SS1の日記: 日本のATC不具合による青信号事故 4
めっけた。1974年11月に「新幹線新大阪信号誤現示」という事故があるそう。
当時はアナログATCが主流で、線路側ATCトラポンの電圧制御回路が発振して、それを受信した車両側のATC受信信号が本来03信号(絶対停止表示)のところが210信号(最高速度表示)になった。という事故。
参考にした記事:
http://www.geocities.jp/jtqsw192/FIG/histrydc.htm#knowhow
この記事のATS発達史を読んでいると、日本のパターンは、
1.事故るまで放置
2.事故ったら、とりあえず運転手の責任
3.事故った会社はこっそりATS導入/改良
4.他社への水平展開は無し
5.他社が事故って1.に戻る
6.事故原因が常識化したところで、メディアが気づいてキャンペーンをはる
7.監督官庁が規制を行う
てなかんじで。体系的に安全が守られたというより、いきあたりばったりな印象が強い。新幹線がこれまで無事故でこれたのは、運…もあるし、自社開発だけに意識が高かったんでしょう。
なお、鉄道関係の重大事件では、例えば「列車内暴行事件」のように、列車内通報ベルなど鉄道の対応策が準備されるまで報道されない。というのは、よくある。これは鉄道に限ったことではありませんが、日本の司法には社会不安を抑止する目的で報道や裁判の起訴事実をコントロールする。というのが、結構ありがちな話だったり。
あと、中国のCTCS-2は、Wikipedia(en)によると、欧州ETCS level1の相当品で、ATPのための車両検出はやはり軌道回路を使っているらしい。そのATPの供給元は日立製なんてリンクもあった。
ATPの車両検出につかう軌道回路は、まちうける閉塞区間の左右のレールに異なる信号電圧を掛けておき、そこに車両が来て左右のレールがまたいだとき、車軸でレールがショートしたのを検出する方式。そうやって検出したら閉塞信号を後続車両に発信する。
んで、中国ATPの信号はレールの間におく磁界結合タイプのトラポンではなく、無線式のビーコンだったということらしい。無線だと、となりの第3閉塞区間まで有線をひっぱらずに済むから、そのぶんだけ保守コストが下がる。
そこで、中国のは雷雨で… という話だから、考えられるのは、
・豪雨による軌道回路のショートで赤信号
・雷サージによる軌道信号回路の破壊で誤認識
・信号器の施工不良による、閉塞区間の誤認
・軌道回路の施工不良(断線)による車両不在の誤検出
・豪雨などによる無線不通時の閉塞判定の誤り
など。
個人的には、地震も台風も来ない欧州の方式を採用するから、こういうことになるんじゃないか? 韓国は他人事じゃないだろ、その意味で。
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コメントへ。うーん。でもそれは国内でもJR東の対策が西ではやってなかったとか、あるわけだし。欧韓日がやってるから中国もできるはずとは、ならないと思う。
日本がどうかより (スコア:0)
中国のいろんな意味での勇み足(というか)に疑問視強くて、対応能力とか以前の気がしますが...
# 極端にいえば、日本/欧州/韓国で前例がある事故で、その原因対策すらあるのに、対応してないっていう時点でどうか、みたいな
ちなみに今回のは、周辺系の設備が全滅でも(だからこそ)本体の装置で強制停止とかの方法はあるし、それにならなかったという点でやっぱアレに見える
それ以前にダイアがなんか酷かったようでもありますが...
## ちゃかしているようなのが目につく気がするとしたら声の大きさの問題かなぁ...
Re: (スコア:0)
確かに中国の今回の事故の場合、まずは全部停めて現状把握が基本ですね、先進国では。
ついでに、無線を使った閉塞制御はJR東日本が秋から仙石線で始めるようですが、在線確認と誤差の吸収がかなり大変だったようです。
ATCの停止信号 (スコア:0)
Re: (スコア:0)
01、02、03信号は東海道新幹線開業当初からのものです。
品川信号事故と新大阪異常現示事故を承けてのATC改良は、
2搬送波方式に改め、2信号周波数組合せで車上に信号を送る様にしたことと、
無電圧であった02に、敢えて信号周波数を付与して「02E」というランクを作って、
ノイズを信号と間違えないようにしたことです。