パスワードを忘れた? アカウント作成
16396959 journal
映画

hixの日記: 映画「ソウル・オブ・ワイン」

日記 by hix
原題は「L'ame du vin」そのままっぽい。

たぶん小物感漂うケチな政治家とか高級官僚とかのスキャンダルでしか聞いたことがないような銘柄のワインの話。
例えばシャンパンとか飲み屋で頼んだらエラく高いけど酒屋ならそこそこの値段で買えたりするが、こういうワインはホントどうしようもない。そう考えると酒の世界というのは奥が深いものである。
ソムリエは、その能力の種類として語彙の豊富さを求められる。文系理系で分けたら文系のほう。端的に、バカでは駄目である。

生産者の方は、それはそれで味の良し悪しが解らないといけなくて、こちらはもっと理系寄りである。そうは言っても、土の味がどうのこうのという話にしかならないんだけど。「嘘八百」シリーズではもっと直接的に土の味を題材にしていたが似たようなものか。
根っこが浅いとダメなのである。横に広がるのではなく、下へ下へと伸ばさねばならない。肥料のやり方とかコツがある。
馬を使った耕運。キカイを使わないのは文学的な理由付けによるものであろう。何にしたって“ご利益”のようなものが必要。キカイが農場を耕している風景なんて見せられたら、高っかいワインも台無しである。
それにしても手綱の持ち方。後ろに立つおじさんの首に掛けてる。何かの間違いで絞首刑になりかねない現場猫案件である。

ワインの仕込みといえば葡萄の足踏み。西欧の古典的風景に出てくるアレと言って思い浮かぶのは、若い女の子がキャッキャウフフ言っている絵面になると思うが、現実にはかっこいいお兄さんが巨大なタンクにて淵に渡した梁にしがみつきながらの重労働である。あれたぶん周囲に誰もない時に一人でやってはいけない作業。ヨシッ。

冒頭の通りの超高額なワインの生産地の話なので、葡萄の成らせ方も半端ない。一本に一房。剪定はさみは電動である。

ソムリエさんは机の上に茶溢しのようなワインを吐き出す容器を用意するが、醸造学者さんはパンが共にある。役得である。

ラストに1945年のビンテージを試飲する日本のシェフの人。
これ、出された時に1945年と伝えられていて、これぐらいの物だと、事前に言っておかないと、手違いが起こるのだろう(まさか「糞不味い」とか口には出せないだろうしね)。

.
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

読み込み中...