okkyの日記: 待ちには4種類ある
「読まずに死ねるか」…あなたが続刊を待ち続けている書籍は何ですか?
これ、趣旨を今一判っていないコメントも見受けられるが(作者が死んじゃったものは入れちゃ駄目だろう。それはずるすぎる)、大雑把に4種類あると思う。
- 連載が途中で切られたまま
- 作者が遅筆で続きが出てこない / なかなか終わらない
- 作品の長さが根本的に長くて終わらない
- オマージュ作品だったり、再構築作品だったり、ようするにオリジナルがあるので「その先」があるとわかっているのだけれどまだ出ていない
1番は例が多すぎるほど多い。越智善彦なんか好例だがこの人は「あじすあべぱ」という別名ではあまり切られていない(「おっはにゅう」のように「いつ終わるんだか終わらないんだか…」なものは強制終了をかけられているが)ので、まだましな方だろう。「男坂」のように車田正美のようなメジャーな作家でさえ切られるときは切られるのも特徴的だ。
逆につまらないので復活して欲しくないケースも多々ある。 平井和正の「幻魔大戦」なんぞ、最初宇宙規模の戦いだったのがいつの間にやら新興宗教の内部争いの話になり…この「戦争の細分化」は最後には蚤同士の勢力争いあたりにまで行き着くのかとわくわくしたのだが…
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2番の好例が「田中芳樹」と「萩原一至」。お前らいい加減にしろと小一時間…。まぁ遅筆な人は、お金が無くならない限りどうやっても出てこないので、関連グッズを買わないようにするぐらいしか手は無いでしょう。
「涼宮ハルヒ…」の分裂以降も同じやね(*1)。
Knuth もこれに近いのではないかと。途中で別のことに暴走し始めて、執筆が止まるのでは…。あ、今思い出した。山下いくとのダーク・ウィスパーもこの系列だ。
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3番目の好例は「ペリーローダン」と「超人ロック」。どちらも不老不死では終わるわけが無い。他に「吸血鬼ハンターD」や「魔界都市・新宿」のような「いつ終わったんだか終わらないんだか判らない」シリーズもある。「亀有」もそうだな。これらは、書き終えたときが終わったとき、と思うしかないんだろう。
「グイン・サーガ」や「ガラスの仮面」は作者が明白に迷走中。ゴールは判っているが、その途中の道筋が見えていない場合、全何巻なのかさっぱり判らない。
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個人的には4番目が一番大事だと思う。
これの最適な例は「新・銀河帝国興亡史」。ファウンデーションの危機, ファウンデーションと混沌, そして ファウンデーションの勝利の三部作は出た。しかし、これはあくまでもハリ・セルダン博士の物語。
ファウンデーションシリーズにはもう一人、プリーム・パルヴァーおじさんという有名人がいるのだ。彼の三部作なしに「新・銀河帝国興亡史」が完成したとみなされるなんてありえない。
この手の「先があると判っているリメーク物」は中途半端だとものすごく気になる。
# なお、この日記は随時手を入れて作品を追加するでしょう。
*1) 一部には「涼宮ハルヒの微笑」でショックを受けたせいだ、という話もあるが…読んでみたが、これはただの「ハインライン展開」だ。つまり、ハインラインが末期に自分の世界を統合するために使った、時空間を矛盾させながら織り上げていく方法に過ぎない。私なら古泉も含めて4人全員とのハーレムモードすら作れる、古典的な方法に過ぎない。
しかも、これだと「並列宇宙を移動しまくる」ので矛盾だらけになる。まともなストーリーライターなら、この程度でびびったりはしない。
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