kahoの日記: コモドドラゴンも毒を持つ(細菌じゃなくて)
日記 by
kaho
先月のNature Podcastを聞いていたら面白い話をしていて,どうして話題にならなかったんだろうと思っていたらpublishがオンラインだけだったからのようだ.
これまではヘビの毒システムの獲得はヘビとトカゲが分岐した後で,トカゲで知られている2種類の毒を持つ種は独自に進化したのだろうと言われていた.毒のような効果をもつものもいるが,それらは口内細菌の感染だと思われていた.(Wikipediaにもそう書かれている)
ところが上あご,下あご両方の分泌器官で発現している遺伝子を調べて系統樹を描いてみたところ,トカゲにも毒が発現しており,少なくとも7種類の毒はヘビとトカゲの共通した祖先からきたものであることが分かったということだ.
従ってヘビがトカゲと分かれた後に毒を獲得したのではなくて,トカゲが毒を使わなくなった(でもまだ持っている)というgene lossの一例ということになる.
今回のある/なしの研究だけでは機能するだけの量あるかどうかまでは分からないし使われているかも分からないが,確かにトカゲでも毒が作られており,尖った歯の毒を送り込む形態は祖先から受け継いだものであったということになる.
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