yasuokaの日記: 当用漢字表と林大
日記 by
yasuoka
『国語施策百年の歩み』(文化庁、2003年3月)を読んでいたところ、pp.8-34の「〈座談会〉戦後国語施策の出発 ―昭和二十年代を振り返る―」(2002年9月3日、大田区産業プラザ会議室)の中で、林大の以下の発言に出くわした。
それで再検討して千八百五十字の当用漢字表ができた。その原案ができつつあったころに私は国語課に入ったんですけれども、その漢字表については、パージ逃れじゃないけれども、私は関係ございません。
当時の会議資料を読む限りでも、林大が「当用漢字表」(1946年11月5日国語審議会答申)の審議にかかわった形跡はない。代わりに活躍が目立つのは、当時、文部省教科書局国語調査室の嘱託だった三宅武郎だ。「拡」「圧」「脳」などの簡易字体は、三宅武郎が「常用漢字に関する主査委員会」で提案したものだし、氏名等を平易にする法律試案を提出したのも三宅武郎だ。少なくとも林大の名は、表面には出てこない。
一方、「当用漢字字体表」(1948年6月1日国語審議会答申)に関しては、林大も審議に参加したようである。ただし、内閣告示として官報に掲載された「当用漢字字体表」(1949年4月28日)については、林大は↑の座談会で
これは僕が書いたんじゃなくて、印刷局の人が書いてくれたんです。
と答えており、どうやら印刷局の方で準備されたものらしい。でも「印刷局の人」って、さて、いったい誰なんだろう?
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