espyの日記: DWMのARM基板 (2) 3
LVDDピン(27番ピン)を足上げしてパスコンを追加しただけでは、プログラムの
転送(Flash書き込み)がコケるというのは前回書いた通り。
改めて、パスコンがどんな風に入っているかを確認してみる。
基板端のレギュレータで生成された3.3V電源は、この写真1の(A)点で
C10 (10uF)のパスコンを経由した後、ずっと下へ延びて(B)点のビアで裏面にまわる。
裏面では、この写真2、(C)点からずずずっと延びて、
(D),(E)点のビアでオモテ面にあるマイコンのVDDの足につながっているらしい。
(基板のガーバーデータもCD-ROMに入れておいて欲しかったな)
さらに延びて、(F)点のビアでオモテ面に行き、1枚目の写真の(G)点でRS2332CドライバICの
C7へとつながる。
つまり、マイコンのデジタルVDD用には、パスコンが1個も無いのだ。
加えて、この長距離な引き回し。(うぅむ...)
そこで実験。
一枚目の基板を改めて改造し、27ピンを足上げしてパスコンを付けると共に、
26ピン(IOVDD1) にもパスコンを付けてみた。(写真3) コンデンサは2個とも0.1uF。
動作は OK。サンプルプログラムの転送と、LEDチカチカ動作は無事動いた。
ちなみに、パスコンを付ける前と後とで26ピンや54ピンの電源ピンのリプルノイズの波形を
オシロスコープで観察してみた。記録は取っていないが、26ピン近傍でパスコンを
付けることで、26ピン、54ピンのノイズはかなり小さくなる。(元々 0個でしたからねぇ)
なひたふさんの所で、300mV peak-to-peakくらいと報告されているが、これがパスコンにより
(500mV/divで見ても)ほとんど真っ平らな波形になる。
二枚目の基板では、27ピンを足上げしてパスコンを付け、26ピンはそのままにして、
裏面でレジスト(緑色の絶縁塗装)をカッターナイフの先で削り、パスコンを
付けてみた。(写真4、写真5) 今度は 2個とも 1uFである。
こちらも、プログラムの転送と動作は OKだった。
というわけで、結論。27ピンの足上げとパスコン追加をやる場合は、裏側でVDDラインへの
パスコン追加も一緒にやること。
(表側でやってもよいけど改造の難易度が高いので.)
# え?「0.5mmピッチの足上げなんてできやしねぇー!」ですって?
# そんなあなたの為に、次回「ほらね、足上げできた」に、ちゅっちゅ~っ!
参考になる+1 (スコア:1)
トラブルの話はなひたふさんの所でいち早く知ることができたのですが。
ヒマができたらいじろうと思ってるのですけど…。
参考になる情報をありがとうございます。
Re:参考になる+1 (スコア:2, 参考になる)
まぁ、ARM基板は 2層(両面)基板なので、電源パタンに制約があったのだと思いますが、
mixiのCQ出版コミュを見ると、4層で安定化をうたっているSH基板の方も何やら色々あるようで...
# CQ出版って、筆者陣と基板を作る人とは別々なのかなぁ。
Re:参考になる+1 (スコア:1)
オマケつけてくれても、欠陥品ばかりですか orz
基板にまで誤植入れるのは勘弁してくれ〜(泣