route127の日記: 2月に見た映画
マイウェイ 12000キロの真実
国家によって引き裂かれた友情が回復する話といえば聞こえは良いが、前半は目の前で尊敬する祖父がテロリストに爆殺されたオダギリジョーが歪んだ性癖を育てて、ついには第二次ノモンハン戦争で対戦車地雷を括り付けての肉弾特攻を強いるまでの話のはず。
チャン・ドンゴンを引きずりながら対戦車地雷を掲げてソ連軍に向かうところは、陸連に汚された金メダルへの復讐にも見える。
ソ連編では、日本編の朝鮮人を使役する横暴な日本人の構図がそのままソ連と日本・朝鮮の関係に変えて繰り返され、その中でソ連軍の軍夫になった朝鮮人の変貌なんかも面白いところ。
映画見るまではシベリア送りになるのかと思っていたが、どうもウラル山脈のふもとらしい。
しかし、ソ連の収容所を描いた映画というのもどのくらいあるものなのだろうか。
収容所から強制的にソ連軍に仕立てられてドイツ軍と戦った後になんやかやでドイツ軍東方部隊に編入している主人公たちだが、ドイツ軍が一番居心地よさそうだった。
日本やソ連との違いはどこから生まれてくるんだろうか。根本的な人間観からなのか?
ノルマンディー上陸シーンは逆プライベートライアンな感じ。
結局空挺部隊に囲まれてしまい、重傷を負うドンゴンがオダギリを助けるために認識票を渡すのが面白い。
口では非征服民族の朝鮮人なら米軍もひどい扱いはしないだろうとは言うし、オダギリジョーもドンゴンとの幸せな結婚が出来てハッピーなのだが、その選択には日本人に朝鮮人として生きることをほぼ強制するもので、朝鮮人としてのドンゴンの一部から発した復讐の念が含まれているのではないかと思った。
灼熱の魂
レバノン内戦から逃れてカナダへ移住した母が残した遺書から始まる話。
バックボーンとして公証制度とか死亡証明書とかそういう文書制度があるのがちょっとワクワクする。
スパイ映画なんかでも身元を洗うのに公文書館ででっかい死亡証明書の綴りを大勢で調べるシーンとか見たことある。
映画館に貼られていた記事の切抜きの中に「ギリシア悲劇のよう」と書かれたものがあった。
残念ながら媒体名も発行日も書かれていなかったのだが、見た後ではなるほどと思わせる紹介記事ではある。
元々が戯曲らしいので、その辺の意識はあったのかも知れないが。
個人的に面白かったのが、主人公が数学者なところ。
冒頭で主人公がコラッツの予想を講義するシーンがちょっとだけあるのだが、本編では特にその予想の内容は説明されない。
また、母の遺言により父と兄を探すため教授の旧友を頼ってレバノンの大学へ行くとそこではオイラーの話が。
ケーニヒスベルクの橋はともかく、そこで
e^iπ+1=0
を説明するシーンがある。
字幕だと累乗が表現できず「eiπ+1=0」となってしまっており、若干意味不明になってしまっていたが。
また、終盤で全てが明らかになった後、双子の弟がつぶやく「1+1=1」もそうなのだが、これらはすべて「1」に収束するという映画のオチの伏線だということに見終わって数時間してから気付いた。
ギリシア悲劇の数学的表現、とでもいえるかもしれない。
CUT
久しぶりに時間と金を無駄にしたと思った。
昔の映画をコラージュした映像の合間に便所でヤクザに殴られる男が映ってる映像が延々と続く。
「映画は売春じゃない!芸術です!」とか言ってたけど意味がよくわからなかった。
映画を金を儲ける道具にしたシネコン連中を憎悪してるらしいが、結局「俺はお前らとは違う!」という域から脱しきれていない気がする。
自分が生まれる前の映画を褒め称えて、他人にもそれを強要するというのが目的らしいのだが、便所で金儲けの為にヤクザに自分を殴らせる主人公がシネコンの擬人化なのかもと思えてきて更によくわからなくなった。
おまけ
12月に見た映画
スイートプリキュア 悪い州知事と南央美。考えてみると設定的にミューズは正統派魔法少女なんだな。
ステキな金縛り ウェイトレス役で深田恭子が出てる。
1911 鉄道権益とか新建軍とか4代総統とか知らないこと多数。孫文が図書館でパン食ってる。
夏の終止符 ロシア映画。放射性廃棄物の崩壊熱で暖を取る主人公を見てたら笑ってしまった。
ハードロマンチッカー 女子高生がトルエンをキメて輪姦される映画を2人連れの女子高生が見ていた。
キナタイ-マニラアンダーグラウンド マニラの交通紹介と猟奇殺人。
ワイルド7 バイトしながら射撃とライテク磨きにかける深田恭子。
山本五十六 役所広司が甘いものを食べる映画。真珠湾攻撃に失敗したときだけお茶漬け。
ひまわり ソフィアローレンの。時計盤の演出がよくわからん。
いちご白書 歌の歌詞でしか知らなかった。
1月に見た映画
極東のマンション 監督兼主演男優が裸でカンボジアを走り回る映像を母親にダメ出しされる映画。かなり面白い。
マリコ三十騎 8mmフィルム生産縮小と小奇麗になっていく法政大学と自らの出自をオーバーラップさせた話らしい
車のない生活 トヨタ車を使った映画を撮っていたらNetz車でないといけないことがわかり…
アブコヤワ 宝くじを買う話
エルサント(パイロット版) KAIENTAI-DOJO協力の映画。久しぶりに裸体。
へんげ 夫が怪物になる話。
THE GODFATHER OF GORE アメリカのゴアムービーの歴史。結構楽しい。古いゴアムービーはyoutubeでも見れたりする。
ロストパラダイス・イン・トーキョー 地下アイドル兼デリヘル嬢という設定だけで結構おなかいっぱいになります。
おばけのマリコローズ LGBT映画。マリコローズのメイクがオバQオマージュなことに見始めてしばらくしてから気付いた。
ベルフラワー 地味に日本初上映だったらしい。女よりガジェットと男友達だよね!というのは個人的にはいまさらな感じが。
犀の角 オウム版ロミオとジュリエット的な。結構好き。