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日記

i-nakの日記: itmedia の連載「カロリーゼロを疑おう」がヤバい 29

日記 by i-nak

【第1回】ゼロも積もれば高カロリー!?はまあ普通の話でしたが、第2回】カロリーゼロで逆ダイエット!?では「あれ?これって…」と思わせ、そして【第3回】人工甘味料の正体は…… 【第4回】アスパルテームへの疑惑は完全にトンデモ記述のオンパレードになってしまいました。

ここで1つ問題です。サッカリンが発見された時に行われていた研究とは何だったのでしょう。答えは「コールタール」。そう聞いて、ちょっとゾッとしませんか?(第3回)

いいえ、全然。「だから何?」としか言いようがありません。
むしろこんな恥ずかしいことを堂々と書ける頭の方にゾッとするものを感じます。

化学合成物質の何が悪いのか。それは、人間の胃腸で消化することができないということです。考えてもみてください。石油から生まれた化学合成物質である人工甘味料は、いわば「プラスチック」。山や森に捨てられたプラスチックがいつまでも腐ることも、朽ちることもないのと同じように、私たちの身体は、人工甘味料を分解・消化する「酵素」を持っていないのです。
それでも、胃腸は何とかこれを分解・消化しようと頑張ります。それはもう、涙ぐましい努力です。本来は代謝に回さなくてはいけない分の酵素も使いまくって賢明に働きます。働き過ぎれば人間は過労で死ぬこともあります。では、過度に負担のかかった胃腸に何が起こるのか。想像したくありませんね。(第3回)

想像しなくて良いので根拠を、データを示してください。

化学合成物質などでなくても、大抵の食品には消化できない成分が少なからず入っています (例:繊維質)。
少量しか含まれていない (なにしろ、砂糖の数百倍の甘味があるので) 甘味料が、「消化できない」ことが原因でそんなに大きな悪影響があるなら、繊維質にはもっと大きな悪影響があるはずで、人間は何も食べられなくなっていまいます。

したがって、合成甘味料に何らかの悪影響があるとしても、その原因は「消化できないこと」ではありません。

この項、「実際に胃腸が甘味料を消化しようとして必死に働いている」なんてデータは一切なく、100%想像だけで書いてるのではないでしょうか。

けれど一番怖いのは、人体に与える影響がまだ未知数であるということ。歴史が浅すぎて、その影響のすべてを把握して切れていないのです。(第3回)

「影響の全てが把握されている食品」などこの世に存在しません。
これまで何千年もの間、ごく当たり前に食べられてきた食品に、実は無視できないリスクがあることが最近わかった…なんてことは珍しくないんですけどね(例:アクリルアミド)。

そもそもこれの前の回(第2回)で、「炭水化物に肥満というリスクがあることがわかった!」という新説を紹介したのではなかったでしたっけ?。「天然の食品は人体に与える影響が全てわかっている」のなら、そんな新説が登場する余地はないはずです。

そんな中で囁かれている噂があります。アスパルテームは胃潰瘍の薬を開発中に偶然発見したと言われていますが、過去にこの物質がアメリカ国防省・ペンタゴン内で生物化学兵器用の物質候補としてリストアップされていたと言うのです。(第4回)

「ささやかれている噂」って…(唖然)

今は使用が禁止されている「ズルチン」しかり、砂糖の1万倍の甘みを持つ最新の人工甘味料「ネオテーム」もしかり。どちらも戦争に使用する兵器を作る過程で発見されたものだと言われています。(第4回)

「言われています」って…(ry
仮にそうだとして、またも「だから何?」としか…

アスパルテームを開発したサール薬品は、戦時中は軍に化学薬品を供給していた会社。そして、日本でアスパルテームを普及させた会社もまた、化学会社。どちらも食品会社ではありません。(第4回)

またしても「だから何?」としか…っていうか本当に酷すぎるだろこれ…

そして、前回もお話したように、人工的で有害な化学物質は肝臓に蓄積される可能性があります。(第4回)

あの…その「前回 (第3回)」見ても「肝臓に蓄積される云々」なんてどこにも書いてないんですけど?大丈夫ですかこの人?

