用する文献をかなり絞り込んだことの影響かも知れないと述べられている.十分しっかりした研究を選んだために,発展途上国での比較対象の慣行農法がその地域の平均値を大きく上回る,近代化された農場やら研究機関の小規模農場やらという論文の比率が高くなってしまったのだ.つまり,メタアナリシスに利用するデータが不十分だったことによるアーティファクトな可能性が高い.著者らは,発展途上国における慣行農法と有機農法の比較に関してはデータが少ないので,今後もっとしっかりそのあたりの研究をしてみたい,とは述べている.

まとめると,「天水栽培で豆科植物を育て,しかも栽培者は熟練の有機農法家,土壌は弱塩基性から弱酸性の範囲」というようなもっとも恵まれた条件なら慣行農法から5%減程度のほぼ同等な収量が確保出来るが,一般的な条件でも有機農法は10%前後,条件次第では30%以上の収量低下は覚悟しないといけない,という結論になる.

まあ多くの人がうすうすわかっていたことではあるが,それでもしっかりと数値として出てきた意味は大きい.

3022118 journal
日記

phasonの日記: ランダムレーザー光源:光学顕微鏡に最適? 2

日記 by phason

"Speckle-free laser imaging using random laser illumination"
B. Redding, M.A. Choma and H. Cao, Nature Photon., in press (2012).

レーザーというのは優れた光源である.励起エネルギーのかなりの割合を特定波長に落とし込んで発振するため(その波長に限ると)非常に輝度が高い,発振波長を非常に狭くできるため周波数領域での測定精度が高い,空間的・時間的なコヒーレンスが高い(干渉性が高い)ことから干渉を利用した超精密測定に使える,空間的に非常に狭い領域に集光できる,など多くの特徴を持っており,様々な分野で活用されている.
さて,「輝度が高い光」と考えると光学顕微鏡の照明としても有用だと考えられる.倍率の高い光学顕微鏡は,非常に狭い領域からの反射光を拡大するため視野が暗くなることから,明るい照明が必要となるためだ.なお,ここで言う顕微鏡というのはレーザー顕微鏡(1点にレーザーを集光しながら反射や透過をモニタし,集光位置をスキャンする事で全体像を得る)ではなく,通常の顕微鏡である.
しかし光学顕微鏡の照明としてレーザーを使う際には,非常に大きな問題が存在する.それがスペックルと呼ばれる散乱波の干渉による効果である.

表面が荒い観察対象に,照明としてレーザーを照射することを考えよう.表面に当たったレーザーはでこぼこの表面の各所で散乱されるが,いくつかの点から反射された光は限られた方向で強め合うような干渉を起こす.このため光学顕微鏡の光源としてレーザーを使ってしまうと,たまたま観察者の方向に強めあう干渉が起こる部分だけが点状に明るくなり,表面の凹凸などによる対象物の明暗とは別にスペックルによる輝点が強いノイズとしてのってきてしまうのだ.このためレーザー光源はそのままでは光学顕微鏡の照明には向かず(*),どうしても明るいレーザーを照明として使いたい場合にはスペックルを抑制する特別なフィルターを間に入れるなどの工夫が必要となる.このフィルターはフィルター内部の各所で入射光の位相をバラバラにずらし,干渉性を落とすというものなのだが,やはり余計なものが入るため輝度等が犠牲になってしまう.

*ただし,スペックルパターンはいわば表面からの回折像なので,ここから逆算して表面構造を観測する手段に利用しよう,という測定法も存在する.

今回の論文は,こういった光学顕微鏡の照明として使う際のレーザーの欠点を,ランダムレーザーと呼ばれるものを用いることで回避し,明るいまま照明として使えることを実証する論文となる.
ランダムレーザーとは何かを簡単に説明しよう.通常のレーザーは,共振器(例えば両端に鏡を蒸着したルビーロッド)を用い,発振波長の定在波を発生させ誘導放出を起こさせる.これは強い発振が得られるのだが,共振器全体がひとつのモードで発振するため,非常に高い干渉性を持つ光が発生する(多くの用途で有用だが,スペックルが出る).ランダムレーザーは,例えば特定波長を発する色素の溶液中に,透明なビーズなどを多数混ぜ込んだランダム構造が発振する.この内部で発生した光は,ビーズなどにより乱反射されながら媒質中を進んで誘導放出を引き起こしていく.通常のレーザーと異なり,レーザーが強まっていく経路は雑多に多数存在し,ぐねぐねと複雑かつ多数の経路を通って増幅された光は端面から多数の光線として放出される.辿る経路により経路長が違うために,端面から出るときの位相はバラバラな様々な光の足しあわせとなり,空間的な干渉性は低い.言ってしまえば,ものすごく多数のレーザーがバラバラに配置されていて,全部がてんでバラバラに光を出しているようなものだ.こういった特徴のため,ランダムレーザーは電球のように広い方向に光を出し,しかも干渉性が低いためスペックルがでない.

ではこれを光学顕微鏡の照明に使ったらどうだったのか?と言うと,現在の著者らのセッティングでもすでにLED光源に匹敵するような輝度が実現しつつ,さらにレーザーに特有なスペックルは生じていなかった.著者らの主張によれば,この実験で使ったランダムレーザーより単位時間あたりの発振回数が何桁か高いランダムレーザーも以前に報告しているらしく,それを使えばLEDなどの現状の光源よりもかなり優れたものが出来る,とのことである.
ランダムレーザーといえどレーザーではあるので,波長の安定性や,発振波長の幅の狭さ(特定波長のみが非常に強く出る)はレーザーとしての特徴を残している.これを照明に使えば,蛍光分子を利用した高感度な観察などでかなり有効であるとも思える.
ただ,レーザーって意外にメンテナンスが面倒(&金がかかる)ので,光学顕微鏡の照明として使うにしてもやや手間はかかりそうだ.

typodupeerror

ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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