今回の受賞は、免疫システムの解明に向けられたものです。
ヒトやその他の動物は自然免疫(生まれながらにして持つ免疫機構)と獲得免疫(後天的に獲得する免疫機構;ワクチンはこれの応用)を持ちますが、これらの活性化の解明です
とっても仕事が早い未来館の人のblog参照
自然免疫を語る上で外せないのがTLR(Toll-Like Receptor)で、これはショウジョウバエの研究で見つかった変異体が病原菌に感染しやすいことから抗感染に機能しているのではないかと推測され、研究が進められました。
この受容体のホモログがヒトを初めとした動物にもあることから研究が進められ、大きな成果を上げています。(Bruce A. Beutler、Jules A. Hoffmannの仕事)
また、獲得免疫でもT細胞の活性化のプロセスに樹状細胞が機能して、他の細胞に抗原を提示するということが明らかにされました(Ralph M. Steinmanの仕事)
阪大の審良先生が受賞されていないのが残念でならないが、基礎研究が医学に大きく貢献していることを示す良い研究だと思います。
あと、個々のタンパク質や細胞の機能ではなく、シグナルプロセスとしての機能が評価されていると言う点が、最近の生物学の傾向を物語っているんじゃないでしょうか。
タンパク質や細胞単体ではシンプルな機能でも、それを組み合わせて複雑な機能を実現しているというか……
#久しぶりにたれ込み損ねてチョット残念。
#あと、過去の免疫系のノーベル賞受賞は1984,1987,1996,2008と意外に多くて、研究的には面白い分野です。