taggaの日記: 持ちつ持たれつ、と考えてほしい 4
この記事 「中高入試問題集に無断で作品」 平田オリザさんら提訴(朝日新聞 2009-09-14) に既視感がある人も多いだろう。今年は、同じ会社に対して 2回目。 これを実質的にやっているのが、 日本ビジュアル著作権協会 で、ややこしいことに、同名の一般社団法人と株式会社がある。 ただし、所在地、電話番号、FAX番号が同じで、理事長と代表取締役が同一人物だったりする。
著作物を入試に使うのは、著作権法で許されている (art.36-1; 最近は事後的に著作権者に報告しているはずだけど、 あれこれとクレームをつけてくるところもあるそうだ)。 争いになっているのは、その入試問題を集めて、出版したもの。
入試問題を作っている (最近では、外注のところもない訳ではないけど) 学校は、 かなりの手間をかけて長い文章を書いていても、金よこせなんて言ってないはず。 持ちつ持たれつの関係だから。 他方、 その中で使われている作家の文章 (通常は作品全体ではなく一部分に対して)について、 何度も同じような訴訟がくりかえされている。 確かに、 art.36-2 には「営利を目的とし」た場合は「通常の使用料の額に相当する額の補償金」を 払えとあることはあるんだけど。
その結果、どうなったかというと、記事からの引用。
[教材出版社]によると、今年発行した問題集では、許諾が得られなかった作品は「著者の都合により掲載しておりません」と断った上で掲載を見送っている。
ということで、受験生が困るはめになっている。 同様に、教科書準拠の問題集とかも大変なことになっている。
確かに金もうけなんだけど、教育になってる部分もある。 出典も書かれるからので広告になってるということもある。 図書館は勉強する机のあるところ、本屋はコンビニにない雑誌を買うところのような 認識をもっている若者を読者にする、いい機会だと思うんだけど。 だから、 無料か安価な一括契約にするか、いっそフェアユースだと認めてくれないかなあ。
こういうのが続くと、著作権切れの作品か、 商用含めてフリーな文章かしか入試に使えないなんて時代が来 てしまいかねない。
オブラートに包むから (スコア:1)
『作者●●の作品○○からの出題でしたが、作者からの許諾が得られなかったため削除』
って書いておけばいいのに。
最終的には、教科書や入試問題への採用をやめるしかないでしょうね。
# 教科書や入試問題に採用されるということがどれだけ栄誉なことなのかわからんわけでもなかろうに。
## 名誉というなら金をくれ
Re: (スコア:0)
「そもそもその部分を抜粋されて意図と違う解釈で問題にされたのが気に入らない」
と言う場合ならば、そりゃ断固拒否と言うのも考えられるけど、
それに、問題に採用されるのは栄誉でも、
過去問題として商売に使われるのは栄誉だと思わない、
と言う考え方だってあるんじゃないの?
本当は十把一絡げに言っちゃいかんのだと思う。と言うか、
十把一絡げに処理したいのは商売の合理性に基く判断なんだから、
栄誉だ何だと恩着せがましい事を言わず、素直に金で決着を付ければ宜しい。
金の問題を金じゃない問題と一緒くたにしてあやふやにするのは、
「かるちゃーふぁーすと」とか言ってた人達と鏡写しでおんなじだと思う。
Re:オブラートに包むから (スコア:1)
や、金に関しては『同情するなら金をくれ』 [wikipedia.org]にかけて茶化しただけなんだけどね。
気に障ったらごめんなさい。
事前に承諾取ればOK出したのにって所もあるのかもしれないけど、それにしちゃ賠償請求額が大きいような気もするし。
(小市民の発想かな。実は相場相応なのかな)
まじめな話、載せないなら一切載せない、載せるならしかるべき金額を支払ってってことになるんでしょうね。
著作神格権、もとい著作人格権 (スコア:1)
日本ヴィジュアル著作協会の訴訟は、高額をふっかける傾向があるようです。 とはいっても、今までの判例を踏襲した場合、契約著作権者一人あたりの金額は雀の涙のはずです。 通常 5% のところ、8% にしても、一人あたり 0.5ページ程度なので、 仮に 100ページで 1000円の本とすると、1冊あたり 40銭で、2000部掃けても 800円。 あと、他の著作権を管理している団体と異なり、最近まで著作権管理業の登録をしていなかったので、 個別に交渉しなければならなかったはずです。 双方、人件費で足が出てしまいそうです。 フェアユースで金を取らないことにする方が損失が少なそうですが、 少なくとも一括で処理しないと困ってしまうのではないでしょうか。
問題になってくるのは、入試問題ではどうしても文章をいじくることです。 同一性保持が不可能なので、著作人格権にひっかかります。 ここで拒否されると、どうしようもありません。
ただ、その作品を気に入った、文章を読むことのプロの人複数が自分とちがう読みをしていた 結果の訳ですから、 自分の作品の自分の知らなかった魅力が発見されたんだ、 とか思ってくれないもんでしょうかねえ。