cyber205の日記: 原発職員が斬る、反対派のデムパな主張 2
> 私個人的に感じた事や、同じ現場を見る者として訂正したい事が多く見受けられましたので、
> 以下に私なりの見解をFAQ特別編として書いておきたいと思います。
なるほど確かに、現場にいる人の声は貴重。原子炉だってミスやポカのある人間の作る
シロモノなんだから、「絶対安全」なんて言ってる連中が「絶対に信用できない」のは
当然のことだけれども、安全に運転するため、中の人がどういう努力をしてるのかは
知っておくべきかな。
> 原発反対意見を記述するページの一つに
>【原子力発電がなくても暮らせる社会をつくる国民連合】様のページがありまして、
> その記事の中の「原発がどんなものか知ってほしい」というタイトルのページで
> 「原発技師のお話」として原発の実態についての話が書かれています。
> 原子力に関する見解の一つとして読まれても良いかと思いますが、
> この文章にはかなり誤った内容が含まれていますので、注意が必要だと思います。
> URLはこちら>genpatsu_shinsai.tripod.co.jp/hirai/です。
これは古いURLで、今は別のになってますね。
現在はhttp://members.at.infoseek.co.jp/genpatsu_shinsai/のようです。
この「平井憲夫」とかいう人、両方読んでみるとなんかデムパな主張がテンコ盛りの
アブナい人って感じに見えてきますが。
でも、以前に子育ての終わった研究者たちが検出バッジが真っ赤になるまで
(放射線を浴びていい限度一杯まで)研究施設に籠もって研究を続けるという
「決死隊」が存在したとか、物理専攻の某先生あたりが言ってたような気がするので、
初期の原子力開発ではなかなか凄い話もあったのかなと思わなくもない…。
…いや、それにしてもやはり、ツッコミどころが多すぎるような気がします。
末端は新人がいるとしても、シロウトが原子力を安易に扱ってるはずが無いと思いますよ、ええ。
だいたい、そんなに外部にボロボロと放射能や放射線が漏れたり、人が死んでたりしたら、
現状よりもさらにでかいニュースのネタになると思いますが。
もし職場で死人が出たら、必ず他殺の疑いがないかどうか警察が動くので、隠すなんて無理だし。
放射能垂れ流しで魚介類が汚染されていたら、それこそ検出器に必ずひっかかる。
いったい、何を根拠にこんなことが断言できるのが不思議ですね。
うちの近所にも原発ありますけど、そこまでデタラメなことやってたらすぐ大騒ぎになりますよ。
反対派なんて、そういうネタを探して常に目を光らせてるんだから。
もっとも、JCOの事故の時なんか、他の測定器は用意していても、肝心の中性子を測定する
検出器を現場に持っていなかったりしてますので、原子力を預かる人達もあんまり信用ならないなと
思う時もあります…。(多分、信じられないような事故だったので慌ててたんでしょうけど)
夕方になってから、近所の測定器を借りてきて中性子数をカウントできるようになったそうですが。
裏マニュアルまで作って手抜きをした上に有り得ない事故を起こすから、
デムパな主張をしてる連中に有利な追証を与えてしまう。あれは本当に大事故でしたが。
あの事故も、結局「決死隊」が水を抜いて反応を止めたわけで。
どうしようもなくなると最後は滅私奉公、有志募って特攻隊頼みになるのが日本の伝統か。
…正直、有り難くないそんな伝統は継承してほしくないな。
被爆したおかげで、逆にガンにはなりにくくなったのでは?
なんていう脳天気な意見もあることはあるんだけど。
原子力研究者 (スコア:1)
彼らは炉心に生身で居た分けなので、きっと無事ではなかったと思いますが、原子力研究の初期には、研究者でさえもその危険性に対してルーズであった時期があったようです。
ですので、一般の方が、原子力に対して過剰な嫌悪感を持つ現状は、むしろ正常な状態だと思いますが、かといって、農薬や自動車と比べてとりわけ危険な技術ではないので、過剰なまでの安全対策を持って、うまく利益を得ていけばいいと思います。
やはり、原子力に対する不信感は、JCOの事故や多くの隠蔽工作が原因だと思います。日本は高度な技術を持っているのですから、小さなトラブルの情報を共有し、より安全な原子力運用に努めて欲しいと思います。
また、都会の電力を賄う地方の役割について政治の面からも議論し、地方財政のあり方についても、考えるべきですよね。
# と、北陸道を走りながら、東京に向かう高圧電線の束を観ながら思いました。
Re:原子力研究者 (スコア:1)
> ピラミッド状に積み上げ、その隙間に、同じぐらいの大きさの炭素の制御棒を、手で入れたり出したりしながら、
> ガイガーカウンターで反応量を測定している研究者の写真がありました。
> 彼らは炉心に生身で居た分けなので、きっと無事ではなかったと思いますが、
> 原子力研究の初期には、研究者でさえもその危険性に対してルーズであった時期があったようです。
うわ~、減速材を素手でですかっ!
