当時のことが知らない人のために説明すると、ディスクシステムでは、ゲームソフトは普通にメディアごと買うと1ゲーム数千円しますが、ディスク持ち込みなら500円で別のゲームに書き換えてくれる、というサービスを行っていました。
(生ディスクは売ってないので、最初の一本は普通に買う必要があるし、書き換えたら旧ゲームはもう遊べない)
で、QDは、その制御の単純さから「2台使って1台をREAD信号を2台目のWRITE信号に入れる」だけで簡単にディスクのコピーが出来たんです。
ディスクシステムを2台用意すれば簡単にゲームのコピーができるので、「コピーしてから別のゲームに書き換える」ことにすれば安くゲームを揃えることができたわけです。
その際、公式には生ディスクは売ってないので、生ディスクの入手方法として使われたのが「普通のQDを任天堂ディスクカードに流用する」ことでした。
ところで、QuickDiskと任天堂ディスクシステムの媒体を見比べると、
・QDは左右にちょっと出っ張りがある。
・任天堂のディスクカードは、手前にちょっと延びていて、NINTENDOのロゴエンボスがある
という違いがありました。
さらに任天堂のドライブには、ディスクカードのロゴエンボスにあわせた雄型があって、それにぴったりはまらないとディスクが挿入状態にならないような仕組みになっていました。
そのため、
QDはそのままではツメが引っかかってディスクシステムには入らない。
→ツメを削っても、長さが足りないので奥まで入れることができない
→ツメを削って、ツライチで延長しても、エンボスにひっかかって挿入状態にならない
というプロテクトになっていたのでした。
そのため、初期の、ディスクカードのコピー商品には、本物同様のNITNENDOのロゴを入れてました。そこで任天堂は商標権の侵害で訴えて裁判になったのですが、結局「ロゴはプロトコルの一部であり、商標権の侵害にはあたらない」という判決が下りましたね。
でも、最終的に編み出された、最も単純明快な回避方法は輪っか状にディスクを延長することだったりして、ロゴなんかまったく不要。
そういう『QuickDiskをディスクシステムに使えるようにする延長部材「ディスクワッカー」』なんて製品も売られてました。
…そんなこんなで、ディスクカードの容易なコピー手段が発覚してから、QDの流通量が少なくなるという状況が発生したんですね。
当時私はMZ-1500を使ってましたけど、ほんと入手難になりました。
それまでは普通の家電電器店にもQDのメディアの店頭在庫があったが、ある時期から全然なくなっちゃったし。
まあパソコン専門なとこで取り寄せを頼めば手に入ったんですけど…
#さすがにプレミアは付いてなかったと思う。