┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
　│２││３││４││５││６││７││８││９││￡││＆││Ｚ│
　└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘
┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
│Ｘ││Ｐ││Ｍ││Ｃ││Ｈ││Ｒ││Ｔ││Ｎ││Ｓ││Ｄ││Ｇ││Ｋ│
└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘
　　┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
　　│Ｊ││Ｂ││Ｗ││Ｆ││Ｌ││Ａ││Ｅ││Ｉ││Ｏ││Ｕ││Ｙ│
　　└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘
　┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
　│Ｑ││Ｖ││：││；││．││，││！││？││‐││┇││―│
　└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘

1896年9月29日付のUnited States Patent No.568630には、上のようなキー配列が掲載されている。Christopher Latham Sholesがこの特許を申請したのは1889年9月11日であり、その頃にはSholesは、QWERTYに代わる新しいキー配列を完成していた、ということである。1896年4月14日付のUnited States Patent No.558428にも、このキー配列の一部が掲載されており、申請日の1881年12月31日には、Sholesは新しいキー配列に着手していたことは間違いない。

しかしSholes自身は、これらの特許を取得することはなかった。Christopher Latham Sholesは1890年2月17日に死去しており、これらの特許はClarence Walker Seamansに譲渡されている。特許成立当時Seamansは、Union Typewriter Companyの社長を務めており、QWERTY配列を推進する立場にあった。したがって、QWERTYに代わる新しいSholesのキー配列は、決して世に出ることはなかったのである。