(それはフェルミさんとかが現役で頑張ってた頃の資料 [chiba-u.jp]でしょうね)
はじめて臨界に達したシカゴ・パイル1号 [wikipedia.org]とか、そのへんの時代の奴だと思います。
あの当時、原子炉ならブロックを積み上げた「パイル」として作るのが常識だったらしいので。
マリー・キュリー夫人の指先が、強力な放射能を持つラジウムを「素手で扱う」という無茶な作業のせいで
一生直らないほどのひどい火傷を負ったのは有名な話ですし、(亡くなった時の死因も再生不良性貧血だったはず)
当時は被爆に関する危険性に無知だったことついては、以下のような恐ろしい話もあったそうで↓
ラジウム入りのヘアトニック、顔面クリーム、果ては、健康飲料まで…。 [so-net.ne.jp]
アルファ線を出す放射性物質を体内被曝するように摂取するのはシャレにならんほど危険なのに…(汗
当時のラジウムは高価なので、被爆が問題になるほど入ってなかったと思いますが。(ラジウム温泉程度?)
> ですので、一般の方が、原子力に対して過剰な嫌悪感を持つ現状は、むしろ正常な状態だと思いますが、
> かといって、農薬や自動車と比べてとりわけ危険な技術ではないので、過剰なまでの安全対策を持って、
> うまく利益を得ていけばいいと思います。
目に見えてヤバそうな色をしてるとか、腐った臭いがするとか、異常な熱さを感じるとかの、
人間の通常の危険予知感覚から放射線は外れているのが原因でしょうね。
「無味無臭だけど深刻な健康被害」ってのは確かに怖いですよ。センサーがないと何もわからないんですから。
でも、だからと言って、ヒステリックな反応は、それはそれで迷惑なわけで。
日記にあげたような明らかに変なところのある主張でも、今だにのうのうとWebに出している所を見ると、
信じちゃう人がそれなりにいるのでしょうし、例えば飛行機に重りとして使う劣化ウランですら
実態を知らない人の無知のせいで目の敵にされたりするので。
ただ、本当に危険な放射能を持つ物質が相手となると、封じ込めがうまくいっているうちは良いのですが、
その後の管理がズサンだったりするとえらいことになりますね。
ブラジルの地方都市、ゴイアニアで起きた事例 [archive.org]
まさに「うわなにをするやめろくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」」なこの事件。
医療機器から出てきた放射性物質を知らずに「光る!光る!」とか言って身体に塗って遊んで、
最後は鉛の棺に入れられて葬られたなんて話を聞くと、そう思います。
やはり、危険性に関しても正しい知識を持つのが一番っていう月並みな答えになっちゃうのかな。
> やはり、原子力に対する不信感は、JCOの事故や多くの隠蔽工作が原因だと思います。
> 日本は高度な技術を持っているのですから、小さなトラブルの情報を共有し、
> より安全な原子力運用に努めて欲しいと思います。
隠ぺい工作、ありますね~。特に、つまらない所で失点を取られてるのが情けない。
例えば、温排水の温度が数度違ってるとかそういう辺りから信用を無くしてるんですから。 [tepco.co.jp]
「そんなもの、検出器の生データそのまま出しとけばいいじゃん」とか思うんですが。
安全性に問題がなくても、自主規制から外れてるとすぐに噛み付く人がいるからなんですよ、これ。
GEが報告してバレた(一応は不正な?)水中溶接による修理の件だって病根は同じでしょう。
物分りの悪い奴が上司(監視役?)だと隠蔽することなく、自由に良い仕事などできないわけです。
原発は、世界的な電力需要の増大と炭酸ガス排出の無いクリーンなエネルギー源としての特徴から、
最近は再度注目を浴びているようで、日本は発電用原子炉をしっかり守っていたのが良かったのか
今や原子力開発では先輩のはずの、米国からも引き合いがあるようですね。
あっちは石油が十分確保できたことと、スリーマイル島事故のせいで、発電用原子炉の進化が止まってたのかも。
> また、都会の電力を賄う地方の役割について政治の面からも議論し、地方財政のあり方についても、
> 考えるべきですよね。
ああ、地元にいると、いろいろ裏の話を聞きますよ。
結局、利権なんですよねぇ…
> # と、北陸道を走りながら、東京に向かう高圧電線の束を観ながら思いました。
…詳しくは申せませんが、間違いなくうちの近所を通ってます(汗
あの鉄塔は確かに目立ちます。派手に色が塗ってあるし、ピカピカ光ってますから。