TarZの日記: 空気中に含まれる水蒸気を抽出して飲み水に 5
日記 by
TarZ
夏場、水不足のニュースが流れるたびに、「エアコンから無駄に排出される水を利用できればいいのに」と思う。
まあ誰もが思いつくアイディアではあるが、ニュースになるような水不足は、ダムが枯れるようなスケールでの話。エアコンに投入するエネルギーや、それで得られる水の量(要は湿気、空気中の水分が由来)を考えると非現実的だ。
もっとも、こんなアイディアも、本当に水が足りない地域では使い物になるかもしれない。ということで、化学・医薬・環境エネルギーを研究しているフラウンホーファーIGBがまじめに考えてみたら、こうなった。
Drinking Water From Air Humidity
ずばり、空気中に含まれる水分から飲料水を抽出するプラントなんだそうだ。その原理は、家庭用の除湿機(デシカント方式)に近く、次のようなサイクルで空気中の水分をとりだす。
「吸湿性の高い塩水(NaCl以外の塩類かもしれない)で空気中の水分を吸収」
↑ ↓
「減圧蒸留で吸収した水分を取り出す」
ポイントは、これが外部からの電力供給が容易でない(送電網や発電所が整備されていない)地域でも動かせる、ということか。蒸留工程での加熱には太陽熱を利用するとのことなので、日照の得られる砂漠向きかな。
えーと、この手の技術を見ると、どうしても星新一のアレを連想してしまうのですが、「設定された回数だけ作動させると、内蔵した核爆弾が炸裂して処刑を実行する」なんて機能は、きっとないと思います。
# 長南年恵を連想しちゃう人は反省してください。
日本でもおなじみ (スコア:2)
Re:日本でもおなじみ (スコア:1)
いやいや、これは吸収式と呼ばれる冷却器/冷凍機ですね。冷やす事が目的です。対して元記事の装置の目的は空気中の水分を取り出す事ですから、やはり目的が違うでしょう。
所で元記事の装置ですが、減圧蒸留をする必要があるのかな?と思いました。沸点が低く出来る利点はあるものの、減圧するのに電気とかの質の良いエネルギーが必要ですから。常圧で良いのではないかと思います。
ナミブ砂漠だったと思いますが、朝方に霧が発生する所では、その霧を水にして作物を育てていると聞きました。サハラ砂漠等の高圧帯にある砂漠では無理そうですが。
Re:日本でもおなじみ (スコア:2)
そういえばそうですね。純粋にプラントの消費エネルギーだけを考えるなら減圧蒸留のほうが有利ですが(だから、蒸留による海水の淡水化プラントは減圧蒸留)、熱以外の動力が必要になってしまいますし。
なぜ減圧するんでしょう。
目的は違えどサイクルとしては同じなので、Canadianさんの情報も参考になります。塩に臭化リチウム水溶液を使うのは、吸湿性が塩化ナトリウムよりも強いから [tokyo-gas.co.jp]のようですね。
以前にもトピックが立ってたかも (スコア:2)
こんな感じで、シンガポールは既にやってるよと。 [slashdot.jp]
星新一ネタはここでもしっかり挙げられてますね。
Re:以前にもトピックが立ってたかも (スコア:2)
うおっ、ほんとだ。
リンク先がすでにないですが、過去ストーリーのものは結露させる方式でしょうか。
そこのコメントでも書かれていますが、シンガポールでは水は(外部調達ですから)慢性的に不足しており、水の自力調達の需要があります。が、海に面しているので、海水淡水化プラントが使えます。せっかく海が近いのに、わざわざ空気から水を取り出さなくても…という気もそこはかとなく。