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yasuokaの日記: JIS X 0213の2004年改正 4

日記 by yasuoka
田島優の『現代漢字の世界』(朝倉書店, 2008年10月)を読んだのだが、他の章に較べて第5章の「JIS漢字」がかなりひどいデキだった。特に、JIS X 0213の2004年改正に関する以下の記述(p.175)は、明らかに誤解を含んでいるので、ここに晒しておこうと思う。

この改正の目的は,JISの例示字形を「表外漢字字体表」の印刷標準字体に改め,JISの規格を国語施策と合致させることであった.168字の例示字形を,拡張新字体から康煕字典体へと変更した.また,その作業において「表外漢字字体表」の1022字のうち,10字については日本の国内規格ではカバーできないことがわかり,その10字の追加を行った.そして,2004(平成16)年2月にJIS X 0213を改正した.

例示字形変更168字のうち「芦」は、印刷標準字体ではなく簡易慣用字体に合わせたものだ。すなわち、簡易慣用字体22字もJIS X 0213に掲載すべく、2004年2月20日の改正はおこなわれている。印刷標準字体1022字だけが対象だったわけではない。

また、10字の追加理由が「日本の国内規格ではカバーできない」からというのは、完全な誤りだ。「倶」「剥」「叱」「呑」「嘘」「妍」「屏」「并」「痩」「繋」の10字に関しては、これらを印刷標準字体の「俱」「剝」「𠮟」「吞」「噓」「姸」「屛」「幷」「瘦」「繫」に字形変更すると、JIS X 0213の面区点番号とUCSの対応が変わってしまうので、包摂分離をおこなうことにしたのだ。たとえば、1-33-73の「痩」はU+75E9と対応しているが、印刷標準字体の「瘦」はU+7626にむしろ近いと考えられるので、もし1-33-73の例示字形を「痩」から「瘦」に変更すると、UCSとの対応がややこしくなる。また、「痩」を「瘦」に変更すると、簡易慣用字体の「痩」をどうするか、という問題も起こる。これらの問題を回避するために「瘦」を別符号位置である1-94-93に追加したのだ。

そもそも、この『現代漢字の世界』は第5章を「JIS漢字」と銘打っていながら、JIS X 0221にもJIS X 0212にも全く触れていない。JIS X 9051にもJIS X 9052にも、ましてやJIS Z 8903など何の言及もない。他の章に較べてかなりひどいデキだというのが、文字コード屋としての私(安岡孝一)の正直な感想である。

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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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