ディルーカ勝利！

　初の山岳ステージ、しかも頂上ゴールということで、いやがおうにも盛り上がる。

　ジロやブエルタは、ツールと違って、序盤から山岳があるというのが特徴だ。しかし総合優勝候補たちは、前半の山岳では力を抑えて行くというのが通常のセオリー。しかし、中盤からサウニエル・ドゥバルが集団をコントロールし始めて、シモーニへの期待がグンと高まる。

　ところが途中で「大落車」。ベッティーニをはじめとして、有力選手も巻き込まれる。これが全体にどういう影響を与えたのかわからないけど、最後の登りではリクイガスが集団をコントロール。結局、ゴールになだれ込んだのは、ディルーカ（リクイガス）、リッコ（サウニエル・ドゥバル）、クネゴ（ランプレ）の順番。

　ディルーカの勝ちっぷりは実によかった。しかし今後の動きは疑問点が残る。ディルーカは最後までマリアローザを死守するつもりなのか。それとも後半に活躍するのは不可能だと考えて、前半に取れるだけ取っておこうという作戦なのか？

　シモーニは遅れることなくゴールインしたけど、2位は同じチームのリッコ。となれば、サウニエル・ドゥバルの集団コントロールは、シモーニのためではなくリッコのための動きだったのだろうか？となるとエースはシモーニではなくリッコ？それとも前半はリッコに取らせて、後半にシモーニで勝負をかけるのか？

　クネゴはいいとして、気になるのはサボルデッリ。彼は、後半のために力をためているのだろうか、落車に巻き込まれたのだろうか、あるいは調子が悪いのか？

　と、気になることはいろいろあるけど、ワンデーだけでなく、グランツールでも総合優勝を争うようになったディルーカを讃えたい。