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211240 journal

yasuokaの日記: U+90F7 U+E0101というIVS

日記 by yasuoka

Ken Lundeとも話したのだが、Adobe-Japan1のCID+13725を「U+90F7 U+E0101」というIVSで表現したのは、やはりまずかったように思う。もちろん、CID+13725は「郷」(U+90F7)の異体字なのは間違いないが、でも「鄕」(U+9115)の方が親字として適切だったと思うのだ。この問題が極端な形で現れたのが、今回のPRI 167IP9115なのだが、このあたりに関して、私の知る限りのところを記しておこうと思う。

このIP9115のグリフは、元々、日本規格協会の文字フォント開発・普及センターが平成7年度事業として、情報処理振興事業協会(IPA)からの請負委託により、平成明朝体W3の一部としてデザインしたものだ。この事業は、JIS X 0221-1995のJAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT 3の中で大漢和辞典に収録されている漢字5908字と、非漢字1462字の合計7370字を開発するもので、IP9115もこの漢字のうちの1字としてデザインされた。種字は、JIS X 0221-1995のU+9115のK欄を横目に見つつ、大漢和辞典の検字番号39571を基にしている。したがって、IP9115はU+9115のためにデザインされたグリフであり、U+90F7のためではない。PRI 167においてIP9115をU+9115の異体字としているのは、その意味に限っては完全に正しい態度だ。

ただ難しいのは、戸籍統一文字の449140はどう扱うべきか、という問題だ。今回のPRI 167では、IP9115で字体を代表させているものの、汎用電子情報交換環境の立場では戸籍統一文字の449140を含んでいたりする。しかも、戸籍統一文字の449140は、元々当用漢字表由来なのだから、その意味では「郷」の異体字としての性格がかなり強い。うーん、こういうの、どうしたらいいんだろ…。

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