パスワードを忘れた? アカウント作成
436609 journal

Microsoft Tech・Ed 2007 Yokohama最終日とまとめ

日記 by saeki-k

Tech・Ed 2007、ついに全日程が終了してしまいました。最終日の選択セッション。

  1. T1-501 俯瞰的な視点で参照アーキテクチャを設計するための極意
  2. T3-301 .NETにおける動的言語への取り組み
  3. T3-311 Visual Studio 2008におけるWeb アプリケーション構築の新機能
  4. T3-403 ジニアス平井のVisual Studio Team Systemのススメ
  5. T2-313 Windows PowerShell : サーバー管理におけるPowerShell の活用方法

カンファレンスのセッション選択は、「デベロッパー対象のセッションを軸に選ぶ。」というのを基本線にしていて、その結果がこれです。今日のセッション選択は、決して意図したものではないんですが、ちょっと背伸びしすぎの感がありました(1.、2.、4.)。身の丈に合ってないせいもあって、すぐに役立ちそうにはないんですが、しかし、結果としては、聞いてよかったと思っています。

T1-501……今年のTech・Ed唯一の500番台セッション。500番台セッションは、その存在を目にすること自体、Developers Conference 2003以来(たしか、コードネームAvalon、現WPFのセッションだった)ではないかと思います。それで、このセッションは、クラスの数が数万(だったか?)にも及ぶような大規模開発プロジェクトが対象ということで、私なんか全く無縁な世界なんですが、逆を言えば、こういうセッションでもなければ一生縁のない世界であるわけで、とても有意義でした。で、内容はというと、話の筋は分かりましたが、率直に言って、前提知識不足です。ただ、アプリケーションのインスタンス作成単位と、要件に由来する変更単位が一致していないために、モデリングが困難になっているというような話がありました(私の誤解と記憶違いがなければ)。で、もしかしたら、今後の.NET Frameworkに、そのミスマッチを解消するような、新たな仕組みが導入されたりするんではないかと、想像したりしました(LINQがそうであるように)。

T3-301……続いて荒井さんのセッションです。これまで私が参加したTech・Ed 2002、Developers Conference 2003/2006では、必ず最終日の最終枠に荒井さんのセッションが入っていて、「荒井さんのセッション≡トリ」だったんですが、今回は違いました(それでも、「荒井さんのセッション→最終日→もうすぐ閉幕」は崩れてません(^^;))。荒井さんのセッションは過去3回とも、技術的にとても深いところ、特に実装面を掘り下げる興味深い内容で、今回も、DLR (Dynamic Language Runtime)とIronRubyとの関係、DLR上でIronRubyが動く仕組みなどを解説されました。すみません。こっちも消化はできてません。でも、Tech・Ed 2002で聞いたILの実装の話と同じく、アーキテクチャの一端に触れることができて、楽しい時間でした。

T3-311……Visual Studio 2008でのWebアプリケーション開発にフォーカスしたセッション。.NET Framework上でのWebアプリケーション開発経験が少ないので、正直なところ、Visual Studio 2008概要で十分だったかなという感じも、ちょっとあります。

T3-403……ジニアス平井さん、2回目のセッション。白状しますが、ほぼ、平井さんの話を聞くためだけに行きました。今度は、Visual Studio Team Systemを扱ったセッションということで、これまた、大規模プロジェクト向けのお話。システムを揃えるだけで、一千万円から数千万円規模になるとのことで、こちらも無縁な世界。ただ、評価版で揃えるなら、個人でも環境構築できるということ、それと、「プロジェクト管理をMicrosoftがシステム化するとこうなる。」という解を見せてもらった感じです。これが、今年7月23日に行われたMSDNオフラインセミナー「マイクロソフトの開発プロジェクト運営の仕組み(開発ツール編)」につながっていくわけですね。結論としては、「話を聞きに行ってよかった。」です。Microsoftとしても、Team Systemを平井さんにPRしてもらう目的があったんじゃないかと思ってるんですが、違います? (ただ、私に対してPRしても、のれんに腕押しなんですが)

T2-313……Tech・Ed 2007最終セッション。Power Shellに関する話。自宅も職場もWindows 2000なもんで、今のところ、手元にPower Shell実行環境がありません。なので、概要は知っていても、具体的なスクリプトを見るのは初めてでした。さすが、.NET Frameworkを直接扱えるだけあって、今までだったら、なんらかのプログラムを作らないと対応できなかったようなことが、Power Shellだけで対応できるようになるという場面も多そうです。今、私の頭の中では、「あれに使おう。」というターゲットが一つ、思い浮かんでいます。

最終セッション終了後、4日間のダイジェストがスクリーンに映されてましたが、ちょっと長すぎるんでは? あれを見て帰った人はほとんどいないですよ(^^;)。

Tech・Ed Wrap Up……これは、全セッション終了後にオープンステージで20分間行われた、ほんとに最後のイベント。4日間を振り返って、Tech・Edを締めくくりました。

今回のTech・Ed 2007は、Windows Server 2008、Visual Studio 2008、SQL Server 2008を中心とした内容でした。前二つはそれぞれ、コードネーム"Longhorn"、"Orcas"と呼ばれていたMicrosoft Developers Conference 2003の時から知っているプロダクトで、それがついに製品として世に出てくる段階まで来たわけです。開発段階から情報収集しているおかげで、「この機能が新たに実装されることになった。」、「この機能は実装中止になった。」というような情報に接することができ、製品が正式に発売されてから新機能を追いかけるのとは違う付き合い方があるんだということも知ることができました。その意味で、2003年のDevelopers Conferenceに参加できたこと、その次のDevConである2006に参加できたこと、そして、製品発売直前のTech・Edに参加できたことは、とても幸運でした。

消化し切れていないセッションがあったことは否めません。しかし、それらのセッションを含むすべてのセッションについて、なんらかの糧になった、そして、これからも糧としていくことができる、と断言できます。是非、次回以降も参加したいですね(自費でもいいかなと)。

とりあえず、まとまりのない文章になってしまいましたが、4日間のTech・Edレポート、なんとか書き続けることができました。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

読み込み中...