YoRの日記: 未知の周波数の求め方
未知の波動Aeiω(t+α)にe-itを掛け、-πからπまで積分する
π
∫Aeiω(t+α)e-itdt…(1)
-π
この形はフーリエ級数の一つの項を求める式になっている。
式をまとめて、まず定数を積分の中から追い出すと
Aeiαω∫eit(ω-1)dt…(2)
定数を除き積分のみ行うと、
{eiπ(ω-1)-eiπ(ω-1)}/{i(ω-1)}
eiθ=cosθ+i・sinθであるから、cosθの項は消えるので
2sin{(ω-1)π}/(ω-1)…(3)
θ=0の付近でθ≒sinθなので、この部分はω≒1でほぼ2πとなる。
ω=1で∫e0dt、つまり∫1dtとなるので確かめられる。
sinθは-1~1のみの値をとることからωが1から離れるにつれ小さくなっていくことが分かる。
また、(2)の中にある
eiαω…(4)
は位相を表す。
(2)から(4)を除くと、ω≒1で2πAとなる。また、A,α,ωが実数である限り、この部分は実数であることが分かる。
ここまではω≒1のフーリエ級数の項で振幅Aと位相αが導き出せることを意味している。
π
∫Aeiω(t+α)e-itdt ≒ 2πAeiα
-π
ただしω≒1の時
さて、(4)であるが、これはフーリエ級数中の位相を意味している。もともとは、ωは未知の角速度、αは未知の位相である。ω=1ではαのみとなり元の波形の位相を意味するが、フーリエ級数の中では周期の誤差が含まれてしまっている。
フーリエ級数を求めたとき(4)以外は実数ということは、単に実部Rと虚部Iを求めarctan(I/R)で位相αωが求められるということである。ただしωが1から離れるにつれて絶対値が小さくなるため、単一の正弦波以外のものが混じっていた場合には検出されなくなっていく。
ここでαをα0,α1として同じ操作を行うとする。αそのものは未知であってもα0とα1の差は既知とすることができる。単にtを一定だけずらして同じ操作を行えばよい。
α0-α1=t0…(5)
すると(4)は
eiα0ω,eiα1ω
となり、これからα0ωとα1ωを求めることができる。
α0とα1の差は既知であるから、
(α0ω-α1ω)/(α0-α1)=t0ω/t0
=ω…(6)
となり、未知の角速度であるωと未知の位相であるαを正確に求めることができる。ただしωは1付近である。
まとめ
未知の角速度と位相を持つ波動に対し、十分に近い角速度を想定したのち、短い二時点で共役関数を掛け積分することで、必要なだけの精度で角速度および位相を測定することができる。
つまり先に短時間フーリエ変換を行った後にこの処理をすることで、短い時間単位でも不確定性にとらわれずに周波数を細かく決定することができる。全部でも二回フーリエ変換をする計算量ですむ。
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