飛びつく前にちょっと立ち止まって、じっくりとその正体を見極める冷静さが自分を守る盾になるでしょう。(第4回)

あ、はい、そうですね(棒)

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • ガムを食べ過ぎるとお腹がゆるくなることは、根拠の1つになると思います。

    ロッテのお客様相談室
    http://www.lotte.co.jp/sp/qa/gum.html [lotte.co.jp]

    によると、糖アルコールという甘味料の成分が消化されにくく、大腸の浸透圧を上げることが原因だそうです。水溶性の食物繊維にも同様の効果があるのではないかと考え、調べましたが特にそんな話は見つかりませんでした。
    • by Anonymous Coward on 2014年12月03日 16時15分 (#2721760)

      浸透圧が上がる=水分を集める というだけで、胃腸が消化しようとがんばってる結果お腹が緩くなってるわけではありません。
      普通の糖は消化液で分解吸収されるから浸透圧が上がらない(実際には上がってるけど吸収されてる)というだけで、科学的というより物理的な性質によるものです。

      親コメント
      • 確かに,「消化しよう」と頑張っているわけではなかったですね.
        私が間違っていました.ご指摘ありがとうございます.
        頑張っているかどうかには議論の余地がありますが,「排出しよう」だったら間違ってないのかな?
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2014年12月04日 10時46分 (#2722122)

          糖アルコールの摂取で排出速度が上がるとかという話も聞きませんので、それもないと思われます。

          通常どんなものでも腸管に入ったものは排出する方向に動いています。便秘等別の原因で詰まることはありますが。

          排出速度は非水溶性の消化できないようなもの(例:バラムツのワックスエステル等)でない限りほとんど変わりません。
          水溶性の糖アルコールでの変化は、あってもごくわずかでしょう。

          親コメント
      • 消化しようと酵素や細菌ががんばってる結果でないことについては同意するのですが、

        科学的というより物理的な性質によるものです。

        物理的な性質とは科学的なものを除外してはいないのではないのかと思い辞書を調べたのですが、やはり科学的という言葉には物理的な性質を含めているようです。物理を除外するような科学という言葉は見つからず。一方で化学の誤変換かとも思ったのですが、浸透圧は化学の領域に含まないということもないので、誤変換であってもそうじゃないにしても「科学的というより物理的な性質によるもの」というのはちょっと変かと思います。

        --
        LIVE-GON(リベゴン)
        親コメント
    • by Anonymous Coward

      お腹が緩くなるのが論拠なら、牛乳も毒になってしまいます。

      • 毒であることの根拠と言ったつもりはなく,
        胃腸が働いていることの論拠を挙げたつもりです.
        でも確かに牛乳も同じメカニズムですから,これを憎むなら牛乳も,ということになってしまうので,
        記事の論旨が破綻していることには変わりないですね.

        まぁ私は合成甘味料よりも牛乳の方が嫌いなんですけどね.
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        下剤としてつかるから、薬だよ!!

    • by Anonymous Coward

      大腸の浸透圧を上げることが原因だそうです。水溶性の食物繊維にも同様の効果があるのではないかと考え、調べましたが特にそんな話は見つかりませんでした。

      http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4h.pdf [mhlw.go.jp]

      3‒4.難消化性炭水化物含有食品の摂取に当たっての留意点
      食物繊維をはじめとする難消化性炭水化物が直接的あるいは間接的に生活習慣病と深く関わって
      いることが明らかになるに伴い、食物繊維や難消化性オリゴ糖等を添加した加工食品が開発され、
      身近に利用されるようになってきた。これらを大量に摂取すると大腸内浸透圧を高くして緩下作用
      を誘発する31)ので、1回の摂取量は指示量を遵守する必要がある。

  • あれから15年も経ってるのに、進歩のない人もいるんですね。
    つうか、何故これがITMediaに載ってるんだ。

  • by nemui4 (20313) on 2014年12月03日 9時53分 (#2721495) 日記

    >飛びつく前にちょっと立ち止まって、じっくりとその正体を見極める冷静さが自分を守る盾になるでしょう。(第4回)

    立ち止まったくらいで「正体」を見極められる人がそこの編集部にはいるのかな?

