相変わらず自転車で自分にぴったりと思うポジションが出ていなくて、ちょっと走っては止まって、あちこち少しずつ替えたりしてみている。
止まっている理由は調整だけではなくて、あまりの持久力のなさにぐったりしていたりもするんだけど。

大和橋のところでサドルを5ミリほど下げて再出発しようとしたところで、少し離れたところでママチャリをいじっている少年がいるのに気づいた。ああ、俺も若い頃はママチャリで無謀な旅に出たっけなぁ、とか生暖かく思いながら出発しようとしたら、彼の手が真っ黒なことに気づいた。チェーンをいじってるっぽい。

見に行ってみると、変速なしのママチャリでチェーンが外れていた。少年はなんとチェーンをゴムひものように引っ張って、再びリアのギアにはめようとしているのだ。
おいおい、いくらキミが怪力だとしても、そりゃ無理っすよ。

俺はレンチは持ち歩いていないのでチェーン引きを緩めることはできないのだが、幸い(?)外れたチェーンはかなり年季が入って、よく伸びたものだった。リアギアの下から1コマかけて、ペダルをちょい。さすがにこういうのは知らないとできないよねぇ。

あまりに簡単に直してしまって、呆然とされてしまった。どれくらいがんばっていたのか知らないけど、ショックだったかもなぁ。
キミのその手の汚れは人生の糧としたまえ。んで、今度誰か困っているのを見かけたら助けてあげるとよいよ。