    なるほど、突っ込みいれながら読むと面白いっすね。

    • by Anonymous Coward

      この記事にも飛びつかずに立ち止まって、
      矛盾がないか、危険とやらを証明する記事はあるのか、ということを調べないとダマされるよ、という意味では。

    • by Anonymous Coward

      ×外道正真霊波光線
      ○外道照身霊波光線

  • 自分自身は合成甘味料やカロリーゼロ食品は味が苦手で避けていますが、
    こういうトンデモ記事を書かれるのは感心しないですね。

    --
    一人以外は全員敗者
    それでもあきらめるより熱くなれ
    • by Anonymous Coward

      同じく味が苦手で、「アスパルテーム、アセスルファムK」とか入ってると買わない人です。
      自販機とかで買って裏に書いてあると投げつけたくなります。
      自販機飲み物(主に缶コーヒー)の人工甘味料リストを作ってたりするほど嫌いです。

      が、副作用があるから飲まない。ってわけではないですね。
      (つか自分の体重的には砂糖もそれなりに体に悪い)

  • by Anonymous Coward on 2014年12月03日 23時28分 (#2721997)

    胃で消化できないのに肝臓に蓄積されるってすげえな。
    胃と肝臓がつながってるとでも思ってるのだろうか。

  • by Anonymous Coward on 2014年12月03日 11時31分 (#2721559)

    伊藤佳代子という人が書いたみたいだけど、この人、美大卒で服飾関係のマーケティングやってるみたいね。
    itmediaってこういう方面の記事も載せるようになったのか。

    • by Anonymous Coward

      > itmediaってこういう方面の記事も載せるようになったのか。

      隣のコーナーが「まとめサイト」並みのねとらぼですよ

      ※ ディルバートくらいしか期待してない

    • by Anonymous Coward

      食品、特にジャンクフード関係は、前から話題が多いですよ。
      IT絡まなくても。

      こういうトンデモ話までいくと記憶に無いですが。

    • by Anonymous Coward

      そもそも、旬なネタならなんでもIT関係なく扱うのがねとらぼ。
      ネットがらみのネタが多いのは当たり前として、ネットが必然というわけでもない。

      • by Anonymous Coward

        ねとらぼは「隣のコーナー」。この記事自体はねとらぼではない。

  • by Anonymous Coward on 2014年12月03日 20時43分 (#2721942)

    拒食症と過食症の話題で「満腹になってから吐く、というダイエットは自律神経を混乱させてかえって太りやすい状態をになる」というのがあったので、この話題も漠然と信じていました。
    まあ毒かどうかというよりインスリンバランスと体の飢餓認識の話なので、実際に消化できない甘味料を取り続ければ過食嘔吐の場合のようにさまざまな影響はでるんでしょうが、たしかに「消化できなくて毒だから」という説明は誤りなのかもしれませんね。

    • by Anonymous Coward

      えーと、人工甘味料で血糖値って上がるんですか…?

      • by Anonymous Coward
      • by Anonymous Coward

        食刺激でもインスリン放出されるから、分解されない物質でも上がるはず。
        極論、石ころなめてても多少は上がる。
        もちろん砂糖みたいにガンと上がることはないけど。

        上の人が紹介してくれてる記事は「人間が消化できない糖でも腸内細菌が消化して吸収できるようにしちゃってるね」って話ですね。
        まあ、本来消化できない食物繊維も同様に糖に変えてるから、ありえそうな話ではありますね。

    • by Anonymous Coward

      ノンカロリー甘味料、血糖値を上げることも  ウォールストリートジャーナル日本版

      ttp://jp.wsj.com/articles/SB12785023003277603623104580160702110974006

      これはマウスとヒトによる実験だけど、腸内細菌が増減して糖への耐性が変わるという結果か出ている。
      まあこの話題はよく経過観察することが重要だけど、一番やっちゃいけないのは「理論が実証されていないから真逆に決まってる!」というやつでしょうな
      根拠(理論基盤や水平思考的整合性)と論拠(着想事例や実証例)は演繹と帰納ぐらい別物だから注意しないと。
      同時に同じくらい関連してるから区別しづらいですからね
      元記事の「人工物だから悪い」というのは最低だとしても

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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